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August 17, 2021

6月に観た暴力的な映画色々

というわけで6月編。この月はなんでかバイオレンスな映画ばかり観ていて、癒し系の動物映画とかが恋しくなりました。

☆『デッドロック』

1970年ドイツ製作の犯罪映画…がなんでか今頃ご近所の三島市で上映されたので観てきました。アメリカっぽい荒野で奪われた大金を巡り、若者のガンマン、ベテランの殺し屋、居合わせたおっさんが騙しあいと殺しあいを繰り広げます。と書くとセルジオ・レオーネの『続・荒野のガンマン』みたいですが、あんなに爽快な映画ではなく、見終わった後なんとも言えない虚無感に抱まれてしまいました。幸い直後においしいラーメンを食べたのですぐ生きる実感を取り戻せましたが。

ホドロフスキーやスピルバーグがほれ込んだというだけあって詩情や情景は引きこまれるものがあります。

 

☆『モータルコンバット』

「脊髄を引き抜く」といった過激な描写で知られる格闘ゲームが原作。魔界の王が主催で行われる人間対魔族の武道大会。ウン百年の因縁を経て現代に選ばれた戦士たちが人知を越えた死闘に挑む…というストーリー。

冒頭で『鬼滅の刃』によく似たプロローグがあるんですが、ここが本当によく出来ていてちゃんと日本人に日本語を喋らせているところに感心いたしました。ただちゃんとしてるのは本当にそこだけで、あとは「考えるな(考えても無駄だから)、感じるんだ」と自分に言い聞かせたくなるような破天荒で無茶なストーリーが勢いに任せて進行していきます。特に疑問だったのは「9(だと思った)連勝してる魔界軍だけど10回目に負けちゃったら地上界を征服できない」というルール。それ滅茶苦茶魔界側に不利じゃないですか? …いや、考えてしまったら負けなのです。

とはいえそのハチャメチャぶりが楽しいことは楽しい。特に見た目重視のゲームキャラを丁寧に再現していたのは見分けがつきやすくてとても助かりました。

 

☆『ミスター・ノーバディ』

よくある「なめてた相手が無敵の殺人マシンだった」系の作品。他の作品と比べて出色なのは本当に主演の人がその辺のさえないおじさんに見えるところ。『イコライザー』にせよ『ジョン・ウィック』にせよ『アジョシ』にせよみんな「なぜ舐められるんだろう」というくらいただならぬ風格漂ってますからね。

私は知らなかったのですが、この人ボブ・オデンカークさんといって『ブレイキング・バッド』などで活躍された名優さん。最近現場で倒れたなんてニュースがあって大したことないといいのですが。

80を過ぎてもまだまだ元気そうなクリストファー・ロイドさんや、出番がすくないながらも強烈にキュートな子猫ちゃんも重要な見所でした。

 

☆『ピーターラビット2』

この1年間延々と延期され、ようやく公開された映画の先駆け的作品。誰もが知ってる朗らか絵本「ピーター・ラビット」を過激で暴力的にアレンジした映画版の第二弾です。

ピーターの絵本で有名になったビアさんは、都会の大出版社からさらなるシリーズ化やメディアミックスのオファーを受けることに。しかしそれは本来の彼女の作風からはかなりかけ離れたもので…

という感じで「原点の持ち味を映像化とかリメイクで大幅にアレンジしちゃうのはよくないよね」というテーマが含まれています。あなたがそれを言いますか。自作を題材にメタ的な自虐ネタをぶっこんでくるとはウィル・グラック監督、恐るべしであります。

原作者ビアトリクス・ポターさんは色々苦労の多い方だったそうですが、この映画のビアさんは幸せ一杯そうでなによりでございました。

 

☆『ザ・ファブル/殺さない殺し屋』

3年前岡田准一主演で映画化された人気漫画の第二弾。これまた「舐めてたやつが…」系の作品ですが、米国の作品と違って殺しはあくまで封印してあるところが持ち味です。

正直前作は「面白いけど家でTVで寝っころがって見るのがちょうどいいくらいの映画だな」と思いました。けれど今回はヤマ場のアクションシーンが大変スクリーン映えしており、製作陣のレベルアップに心から感服いたしました。

自分がかつて怪我を負わせてしまった少女を不器用ながらも助けようとするストーリーや、そのヒロインから許しと感謝を送られる結末などもおっさんには非常によわいところを突いてくる作品でした。この年になると「あれは故意でないにせよすまないことをした」ということもチラホラあるので。ファブルが許されたからといって自分も許されるわけではないんですけどね!

 

おお、無事に連続更新達成できました。次回は『ゴジラVSコング』、『ブラック・ウィドウ』、『東京アベンジャーズ』、『夏への扉』等について書きます

 

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4,5月に観たその他の映画

たまたまお盆休みが1日増えたのでまたしても一月ぶりに更新してみます… 

 

☆『21ブリッジ』

『アベンジャーズ/エンドゲーム』のルッソ兄弟製作にしてチャドウィック・ボーズマンの遺作。NYはマンハッタンで起きた強盗事件を追う敏腕刑事。だがその事件には犯人も知らない裏の事情が絡んでおり…

最初から最後まで息つく間もアメリカンジョークもないノンストップ・アクション。よく言えば無駄がなく、悪く言えば気を抜くシーンがほしい作品。

疑問だったのは一介の刑事に過ぎないチャドさんがダイハード並みに無敵だということ。まあ生まれついての戦士だったってことでいいんでしょうか。そんな風にキビキビ動いてるチャドさんを見てるととても末期がんの人には見えず、本当にすごい役者さんだったんだなあと。あと今年上半期はちょっとJ・K・シモンズさんに食傷しました。

 

☆『ジェントルメン』

東京で映画館が閉まってたときに地方で普通に公開してた作品。ガイ・リッチーさん久しぶりの原作なし映画。ロンドンの麻薬王の引退を機に、彼の部下、商売敵、記者らの思惑がお笑い混じりで複雑に絡み合う。なるほど、ガイさんが1からストーリーを作るとこういう風になるのですね…

『コードネーム・アンクル』なんかと比べるとちょっととっちらかった感はありますが、マシュー・マコノヒー、ヒュー・グラント、チャーリー・ハナム、コリン・ファレルといった無精ひげの似合うイケオジたちのドリフ大爆笑を存分にたのしませてもらいました。

 

☆『ファーザー』

本年度アカデミー主演男優部門受賞作。高齢ゆえにアルツハイマーを患っている一人の男性。そのことを認めようとしない彼だったが、記憶の混乱により次第に言い知れようのない不安にむしばまれていく。

予告から「愛する人が自分がわからなくなっていく…」みたいな情に訴えかける内容だと思っていたのですが、これは一種のホラーと言ってもさしつかえないかと。観客にアルツハイマーになったら実際にどんな風に感じられるのか、疑似体験させるような作りになってるもんで。

それにしてもオスカーをゲットできたのはめでたいのですが、不自由さや暴力におびえて子供のように泣くアンソニー・ホプキンスさんを見ていたらしみじみ悲しくなっちゃいました。かつてはレスター博士として脱走含め出来ないことは何もない人だったのに…

 

久しぶりの勢いに任せて今日は連続更新に臨みます。途中で力尽きる可能性大

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