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December 02, 2020

2020年9月に観た映画を振り返る

そんなわけで今年もとうとう師走に突入です… 本日は9月に観た映画を振り返ってみます。この月は久々にハリウッドからのアクション大作の供給がありました。そうです。『TENET テネット』です。

時間の巻き戻し現象が起きている世界で、破滅から未来を救うべく奮闘するスパイとその組織の物語…とでも言えばいいのか。予告の時点でちんぷんかんぷんでしたが、本編を見てもなかなかよくわかりません。全体の大まかなストーリーがつかめるだけ。その後色んな解説を読んで2回目に臨むと、もう少し色々理解できるようになります。

わたしが感心したのはやはり「時間を空間のようにみなす」という思いつきそうでつかないアイデア。秘密装置を使えば過去に遡ることも可能なんですけど、3日前に戻るには同じ3日分の時間がかかるという。ドラえもんのタイムマシンに比べるとえらい不便ですが、この「手間と犠牲を伴う超科学」というのがノーラン作品の醍醐味ですね。

あと特にひかれたのは名前すら明かされない主人公の人物造形と主題。「テネット」には「主義」という意味があるそうですが、自身の利益等一切求めず目的を果たすため、また罪無き人を守るため、迷い無く戦い続ける「プロタゴニスト」にスパイというより現代のサムライの姿を見た気がしました。

7月からこの『テネット』にあわせてクリストファー・ノーラン作品のリバイバルが相次ぎました。『ダンケルク』(これのみ見逃し)、『ダークナイト』、『インセプション』、『インターステラー』… 実はわたしそんなにノーラン監督に思い入れがあった方じゃないんですけど、大作洋画が少ない時期にこうやってスクリーンをにぎわしてくれたことには大変感謝しましたし、ぐっと好感度が上がりました。また前は

『インセプション』>『ダークナイト』・『インターステラー』

だった自分の評価がこの度のリバイバルで

『ダークナイト』『インターステラー』>『インセプション』

と逆転してしまったのは意外でした。『インセプション』ももちろん大傑作なんですけどね。

 

 

この月にはもう一本洋画大作で『ミッドウェイ』がありました。

先の大戦において日本が敗北したのは物量や人員の差もありましたが、まずこの戦いで制海権を奪われてしまったから…ということがよくわかる映画。情や悲惨さを訴える映画はいっぱいありますが、この辺の理屈を描いた作品ってあまり見かけなかったので勉強になりました。

制海権を奪うにはより多く敵方の空母を沈めなきゃいけない。で、空母を沈めるには先に敵の位置をつかんで看板に爆弾を落として来なきゃいけない…という流れが上手に物語を通して説明されます。ただ人工衛星もドローン兵器もなかった時代なので、今となってはもう使われることのない戦法でありますね。

日本でのヒットも期待していたのか、旧日本軍を露骨に悪役に描かないあたり「気を使ってるなあ」というのが偲ばれました。

 

戦争関連では大林宣彦監督の遺作となってしまった。『海辺の映画館 キネマの玉手箱』もありました。舞台となる街がそれほど前面に出ていないものの、大胆でファンタジックな演出と力強い反戦メッセージは晩年発表された「戦争3部作」の第4作と言えるかもしれません。

高橋幸宏氏が短パンで宇宙船に乗ってるオープニングには目が点になりますが、その後はユーモアも交えながら戦争の悲劇がオムニバスっぽく語られていきます。監督自身遠からぬ死を予期していたのか、しばしばおっかない死神の少女が登場して不安な気持ちにさせられました。また監督お気に入りの常盤貴子さん、山崎紘菜さん、成海璃子さんといった女優陣が華やかで儚いヒロインたちを好演してました。

 

この月もう一本?観たのが『人体のサバイバル!/がんばれいわ!!ロボコン』。前者は学研漫画ひみつシリーズをそのまんまアニメ化したような、「ためになる」学習マンガでした。わたしの目的は後者のロボコンの方。公開されるや否や「不条理と狂気の乱れ撃ち」的な感想が散見されてましたが、評判どおりのシュールで不可解な作品でした。旧作ののんびりしたムードはかけらもありません。ただ原作はロボコンのサービス精神が暴走して、家主家族に迷惑をかけまくるブラックユーモアの濃い漫画だったので、そういう意味では忠実な実写化と言えるかも。ひとつ不満を言わせてもらうと目当てだったのに30分しかなかったこと。変に話題になったので続編にも(あれば)期待してます。

 

 

 

 

 

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Comments

ご無沙汰です。
>ロボコン
これは全くノーマークでした(笑)。
大概の情報は何かしら拾っちゃう
自信あるのですが・・・・・・ホンマ知らんかった。

今更予告見たけど・・・・・・・なんじゃありゃ?

ちょうど上映時期的に広島の汁なし担々麺に
はまっていた時期と被ってしまうので・・・・
あの作り方・・・・・
どう突っ込んでいいいやら(爆)。

いやもう、フロッグマンのWEBアニメといい
勝負という気が(笑)。
中華料理大行進の
シーンそのままアニメに置き換えて
鷹の爪団アニメに出しても違和感感じないwww

で着ぐるみ(?)準拠で考えたら通算3体目の
ロボコンがしれっといるという・・・・・(笑)。

Posted by: まさとし | December 05, 2020 09:15 AM

>まさとしさん

毎度ご無沙汰ですみません。
『ロボコン』はとても人に勧められる映画ではありませんが、汁なしタンタン麺がお好きならそれなりに楽しめるかも…

中華つながりでいうと現在公開中の中国製アニメ『羅小黒戦記』は自信を持っておすすめいたしますよ

Posted by: SGA屋伍一 | December 14, 2020 10:19 PM

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