January 15, 2019

クワガタから時計まで 『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』

平成ももうじき終わりですね… 昨年最後に観た映画は平成に別れを告げるかのような、そんな作品でした。『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』ご紹介します。

仮面ライダージオウこと常盤ソウゴはある時自分の記憶が消滅したり回復したりしてることに気付く。その現象は彼だけでなく仲間のゲイツやツクヨミにまで及び始める。原因を探るうちにソウゴは仮面ライダービルド・桐生戦兎と再会し、何者かが時空改変を企んでいることを突き止める。

当ブログでも初期は熱く語っていた平成ライダー。いつのまにやらとうとう20作に突入してしまいました。使われたモチーフを順にあげていくとクワガタ、龍、龍とカード、携帯とφ、トランプ、鬼、カブトムシ、電車と昔話、吸血鬼、バーコード、USB、メダルと動物、宇宙飛行士、魔法使い、鎧武者とフルーツ、自動車、幽霊、医者とゲーム、化学実験、時計…とよくいえばバラエティに富んだ、悪くいえばカオスすぎるラインナップです。まあそんだけ毎年東映さんが飽きられないように、マンネリに陥らないように試行錯誤を続けたということなのでしょう。

大集合映画はこれまでも何本か作られてきましたが今回は「平成最後」「20作記念」ということがやけに強調されていたので、かつてなく感傷的になってしまいました。劇中でクウガのことを「そんな昔のライダーよく知ってるね!」とか言われてましたけど、(え…そんなに昔かな… そうだよね、10年一昔というくらいだから、20年といったらもう二昔だよね… 当時生まれた赤ちゃんがもう成人式を迎えるくらいだものね… 思えばその20年自分はなにをやっていたのだろう… 果たしてどれほど成長したのだろう… ぐあああああああ!!)と何気ないセリフに頭をかきむしりたくなりました。はははははshock

まあそんな個人的な事情はともかくとして、さんざんうるさ方から叩かれてきたせいか、ここのところようやく平成ライダー映画も質がよくなってきた気がします。相変わらずあらすじが強引だったり、初心者にはわかりづらいところもありますが、どうすれば過去作のファンが喜ぶか、ということをようやくスタッフが理解してくれたような。これは『ジオウ』テレビシリーズにも言えることですが、要するに個々の作品の設定をちゃんと踏まえて、出来るだけ元の俳優さんが演じてくれたらそれでいいのです。
今回はギリギリまで昨年の福士蒼汰君のようなサプライズ的発表がなく、キャスト的には地味だなーと思っていましたが、本編観たらギャラ的に無理かと思われていた佐藤健氏が登場していてたまげました。公開3日目くらいから公にされましたけど、いやあ、これはよく封切りまでがんばって隠し通した。まさに最初の週末に観た人だけが味わえるご褒美のような特別出演でした。最近はゲゲゲの鬼太郎に推されがちなニチアサですが、20年かけてようやく出身役者が胸を張って帰って来れるようなシリーズになったのかもしれませんね… あと今年からはとうとういわゆる「春映画」を作らなくなったようなので、そっちの費用をギャラに回せるようになったということもあるかも。

まさか『クウガ』を観ていたころはこんなにも続くとは夢にも思ってなかった平成ライダー。年号が変わっても引き続き作られていくのでしょうか。少子化の影響は厳しいでしょうけど、こうなったらいけるとこまでいってください!

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January 09, 2019

ワイスピバトルでつかまえて リッチ・ムーア/フィル・ジョンストン 『シュガー・ラッシュ:オンライン』

世界を制覇せんばかりの勢いで次々と力作を贈り続けるディズニー帝国。その最新作は5年前TVゲームを題材にして好評を博したあの映画の続編です。『シュガーラッシュ オンライン』ご紹介いたします。前作の紹介はこちら

前作での出会いと冒険からしばらく後。壊し屋のラルフとレーサーのヴァネロぺはますます仲良しになり、二人は毎晩ゲームセンターの色々な機械に潜り込んで楽しい日々を過ごしていた。だがいつしかヴァネロぺは決められたコースを走ることに退屈を覚えるようになる。そんな彼女のためにラルフは強引に新コースをこしらえるのだが、そのことがきっかけでヴァネロぺのゲーム「シュガーラッシュ」はクラッシュしてしまう。二人は店主が新たに備え付けたWifiを利用して、ネットの世界でゲーム機を修理する方法を探すのだが…

というわけで今回の舞台はインターネット。「物質でない世界を可視化する」という試みはピクサーの『インサイド・ヘッド』でも行われておりました。あちらはあちらですごかったですが、やはりオタクにとっては様々な見知ったキャラがうろつきまわってるこちらの方が楽しい。また普段利用してるあのサービスやSNSがいかにもといった形で表現されていていちいち舌を巻かされました。「どんなに人気を得ようとしても、結局は猫動画がトップ」とかね(笑)

