August 17, 2017

ビックリヒーローズ高校白書 ディーン・イズラライト 『パワーレンジャー』

0f638427f91e3c27cba4613325b9d21b夏休みもいよいよ後半。よい子の皆さんは宿題片付けてるでしょうか。本日はそんな子供たちに送る夏休み映画の1本『パワーレンジャー』をご紹介します。

アメリカの田舎町に住む高校生のジェイソンはアメフトの花形選手だったのに、派手ないたずらをやらかして居残り勉強をさせられることに。そこでいじめられっ子のオタク・ビリーになつかれてしまったジェイソンは、半ば強引に遺跡調査に付き合わされる。ビリーが発破をしかけると中に眠っていた超古代の装置が作動。偶然居合わせた他の高校生3人らとともにジェイソンたちは超能力に目覚め、装置の所有者であった異星人ゾードから「パワーレンジャー」に任命される。

日本人ならほとんどの人が知ってる長寿特撮シリーズ「スーパー戦隊」。作品ごとに設定は変わるものの、大体5人のヒーローチームが巨大ロボを駆って悪と戦うという内容です。その16作目『恐竜戦隊ジュウレンジャー』のころから、特撮パートだけを抜き出して、アメリカ人用に作り直したものが『パワーレンジャー』です。こちらも一応現在までオリジナルと並行してシリーズが継続しているとのこと。

というわけで基本は子供向けのはずなのですが、なぜかこれがけっこうしっかりした青春ドラマになっておりまして、スクールカーストやSNS、家族との関係など、現代アメリカのティーンが直面する多くの悩みが取り上げられたりしてます。
こうした作りは1985年の名作『ブレックファスト・クラブ』を意識してるようです(自分は観てませんが)。そちらは普段グループが異なるゆえ接点の無かった五人の高校生が、居残り勉強を通じて友情を深めていくという話だそうで。ともかく、米国の洋画・ドラマでは体育会系はオタクをいじめるのが相場と決まっているのに、のっけからいきなりかばってくれるというのはなかなか斬新でした(いじめっ子が速攻で親友になった『21ジャンプストリート』のような例もありますが)。

ただ青春ドラマとしての充実度が高くなればなるほど、「あれ? もしかして変身とか巨大ロボとかいらないんじゃね…」という気がしてくるから困ります。自分がこの映画を観た最大の動機は「巨大ロボの合体が気になるから」だったので。オリジナルの「ジュウレンジャー」のロボはそれはもう合体ギミックが秀逸で、何度もばらしたり組み合わせたりしてよく遊んだものでした(自分当時大学生でしたが…)。だから今回のロボ「メガゾード」もおおよそ合体しづらそうな形状なんですが、きっとその辺の描写をきちっとやってくれると期待してたんですが… 結論から言うと、上手にごまかされた、という感じでした。青春模様もいいけれど、まずはそこを!そこをしっかりやらないといけないのでは!! じゃないとお子様たちはオモチャを買いませんよ! もちろんわたしもです!(お前は買うトシじゃないだろ)。ハアハア、ハアハア…

またしても呼吸が荒くなってしまいましたが、全体的に丁寧な造りですし、クライマックスのバトルは燃えますので、そこは評価しております。

Img_0この『パワーレンジャー』、そんな風に一体どの年齢層に向けて作ってるのか微妙なため、本国・日本ともにきびしい成績になってしまったようです。しかし意外にもDVD・玩具関連の売れ行きは好調なようで(あれ?)。思わせぶりなオマケシーンもありましたし、がんばって続きを作っていただきたいものです。今度こそちゃんとした合体ギミックを披露するためにも。ちなみに日本での公開は残ってるところでも大体明日までです。

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August 14, 2016

残酷な遺伝子のテーゼ 庵野秀明 『シン・ゴジラ』

Photo蓋をあける前は昨年の『進撃の巨人』の再現か、と危ぶまれていましたが(わたしは大好きですけどね…)、公開されるや否や日本特撮映画久々の快作!と各所で大評判を呼んでいる本作。そんなわけで今回は日本では十二年ぶりの復活となりました『シン・ゴジラ』、ご紹介します。

東京湾を漂流していた謎のボート。調査に向かった海上保安庁のチームは、突如として海底で起きた爆発に飲み込まれ消息を絶つ。海底火山の噴火か…と内閣は推測するが、その後海中から巨大な尻尾が出現。爆発は未知の巨大生物に関わりがあることが明らかになる。やがて沿岸に上陸しその姿を現した怪獣。政府はある島の伝承に基づき怪獣を「ゴジラ」と命名する。ゴジラは付近の建物を盛大に破壊し海に帰って行ったが、それはまだ日本が直面する未曾有の災厄の始まりにすぎなかった。

最初にあまり語られることのない「1984年版」と重なるところが多いな、と感じました。対抗する怪獣が出てこない、政府がゴジラのために核兵器の使用を許可するか苦慮する、生物学的なアプローチからゴジラ退治の方法を考え出す…といったあたりが共通してます。ただ公開当時自分は小学生だったので、スクリーンでゴジラが観られただけで大満足でしたが、現在観てみて傑作かといえば幾分微妙と言わざるを得ません(^_^; 理由に関しては後ほどまた触れます。

そして何より思い出されたのは庵野監督の代表作『新世紀エヴァンゲリオン』です。襲来する未知の怪物、ブリーフィングルームで対策を練る特務機関の面々、都市機能を利用した迎撃方法、工場の生産ラインの細かい描写、そして画面にでかでかと映るテロップの数々、。最後のはもともと岡本喜八監督が好んで用いていた手法ですが、そういった演出を見て『エヴァ』を連想した人は多かったようです。
しかし『シン・ゴジラ』には『エヴァ』とは決定的に異なる点が二つあります。それについて述べましょう。

