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March 30, 2022

バットマン来るかとゴッサムの外れまで来てみたが マット・リーブス 『ザ・バットマン』

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世界有数の繁栄を誇りながら、犯罪や貧富の差など多くの闇を抱えた都市・ゴッサムシティ。選挙を目前に控えたその町で、市長がリドラーと名乗る愉快犯に惨殺されるという悲劇が起こる。2年ほど前から蝙蝠の装束に身を包み、自警団活動を続けていた富豪の青年ブルース・ウェインは、市警のゴードン警部と協力しながらリドラーを捕まえるべく奔走する。だが彼の捜査をあざ笑うかのように、リドラーは挑発めいたメッセージと共に第二、第三の犯行を繰り返すのだった。

1989年の『バットマン』から数えると、『バットマン・ビギンズ』(2005)、『バットマンVSスーパーマン』(2016)と来て、実写映画としては4度目の起点となる作品。今回の特色はまずバットマンであるブルース・ウェインが比較的「若い」ということ。『バットマン・ビギンズ』でも駆け出しのころは描かれてましたが、始めた時点で既にいい年だったのであまりヤングマンな印象はなく、むしろそれなりに落ち着いた感じでした。しかし今回のロバート・パティンソン演じるバットマンは自分の殻にこもりがちだったり、衝動のコントロールに苦労していたり…という面がこれまで以上に強調されていて、「大人」と呼ぶには未完成な若者として描かれております。自分を心配する執事のアルフレッドにまで心無い言葉を吐いたりして、まるで反抗期の中学二年生のよう。一方で子供や動物には気遣うそぶりを見せたりしていて、「根は悪くない子なんだな」と思わせられます。

もうひとつの特色はこれまでのシリーズの中で最も現実的である点。今回メインの悪役であるリドラーにせよ、町の顔役であるペンギンにしても実際に存在してそうなキャラであります。今回のリドラーのモデルは全米を震撼させた連続殺人鬼「ゾディアック」だそうですし、ペンギンにいたっては暗黒街の顔役にこんなタイプごろごろいそう。はっきり言っちゃうとバットマンが一番現実離れしております。…それはともかく、ブルースはリドラーとの戦いを通してゴッサムという町の抱える闇や社会問題とも対峙せざるを得なくなっていきます。この映画でいま一人バットマンの前に立ちふさがるのが、ペンギンのさらにボスであるファルコーネという男。コミックでは『イヤーワン』『ロング・ハロウィーン』などで重要人物として登場しますが、ぶっちゃけちゃうと名前の通りバットマン版ドン・コルレオーネ=ゴッドファーザーであります。警察内部も脅しと賄賂で掌握し、ブルースとゴードンを悩ませます。権力者の腐敗、それによりもたらされる不公正というのは、珍妙なヴィランよりよほどリアルで手ごわい相手であります。『ザ・バットマン』ではこれまで映画ではそんなに踏み込まれなかった、大都会のコンフィデンシャルに果敢に踏み込んでいきます。

いわゆるDCEUの作品ではスーパーマンと肩を並べ宇宙人と戦うバットマンが描かれました。自分はそういうのも嫌いじゃないですが、やはりバットマンって超自然や超科学の関わらない状況で、地道に町の問題に取り組んでいく姿が一番しっくり似合ってしまうんですよね… というわけでスーパーなヒーローとしてのバットマンはDCEUで、リアルな世界観で犯罪と戦うバットマンはこちらで…とユニバースを分けたのは賢明だと思いました。お子様たちに説明するのがちと難しいですけど。

「キャラクターが多くてストーリーがばらける」という批判もあるようです。しかし自分としては監督は「親を失ったブルース」「親に捨てられたセリーナ」「親のいないリドラー」の対比がやりたかったのかな…と思いました。家庭環境が恵まれなくても前向きに奮闘するものもいれば、ダークサイドに落ちてしまうものもいる。その狭間で揺れる者もいる…ということで。ただペンギンに関しては確かにいる意味そんなにあったかな?と思いました。この後スピンオフも作られるようですし、どうも監督のお気に入りキャラという疑いが晴れません。