相変わらずのゲームパロディにも爆笑させられました。ディズニーのプリンセスがグランド・セフト・オートのようなバイオレンスゲームに迷い込んだらどうなるか… これがけっこうそれなりに自然に溶け込んでたりして。予告でうざいくらい流されてた「大きな男の人に幸せにしてもらった?」というアレですが、「現代のお姫様は男に頼らなくたって十分活躍できる」ことへの逆説的なギャグだったようです。

さて、以下は結末までネタバレで。

そんなわけで一見にぎやかで愉快そうに見える『シュガーラッシュ オンライン』ですけど、芯の部分は題名とは裏腹に相当ビターでございました。ラルフとヴァネロぺの関係はいろんなものに重ねあわせることができるかと思いますが、自分はやはり「親友」という言葉が一番しっくり来ると思います。その無二の親友が自分とは違うことを望んでいたら?というお話なんですね。このままの安定を望むラルフ。新しい世界へ旅立つことを願うヴァネロぺ。どちらも決して悪いわけじゃないのだけど、ずっと一緒にいることはどちらかに無理を強いることになってしまうわけです。こういうのって現実にも実際にありそうな例ですよね。

で、こういう時つらいのはより深く相手に依存してる方。要するにラルフです。元嫌われ者でかわいくもないおっさんが奇跡的にプリンセスとお友達になれたのですから、そりゃべったりになるのは当たり前でしょう。だけど本当に親友ならさびしくても相手の望みを優先してあげなくてはなりません。そこでトチ狂って親友に執着しすぎると、それこそ友情がぶちこわしになってしまいます。いまなら友達が遠くに行ってしまっても、それこそオンラインでいろいろ使えるサービスもあるわけですし。
…とえらそげに書いてみましたし、それが正しいことは十分わかっているのですが、ラルフの身になって考えるとさびしすぎるしつらすぎる。それでも男は(女も?)耐えなくちゃいけない。こんなシビアな現実をつきつけてくれるとはにくい… にくいぜディズニー…!! エピローグでの様々な悪ふざけはこのさびしさをまぎらわそうという狙いだったのかもしれませんが、全然中和されてねーから!! 思えば1作目も「どんなになりたくてもなれないものがある」というきついテーマだったしなあ~ ここ最近のディズニーの定番であった「一見親切そうな人が黒幕」というパターンから脱却したところは評価しておりますけど。

こんなほろ苦いお話、子供たちにうけるんかいな、と思いましたが、カラフルな世界を愉快なキャラが駆け回るだけで十分楽しめるのか、本作品は日本では公開から3週連続のトップを飾っております。こうなるともう売れたもの勝ちでしょう。いろいろ申しましたが大傑作なことには間違いないと思います。

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January 07, 2019

きっとぼぎわんが 澤村伊智・中島哲也 『来る』

正月も終わり、仕事が始まったので一緒にブログも再開します。新年最初にとりあげるのは2018年最高のクリスマス映画『来る』です。ではあらすじから。

平凡なサラリーマン田原秀樹はスーパーで香奈という女性と知り合い、結ばれ、やがて知紗という娘を授かる。幸せな家庭を築こうとしていた田原だったが、ある日を境に家で怪奇現象が続発するようになる。おびえた彼は旧友の民俗学者のつてで比嘉真琴という霊能者の力を借り、悪霊を退けようとするが…

この作品のことを知ったのは去年の秋だったか。中島哲也監督の新作ということで興味を抱き予告を見てみたら、これが半端なく怖いんですよ。「こりゃあ、俺、無理だ…」と思ったのですが、中島作品は一応コンプリートしてるでやっぱり観たい。そこで原作『ぼぎわんが、来る』を先に読んでおけばどの程度の怖さか見当がつくだろうと考えトライしてみました。いやあ、怖かったですね(笑)
というわけで当初は完全スルー予定だったのですが、例によってツイッターの妙にいい評判を読んでいたらがまんできなくなり、厳重におむつを装備して鑑賞してきました。
で、実際どうだったかというと、これがなんとか耐えられるくらいの怖さでした。よかった! というのは原作と違い、要所要所でベタなギャグが入ってくるから。これがわたしのようなチキンにはありがたかった。『告白』『渇き、』ではほとんどギャグがなかったことを思うと、ちょっと以前の中島監督が帰ってきたような気がしました。
こんなアレンジをしたら原作者の澤村先生は怒らんかな?と気になったのですが、とりあえず表向きは喜んでらっしゃるようで。そういえば中島監督はもっとひどく茶化してた『嫌われ松子』でも原作者から褒められてたしな。人徳でしょうか。
原作では悪霊の正体やなぜ田原が狙われたのか…ということについて民俗学やミステリー的構造でもって説明してるのですが、映画ではその辺ばっさりカットしているゆえ、謎だらけのように感じる方もおられるやも。贔屓目に見てあげるとそのわけのわからなさがかえって特色となってたような。