まずひとつは(当たり前ですが)この映画にはエヴァンゲリオンは登場しません。ウルトラマンも巨大ロボットも1984年版にさえ出てきた未来の超兵器さえありません。あくまで現実にある科学技術で、ミサイルも戦車砲も受けつけないバケモノをどのように倒すのか… そこがこの映画の見どころのひとつでもあります。一昨年のギャレス版でも描かれていましたが、ほとんど神とも言えるゴジラを前にして、人間たちは虫けらとほぼ変わりない存在です。そんな虫けらたちが頭を寄せ合い、あらん限りの知恵を絞って、集めて、ゴジラに立ち向かう。そう、今回ゴジラと戦うのはあくまで同格の怪獣ではなく、ちっぽけな人間たちなのです。

時々怪獣映画を観ていて「人間いらなくね?」と思うことがあります。怪獣映画の主人公というか語り手たちは、偶然その場に居合わせた一般人ということが多く、怪獣退治のヒントを見つけたりはするものの、自らがモンスターに立ち向かうことはあまりありません。まあ普通の人間がゴジラやその他の怪獣に立ち向かってもまず勝てませんからね。そこで最近どこぞのキャッチコピーにもありましたが、怪獣には怪獣をぶつけて事態の収拾をはかるわけです。しかしそうなると主人公たちはほとんど傍観者となって怪獣同士の闘いを見守るだけになり、先ほど述べた「人間いらなくね?」につながるわけです。あくまで人間が怪獣と真っ向から闘いを挑むのは、それこそ一作目『ゴジラ』や、平成ガメラ三部作、やはり平成に入ってからのメカゴジラ関連作品、『パシフィック・リム』くらいでしょうか。ちなみに対抗する気など全くなくてただひたすら逃げることに徹したのが『クローバーフィールド』です。

で、現実に怪獣が出現した場合、そいつと戦うことになるのは誰になるでしょうか。それは自衛隊であり、また自衛隊に指示を下す政府のお役人さんたちであります。居合わせた少年でもなく事件記者でもなく、このお役人とゴジラの戦いを真っ向から描いたところが、今までなかった『シン・ゴジラ』の新しい部分と言えるでしょう。

そのお役人の中心となるのが長谷川博巳氏演じる官僚・矢口蘭堂です。ここが『エヴァ』と決定的に違う点の二つ目ですが、この矢口さん、基本的にどんな時も恐ろしいほどに前向きです。次々と不測の事態が起きても絶えず次の手段を考え続けます。一秒たりとも迷ったりはしません。あのことあるごとに「戦いたくない」「なんでぼくが」と愚痴っていた『エヴァ』のシンジ君とまるで正反対の存在であります。そこだけ考えるととてもあの『エヴァ』を作った人の手掛けた作品とは思えません。聞くところによるとこの作品を撮る少し前まで、庵野監督はちょっとした鬱状態に陥っていたとのこと。それを聞くとますます「どうしてこんな前向きの映画が出来たんだろ?」と思えますが、そこまでポジティブなキャラクターに自分を投影しなきゃ鬱から抜け出せなかったということなのかな? ともあれ、監督がそうすることで回復したのなら実に喜ばしいことであります。

おそらく、庵野監督に鬱をもたらした原因のひとつに、3.11に起きた巨大地震と原発事故があります。これらの災害を怪獣映画として表現したという点でもかつてない作品です。1954年のゴジラが核兵器の申し子であるならば、2016年のゴジラは原発のメタファーであるというわけです。『エヴァ』がブームだったころ、インタビューで監督は「ぼくたちの世代には何もない」ということを言ってました。前の世代は戦争や安保闘争といった国を揺るがすような事態を体験しているけど、ぼくらにはそれがない。だからサブカルにのめりこむしかなかった…といった趣旨の発言だったかと。しかし不幸なことに、わたしたちも2011年、そうした事態に直面してしまいました。その体験や考えたことを庵野氏はこの映画に全力でぶつけています。「最後まで、この国を見捨てずにいてやろう」と言う矢口。やっぱり庵野さんは、そしてわたしもこの国が好きなんですよ。だってこんなにサブカルにまみれたヘンテコな国はそうないですからね。これは「愛国心」とは違います。「好国心」とでも言うべきか。国のために犠牲になる気はさらさらないけど、平和にサブカルが楽しめるようなんとかしていきたい… そんな気持ちでしょうか(^_^;

まあ正直この『シン・ゴジラ』、完璧な作品ではありません。あえて申しませんが、愛すべきつっこみどころも幾つかあります。それでも斬新で圧倒的な映像で細かい欠点をねじふせております。それが1984年版には足りなかった。この映画がこれだけ高い支持を得ているのは、その映像力にやられた人たちがそれだけいたということなのでしょう。もちろんわたしもその一人です。
B4zzvkmcyaemsa_『シン・ゴジラ』は現在二週にわたって売り上げトップを占めるほどの大ヒットを記録(信じられん…)。これでなんとか「次」にはつながったかな。少なくとも12年待たされることはないでしょう(笑)


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April 06, 2016

タケシとヒロシの間に 石ノ森章太郎・金田治 『仮面ライダー1号』

Mr1g1ここ数年、毎回アレな出来にも関わらずアクの強い企画にひかれてつい行ってしまう春の仮面ライダー映画。今年はいつもと違う重厚な雰囲気や脚本を井上敏樹氏が務めるということで「もしや…」と期待してみた(懲りないw)のですが果たしてその結果は。仮面ライダー45周年記念作品『仮面ライダー1号』、ご紹介します。