ゴッサムについて調べていくうちに、父は本当に清廉だったのか信頼がゆらぎはじめるブルース。けれどもアルフレッドの言葉を信じて、父が目指していたものを自分なりに引き継ごうと成長していきます。バットマンといえば「取り締まる者」「制裁を加える者」というイメージがありますが、この映画では終盤「救出者」「奉仕者」としての面も描くことによってその成長を明らかにします。そういうバットマンってあまり観たことがなかったので、なんか新鮮でありました。

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さて、この時点でもう大概ネタバレですが、以下はさらにネタバレ大全開で好きな要素・ポイントを列挙してみます。

・夕焼け(朝焼け?)を背に浮かび上がるバットマンとセリーナの真っ黒なシルエット

・手持ちの武器が乏しくなった時、胸のシンボルをガチャッと取り外すバットマン。それ、着脱可能だったんだ…と

・警官たちに取り囲まれた際、「俺をなぐってカギを奪え」と小芝居でバットマンを逃がそうとするゴードン警部。自分の首が飛ぶかもわからんのに… おそらくこの前の2年間に色々あったんでしょうけど、そんな二人の絶対的な信頼関係が微笑ましゅうございました。

・その直後、ムササビスーツで滑空したものの、豪快に車両や地面にバウンドしてしまうバットマン。過去の映画でもそうでしたが、蝙蝠モチーフのくせに自由自在に飛べないんですよね。そんな不自由というか不器用なところが好きです。

・アルフレッドと言えばダークナイト三部作までは「じいや」、DCEUでは「叔父貴」という感じでしたが、今回は中二の青年を温かく包み込むようなオカンみに溢れていました。きつい言葉を言われてもじっと耐え、「ちゃんとバランスとってベリーも食べなさい」と健康の心配までする。演じるアンディ・サーキスはこれまでモーション・キャプチャーで怪獣・猛獣・妖怪を名演し、凶器と憤怒の権化みたいな方でしたが、人間体だとこんなに母性豊かになられるんだと…とその役者力に感服いたしました。あとこの人昨年『ヴェノム』続編の監督までやってましたよね。

・ラストシーン。バックミラーでつかの間セリーナの影を追い、きっとむきなおるブルース。こういう一抹の寂しさを感じながらも揺るがぬ決意を感じさせる描写がツボでありました。セリーナが口にしてた「ブルードヘイブン」は初代ロビン=ナイトウィングのホームグラウンドですが、ロビン登場の伏線でしょうか。

全米ではまたしても大ヒットを記録し、ほぼ続編も内定している『ザ・バットマン』。先に『猿の惑星』で神話を見事に完成に導いたマット・リーブスの手腕に期待してます。最後に映像作品を中心に各バットマンのキャラ付けをまとめた表をこしらえてみました。今回初めて闇の騎士に触れた方は今後の作品の鑑賞の参考になさってください。

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March 21, 2022

2022年2月に観た映画

☆『ゴーストバスターズ/アフターライフ』

これは早くも記憶が薄れつつあるな…w 数年前全員女性キャストでリブートした『ゴーストバスターズ』ですが、今回は80年代のオリジナル版と直結した続編となっています(ややこしい)

これまでは大都会でドタバタお化け退治をする話だったのに対し、今回はさびれ気味の地方の町で、時にしんみりしながら子供たちががんばる話になっています。ぶっちゃけちゃうと「ゴーストバスターズ」というよりスティーブン・キングっぽいんです。その辺は親子の間柄ながらエンターテインメント職人で1・2作目を手掛けたお父さん(アイヴァン・ライトマン)と、等身大の人間ドラマを得意とする息子さん(ジェイソン・ライトマン=今回の監督)の資質の違いからくるものでしょうか。

この作品にとって不幸だったのは、ここ2,3年くらいの間にシリーズ総決算的な作品が続いたもんで、それらに比べると微妙に影が薄くなってしまったこと。少し前にも『スパイダーマン/ノー・ウェイ・ホーム』や『マトリックス レザレクションズ』がありましたし…

個人的にツボだったポイントは専用車両から銃座がガコーン!と飛び出してくるギミック。あれはいい。

 