映画版で特に印象に残ったのは「家庭」と「子供」の二面性でしょうか。家庭は一般には憩いの場であり癒しの場であるはずなんですけど、ちょっとしたことでストレスの溜まり場となり地獄と化すこともあると。特に一家の主が外見ばかり取り繕うことに躍起になってる場合は。ちょっと家庭の地獄面ばかり強調されてるきらいはありますが、その辺は現実味あるだけに超常現象よりある意味怖いかもしれません。
「子供」に関しても同様かと。ラスト数秒前で大半の人はずっこけるでしょうけど(わたしもそうでした)、あとから振り返ってみると、「子供は天使であり怪物である」ということを上手に表現していたと思います。

映画はこれ1本の気がしますが、原作は登場人物が共通した続編が2作と短編集が1冊描かれております。わたしは2作目の『ずうのめ人形』までしか読んでませんが、怖いながらもよく考えられた構成や意外な展開が楽しいシリーズとなっております。興味ある方はお休み前にでも読み進めてトイレにいけなくなってください。

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December 31, 2018

2018年、この映画がアレだ!

平成最後の年末もいよいよ最後の日となりました。それでは年末恒例の当ブログの映画ベスト参ります。ベストと言いつつワーストからいきます(笑)

☆ワースト1位:『パーティーで女の子に話しかけるには』
ワーストというほど嫌いじゃないく、「すっかり置いてけぼりになった」くらいの映画です。そしてこれのほかに大ハズレが思い浮かばなかった。よい年でした。

続きまして「はっきりよかったとは言いづらいけどなんか賞をあげたい」という「えこひいき賞」の発表です。

☆えこひいき賞:『音量を上げろタコ! なに歌ってんだか全然わかんねぇよ!!』
そこそこひどい映画でしたが妙に気に入ってしまったところも多く。特にあいみょん作詞作曲の主題歌がようございました。「えこひいき賞」はほかに仮面ライダービルド関連3作、コードギアス総集編2作、アニメ版GODZILLA2作などが候補に挙がりました。

でははっきり「良かった」と言える35本、駆け足で発表いたします。

35位:『ニンジャバットマン』 合体合体合体合体!!
34位:『マジンガ―Z INFINITY』 拘束されたマジンガ―がピンチを切り抜けるシーンに1万点
33位:『来る』(来年レビュー予定) 来る! きっと来る!
32位:『オンリー・ザ・ブレイブ』 行こう! 行こう! 火の山へ!
31位:『リメンバー・ミー』 ご先祖は大切に!
30位:『スカイスクレイパー』 今年のベストすかっとしたセリフ大賞「それはできない。俺は○○だ」
29位:『アントマン&ワスプ』 アベンジャーズを救うのはアントマンだって信じてる
28位:『ブラックパンサー』 男同士のキャットファイト!!
27位:『女神の見えざる手』 ジェシカ様ヒールで踏んで!
26位:『タクシー運転手 約束は海を越えて』 本年度マイベスト韓国映画!
25位:『判決、ふたつの希望』 暴言にはパンチを。パンチには親切を
24位:『search/サーチ』 教えてグーグル!
23位:『ムタフカズ-MUTAFUKAZ-』 『HANAGATAMI』と一緒に観て満島真之介氏のすごさに触れてほしい
22位:『ちはやふる 結び』 さよなら、机くん、肉まんくん、ヒョロくん…!!
21位:『イコライザー2』 デンゼル先生の熱血殺人授業!
20位:『若おかみは小学生!』 これを招待作品に呼べなかったことが「熱海国際映画祭」最大の敗因ではないかと
19位:『ジュマンジ ウェルカム・トゥ・ジャングル』 初代ファミコンのドット絵が一番落ち着く世代です。
18位:『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』 本年度ベストオープニング映画。大ゴケなんか気にするな!
17位:『メイズランナー 最後の迷宮』 もうメイズとか迷宮とかあんまし関係ないんですけど感動したから気にしません
16位:『シュガーラッシュ オンライン』(来年レビュー予定) ネットは広大だわ…
15位:『機動戦士ガンダムNT』 宇宙世紀の空白を埋めていけ!
14位:『インクレディブル・ファミリー』 信じてたよ、ブラッド・バード… いんくれーでぃぶる いんくれーでぃぶる
13位:『僕の名前はズッキーニ』 本年度ベストコマ撮りアニメ。コマ撮りなのに大人向けでビター
12位:『シェイプ・オブ・ウォーター』 デルトロさん、オスカーおめでとう。半魚人だっていいじゃない!
11位:『ハン・ソロ』 「スターウォーズ初のコケ作品」とか言われてるが俺は好きだ! ただもう少し間隔はあけよう!
10位:『ボヘミアン・ラプソディ』 まさか2018年に町中でクイーンの曲がなりひびくことになろうとは… すげえぜ!
9位:『スリー・ビルボード』 今年のハレルソンはすごかった…!!
8位:『ピーターラビット』 ほのぼの童話の皮をかぶった、狂人と凶獣の激闘。怖ええぜ!!
7位:『いぬやしき』 「ちょっこー、お前、本当変わらないよな…」のくだりが本当に好き
6位:『泣き虫しょったんの奇跡』 『来る』とはあまりにも違いすぎる松たか子がすごい!
5位:『カメラを止めるな!』 この映画はね、もう祭りですよ祭り… ワンツースリフォ止めないで~♪
4位:『レディプレイヤー1』 まあこれは実質『アイアンジャイアント2』なので… 俺はIGで行く!
3位:『デッドプール2』 奇跡の『グリーンランタン』再評価映画。黒歴史があるから今の君がいる!
2位:『パディントン2』 モフモフモフモフしやがって… モフモフっていいよね…!

