2024年2月に観た映画を振り返る
GWも終わりですね… そんなころになって三ヶ月くらい前に観た映画を振り返ります。
☆『仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド』
平成ライダー初期の人気作『555』の20周年記念作品。主人公・乾巧の死を匂わせて終わったTVシリーズ。果たして彼はその後どうなったのか… 普通に考えれば生きてるわけないのですが、そこは剛腕脚本家・井上敏樹。「こまけえこたいんだよ」とばかりに令和の時代に「555」の復活を描いて見せてくれました。予想に反して希望のもてる終わり方だったのも良かったです。
ただ昨年の劇場版『000』の時にも感じたのですけど、せっかくの〇周年記念作品なのになぜきちんと予算をかけて2時間やってくれないのか。同じ20年ぶりの『ガンダムSEED』がド派手にやってるのを見てるとついついそう思ってしまいます。
☆『哀れなるものたち』
本年度のアカデミー賞をにぎわせた作品。女性版フランケンシュタインのような主人公が自我に目覚めてヨーロッパ世界を旅し、成長する話…なのか? 一風変わった童話のような趣があるのですが、セクシャルな描写が多いのでちょっとお子様には見せられません。エマ・ストーンも人気女優なんだからそこまでがんばらなくてもよかろうに…と思いましたけど、その熱演ゆえにオスカー主演女優部門をゲット。おめでとうございました。
いにしえのチェコの特撮監督カレル・ゼマンをほうふつとさせる背景美術はなかなか好みでした。
☆『ボーはおそれている』
『哀れなるものたち』と同じく毒親の支配下にあった子供が成長して奇妙な旅に出るストーリー。こちらはより悪趣味で不条理で意地悪な感じでした。ただアリ・アスター作品ってだんだんホラー味が減ってお笑い味が増していってるところがあるので、私のような臆病者には観やすくなって助かります。
昨年末『ナポレオン』で稀代のカリスマを演じたホアキン・フェミックスがこちらでは母の影に怯える冴えない男を好演していて、さすが名優…というか役のふり幅広すぎ、と思いました
次の3本は同じ日にハシゴして観ました。わたしも若くないのでそういうのはなるたけ避けたいのですが、年に1,2回スケジュールの都合でそうなってしまう時があります。
☆『劇場版ハイキュー‼ ゴミ捨て場の決戦』
『ハイキュー!!』はアニメのシーズンワンを観てた程度なんですけど、一昨年のスラムダンク』のような感動を期待して行って参りました。スポーツ漫画なのにそんなに熱血熱血してないのが持ち味だと思いました。そりゃもちろん双方勝利を目指して全力でプレイしているわけですが、激戦の最中でも笑いあったりふざけあったりしてとても楽しそう。負けた側もさわやかな笑顔と共にコートを去っていきます。選手たちも個性様々であるけど嫌味なやつは一人もいない。こういうのもいいですね。
現在なおも公開中で興行収入も100億を突破したとか。おめでとうございます。
☆『コヴェナント 約束の救出』
今年上半期ベストの一本。お洒落なユーモアを混ぜたアクションものを得意とするガイ・リッチーが自分の個性を封印して、男たちの友情をシンプルに物語った社会派サスペンスであります。実話を基にした話かと思ったら「実話を材にしたフィクション」でございましたが、評価に変わりはありません。
ジェイク・ギレンホール演じる米国曹長キンリーは自分を命がけで助けてくれた通訳の窮地を救うため、せっかく拾った命を危険にさらしてまた戦地へ戻っていく…というストーリー。「状況がどうしようもないのだから、恩に報いたいけど無理」と誰もが諦めそうなところで、キンリーはなおも手段を探します。「恩返しというよりむしろ呪い」と語ってやせ細っていく彼の姿が印象的でした。政治とか国の事情はおいといて、誰かに何かしてやった時見返りは求めないけど、自分が何かしてもらったらなるたけ恩は返したいものです。
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