仮面ライダーゴーストこと天空寺タケルは、街で暴れている怪人の一団と、彼らに追われている少女と出会う。さらにそこへ少女を守ろうとする一人のただならぬ風格の男が現れる。彼はこの世に誕生した最初の仮面ライダー、1号こと本郷猛であった。そして追われていた少女は猛にとって父のような存在であった立花藤兵衛の孫・麻由であった…

え~、結論から申しますと、藤岡弘、さんのアイドル映画でした! つまり藤岡さんが自分の言いたいメッセージを全開で発信し、若い女の子といちゃいちゃし、かっこいいところではバシッと決めるそういう映画でした。
わたくしさすがに仮面ライダー1作目は生まれてなかったこともあってそんなに観てないのですが、本郷猛ってそんなに自己主張の強いキャラではなかったんではないでしょうか。こう言ってはなんですけど、もっと没個性的というか平均的な正義の味方だったように思います。藤岡さんも当時は駆け出しということもあって、自分の個性を前に出すことよりも「本郷猛」というキャラクターを演じることを優先していたでしょう。
ところが今回の映画では藤岡さんが普通に藤岡さんのまんま仮面ライダーを演じています(笑)。後輩のゴーストに「命とはなんだ!?」と哲学的な問いかけをし、現代の若者たちに戦争や環境問題について警告を発しておられます。
本郷さんも長い間海外をさすらってるうちに、社会問題について深く考えるようになられたのかもしれません。石ノ森章太郎先生もヒーロー漫画の中でよく公害や差別問題を題材にされてましたしね… でもそれにしてももう少しバランスよくというか、活劇の合間にさりげなく、という風にできなかったものでしょうか。
さらに必然性もなく出てきたノバショッカーの計画や、脈絡もなく出てくるアレクサンダーの魂とやらが混乱を増幅させてくれます。

…よかった点もあげておきましょう。まず予告にもあった暗闇の中立ち上がるちょっとマッチョのネオ1号のビジュアルが大変かっこよかった。ここだけでもまあなんとか元は取れたかな、という気もしないでもありません。
あと古びたガレージで本郷がおやっさんの写真を拾って「帰ってきたぜ…」とつぶやくシーン。ここに限ってはちゃんと藤岡さんも本郷猛を演じていたと思います。
他にはキャリアもあるのに地獄大使を嬉々として演じておられる大杉漣さんとか。ディケイド劇場版もあったからこれで二度目ですかね。お疲れ様でした。最初の方で竹中直人がカラオケに興じてるシーンで場内の子供たちが大うけしてたのもよかったです。そんなもんかな~

また当分「1号」を映画化することはないでしょうけど、できたら和智正喜先生の小説『仮面ライダー 誕生1971』を原作に忠実に映画化してほしいんですよね… さらにできたら金子修介監督で、長谷川圭一氏か小林靖子女史の脚本で。わたしが生きてる間になんとか…なんとか実現しないものですかねえええ(別に不治の病でもなんでもありません)

Mr1g2『仮面ライダー1号』は現在全国の映画館で中ヒット中。あとライダー関連ではアマゾンプライムビデオとやらで『仮面ライダーアマゾンズ』というダジャレみたいな企画が配信されていて話題を呼んでいます。冗談みたいなタイトルの割にこちらは初期平成ライダーを思わせるムードで本当に面白そう。でもそれだけのために入会するのもなんなのでDVD化をじっくり待ちたいと思います。


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March 31, 2015

三代目は黒井さん 『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』

Mainいつの間にやら春の恒例となってしまった「東映ヒーロー大集合シリーズ」。本日はその最新作である『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』、ご紹介いたします。

1973年(オレが生まれた年じゃねーか)、仮面ライダー1号2号の戦いによりショッカーは全滅。世界には平和が訪れたはず…だった。突如として発生した時空の歪みにより、ダブルライダーの前に現われたのは、彼らを上回る性能を持った「仮面ライダー3号」。そしてこの時空改変は2015年の仮面ライダードライブの戦いにも重大な影響を及ぼす。

夏の単品映画も冬の「MOVIE大戦」も最近は足が遠のきがちなわたくし。だのになぜ最もファンからの評判が悪い春映画を観続けているかというと、「なつかしのあの人・あのキャラ」を大画面で観られるからにほかなりません。今回も仮面ライダーブラックの倉田てつを氏や、同555の半田健人氏、同ギャレンの天野浩成氏といった面々が「ライダー」として出演してくれています。それに加えて謎の新ライダー「3号」まで登場するという。
情報を漁ったところによると、この1号2号に近いデザインで「V3」とはまた別の「3号」(上画像参照)は、本当は新ヒーローとしてTVに登場するはずだったものの、企画変更により設定から抹消。辛うじて幼年誌に一度登場したのみの不憫なキャラクターであります。ウルトラセブンの夢の中にだけ出てきて、以後完全に忘れられてた「セブン上司」を彷彿とさせますが、あちらは一応映像に出てきましたからねえ… 
ともかくこのものめずらしいヒーローの勇姿が観たくて今回も足を運んでまいりました。以下、中バレ気味で

