第22回SGA屋漫画文化賞
1月も半ばを過ぎた今頃になって2025年の漫画ベストの発表です。
例によって賞金も賞品もありません。むしろほしい。では
●レギュラー部門
☆原泰久 『キングダム』
☆コージィ城倉(原案:ちばあきお)『キャプテン2』
長年お世話になってる作品から選ばれる賞。この2作品は昨年大きな節目を迎えたり大変盛り上がったりしたので。
『キングダム』は連載開始19年目にしてようやく「戦国の七雄」のひとつ「韓」が滅びました。「ふふふ… 韓は七雄くらいの中でも二番目くらいに弱い…」ということは置いといて、いよいよこの大河歴史漫画も残り1/3くらいになったのでは(と思いたい)
『キャプテン2』は「甲子園3回戦くらいで敗退かな」というわたしの予想を覆し、実力においてはるかに上回る強豪校に大金星を上げました。前作で甲子園に行けなかった時体の具合が悪くなった自分としては、本当に胸がすく思いがしました。果たして墨谷高校はどこまで行けるのか。さすがに優勝はないと思うが…
●中年漫画部門
☆福本伸行 『二階堂地獄ゴルフ』
福本先生が『カイジ』の連載をぶっちぎっていま全力を注いでおられるのがこの作品。序盤は若さの盛りを過ぎた親父ゴルファーが夢をあきらめきれずプロテストに挑み続ける…というまあよくあるコンセプトだったんですが、中盤突然スポーツ漫画としても福本漫画としても今までなかったような超展開に突入。たぶんこのまま行くと『新黒沢』と同じオチにたどり着きそうな予感がする。それはやめて。
●シュール漫画部門
☆南田冬/あやき
Twitterに突然表れて話題になった生活感溢れまくりの脱力ヒーローもの。夏頃ばったり更新が途絶えて心配してたら作画がちゃんとした人になって(失礼)ジャンププラスにて一から始まりなおしとなりました。本当はなげやりで適当だったTwitter版の方が好きなんですがあれだと作者の方にはほぼほぼ収益が入らないそうなので、ジャンプラ版での成功をお祈りしています。それにしてもジャンプラには本当に面白い作品が集まって来るな。
●文芸漫画部門
☆亜月ねね 『みいちゃんと山田さん』
文学には女性がひたすら不幸な目にあいつづけるというひどいジャンルがあるのですが(『女の一生』『テス』など)、その現代版と言える作品。本当にこの世はクソだなあ、可哀そうな人(ミゼラブル)はどうしたら幸せになれるのかなあ…と読んでてやるせない思いがつのりまくります。それでも続きがどうにも気になってしまうという。みいちゃんがハムスターを飼い始めるエピソードがつかの間の癒しで好きです。
●趣味漫画部門
☆児島青 『本なら売るほど』
年末急に(自分が)注目し始めたダークホース的コミック。SNSではどうしてもこういう↑えぐい作品が話題になりがちなんですけど、本作品は老若男女すべてが優しく愛おしいタッチで描かれていてこの世も捨てたもんじゃないな、と思えて来ます。知ってたり読んだりした本が色々出てくるのも楽しい。ほっこり系ではジャンプラの『おかえり、水平線』にも大変心温められました。
●大賞
☆住吉九 『サンキューピッチ』
2025年大いに元気と笑いを頂いた作品。野球漫画にまだこんな切り口が?と驚かされると共に、その論理性に「確かにそうだよな」と納得させられることしきり。そして何より変なのがこんだけ面白いのに主人公が誰なんだか全くわからないということ。強いて言うならその回スポットが当たっているのが主人公かと。実際の野球の試合だって普通は主人公がいるもんじゃないですしね。ただメインキャラがどいつもこいつも尋常じゃないほどいかれてて癖が強くて思い込みが激しいので、ゲラゲラ笑いながら背筋を戦慄が走ることもしばしば。2026年も大いに期待しております。
今年もよい漫画にたくさん出会えますように。では。


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