そして栄えある第一位は
91in1gvohhl__sx342_『仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最期ノ審判』でした。
これもまああまり人にはすすめられない映画なのですが、テレビシリーズシーズン1からひっくるめての愛情が暴走してこうなりました。気になる方はどうぞamazonプライムでごらんください…!
ちなみに今年物議をかもした『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』に関しては評価を保留といたしました。来年公開の『エンドゲーム』を観てから真価を定めたいと思います。

来年もアメコミ映画を中心に見たい映画がドサドサ予定されております。がんばって生きましょう! それでは2019年もどうぞよろしく~

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December 25, 2018

ニュータイプの涅槃が見られるか 富野由悠季・福井晴敏・吉沢俊一 『機動戦士ガンダムNT』

そういえば『00』が終わってからめっきりガンダムについて書かなくなってしまいましたが、今でも自分は普通にガンダムが好きです。『UC』や『鉄血のオルフェンズ』もかなりはまって観てましたし… そのガンダムの映画が微妙な距離(車で1時間半)の劇場でかかると知り、年末の忙しい時期マイカーを飛ばして観に行ってまいりました。『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』ご紹介いたします。

地球の支配階級と宇宙に移民させられた人たちの対立がつづく近未来。度重なる戦火や極限状況はやがて一部の人間を新たなる種「ニュータイプ」へと進化させていく。そしてそのニュータイプの精神に感応して動くマシン「サイコフレーム」は超常の現象まで引き起こし、世界を震撼させる。奇跡を呼び起こした機体「ユニコーンガンダム3号機フェネクス」の力を手に入れるべく争奪戦を繰り広げる各勢力。その中にはフェネクスのパイロット・リタと幼少時を共に過ごしたヨナ・バシュタとミシェル・ルオもいた。

「ナラティブ(NARRATIVE)」とは「物語」「神話」という意味があるそうで。副題の「NT」はそれと、宇宙世紀ガンダムの重要なキーワード「ニュータイプ」をひっかけてるものと思われます。

で、この度の新作、やはり原作を福井晴敏氏が手掛けた『UC』の後日談的な意味合いが強く、補完能力の強い方ならいきなりこれを観ても大丈夫でしょうけど、できたら『UC』を先に観てから臨んだほうがよいかもしれませんん。他にも『Z』や『逆襲のシャア』などからの引用もいろいろあり、宇宙世紀ガンダムを知ってれば知ってるほど楽しめる作りになっております。

それほどまでにガンダムを愛している福井氏ですが、宇宙世紀の創始者富野由悠季監督とは違う独自の道を歩み始めている気もします。まず富野監督との大きな違いのひとつはセリフが普通によくつながってる(笑) 富野監督のセリフ回しって会話になってんだかなってないんだかよくわかんない感じですしね… それがひとつの味でもあるんですけど。もうひとつは大人たちが概ねちゃんとしているということ。『NT』では子供を人体実験するひどい大人も出てきますが、『UC』と同じく主人公を心配して健全な道を歩ませようとしている大人たちもちゃんといます。富野作品では若者と一緒にフラフラしてる大人が多かったからなあ。

そして富野監督が見切りをつけた「ニュータイプ」について蒸し返してる…じゃなくて、もう一度ちゃんと取り組もうとしてる点。御大は途中で「人類の進化が明るい未来をもたらす」というテーマに行き詰まりを感じてしまったのか、『F91』以降は前面に出さなくなってしまいました。しかし初代ガンダムから付き合ってる我々としては、やはり宇宙世紀ガンダムにはこの要素がないと物足りなく感じてしまいます。

ちなみにニュータイプの能力についてどんなだったか振り返ってみると、初代のころは「人一倍勘がいい」くらいのものだったと思います。それが『Z』『ZZ』になるとモビルスーツに半端ない出力を放出させたり、死者の精神を呼び寄せたりすることもできるようになりました(笑) そして『UC』に至るとサイコフレームの力もあって、神に近い存在にまでなり、周囲一帯の艦隊を無効化することさえ可能になりました。まさにニュータイプ能力のインフレ化が止まらないような状態になっております。
今回の『NT』では、「ニュータイプなら肉体が滅んでも精神だけ永遠に存在できるのでは」というところにスポットがあてられています。なんかかつて『銀河鉄道999』でも問われたような問題ですね(なつかしいなあ)。福井さんはその危険性と希望の両方を説き、結局「どっちやねん」という状態で幕を引きます。ずるいですね! 