それ以外に個人的に盛り上がったのは石ノ森章太郎氏の漫画版『仮面ライダー』へのオマージュが幾つか見受けられたこと。喫茶店のマスターでなく、執事姿の立花藤兵衛や、巨大なコンピューターと化した本郷猛とか。
あとこんな映画ではありますが、「歴史の縮図」というものがそれなりに表現されていたと思います。仮面ライダーにしてもショッカーにしても、何度滅ぼされてもその都度復活してくるんですよ(笑) 健全な社会も恐ろしい独裁政府も永遠に続くものではなく、歴史を通じて繰り返し繰り返し出現するものなんではないでしょうか。
そしてその正義と悪も、はっきり二つに分かたれているというよりかは、境界線が非常にあやふやだったりして。ことに仮面ライダーは善悪の狭間でふらついているような人が多いのですが、今回の映画ではタイトルの「3号」を筆頭にそれが顕著でした。

さて、いい加減褒めたので次は困った点を…

プロデューサー白倉伸一郎氏の見上げたところは、「同じものは二度とやらない」ことを心がけていることです。傍からはほとんど同じように見えたとしても、毎回何かしら新しい要素や試みを盛り込んできます。この「スーパーヒーロー大戦」シリーズで申しますと 

スーパーヒーロー大戦→ライダーと戦隊を戦わせてみました
同 Z→その戦いに宇宙刑事も混ぜてみました
仮面ライダー大戦→今度はライダーたちを昭和世代・平成世代に分けて戦わせてみました
今作→幻の「3号」を登場させてみました。そんでライダーたちにレースをやらせてみました 

こんな感じかと。こうしたマンネリズムを嫌う姿勢はまことに天晴れです。ただ問題はこの実験精神が作品の完成度や「燃える展開」を著しく低下させてるということですね(^_^; 今回も「そこはおかしいだろ」「それはあまりに無茶だろ」「あなたはいったいなにがしたいの!?」というところいっぱいありましたw
スケジュールが押し迫ってる中、ビックリするような設定をつめこんで、しかも感動させるお話を作る… 確かにそれは至難の業かもしれません。でも『アギト』~『555』の映画の時はそれなりに出来てたんだから、決して不可能ではないと思うのですが。

まあ面倒くさいオタクとしてはそんな風に感じましたが、もっと重要なのは子供たちがこういうのをどれほど楽しんでいるのか、ということですね。自分が子供のころにこれを観たら、そこそこ楽しめるような気はします。ただ今回は平日の20時からの鑑賞ということもあって、お客さんがわたし一人だったのでお子様たちの反応は確認のしようがありませんでした。子供たちからの支持があれば来年も再来年も続くでしょうけど、彼らが置いてけぼりになっているのであればそろそろこの春の大集合シリーズも終了するんではないでしょうか。その辺は少し時間が経ってみないとわかりませんね。
Img00161『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』は現在全国の映画館で上映中です。そしてビデオ配信による『仮面ライダー4号』に続いてしまうとか…

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June 05, 2014

アンドロイドは電磁エンドの火花を散らすか 石ノ森章太郎 下山天 『キカイダーREBOOT』

Img00672電流火花が体を走る~♪ 本日は40年ぶりの復活で喜ばしいはずなのに、例によって特撮ファンの間に物議をかもしちゃってる(^_^;『キカイダー REBOOT』を紹介します。スイッチ~~オン!

現代日本。災害救助や資源発掘のためロボット開発に携わっていた光明寺博士は、スポンサーである政府の機関が、彼の研究を軍事目的に利用しようとしていることを知る。激怒した博士は研究のデータをある場所に隠したが、ほどなくして彼は不可解な死を遂げた。
それから少し後、博士の遺児であるミツコとマサルは、突然謎の集団により拉致されかかる。二人の窮地を救ったのは、博士が作ったアンドロイド、「ジロー」こと「キカイダー」だった。

説明不要とは思いますが『キカイダー』とは第二次特撮ブームに作られた石ノ森最章太郎原作の特撮ヒーロー。鉄腕アトムのように自分が「作られた機械」であることに悩む主人公の姿が、根強いファンを生んだ作品でした。さて、最近の東映の特撮映画というのは、ほとんどがTVシリーズの番外編であります。地獄のようなスケジュールの合間を縫って作ってるわけですから、当然かけられる時間と完成度には限界があります。
それらはそれらで楽しんでいたわたしですが、ここらでハリウッド映画のように、ちゃんと映画だけで独立したヒーロー映画が観たいと思っておりました(東映以外だと少し前に『電人ザボーガー』がありましたが)。
そんなところへ流れてきた『キカイダー』新作の予告編。おお、これはかなり気合入ってる! 少なくとも予告だけならハリウッドとそんなに遜色ない!と、期待に胸躍らせたのでした。では結果はどうだったでしょう(笑) 

まず主演の俳優さんがロボットに見えるかどうか。これは新人さんのぎこちなさゆえか、一応それらしく見えました。序盤・中ごろのスピーディな戦闘シーン、スタイリッシュでありながら旧デザインを踏襲した造形もよかった。なぜいまロボットであり、「キカイダー」なのか。その題材を選んだ理由もきちんと作中で語られ、十分納得のいくものでした。
で、ストーリーの方… 以下は中盤過ぎまでネタバレしちゃってるのでご了承ください。

導入部、ヒーローの登場、序盤の見せ場、そこまではけっこう食い入るように見てました。少々長いかな~と思いつつも、逃亡するジローと姉弟の交流のくだりも『ターミネーター2』のようで好感が持てました。問題はその後です。
戦闘を制御する「良心回路」のゆえか敵組織のアンドロイドに敗北を喫したジローは、ミツコとマサルが投降したことにより救われます。ここから自分の「使命」を失ってしまったジロー君の自問自答がここからえんえんと始まります。その辺がやっぱりくどくて長い(笑) もう少しコンパクトにまとめられなかったものかと思います。
そしてここが『キカイダー REBOOT』の最大の問題点というか特異な点なんですが、ヒーローであるキカイダーが後半から救う側から救われる側になってしまうんですよ。ヒロインはもう完全に安全圏内にいるのに、無茶をするジローを助けるために自分から危険な領域に飛び込んでしまうのですね。
まあジローの存在自体がヒロインを精神的に救ったとも言えないこともないし、こういうヒーロー像も斬新といや斬新です。ですが「スカッとするか」と言えばどうにも厳しいものがありますcoldsweats01

