第20回SGA屋漫画文化賞
うわ… もう20回目なのか…
本来なら何か記念で特別企画でもいたすところなのですが、自己満足でメモ代わりに書いている記事なので今回も淡々となげやりにいきます。
2023年わたしが読んで特に励まされた・感銘を受けた漫画作品に与えられる「SGA屋漫画文化賞」。例によって賞金も賞品もありません。
まずここ数年の間ずっとわたしの支えとなってくれている3作品をまとめて
☆萩原天晴・上原求・新井和也 『1日外出録ハンチョウ』
☆コージィ城倉(原案:ちばあきお)『キャプテン2』
☆丸山恭右 『TSYYOSHI 誰も勝てない、アイツには』
昨年も辛い時苦しい時気分転換となってくれてありがとうございました。出来ることならまだまだ終わらず向こう10年は楽しませてください。
☆南勝久 『ザ・ファブル』
映画2部作は観てましたが、原作にしかないとてもくだらないエピソードが大変良かったです。主人公佐藤を師と慕うクロちゃんが「きつ☆キャン」に音を上げるくだりがとりわけお気に入り。
☆をの ひなお『明日、私は誰かのカノジョ』
私のような老醜をさらしたおっさんが読むと色々と心苦しいところもある漫画でしたが、それでもひきつけられるところがあり最後まで愛読させていただきました。特に嬉しかったのはさえないオタク風だけど気は優しい「正之さん」が人気投票でぶっちぎりのトップだったこと。やっぱり優しさは大事です。たとえモテなくても。
☆平井大橋 『ダイヤモンドの功罪』
スポーツ漫画の主人公は誰だって「強くなりたい・相手に勝ちたい」と願うもの。しかしこの作品の綾瀬川君はとんでもない才能と計り知れない優しさをもつゆえ「相手が負けて傷ついたらどうしよう」とか考えてしまうのです。なんていい子なんでしょう。ですが彼がどんなに気を回してもその輝きは同い年の子たちを傷付けてしまう。とてもイヤな話ですがこれがどうしたことかめちゃくちゃ面白いんだ… 後日談のようなパラレルストーリー『ゴーストライト』がまた泣けます。
☆『機動戦士ガンダム 水星の魔女』
☆『GAMERA REBIRTH』
どちらも少年少女たちのまっすぐな心意気にいやされた作品でした。『水星~』はMSが、『GAMERA~』は怪獣がちゃんとかっこよかったり迫力があったのも高いポイントです。劇場アニメの『BLUE GIANT』もとても良かったです。
では大賞です。
☆ナガノ 『ちいかわ』
最初は「また狙いすましたような可愛いキャラで金儲けしやがって。ケッ」と思っていたのです。しかし昨年中ずっと展開されていた暗黒版『ガンバの冒険』とも言うべき「セイレーン編」にすっかり心奪われてしまったのでした。繰り返される愛憎の連鎖の果てに匂わされる永遠の哀しみと不思議な安らぎ。このエピソードに限っては文芸作品といっても過言ではない完成度でございました。今はまたちょっと変わったグルメ漫画に戻ってしまいましたが、それはそれで良きです。
2024年もいい漫画にたくさん出会えますように。それではまた。
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