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February 22, 2026

2025年12月に観た映画

そうです… 年末に観た映画の感想をいまごろ書いてます… がんばれ記憶力。なんかこの月は続編ものを多く観てました。

☆『ペリリュー 楽園のゲルニカ』

第二次世界大戦時の南洋を舞台にした、実際の戦記に材を取ったアニメ(漫画原作)。予告ではいかにも「かわいそう・泣けそう」な話に見えます。そういうところもないではないですが、全体の2割くらい。あと4割は「シュール・ドライ・滑稽」、もう4割は南洋の美しい風景と小動物に力が注がれております。しんどいのは戦争は終わってるのに主人公の部隊はそれを知らず、あるいは受け入れられず無駄な殺し合いを続けているパートがけっこう長いところ。

悲惨な話をあんなかわいい絵柄でやって...とも思いましたが、子供たちにはその分見やすいだろうからいい教材になるのでは。

 

☆『ズートピア2』

9年ぶりの続編。よくも悪くも安定の面白さというか、新要素として爬虫類が出て来てはおりますが、そんなに驚くところはなかったり、目を引く新しさはなかったり。最初いいやつだった人(動物)が実は…というのもここんとこのディズニーのパターンだし。

ただびっくりしたのは前作も大したヒット作(現在日本で歴代100位の興行収入76億)でしたが、今回は現時点で歴代19位の148億まで来ております。9年の間にレンタル・配信で日本に浸透しまくったのか。うまくいけばもう2ランクくらいはアップしそう。

 

☆『アバター ファイヤー・アンド・アッシュ』

3年ぶりの続編。というか前後編の後編。とりあえず「つづく」のままだったお話がそれなりに一区切りついたというか、すっきり終わったのはよかったです。

1作目の時は極悪人だったのになんだかどんどん嫌いになれなくなっていくクオリッチ大佐。まるで『ドラゴンボール』のピッコロかベジータのようです。反面面白みのない主人公のジェイクは今回ヒーローにあるまじき行動に走りかけます。まああれは旧約聖書におけるアブラハムの物語のオマージュだったのかなあと。そう、なんか今回は急にキリスト教的要素がぐんと主張しはじめたような。

とりあえず4,5作目の構想はあるようですが、キャメロンは「もう自分では直接やらないし3作目の売上次第」なんて頼りないことを言っています。このお話に完全に決着をつけるとしたら、ナヴィたちが地球に乗り込んでいって地球からの侵略を根元から断つしかないと思うのですが、それを3D映像でやって面白くなるかというと???

 

☆『新解釈・幕末伝』

福田雄一監督が幕末全体を自分なりにアレンジした歴史劇。自分『新解釈・三国志』や『アンダーニンジャ』とか嫌いじゃなかったんですが、これはひどかったです。スペクタクルシーンとか一切なく、例の独特ギャグが進行する密室劇がいくつかあるだけという。恐らく『新解釈・三国志』の3分の1も予算かかってない。そんなわけで2025年堂々のワースト2位です。でも5回に1回くらいツボにはまるギャグがあって何度か笑ってしまった。悔しい

 

☆『ナタ 魔童の大暴れ』

昨年全世界興行収入第1位のアニメ作品。あちらで孫悟空なみに人気がある哪吒の伝説をアレンジした内容。問題はいきなりの2作目だということ。それなりに想像を巡らせれば一応ついていけますが…

お金と人のかけ具合がすさまじく、CGアニメ美術の大暴力という感じでした。『羅小黒戦記』が感情を抑えたスタイルだったのに対し、こちらはもっと直情的で正統派少年漫画の遺伝子がぶち込まれています。ナタは恐らくわざと可愛くなくデザインされていて最初はひくのですが、そのうち愛着がわいてきてクライマックスでかっこよく進化すると逆にさびしくなりました。

やんちゃ坊主と優しい美少年のバディものという所も珍しくてよかったです。

 

あとこの月は『落下の王国』17年ぶりのリバイバルも観ました。そんなに思い入れのある方でもなかったんですが、貴重な機会&だしTwitterでの高まりに流されて。で、ウン年後2回目鑑賞方がしみじみ感じ入れた気がしました。山賊が話いいところで第4壁を破る的なことをやって、アレクサンドラがむくれるシーンがなんか好き。ただ「子供を泣かすんじゃねえ!!」とは強く思いました。

 