ヒーローものだから必ずしもカタルシスがなければいけない…とはわたしは思いません。でも爽快感を犠牲にするのであれば、もっと観客の心にズシンと来る様な衝撃というか「狂気」がなければならないと思います。『キカイダー REBOOT』には「本気」は十分感じられたけど、そこまでの「狂気」は正直感じられませんでした。

しかし、です。ようやくこのような特撮映画が本気で作られるようになったのですから、そのことをまず喜ばなければなりません。何事も最初から100点満点が取れるわけではありません。ここをスタートとして、さらなる高みを目指してほしいものです。
で、課題としてあげておきたいのはやはり「脚本」ですね。日本特撮界には小林靖子、太田愛、長谷川圭一といった豪腕ライターたちがいらっしゃるので、そうした方たちを積極的に起用していただきたい。小林さんなんかはTVで手一杯かもしれませんが、いつか時間が空いたらね…

というわけでいろいろくさしてしまいましたが『キカイダー REBOOT』、無理と知りつつそれでも多くの人に観てもらいたいです。日本の特撮映画がなんとか次の段階へと進むために。Img00673


予断ですが、原作漫画『人造人間キカイダー』のラストはかなりひどいです。「衝撃的だ」と見る向きもあるようですが、あれはやっぱりひどい(笑)折りよくコンビニで廉価版が全二冊で出るようなので映画と合わせてぜひごらんください!(それで薦めてるのかお前は!)

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April 22, 2014

熱き血のフィフティーン 『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』

090325_173351気がつけばいわゆる「平成ライダー」ももう15作目。そしてその前に活躍していた仮面ライダーも15人。というわけで東映さんがこんな企画思いついちゃました。仮面ライダーたちの年号をまたいだガチンコバトル『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』(タイトルなげええ)、ご紹介します。

ある日仮面ライダー鎧武・葛葉紘汰は、沢芽市の地下に地上とほぼ変らぬ世界が広がっていることを発見する。そこで彼は不思議な力を持つ少年、シュウと出会う。怪人に追われているシュウを助けようと奮闘する紘汰。その前に伝説の仮面ライダー「1号」が姿を現す。1号は鎧武をライダーとは認めず、シュウを引き渡すよう要求する。同じ頃時空の様々な場所で、「平成ライダー」と「昭和ライダー」の激突が始まりつつあった。

昭和ライダーと平成ライダーの違いは何か? それはぶっちゃけ「作風」だと思うのです。だって昭和グループに入ってる「シン」って平成4年発表の作品だしね…
で、どんな作風かといえば昭和はわかりやすい悪者たちがいて、正義の味方の仮面ライダーがそれをさっそうとやっつけるというもの。これは仮面ライダーが、というより当時のヒーローものがみんなこんな感じでした。そしてこのスタイルは主に平山亨プロデューサーが作り上げたものかと。
対して平成ライダーの方は自分は何と戦うべきか? 自分の戦いは正しいのか? と迷う場面が多く観られます。これは主に本作品のプロデューサーでもある白倉伸一郎氏の影響が強いようです。石ノ森章太郎先生が描かれた漫画の陽の面と陰の面を、それぞれ強調したような形になっています。でもまあ「弱い者を守る」という共通の柱では結ばれているわけです。

今回の映画には二つの目的があったように思えます。ひとつは「ヒーローの姿勢」について考えること。ヒーロー…特に仮面ライダーは万能の存在ではありません。すべてのかわいそうな子供を救えるわけではないし、時には目の前の人間でさえ救えないこともあります。しかしだからといって後悔し続けるのではなく、助けられなかった者たちのことを思いに刻み、なおも全力で戦っていく… それが仮面ライダーというヒーローなのでは、ということが語られていました。
もうひとつは昭和と平成のバトンをきっちり渡しておくこと。未だ仮面ライダー1号の藤岡弘、氏は健在ですが、永遠にアクションが可能かといえばそういうわけにもいきません。昭和世代でもライダーマンを演じた山口豪久氏は既に鬼籍に入られています。そこでまだ元気な昭和世代が残っているうちに、次の世代へとライダーの精神を受け渡す場を作っておきたかったのだと思います。

ただ… 今回はいつにもまして脚本が強引というかぶっとんでまして(^_^;その思いがどれほどの人に伝わったかは正直怪しいところです。東映特撮映画ともつきあいが長いので、ちょっとやそっとのことでは動じませんが、予想を上回る超脚本でしたw

それでもわたしは観てよかったと思ってます。それはこの映画に仮面ライダー555=乾巧が出ていたから。もちろんTVシリーズと同じく半田健人氏が演じています。
『555』という作品は平成ライダー中特に悲劇性の濃い作品で、主人公はやっと夢を見つけたにも関わらず、遠からぬ死を迎えることを予感させて物語を閉じます。
まあこの映画の世界とTVシリーズの『555』の世界とはまたパラレルワールドなようなんですが、それでも「前を向いて生きていこう」と決意する巧の姿に、10年ぶりに慰められたというか、希望を与えられた気がしたのでした。うんうん、いいもん見せてもらいました

Img00436まあそんな風に『555』に過剰な思い入れのある人にでもないとすすめづらいのですが、『仮面ライダー大戦』、まだ全国の映画館で上映中です。
東映さんが次に準備している特撮ヒーロー映画は、あの『人造人間キカイダー』を新生させた『キカイダーREBOOT』。予告編を見た限りではいつもよりだいぶ手間隙がかかってる様子でした。これは期待してもいいんですか!?


