2026年5月ごろに観た映画
世間様はもう夏休みに入ろうかというところですが、いまさらGWあたりに観た映画の覚書をば
☆『アギト 超能力戦争』
平成ライダー第二作『仮面ライダーアギト』の25周年記念作品。『アギト』ってメインライターがあの個性が強い井上敏樹先生にしては、ぐっと癖の薄い、一般層にもとても観やすい作品だったと思うのです。それがゆえに当時大人気を博し視聴率も最高を記録したわけで。
で、今回の新作は「敏樹汁つゆだく大盛」って感じでした。いつもの「〇周年作品」に比べると確かに予算が上がっているように見えたのは良かったです。あと25年前演技がまだ固かった要潤氏が先日の大河ドラマで絶賛されていたのには、時の流れを感じてしみじみいたしました。
☆『サンキュー、チャック』
今年3本あるスティーブン・キング原作映画の2本目。世界の終焉を描く第1幕。おじさんが華麗に踊る第2幕。そしてそのおじさん(チャック)の生い立ちを描く第3幕… 謎をふりまいたまま特にわかりやすい解明がなくぶつっと終わってしまうので、ボーっとみてると困惑させられます。
足りない頭で考えてみるに、第1幕の終末世界というのは、チャックさんの脳内の世界と考えるのが一番自然かと。人の頭の中にはきっと潜在・非潜在に関わりなく多くの宇宙が存在していると思うので。それこそキングの脳内なんて無数の作品世界がひしめいているでしょうし。
☆『ひつじ探偵団』
20年ほど前に書かれたユーモア・ミステリーの映画化。愛情深い牧場主がある晩突然何者かにより殺害される。彼の弔いのために飼われていたひつじたちは犯人探しに奔走するが、なにせひつじなので色々と限界があり…
いきなり殺人事件から始まりますがほとんど悲壮感はなく。ただ羊たちの中に何頭か可哀そうな生い立ちを持つものがいて、『ひつじのショーン』よりかはシビアなお話です。
感心したのはこんなふざけたような設定でいて、優れたミステリーにある「伏線」「ミス・ディレクション」「意外性」がちゃんと備わっているんですね。こういうよく出来たミステリ映画ってけっこう希少。今年は『木挽町のあだ討ち』もありましたが。
☆『スマッシング・マシーン』
2000年ごろ活躍した総合格闘家マーク・ケアーの最盛期を描いた作品。ただ作ってるのがアート系スタジオのA24なので燃える展開にはならず、マークの精神状態や恋人との喧嘩にハラハラするようなお話になっております。
びっくりしたのがこれほぼほぼ平成に人気を博した格闘イベント「PRIDE」が中心のストーリーだったこと。この頃もう日本の景気とかそれなり傾いてたと思うんだけど、アメリカのプロレスよりも稼げる国だったんですかねえ。それにしてもこの作品といい『マーティ・シュプリーム』といいかなり日本にスポットが当たってるのに、こちらでほとんど話題にならなかったのはなんか申し訳ない。
☆『マスターズ・オブ・ユニバース』
80年代に欧米で人気を博したフィギュアシリーズの2回目の映画化。いまでもそんなに人気あるんだ…と思っていたらどっちかというとマイナーな方らしく(こちらだと『ゾイド』くらいのポジション?)、興行的にはまあまあ悲惨な結果に。どうも『バービー』のヒットを見て製作陣が「これもいけるのでは」とか考えちゃったようです。ところが玩具の方の売上はけっこう伸びたらしく既に続編決定とのうわさも。世の中はよくわかりません。
内容の方はと申しますと各キャラの設定にとにかく整合性がなく、ロボもいれば妖怪もいるし、スーパーマン的なやつもいればギャグマンガのキャラもいるし昭和特撮の女幹部みたいのもいる。それこそ子供がいろんな作品のオモチャを一緒くたにして遊んでいるような趣があり、それがかえってけっこう楽しかったです。
あと主人公の青年はマッチョなイケメンなのですが、性格的にはほぼのび太で、気弱だったり「まず話し合おうよ」とか言ったりするところが面白かったです。