なんかいろいろdisってるような文章になってしまいましたが、主人公3人の哀れな境遇や強い絆にはけっこう鼻水垂らしてたりしてました。自分、なんだかんだ言って福井節にはかなり弱いもので… そういえば超能力を持つゆえに虐げられる子供たち、というモチーフは『終戦のローレライ』にもあったなあ。あれも『Zガンダム』の「強化人間」にインスパイアされたアイデアだったんですかね。
メカ戦においてもいっぱいサービスしていただきました。懐かしのディジェにはじまり、着たり脱いだりと忙しいナラティブガンダム、ラスボス感たっぷりのセカンドネジオングに、ユニコーンガンダム1号機にも増して神がかってるフェネクスとキャラ立ちまくりのモビルスーツ群がスクリーンを彩ります。

さて、このままニュータイプの影響力が強まると時代的に後に位置する『F91』とはつながらなくなりそうですが、サンライズ的にはその辺どう処理するのか? その答えは来年から始まる『閃光のハサウェイ』3部作で知ることが出来そうです。『Zガンダム』以上に暗いと言われるこの作品、果たして我々の胃は耐えられるのか… た、楽しみですね!

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December 24, 2018

スパイダーマン×スーパーマリオ デビッド・ロバート・ミッチェル 『アンダー・ザ・シルバーレイク』

2018年もあますところあと一週間… わたしが最後に映画館で観た実写洋画はこの作品になりそうです。『アンダー・ザ・シルバーレイク』ご紹介いたします。

ロサンゼルス市で一際おしゃれとされているシルバーレイク地区。そこで特に目的も仕事もなくダラダラと過ごしている青年サムは、ある日同じアパートに住むサラといい雰囲気になる。だがその翌日サラとそのルームメイトたちは忽然と姿を消してしまう。サムは彼女の消息をつかむためにあちこち動き回っているうちに、シルバーレイクの裏に潜む上流階級の企みに近づいてしまう。

ロサンゼルスといえばハリウッドがあって華やかでセレブ達が集う街…というイメージがあります。しかし本当のセレブ達は一部で、普通に貧しいひとたちもそこでは暮らしているようで。この映画に登場するサムの境遇は『ラ・ラ・ランド』より低く『フロリダ・プロジェクト』よりは多少マシ、といったところです。というかまず真面目に働こうとしないのがあまりよろしくないw

支配階級の陰謀に自分一人が気づいてしまった…というサスペンスはちょくちょくあります。日本でいうと代表的な例は『20世紀少年』などでしょうか。で、そういう話の主人公はそれなりにかっこよかったりカリスマ性があったりするものですが、この映画のサムは本当にだらしないしボンクラだし老人や子供にも容赦しないし、長所がほとんどありません。強いてひとつあげるなら多少見てくれがいいので女の子が自然と寄ってくることくらいでしょうか(腹立たしい)。あと一般の陰謀サスペンスと比べると組織側の追及もいまひとつゆるい。アパートの家賃の取り立ての方が厳しいように思えました。

いってみればとても中二的なストーリーであるわけですが、中二になりきってるというのではなく、かつての中二的な自分を冷ややかに温かく(どっちなんだ)見つめてるような姿勢を感じました。監督もかつてはロスの片隅で将来にめどが立たず悶々としてるような青年だったのかもしれません。
あとウンコとかオナニーと下ネタも出てくるのですが、あまり汚くかんじられず、全体的にオシャレ感の方が強く残ったのは監督のセンスゆえでしょうか。ダニー・ボイル監督の『トレインスポッティング』とその辺似ております。

そんなボンクラ―を演じるのは『アメイジング・スパイダーマン』や『沈黙』『ハクソー・リッジ』などで知られるアンドリュー・ガーフィールド。真面目で苦悩してひたむきにがんばる役が多かったですけど、そういうのに疲れたのか今回は180度違う極めてええかげんなキャラを好演してました。劇中ではコミックのスパイダーマンを手に取るシーンもあり皮肉が効いてました(笑)。