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June 03, 2013

ズバッと集結 ズバッと解散 金田治 『仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z』

Shtz1昨年春に全ライダーと全戦隊が集結した『スーパーヒーロー大戦』。その記憶もまだ新しいところですが、早くもまた彼らが再結集することになりました。しかも今度は全宇宙刑事も加わって…(たった三名だけど…)。『スーパーヒーロー大戦Z』、ご紹介します。

ファントムから人々を守るため、魔法を駆使して日々戦う仮面ライダーウィザード。そんなウィザード=操真晴人の前に宇宙の治安を守る刑事「ギャバン」が現れる。晴人の使う魔法が宇宙の摂理に乱れを生じさせ、様々な星で災害が起きていると主張するギャバンは、ウィザードに戦いを挑む。
同じ頃特命戦隊ゴーバスターズを「卒業」したイエローバスター=宇佐美ヨーコは、空から飛来した謎の球形のロボット「サイコロン」と出会う。サイコロンを可愛がるヨーコだったが、彼は巨大な悪の組織「スペースショッカー」から追われていた。サイコロンを守るためヨーコは再びイエローバスターに戻って戦うが・・・

さすがに最近は作りすぎじゃないかと思う東映の特撮ヒーロー映画。TVシリーズと並行して作ってるので当然時間もそんなにかけられず、出来も微妙なものが多いです。にも関わらず八割くらいの確率で観にいってしまうのはどうしてなんでしょうね… そんな自分も相当救いがたいと言わざるを得ません。

まあ今回観にいった理由は「体に染み付いた習慣」以外にも幾つかあります。まず昨年夏の『フォーゼ』の映画であまりにも不憫な扱いだったキョーダインが活躍するらしい、ということ。もうひとつはこれまたすっかり忘れられた感のある歴代メタルヒーローが復活する、という噂を聞いて。わたくしメタルヒーローが活躍してたころってちょうど特撮離れしてた時期だったんですけど、そういう滅多にないもんが見られるとなるとやっぱりはりきっちゃうんですよね。

で、結論から言うとこの二点のお楽しみは中々の肩透かしでした(笑)。キョーダインは確かに復活してたけどまたしてもあんまりな扱いでしたし、メタルヒーローたちに至っては登場シーン30秒もなかったのではないかと。着ぐるみが劣化してて長時間の撮影には耐えられないということだったんでしょうか。

しかし意外なことに?観ている間はそれなりに楽しめたから不思議です。正義のためと思って使ってた力がどっかで被害をもたらしていた・・・というのはなかなかに興味深いテーマでしたし(そんなに深くつっこまなかったですけどね)。組織に逆らって自分の目で信じたものをかばう、という二代目ギャバンの姿もなかなか微笑ましかったりで。
あと他の細かい嬉しかったポイントは、先のMOVIE大戦にも出てきた生ものっぽいイナズマンや、現在の朝ドラとあまりにもテンションの違う福士蒼汰君の声の演技など。宇宙刑事操る三大巨大メカのそろい踏みも心躍るものがありました。

例によってツッコミどころもたくさんあります。一番アレだったのは超科学を有してそうな宇宙警察の捜査がまるきっり見当違いだった…というとことか。「まあこれはスペースショッカーのミスリードが大変上手かった」&「現場から遠く離れての捜査には限界がある」ということで見過ごすことにいたしましょう。

Photoそんな一生懸命ほめてみた『スーパーヒーロー大戦Z』ですが、同時期に公開された『コナン』には完敗な結果に終わったようです。ここんとこの収益も『ディケイド』から徐々に落ちているとか。『剣』~『キバ』のぱっとしなかった時期に比べれば、それでもまだ十分羽振りがいいように思えますけど。
とはいえ東映さんもこのままではまずいと思っているのか、秋には大集合とはまた違った企画を考えている模様。その企画というのがどうやらあの『キ○イダー』らしいのですが… 果たして今のお子様にアレがどれほどうけるのだろうか? まあやってみないことにはわからんですよね(^^;
『スーパーヒーロー大戦Z』はまだ辛うじて全国の映画館で上映中。今週いっぱいかなー


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January 15, 2013

イナズマイザートリ~ン 『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム 』

20130115_171623正月明けでボーっとしてたら更新が一週間空いちょりもしたw 気を取り直して新年最初に観た映画『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE 大戦アルティメイタム』ご紹介いたします。相変わらずタイトル長。そして新年最初がコレだったんかい・・・

天の川学園を卒業してから五年後。かつての仮面ライダーフォ-ゼこと如月弦太郎は、教師としてかつての母校に戻ってくる。かわらぬ朗らかさで生徒たちに接する玄太郎だったが、クラスの風田三郎たちは「超人類の代表」と名乗って超能力を見せつけ、彼に挑戦状を叩きつける。風田たちの真の教師になるため、弦太郎はかつての仲間たちに助けを請う。
一方五年前、仮面ライダーウィザードこと操真晴人は魔界からやってきたという怪人「アクマイザー」の罠にかかり、ある女性の夢の中に囚われてしまう。その世界では「ポワトリン」という正義のヒロインが人々から熱狂的な支持を集めていた。