☆『スターウォーズ マンダロリアン&グローグ―』
「スターウォーズ」初のドラマシリーズからの映画化。孤高の用心棒「マンダロリアン」と相棒?のフォースを持つ幼児宇宙人「グローグ―」の愉快で殺伐とした冒険が描かれます。
本国ではイマイチな伸びだったのに対し、日本では2ヶ月経った今も上位にランクインするといういつもとは反対の形となっております。思いますにこの映画主人公のマンドーがわずか1シーンしか素顔を見せず、さらにクリーチャーとおじさんとおばさんしか出てこない。そういう人間味や美男美女の少ないところが北米の人たちにはノリにくかったのかも。でも日本の人たちって能の文化とかシャア少佐とか多くのフルマスクのヒーローのせいか「仮面」に抵抗がないところがある…というかむしろ好きですよね。そんな武骨で無愛想で無表情なヒーローが不器用ながらもまた日本受けしそうなちいかわっぽいキャラの面倒を一生懸命みている… このギャップに萌えずにいられましょうか。
無表情なキャラと言えば『プロジェクト・ヘイル・メアリー』のロッキーもそうですけど、表情がないのにお話の流れとかキャラへの思い入れのせいでものすごく感情が雄弁に伝わるんですよね。本作品では死を覚悟してグローグ―を逃がすマンドーが「元気でな(原語ではGoodbye,Kid)」と言うんですが、ヘルメットの下でさわやかに微笑んでるであろうことを想像するとおじさんは鼻水が止まらなくなるのでした。
映画的にはこのまま感動的に悲しいお別れで盛り上げたほうが完結編ぽくて良かったのかもしれません。ですがそんな結末などはっきり言ってクソくらえでございます。その辺はわたしたちの期待に必ず応えてくれるジョン・ファブロー。出来たらこれからもこのコンビの活躍を見せてほしいものです。
次回は『シラート』『マイケル』『モータルコンバット ネクスト・ラウンド』『黒牢城』『スーパーガール』『落下音』について書く予定です。


Comments
主人公がほんの1カットしか顔を出さないと言う点に関しては、逆に最後まで出さずに済ますのかと思ってたので、顔を出してちょっと驚いた。西洋さんが顔を出さないのが嫌なのなら、あのマスクをもうちょっと半透明にして、透けるような具合にして、それを別バージョンソフトで売れば良かったのかも。いや、そういう事やると逆に集客が散ってしまったりするか。
Posted by: ふじき78 | July 30, 2026 09:35 PM
アギト
要潤が普通に主役晴れるような俳優になったのは良い事。
でも、ゆうちゃみの起用とか、映画としてのリスクが高過ぎる。あの起用は何か罰ゲームみたい。
Posted by: ふじき78 | August 01, 2026 09:32 PM
サンキュー・チャック
「ダンスが学校の成績評価に繋がるといいな」
「進級チャックだな」
Posted by: ふじき78 | August 01, 2026 09:43 PM
ひつじ探偵団
杉浦太陽と辻希美が子供達にミステリーを聞かせていて、杉村太陽が殺されて、「つじ探偵団」が動き出すというのはどうでしょう?
Posted by: ふじき78 | August 01, 2026 09:48 PM
>ふじき78さん
>マンダロリアン
一応ドラマの方でもいやいやながら顔を出すシーンがあったり。でも13話につき1度くらいだったかな。よくそれだけ抑えたなあ
>アギト
とりあえず自分は今作でゆうちゃみさんを覚えました。が、すでにちゃんみなさんやらみちょぱさんとの区別がつかなくなりつつあります
>サンキュー、チャック
ネタが3級くらいですね…
>ひつじ探偵団
推理にむいてなさそう、というところは羊とどっこいどっこいかも
Posted by: SGA屋伍一 | August 12, 2026 09:59 PM