ちなみにわたしがこの映画を観ようと思ったのは、予告で主人公がスーパーマリオに興じていたから。流麗なCGが幅を利かしているこの時代に元祖ファミコンのスーパーマリオですよ。まるでこないだミニファミコンを購入した自分のようで、すごく親近感を覚えたのですね。いまでもあちらでは人気があるのか、それとも単に監督のひいきなのか。
いずれにせよそんなスーパーマリオの引用にもちゃんとした理由があって驚いたり嬉しかったり。それだけにとどまらずニンテンドーが物語のカギを握っていたりしてたまげました。この世界を裏から動かしているのは任天堂なのかもしれません。微妙に説得力あるような… 恐ろしいですね! 今年の正月はその某社の百人一首にでも興じながら日本を取り巻く陰謀について考えてみようと思います。それともやっぱりスーパーマリオの方が楽しいか…

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December 18, 2018

続・ムツゴロウVSジョニー・デップ J・K・ローリング デビッド・イェ―ツ 『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』

『ハリー・ポッター』と地続きとなる「魔法ワールド」の第二シリーズ。不思議動物を探して世界を旅するスキャマンダ―先生が2年ぶりに帰ってこられました。『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』、ご紹介します。1作目の感想はこちら

アメリカでの活躍からしばらく後、有名人になってしまったニュート・スキャマンダ―は苦労してとらえた悪の魔法使いグリンデルバルドが脱走したことを知る。無関係を決め込もうとしていた彼だったが、恩師の大魔法使いアルバス・ダンブルドアに頼まれて渋々グリンデルバルド追跡の旅へ赴く。一方かつての友ジェイコブは実らぬ恋に悩んだ相愛の人クイニ―に魔法をかけられて、自我を失った状態になってしまっていた…

好きな研究にだけ打ち込んでいたいのに、才能を買われて表舞台に引っ張り出されてしまうニュートさん。まるで『銀河英雄伝説』のヤン・ウェンリーのようです。
それはさておき、前作の『魔法使いの旅』は1作だけで十分の完成度をもった作品でした。こう言ってはなんだけど、あのまま終わってしまってもそれはそれで後のことは十分想像つきそうだったし。
ところが今回の『黒い魔法使い~』は思いっきり「シリーズ」を念頭に置いた作りになっています。登場人物はさらに増えて入り乱れ、それぞれの関係も錯綜したりこじれたりして、いきなりネタバレですが様々な不安を残して「この後は続編で!」って形で終わってしまいます。特に気になったのはジェイコブとクイニ―の悲劇…になるのかな。二人そろって1作目でフェードアウトしてくれればそれなりに希望を抱けたのに… 2018年は前の暮れから続いてた『最後のジェダイ』に『キングスマン:ゴールデン・サークル』、さらに『パシフィック・リム/アップライジング』や『アベンジャーズ:インフィニティーウォー』など、「シリーズ化するということはキャラの不幸が増すこと」という現実をまざまざとつきつけられた年でした(デッドプールやパディントンのような例外もありましたが)。残りのあと3作でなんとかハッピーエンドにこぎつけてほしいものですが、ハリー・ポッターでどんどん話を暗い方向へ持っていったローリング先生なのでその点どれほど期待できるか。

愚痴はこれくらいにして、今回あらためて気づいた点をふたつほど。
ローリング先生はファンタジー作家でありながらミステリーも大変お好きなようで、全作に必ずといっていいほど「隠された真実」「意外な展開・犯人」「周到な伏線」というものが見られます。この映画で言うなれば「クリーデンスの本当の親は誰か?」というもの。クリーデンスは前作で爆死したように見えたんですけど普通に生きてました。
あとミステリーといえば邦題も意味深です。「黒い魔法使い」とは一体誰のことなのか。グリンデルバルドはとっくに誕生してるし、ヴォルデモードはまだ生まれてない。となると大体予想がついてしまいます。

もう一点はこの「魔法ワールド」の中心にはダンブルドア先生がどーんといらっしゃるということですね。ハリポタとファンタビを最も強くつなげているのは彼以外にいませんし。スターウォーズというところのダース・ベイダ―のような、ちょっと違うような。もう「魔法ワールド」というより「ダンブルドア・サーガ」とでも言った方がしっくりきます。ファンタビ五部作が完結したら(気が早いよ)、今度は少年ダンブルドアの冒険でも始まりそうな気がしてなりません。

三作目はこのまま欧州でさらに激しいバトルが始まりそうな感じでありましたが、ローリング先生によると次の舞台は南米なんだそうです。ミイラとかケツァルコアトルとかチュパカブラとか登場しそうで楽しみですね! 一応また再来年公開予定だそうです。

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December 12, 2018

ル・アーヴルのワンツーパンチ サミュエル・ジュイ 『負け犬の美学』

ボクシングというとなんとなくアメリカのスポーツ、というイメージがあります。ボクシング映画も大概は米国製ですし。ですが先日珍しくフランス製のボクシング映画が近場で公開されたので観に行ってきました。『負け犬の美学』、ご紹介します。