どうですか・・・ このとっちらかったあらすじ・・・ しかしまあ、ライダー映画との付き合いももう十二年以上になりますから、個人的にはこれくらいどってことありません。今回は恒例となりつつあるゲスト石ノ森ヒーローの解説と共にダラダラ語ります。

・イナズマン

うっひゃあ、みなさん知ってますか、イナズマン? 原作は「超能力」「人類の進化」をテーマとしたかなりSF色の強いヒーローもの。なぜかお色気描写もてんこもりでございました。このイナズマンの特色は一回の変身で完全体になれないこと。その前に一定の時間、中継ぎ的ポジションの「サナギマン」という岩男にならなければなりません。今回はこの二段変身をちゃんと再現し、さらにイナズマンが原作よりの生き物っぽいデザインになっていたところがポイント高かったです。
ストーリーも、まあよかったかな。甘くあーまく評価して。

・美少女仮面ポワトリン

わたしあんまりこの子のこと知らないんですよね・・・ のでウィキぺディアの項目をご覧ください(おーい)。
さくっと読んでみたところ、石ノ森先生が「これはもう脚本家の浦沢義雄氏の作品」と語っているのが面白いですね。あと後の「美少女戦士」セーラームーンにも影響を与えているようです。
正直ポワトリンはじめ女子キャラの見せ場の度に「ピンピロリ~ン」と効果音が入るのは恥ずかしかったです(40近い男が1人でライダー映画を観にいくのは恥ずかしくないのか?)。
しかしまあポワトリン演じる入来茉里ちゃんはなかなかかわいかったし、このポワトリンに関してはなかなか強烈なオチが用意されていて感心しました。わたしは思いいれないけど、これ昔のファンが観たら怒るだろ・・・ ちなみに脚本は旧シリーズと同じ浦沢義雄氏。見上げたセルフパロディぶりです。

・アクマイザー3

今回ライダー達のメインの敵になるのがこのアクマイザー3。オリジナルでは魔界の戦士が正義に目覚めて人間のために戦う、というストーリー。オリジナルでは怪人の方が素の姿で、必要なときだけ人間体になるというところが斬新でした。またこの手のヒーローものにしては珍しく幾分悲劇的な結末を迎えたのも印象に残っております。
だから今回のリメイクでは幸せになってほしかったんですが、もう全然別キャラというか、血も涙もない悪役として出てきました。なんせ声がデーモン小暮だしね・・・
夏の『キョ-ダイン』もそうだったけど、どうして中島かずきさんはそういうことをするのかなあ。まあ石ノ森漫画ではヒーロー同士が壮絶な同士討ちを演じることもちょくちょくあったので、その辺のオマージュなのかもしれません。

Mvtfw『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム 』は大ヒットにつき今月いっぱいまでやってるようです。これで最近スクリーンに出てない石ノ森ヒーローはあとロボット刑事に変身忍者嵐、超人ビュビューンくらいでしょうか。
あと春にはまたあの物量企画『スーパーヒーロー大戦』第二作がひかえているそうです。今度は宇宙刑事も参戦するそうで・・・ ウルトラが参戦する日も遠くないかも。

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December 01, 2012

あばよ涙よろしく撃 八手三郎・金田治 『宇宙刑事ギャバンTHE MOVIE』

Gyaban1男なんだけどぐずぐずしてるうちに上映が終わってしまいましたcoldsweats01。春に『ゴーカイジャーVSギャバン』で30年ぶりの復活を果たした『宇宙刑事ギャバン』。今度は単独でスクリーンに戻って来ました。『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』ご紹介します。

宇宙飛行士・十文字撃と大熊遠矢はスペースシャトルで航行中、謎のワームホールに遭遇し、消息を絶つ。
それから1年後。二人の共通の幼馴染であった衣月は研究所での勤務中に正体不明の怪物に襲われる。彼女の危機を救ったのは銀色のコンバットスーツを身にまとった宇宙刑事「ギャバン」だった・・・

この映画、ツイッターではあんまし評判が芳しくなかったのですが(・・・)、わたしは例のギラギラ光る「シメサバスーツ」が見られればそれでいいかと。しかも今回は同僚のシャリバン・シャイダーも登場するというじゃありませんか。こりゃあ見とかにゃ損すると思い行って参りました。
しかし、しかしです。三色スーツは確かに出てきたんですが、人間ドラマのパートと比べると余りにも出番が少ない。せめてあと10分でも出番を増やしてくれたなら・・・ ああ・・・ しかもそのスーツのテカり具合が春の時よりもくすんでいるような!? いや、これはわたしの目の錯覚かもしれません。いずれDVDを同時再生させて比較検証してみたいものですが。

そしてその人間ドラマのパートなんですが、熱いセリフまわし、ベタベタな三角関係、強引なストーリー展開とまるで80年代のトレンディ・ドラマのよう。確かに『ギャバン』は80年代の作品ではありましたが、これではむしろ『ギャバン』ではなく『鳥人戦隊ジェットマン』だろう、と思いました。

「ギャバン」「シャリバン」というのが一人の人間のニックネームではなく、受け継がれていく称号のようなものだというのは面白いアイデアだと思いました。でも春での雄姿が熱かったので、やはりギャバンは一条寺烈=大葉健二さんのままでいてほしかったんですよね・・・ 初代シャイダー、円谷浩さんはすでに故人となっておられるので、こういう流れになってしまったのは仕方なきことかもしれませんが。