☆『大怪獣のあとしまつ』

これはちょっと感想が書きづらいな…w 突然死してしまった大怪獣の処理をめぐり日本政府が右往左往するお話です。監督が三木聡氏という時点でふざけた作品になるだろうと予想していたのですが、その独特のお笑いセンスにいら立った方が続出し、公開するやいなやネットでは怒りのコメントが殺到することとなりました。

ただまあわたしは料金分くらいは楽しみました。やっぱり大怪獣は大スクリーンで観た方がいいので。たとえ登場時から死んでいたとしてもです。

以下結末までネタバレで。

 

 

恐らく監督さんは「きちんと後片付けするウルトラマン」を描きたかったのかと憶測します。ウルトラマンっていつも怪獣倒したら速攻で帰っちゃいますからね。ただ最初から変身してさっさと後片付けすりゃいいのに、ラストまでそうしない。これはたぶん「人間体であらゆる努力を尽くしてからでないと変身できない」、『帰ってきたウルトラマン』(通称「新マン」)オマージュなんだと思います。だから主人公の名前が「アラタ」なのでは。どうでしょう。

 

☆『鹿の王 ユナと約束の旅』

東洋的ファンタジーの名手、上橋菜穂子先生の小説のアニメ映画化。『もののけ姫』に関わったスタッフの作品ということで、なるほど背景や美術は目を見張るものがありましたが、この個性的な世界観に入り込むのにいささか努力を要しました。これはいい悪いというより、私個人の好みに負うところが大きいかも。あるいは先に原作を読んで作品世界になじんでおけば、もっとすんなり没入できたのかな? …と言いながら、最後の方ではヒロイン?のユナが泣きじゃくる様が下の姪っ子とよく似てたので、ちょぼちょぼ鼻水が垂れたりしました。あと主人公ヴァンの岩壁のような顔面と、ユナの歯の抜けたキャラデザは割と好きです。

 

☆『さがす』

新鋭の片山慎三監督作品。「凶悪犯を見つけた。捕まえて懸賞金をもらう」と言って、姿を消した父。残された娘は父を懸命に探し求めるが。

力作でございます。ストーリーテーリング、脚本の構成・伏線、キャストの鬼気迫る演技、ラストに残された余韻、全てに深いため息をつかされました。もちろんがっかりして、ということではなく、しみじみ感じ入って…ということです。特にいつも福田雄一作品なのですっとぼけた姿を見せている佐藤二郎氏が苦悩したり闇を見せたりする場面などは、失礼ながら「こんなことも出来るんだ」と感服させられました。

監督はポン・ジュノ氏の助監督をつとめてたこともあるそうで。そのせいか近年の韓国ノワールに近い空気を強く感じました。一方で非情になりきれない作風に慰められたりもしました。

偶然にも『ドライブ・マイ・カー』と共通するところも幾つかあり。妻に先立たれた男が、娘(あるいは娘に似た存在)に救われたり、血の匂いのするイケメンに振り回されたり…などなど。

趣味の悪いところもあるので、そういうのが苦手な人にはすすめられませんが、もしかしたら今年はこれを越える邦画には出会えないかも。

 

☆『アンチャーテッド』

人気ゲームの映画化。これまた記憶がぼちぼちおぼろげ。そんなのど越し爽やかな生ビールのような作品です。

財宝を追って姿を消した兄を追い、トレジャーハンターの青年が怪しげな美術商のおっさんとコンビを組んで、冒険したりバトルしたり…という内容。前半はあまりにも『インディ・ジョーンズ』のそっくりで「もう少しひねろうよ」と思いましたが、クライマックスのシーンでは今まで見たことがないようなビジュアルを披露してくれて興奮いたしました。

 

☆『シラノ』

これまで何度も映像化されたり翻案化されてきた『シラノ・ド・ベルジュラック』の最新バージョン。先に上演された戯曲が元になっていて、シラノと言えば「鼻がでかい」というのが特徴だったのに、今回は小人症という設定になっております。主演は舞台版も務めたピーター・ディンクレイジ氏。様々な作品で名バイプレイヤーとして活躍されてきましたが、メジャー映画で堂々たる主役というのは初めてでは。その点でなにやらほっこりとさせられました。あとあの体でチャンバラとかできるのかな…と思ってましたがこれまた見事にアクションをこなしており、これまた心配ご無用でありました。