40代でいまだ現役のボクサー、スティ―ブは敗戦が続いていたが、引退する踏ん切りがなかなかつかないでいた。そんな折、最愛の娘のためにピアノを買ってあげようと決意したスティ―ブは、欧州チャンピオンのスパーリングパートナーに強引に志願し、まとまった金を得ようと奮闘する。

舞台はル・アーブル。少し前カウリスマキ監督の作品で『ル・アーヴルの靴磨き』というのがありましたが、たぶん同じ町です。『ル・アーヴル~』ではなんとなく寒々としたひなびた印象がありましたが、こちらは時代と多少場所が違うのか取り立てて派手でもないけど、それなりにひらけたにぎやかな感じで描かれておりました。

ボクシング映画というか格闘技映画には2通りあると思います。ひとつは自分の夢や求道のために格闘技をやる作品。もうひとつは家族(特に息子・娘)のためにお父さんががんばるタイプの映画です。どういうわけか今年は『パパは悪者チャンピオン』『ファイティン!』とそんな作品が続いてしまいました。ボクシングに限って言うと少し前ジェイク・ギレンホール主演の『サウスポー』というのがそうでした。そしてこの『負け犬の美学』もそっち側の映画です。
で、ボクシング映画における主人公というのはかなりの確率でチャンピオンの座を狙うものですけど、スティーブはちいともそんなことは考えてません。年も年ですし、負け試合も多いですし。じゃあなぜこんな痛いスポーツを続けているかといえば、やはり好きだからということと、「お嬢ちゃんの憧れる自分でありたい」という動機があるかと思います。それは日本だろうとフランスだろうと関係ない、どこの父親も抱くごくごく普通な感情なのでは。こういうシンプルな親子の絆を微笑ましく描いたわかりやすさはフランス映画らしからぬ気がします。逆におフランスらしかったのは、スターじゃなくてどちらかといえば底辺の方のボクサーを、日常生活含めて淡々としみじみと描き出してるところでした。スポ根的な熱さは感じられませんでしたが、こういう「知られざる格闘選手」たちの物語も地味に胸を打ちます。

おフランスの人ってお洒落第一で汗をかくことを嫌い、ワイン片手に「トレビア~ン」とか言ってるようなイメージがありましたが、もちろんそんな人ばかりでなく、不器用に家族のためにがんばる人もいるのだな…と感じ入りました。
ボクシング映画は来年の年明け早々に『ロッキー』シリーズの最新作である『クリード2』も控えております。こちらは王道中の王道的なジャンル映画になりそう。やっぱり楽しみです。

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December 11, 2018

闇肉街で生きる ギョーム・“RUN”・ルナール/西見祥示郎 『ムタフカズ-MUTAFUKAZ-』

Mfk1日本製アニメとしてはかなり異彩を放っていた『鉄コン筋クリート』。そのスタッフがまたなかなかヘンテコそうな作品をこしらえたので先日観てきました。『ムタフカズ』、ご紹介します。

掃き溜めのような街「ダーク・ミート・シティ」で親友ヴィンスと暮らす青年アンジェリーノ(リノ)は、不真面目ではないのだが不幸を呼ぶ体質らしく、どんな仕事もすぐ首になってしまう。ある日ピザの配達中女の子に見とれていたリノは車と激突。怪我は大したことなかったが、それ以来彼は人に化けて街に潜んでいる怪物たちを見分けられるようになってしまう。

と書くとそれほど珍しくもないSFジュブナイルのようですが、変わっているのはメインとなるリノとその二人の友人も外見的には人間でないところ。リノは多少かわいらしいヴェノムのようですし(上画像参照)、ヴィンスは燃える骸骨(中画像参照・ゴーストライダーかよ!)、ウィリーはどうやらコウモリっぽいのですが翼もないし謎の生き物としかいいようがありません(下画像参照)。Mfk2ですが町の人々は彼らを見ても別段驚きません。ドラえもんやオバQが歩いていてもあの世界では普通に受け入れられてるような、そんな感覚なのかもしれません。ちなみに「ムタフカズ」とはヒスパニック系ギャングのスラングだそうで、人間ではないっぽいですが、ルチャ・リブレとナチョスを愛好してるのを見ると彼らも一応メキシコ系の若者のようです。

そんなゆるキャラのような3人が宇宙人の陰謀に巻き込まれ、ギャングたちの抗争にも関係し、ルチャ・リブレの神話にも関わったり、若者らしい恋や友情のドラマもあり…はっきり言ってかなり詰め込みすぎです。にもかかわらずあんまりそれがうっとおしく感じられなかったのは、ひとえにポップな美術背景とそのゴチャゴチャ感がマッチしてたからでしょうか。フランスの作家がメキシコ系アメリカ人を描き、日本人スタッフが映像化という多国籍な製作環境もいい感じのごった煮感に貢献しております。あと相当バカバカしい話でありながらリノやヴィンスの友を思う気持ちにはホロリとさせられました。