次回は『ワーキングマン』『ボーダーランズ』『コート・スティーリング』『ウォーフェア』『長安のライチ』について書きます。

 

 

 

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February 08, 2026

『べらぼう』を雑に振り返る⑫ 12月編

感動の最終回からはや50日。いい加減クライマックスの感想をまとめます。

☆第45回「その名は写楽」

源内生存の噂を流していたのは一橋治済への復讐を企む松平定信とその一派だった。気が進まないながらも強引にそのプロジェクトにかまされてしまう蔦重。そしてここに謎の絵師「写楽」がとうとう誕生する。

自分、このドラマの企画を知った時に絶対写楽中心の話になると思ったのですが、ラスト4回になってようやくの登場?となりました。最近の学説では阿波の能楽師齋藤十郎兵衛ということでほぼ決まってるらしいですけど、このドラマみたく「数名による合作説」というのも確かにあるそうです。

なかなかイメージが決まらず思い悩んでるところに意外とあっさり帰って来てラストのピースをはめる歌麿。「男と男の情念の行きつく先が見たい」と強火BLファンみたいな説得で彼を呼び戻したおていさん。ファインプレーでした。

 

☆第46回「曽我祭りの変」

かくして世に送り出された「写楽」。だがそのはかりごとはあっさりと罠の対象である一橋卿に露見してしまう。これまで多くの邪魔者を排除してきた一橋卿の毒牙が、ついに蔦重にも向けられることに…

字体であっさりばれてしまった定信の戯作。そういうところ爪が甘いよね… そして大逆襲を始める一橋卿。その手段とか表情とか声色とかがことごとく怖い。こんなのに勝てるわけがない…と思えて来ます。本当に生田斗真氏の代表作になったのでは。同時期に放映されていた三谷幸喜氏のドラマではお茶らけたチンピラとかやってたんですが。

事態が緊迫する中お笑いで肩をほぐしてくれたのが坂口涼太郎君演じる「ぐにゃ富」。『国宝』で本格的な歌舞伎役者を演じていた流星君の前で女形をやらざるを得ずイヤな汗をかかれたとかなんとか。

毒饅頭が猛威をふるう中またしてもひょっこり現れた生田君。???が渦巻きながら次回へ。

 

☆第47回「饅頭こわい」

ラス前回のクライマックスだっつーのにこのタイトル。一橋治済の逆襲にあい瓦解寸前の定信一派。蔦重たちは知恵を振り絞り、一発逆転の策を練る。

というわけでとうとうラスボスの巨悪と(間接的に)対決するエピソード。大河の山場というのは大体大規模な合戦とかだったりする場合が多いですが、このドラマではなんと茶室での息詰まる駆け引きという… 「あのボンボンではとても無理だ」と思いましたが無事やってくれた将軍様。そして「殺さずに僻地に幽閉」というやりかたがいかにも文人らしいというか粋というか。都合よく替え玉と巡り合えたりとか、史実からあまりにもジャンプしすぎとかありますが、よしとします。あとなんか『鉄仮面』ぽい流れでしたね。

一件落着したあと耕書堂を訪れ、「一度来てみたかったのだ」「春町はわが神だった」と語る定信。それだよ!!!!我々視聴者が見たかったのは!!!!とテレビの前で滂沱の涙を流しておりました。

 

☆第48回「蔦重栄華乃夢噺」

最終回。巨悪も倒し天下も泰平…となったところで蔦重に病魔が忍び寄る。己の命運を悟った彼はこの世を去る前に出来る限りの仕事や引継ぎを果たそうと病身に鞭打って働く。

前回でもうあらかたの問題は片付いてしまったので、ラストはまるまる一回かけて蔦重の死を追う流れとなっています。でも主人公なんだから1回じゃあまりにも短くはないでしょうか。まあ数回かけて感動をあおるより、あっさりライトにその死にざまを描く方が「屁」にこだわり続けたこのドラマらしいといえばらしい。

いまわのきわの蔦重の周りを「屁! 屁!」と言いながら踊り狂う一同。その必死の呼びかけに奇跡的に息を吹き返した蔦重の最後の言葉が「それかよ!!」という(でもこれ史実らしいですね…) この世は夢であり、人の一生は屁みたいなもの。そんな軽さに救われながら、おならなりに気概を持って生きていきたいと思いました。

 

無事最後まで書けてよかった… あともう一回総集編というか名場面まとめみたいな記事が書きたいところです。屁

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