ジョー・ライト監督お得意の静謐で美しい舞台背景も堪能。今年のアカデミー賞では衣装デザイン部門にノミネートされています。

 

☆『ナイル殺人事件』

2017年に公開されたアガサ・クリスティの『オリエント急行殺人事件』の続編…というか同じシリーズ。冬景色の列車旅行から、今回はトロピカルなエジプトの船旅を楽しむことができます。もちろん連続殺人込みで…

「背景があまりにもCGっぽい」という意見もありますが、こちとら合成ラインが浮きまくってるような特撮で育った世代なので、そういうのは全く気になりませんでした。むしろ少し前にプレイした『アサシンクリード オリジンズ』を思い出してワクワクさせられました。

探偵というのは基本傍観者・観察者であり、こちらの名探偵ポアロも前作ではそうだったのですが、今回は親友が事件に深く関わってしまったこともあって強い葛藤に苦しめられたりします。また、容疑者らの愛の情念を見せつけられて自身のつらい過去を思い出してしまったり。自分はそういう人間味の濃いポアロの方が好きですけど、そのために今回は色々傷ついてしまったようで何やら気の毒でありました。

ちなみに犯人ですが、見事に意表をつかれました。前作『オリエント~』の犯人はあまりにも有名なのでサプライズがありませんでしたが、今回は普通に驚かされました。ただひとつ犯人につっこませてもらえるならば、どうしてポアロを同じ船に乗せちゃったのかと言いたい。自分たちの計画に相当自信があったのかもしれませんが、「世界最高の探偵」を同行させちゃったらどうやったって真相を暴かれちゃうでしょうよ…

 

3月は『名付けようのない踊り』『ドリームプラン』『ザ・バットマン』『仮面ライダーオーズ』『SING ネクストステージ』と観ました。あと『ナイトメア・アリー』『ベルファスト』を鑑賞予定なので。次はその辺の感想を。

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March 02, 2022

『鎌倉殿の13人』を雑に振り返る②2月編

『鎌倉殿の13人』も本格的に戦が始まり、だいぶ大河ドラマらしくなってきました。そんな5~8話を振り返ってみます。

 

第5回「兄との約束」

平家方の代官・山木兼隆の襲撃に成功し、初戦を勝利で飾った頼朝軍。だが次なる相手・相模の大庭景親は数で勝る上に挑発合戦でも上を行き、源氏勢は敗走を強いられる。そしてふてくされた頼朝の命で単独行動を取っていた義時の兄・宗時に、不気味な影が迫っていた。

頼朝軍が最大のピンチを迎える「どん底編」の前編。お話が深刻になっていく中、源氏方には申し訳なかったのですが、この回はわたしのご近所の出番が多く大変はしゃいでおりました。特に政子たちが避難する「伊豆山権現(現・伊豆山神社)」は本当に家から近くで、そういえばむかーしの大河ドラマ『草燃える』でもロケに使われてたことを思い出したり。明治までは寺も兼ねてたそうで今は神社なんですけど、ドラマではお坊さんがちょろちょろうろついてましたね。

そして先週予告から死亡フラグを立てまくっていた片岡愛之助氏演じる北条宗時。頼朝とは別の方向で「調子のいいやつだなあ」と思っていましたが、胸の底では熱い思いを抱いていた人だったのですね… そして図らずも最後に交わした言葉が以後の義時のモチベーションになっていきます。

この回のそこそこ重要なアイテム。佐殿が髪飾りに使っていたミニチュア観音

 

第6回「悪い知らせ」

敵のはずの梶原景時に見逃してもらったりして平家の追撃を振り切り、なんとか安房までたどりついた頼朝たち。生き残っていた郎党たちも三々五々、その地に集まってくる。だがいつまで経っても宗時は姿を現さない。そして散々な目にあった頼朝はすっかり戦へのやる気を失っていた。

