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November 18, 2020

2020年5・6月に観た映画を振り返る

いやあ、ブログ書くの何ヶ月ぶりだろう… なんか緊張しますね! 今年もぼちぼち終わりそうなんで今のうちに記録を残しておこうと思います。とりあえずコロナ一波から映画館が再開した5月後半と6月に観た映画から。

☆『スピリット・オブ・ジ・エア』

『ダークシティ』『キング・オブ・エジプト』などで知られる鬼才アレックス・プロヤス監督のデビュー作。荒廃した地で飛行機作りに夢中になっている発明家と、その妹。ある日そこへなぞめいた風来坊がやってきて、二人の間に波風を立て始める…というお話。予算ゆえか今の監督のような派手さは全くなく、よくいえば詩的、悪く言えばあっさりした話。ただ独特の美術センスはこのころから光るものがあり、それが評価されたからこそ今の地位があるんだろうなあ…と思います。ていうかキンエジから4年経ってるんですけど次回作はまだですかね、プロヤス

 

☆『シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢』

実話。19世紀から20世紀にかけて、フランスの片田舎で郵便配達をしながらコツコツコツコツ33年かけて、アンコール・ワット風の宮殿を建てた男の半生。このシュヴァルさん、奥さんが亡くなった時でさえ涙もろくにこぼさないくらい感情に乏しい人なのですが、後妻が産んだ娘にだけはメロメロになっていて幼女って最強だなあと思いました。そしてその前にこさえた長男はとっとと丁稚にやられてろくにケアもしてないのですが、この長男がまた大変出来た青年でして。普通だったらグレますよ… それはともかくフランスの田園や自然の風景、徐々に風格を増していく「理想宮」が目を楽しませてくれる1本。

 

☆『盲目のメロディ インド式殺人狂騒曲』

音感を高めるために盲目のふりをしているピアニストのアーカーシュは、ひょんなことから殺人直後の現場に立ち入ってしまう。「死体は見てないだろう」ということで犯人から口封じされずに済んだアーカーシュだったが、事態は予想外の方向へ進んで行き…

単なるワンアイデアものかと思いきやファーストシーンからラストシーンに至るまで様々な仕掛けが張り巡らされ、ストーリーも二転三転どころでなく五転六転くらいころがっていく見事な工芸品のような映画。あんまり話題になりませんでしたが、これはもっと脚光を浴びても良かったんじゃないでしょうかねー インド映画にしては珍しくほとんど踊るシーンがないのですが、それでいてボリウッドの重要な特色である「音楽」に深い愛情を込めた作品でもあります。

 

☆『デッド・ドント・ダイ』

まったりしたアート映画で長年活躍しておられるジム・ジャームッシュが驚くべきことにゾンビものに挑んだ作品。予告を見ると滅法面白そうで、小奇麗な田舎の町並みに、人を食った風で憎めなさそうな住人たち。どっちかというとウェス・アンダーソンが撮りそうなビジュアル。そんな材料で『ゾンビランド』か『ショーン・オブ・ザ・デッド』みたいなお話をやるのかな…と思いきや半分あたり、半分はずれでした。結末を見るにやっぱジャームッシュさんはアート畑の人だなあと思いましたがああいうラスト自分は嫌いです。同じくアダム・ドライバーが出てる前作『パターソン』の方が好き。

 

6月は新作が少ないためにリバイバル作品も多く上映されていて、自分も『シビルウォー』、『パシフィック・リム』(5回目)、『ハンターキラー』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(3回目)、『機動戦士ガンダムⅠ』(映画館では初見)、『千と千尋の神隠し』など観賞したりしてました。次は7月に観た映画について書きます。っていうか続くかどうか。

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