数少ないいいところのひとつは、スクリーンいっぱいに暴れまわる電子星獣ドル。この龍型のロボットに搭乗して宇宙船をバンバン撃墜させていくというのは、東西でのどの映画にもない、『ギャバン』だからこそ見られるビジュアルです。しかしこれ、明らかに「刑事」のスペックを遥かに越えとりますよw 刑事というよりかワンマンアーミーと言った方がふさわしいです。

Scanというわけで大体上映終わってしまった『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』ですが、もう来年2月にはDVDが出ます。そしてさきほど某所でさらなる企画の未確認情報を見つけてしまいました・・・ ここらで新たなる四人目の宇宙刑事の姿も見てみたいものですが、さて。


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August 27, 2012

宇宙鉄人兄弟 『仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!』

Foze1「はやぶさ」の帰還から始まった日本を覆う宇宙ブーム。そのブームに、いまこの映画がとどめをさす!(のか?) 毎年恒例仮面ライダー夏映画『仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!』ご紹介します。

宇宙の力「コズミックエナジー」を使って怪人「ゾディアック」と戦う如月弦太郎、こと仮面ライダーフォーゼ。ある日弦太郎と仲間達のところへ、宇宙の平和を守る組織「オスト・レガシー」の使者がやってくる。暴走した衛星兵器「XVⅡ」を破壊するために力を貸してほしいというのだ。「破壊するのではなく友達になって止める」と宣言した弦太郎たちは、宇宙へ飛び立つために本格的な訓練を受けることに。だがそんな彼らをXVⅡを開発したアリシア連邦のエージェント、インガ・ブリンクと宇宙鉄人ブラックナイトが付けねらう。

基本「もうひとつの最終回をテレビに先駆けて描く」というスタンスだった夏ライダー映画。しかし『ディケイド』からテレビ版最終回とほとんど時期が変わらなくなってしまったため、最近では「最終回前に起きたもう一つの大事件を語る」というスタイルになってしまいました。でもなんかそういう形だと、あんましわざわざ映画館までいって観てこようかな、という気にならないんですよね・・・ そんなわけで昨年の『オーズ』も好きな作品ではありましたが、とうとう夏映画はパスしてしまいました。やっぱり「大集合!」とか「豪華共演!!」とかそういう華がほしいんですよね。去年も一応豪華共演ではありましたが、「ライダーと暴れん坊将軍」というのはなんか違うと思いました。

そんな特撮オタクの嘆きを感じ取ったのか、今年はやってくれました。一ヶ月ほど前のスポーツ紙を見てわたしは目を疑いましたよ。「懐かしの『宇宙鉄人キョーダイン』35年ぶり復活!!」って・・・ いや、わたしは嬉しいけど『キョーダイン』ってそんなマイナーなキャラで客は呼べるのか!? ニュースにしちゃっていいのか!?と。
手短に申しますと『キョーダイン』とは石ノ森章太郎先生が仮面ライダーが一段落したころに産み出した等身大のロボットヒーロー。その名の通り兄のスカイゼルとグランゼルがいます。ただ今回は「復活」といっても見かけも個々の名前も設定もだいぶ違います。理由の一つは過去の着ぐるみがもう存在しないからだとか・・・ だったらまったく同じの作ればいいじゃないですかね~
そしてもう一人?今回は特別ゲストがいます。それは『キョーダイン』の後番組として放映された『大鉄人17』。一言で言うと石ノ森版『鉄人28号』です。どっちかといえばこちらの方がオリジナルによほど近いのですが、シークレット扱いだったせいか事前にはほとんど知らされませんでした。同じマイナーヒーローなのにキョーダインと比べてこの差はなんでしょう。

マイナーマイナーと繰り返し申してますが、実はわたしがリアルタイムで見た最初の記憶があるヒーローがこの辺なんですよね。あと東映版スパイダーマンとか。このころは一時期ものすごかった特撮ブームも落ち着きを見せ、東映としてもなんとか生き残ろうといろいろ新機軸を試みた様子がうかがえます。でもやっぱりかつての『ライダー』人気には遠く及ばず。実際今回スポットが当たるまでほとんどの人は知らないか忘れてたかだったと思います。そんなマイナーな(まだ言うか!)キャラと今をときめくフォーゼを共演させるとは・・・ さすがオタクの星、中島かずきであります。よく企画会議通りましたよね・・・

そんなわけでこの映画はフォーゼよりもキョーダインと17目当てで観てまいりました(少数派)。以下ネタバレ入ります。

17に関しては問題ない、というか期待以上でした。弦太郎と17が友情で結ばれるあたりがオールタイムベストの『アイアン・ジャイアント』を彷彿とさせて、こんなガキんちょ映画で涙ぐみさえしましたし・・・
一方キョーダインの方は不満が残りました。せっかく鳴り物入りで復活したのに、今回ははっきり言って悪役以外の何物でもなかったので。しかも改心の機会さえ与えられず粉々に破壊されてしまうcryingcryingcrying ひどい・・・ ひどいよ・・・ 大鉄人とは友達になれても宇宙鉄人とは友達になれないのですか!? ロボット差別反対!! オリジナルのキョーダインが登場して、新キョーダインが善の心に目覚めるとか、そんなあまーいストーリーを勝手に期待してたんですがね・・・ あーあ。

Foze2ここのところ『宇宙刑事ギャバン』など昔のヒーローの発掘にいそしんでいる東映さん。次はわたし『カゲスター』とか『怪傑ズバット』とか期待してます。あ、でも宇宙がらみじゃないとダメなのか。じゃあ『キャプテンウルトラ』とか・・・

『フォーゼ』本編はちょうど昨日大団円を迎えましたが、映画はもうちょっと続くようです。17やキョーダインのファンはぜひ劇場で!(だからどれほどいるのかと)

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