引き続き地元にスポットがあたっていた「どん底編」後編。佐殿たちがたどり着いた海岸もよく知ってるとこなんですが、あそこから千葉県まで小舟で渡っていくなんて到底無理な話です。それでも必死にこぎまくって渡り切ってしまう坂東武者たち。昔の武士の体力がすごいのか、命がかかっているから超人的な力をひねり出せたのか…

そんなドタバタ劇の最中描かれる、二組の子を失った親の姿に胸が締め付けられました。自分も今度千鶴丸のお墓探して弔ってきますかね…、いや、たぶんもうないか、「伊豆山神社に作った」というのはこのドラマの創作なんでしょうけど。

義時の説得に胸打たれ、思い直して再起を誓う佐殿。それを晴れやかに見つめる法皇様の生霊w 成仏したのか(生きてる)生霊コーナーはこの回でひとまずおしまいとなりました。

この回の重要でないアイテム:政子さんが八つ当たりに蹴っ飛ばしたバケツ

 

第7回「敵か、あるいは」

この辺からアニメ『平家物語』にどんどん追い抜かれていきます。まあちらは全11話なので… 巻き返しを図るには安房の豪族・上総広常を味方に引き入れることが必須と考えた頼朝は、義時と脳筋の和田義盛を使者に使わす。しかし大庭景親もそのことには気づいていて、一足先に梶原景時を広常のもとに送っていた。屋敷で鉢合わせした二組の使者は広常を自分の側につけるため知恵をめぐらす。

傲岸不遜そのものの上総広常を演じるは、三谷ドラマの常連佐藤浩市さん。まんま『新選組!』の芹沢鴨でございました。結局策をめぐらすのではなく、真正面から「面白いこと一緒にやりましょうよ!」と説き伏せる義時君。お兄ちゃんもあの世から喝采を送っていたことでしょう。

そしてこの回から変に神がかってくる佐殿。刺客の襲来を間男してたことで切り抜けたのには爆笑ものでした。そしてキャバクラ戦法では不興を被ることに気づいたのか、逆に一喝することで広常を感服させます。やはりこの男、「何か持ってる」と言わざるを得ません。

平行して登場する佐殿の二人の弟。一人は怪しげな妖術が不発に終わった全成(今若)。そのうち成功してくれることを願います。もう一人の弟はご存じ日本史きっての大スター・源義経。ちなみにこの時点で頼朝(三男)の兄弟は長男・次男・四男・五男が死んでいて、六~九男が反平家軍に加わることになります。

この回の重要でもないアイテム:和田義盛が剃ろうとした眉毛

 

第9回「いざ、鎌倉」

急激に膨れ上がった軍勢をひきつれ、本拠地と定めた鎌倉に乗り込んだ頼朝軍。すっかりいい気になった佐殿は前回知り合った亀の前といちゃつきまくり、郎党から「調子にのってね?」と心配される。そのころ兄の軍に加わろうと南下していた義経とその一党は、ついつい観光地に立ち寄ったりでなかなか合流できないでいた。

「なんかもってるわ」ということで勢いを増していく源氏側。梶原さんやイケメンの畠山重忠、これまでごねてた武田信義までその傘下に加わります。わずか一回でガラッと形勢が逆転してしまうのですから、現実というか歴史は怖いですね… 敵ながら大庭景親や伊東のじさまが気の毒になります。

これまでと違った視点で、しかも説得力ある人物像を描くのがテーマ(のような気がする)の三谷歴史劇。梶原景時などは義経を陥れた卑怯者…というイメージでしたが演じる中村獅童の迫力もあり、なかなか風格あるキャラクターになってます。『新選組!』の時はえらいかっこ悪かったので、その点佐藤さんとは対照的ですね。

そしていよいよ本格登場の九郎君は良くも悪くも空気を読まない衝動的な青年として描かれております。ウサギ一匹のために猟師をコロッとだまし討ちにしたり… Twitterでは「『火の鳥 乱世編』の義経を思い出す」と評判?でした。一方でその天真爛漫さが憎めなかったりもします。源氏と平家、政子と亀の前の激突を予感させてお話は次回へ。

この回の重要のような気がするアイテム:かの山で追われていたウサギと里芋の煮っころがし

 

そういえば平家の面々まだほとんど出てきませんね。3月はその辺を期待してます。

 

 

 

 

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