Mfk3自分がなんとなく気にいってしまったのは謎の生き物のウィリー。うるさいし小ずるいしブサイクなデザインなんですが、どうしてかかわいそうな目にあってるともらい泣きしそうになってしまいました。声を演じるは『花筐』での好演が印象的だった満島真之介氏。あちらではにおい立つような男の色気を放ちまくっておりましたが、こちらではすっぱだかの珍獣を違和感なく演じた上にEDではラップまで披露していて芸達者だなあ…と感服いたしました。

あんまり話題にもならずにどんどん公開も終わりつつあるようですが、気になった方はこちらの予告編をご覧ください。陰謀に巻き込まれた貧乏青年の映画と言えば先日『アンダー・ザ・シルバーレイク』というのも観ました。こちらについても近々書きます。


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December 07, 2018

ミッション・インテリジェンス シドニー・シビリア 『いつだってやめられる 闘う名誉教授たち』

半年ほど前好評を博したイタリアン・コメディの続編が早くも公開。前作は少々都会と時間差がありましたが、今回は時差なしで観られました。『いつだってやめられる 闘う名誉教授たち』、ご紹介いたします。前作の感想はこちら

麻薬組織の摘発の途中、ある人物のテロ計画に気づいてしまったピエトロたち。だが彼らは協力者の女警部に裏切られてまたしても刑務所に入れられてしまった(ここが前作のファーストシーンでもありました)。ピエトロは各地の刑務所に散らばってる仲間を集め、脱獄してテロを未然に防ぐ作戦を立てる。かくして不良教授たちの最後のミッション・インポッシブルが始まる。

先の記事にも書きましたが、これ実はシリーズの3作目にあたります。2作目『10人の危ない教授たち』はそれなりに全国公開されたので鑑賞できましたが、1作目『7人の危ない教授たち』は限定公開の上ソフトも未発売だったので結局いまにいたるまで観ておりません。今回どうも1作目で主人公たちとやりあったらしいキャラが重要なポジションで出てくるのですが、この度もなんとか想像で補いました。そしてなんとかなりました。

で、『闘う名誉教授たち』のひとつのウリは「脱獄モノ」であることですね。厳重にハイテクで警護された監獄から、目立つむさくるしい10人もの男どもがどうやって脱獄するのか。とても不可能に思えるこの命題を、頭脳とお笑いでなんとか実行していきます。IMFのようにスマートにかっこよくではなく、思ったようにうまくいかないながらも強引にずっこけながらクリアしていくところが面白かったです。
そんな素っ頓狂なメンバーは2作目の公式サイトでチェックすることができます。うむ、それぞれちょっとくどめで個性があり見分けやすい。

ここで意外だったのがピエトロのメタボな女房役アルベルトの堂々たる歌唱力。ラリッてる分析官としてのイメージしかありませんでしたが、中の人は歌手としてもそれなりのキャリアがあるようで。歌唱力がどうして脱獄に必要なのか?ということは本編を観てご確認ください。

今回はそういったドタバタの他に、イタリアの教育に対する政府への批判も込められています。なんかいま彼の国では大学や研究施設への予算がどんどん削られているみたいで。ピエトロが大学をお払い箱になったのもその影響ですし、さらに陰謀の首謀者がテロを企てた理由もそこに起因しております。この映画は本国で大ヒットしたようなので、そうした問題も改善されるとよいのですが…

以下は結末までネタバレしておりますのでご了承ください。

協力と奮闘の末になんとか目的を果たした教授たち。夕焼けをバックにさわやかにム所へと戻っていきますが、彼らかなりの確率で懲役は免れないものと思われます。事情があったにせよ、刑務所の壁ぶち壊して脱獄してるわけですからw まあメンタル面でしぶとそうな彼らのこと、これからもタフに愉快に生きていくのでしょうけど、せっかくあれだけがんばったのになんとも気の毒です。それとも女警部が力添えしてくれてなんとか赦免してもらえるのか。その辺のことは想像するしかありません。

あとこの映画に限らず最近の洋画の傾向として、「事件を無事解決しても元奥さん、元恋人とよりが戻るところまではいかない」というのがあると思います。険悪なムードではなくなるものの、これからは良い友達としてお互いの道を行きましょう、みたいな。以前は主人公のかっこよさにほれなおして元のさやにおさまる、というパターンがほとんどだったと思うのですが。まあこれに関しては今の流れの方が好みなんでべつにいいです。

『いつだってやめられる』3部作は12月の14日から20日まで全作がアンコール上映されるようで、近場の方はその間にコンプリートすることが可能になりました。地方の私はちょっと行けそうにないので年明け早々に出るというDVDか配信を待ちます。


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