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November 20, 2022

2022年9月に観た映画

☆『NOPE/ノープ』

『ゲットアウト』『アス』に続くジョーダン・ピール監督最新作。予告では突然上空に舞い上げられる人の映像があり、『ツイスター』みたいな竜巻の映画かと思いきや、これがなかなか意外な方向へ進みます。

ジョーダンさんは『ゲットアウト』のお笑い混じりのムードが好きだったのに、『アス』はただ普通に怖い感じの映画になっていて、今回もそうだったらイヤだな…と思いながら観ておりました。果たして前半こそホラー調でありましたが、後半はなんというかこう、「燃える」展開になっていて手に汗握らせられました。こういう風に共通したタッチも持ちながら、1作ごとに趣向を変えていく作家さんもちょっと珍しい。

合間合間に昔のオランウータンのシットコムに関するエピソードが挿入されます。これ、別になくてもいいような気もしましたが、これが作品にある種の不気味さや個性を添えていてぬぐいがたい印象を残します。

 

☆『この子は邪悪』

さるご縁で、自主映画を作られてるころから追いかけさせていただいてた片岡翔監督の長編第3作。前2作は一応原作付であったので、一からストーリーをこさえた長編となると初…ということになりますか。

事故にあって以来、心身共に傷を抱えたある精神科医の家族。ただ一人無傷だった長女が、同年代の少年と交流を持ち始めたころから、保たれていた見せかけの平安が崩れていきます。

建物等の古めかしい様子や「犬神家」のようなマスクをかぶった少女などから、現代が舞台であるにも関わらず戦前の探偵小説のような空気が漂っております。クライマックス近くにはなかなかびっくりする超展開もあり。ここがこの作品の賛否が特に別れるところかもしれません。自分は夢野久作や楳図かずおのオマージュと捉えて「アリ」といたしました。

病院に放たれているたくさんのウサギが可愛くも不気味。でもやっぱりかわいい(笑) 片岡氏は映画と並行して小説も発表されていて、特に近作の2冊『ひとでちゃんに殺される』(ホラー)と『その殺人、本格ミステリに仕立てます』(本格ミステリ)はなかなか力が入っていて唸らされました。『ひとでちゃん~』には『この子は邪悪』に共通するアイデアもあって合わせて読むと面白いかと。

 

☆『ブレット・トレイン』

伊坂幸太郎のノワール小説を『デッドプール2』の監督が映画化。ハリウッド製作なもので、登場人物がみんな外国人に置き換えられたりしてます。予告から漂うお茶らけたムードからも、かなり原作からかけ離れてそうなことがうかがえますが、自分未読なんでもしかしたらそれなりに忠実なのかも…?

とある任務をピンチヒッターで引き受けた殺し屋が、ミッション遂行のために新幹線に乗り込むもアクシデントの連続で降りるに降りられず、終点の京都まで旅行する羽目になる…というストーリー。珍妙な殺し屋たちが次から次へと登場するのですが、そういったたくさんのキャラの「交通整理」が実に見事でした。

自分が特に興が乗ったのはあまり向こうの映画には出てこない東海道新幹線の駅名が色々出てきたことですね。この辺実際に旅行したことがあるので。地元の静岡は横に長いので中盤けっこう時間を割いてもらって地味に嬉しかったです。そして北陸本線に乗り換える時利用した米原駅も登場。地元の人には申し訳ないのですが、この駅、新幹線の駅なのに本当に周りにほとんど何もないんですよね。その寂しさが上手に再現されてて笑いました。

 

☆『HiGH&LOW THE WORST X 』

「ハイロー」シリーズ最新作にしてコミック『WORST』とのコラボ第二弾。鬼邪高校に現れた新星・花岡楓士雄と仲間たちの新たな戦いが描かれます。前作からちょびっとしか経ってない設定のようですが、現実世界では3年くらい月日が流れてるのでその辺のギャップに少し戸惑いました。

自分はやっぱり主人公のフジオちゃんがお気に入りですかね。バカで能天気なんだけどケンカは鬼のように強いし締めるところはきちっと締める。今回はいつの間にやら鬼邪高のリーダーになってたみたいで、自分一人のことだけ考えていればいい、というわけにはいかず悩んだりもしてました。あとわたし最近「職長・安全衛生責任者」という資格の講習に行ってきたのですが、あらためてハイローの山場のバトルって工事現場でやっちゃいけない事例のオンパレードだな、と感じました。たぶん撮影現場ではちゃんと安全対策が取られているとは思いますが。現場猫たちが泣いちゃうことがありませんように。

ケンカの合間にみんなで放課後にプールサイドで焼きそば作って食べてるシーンとか特に好きです。青春ですよね。

 

今年も残りあと40日ほど… 10月は『ロード・オブ・ザ・リング』などのリバイバルばかり観てたのでたぶん次はそれを書きます。

 

 

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Comments

「はいろー」
楓士雄って名前書くのは自分のブログでは諦めてしまった。
構造上しょうがないけど200人くらいいた鳳仙が20人くらいになってたのはちょっと残念。

Posted by: ふじき78 | November 23, 2022 11:43 AM

ノープ
NOぷー というだけあって、映画の登場人物が誰一人としておならをしなかった。

Posted by: ふじき78 | November 23, 2022 11:45 AM

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