2020年7月に観た映画を振り返る
本日はコロナがちょっと落ち着いたころの7月に観た映画について書き記してみます。
☆『ドクター・ドリトル』
ホームズ、アイアンマンと演じてきたロバート・ダウニーJr氏が3度目に挑んだ天才は、動物の言葉を解するドクター・ドリトル。おそらくこれまででで最も子供向けの作品かと。
謎の病に倒れた女王陛下を救うため、引きこもり気味だった先生は一念発起してゆかいな仲間たちと特効薬を探す旅に出ます。これ、普通に楽しかったんですがあんまし印象に残ってるものがありません。強いてあげるならシャアの声でゴロニャンする虎とか、一度撃たれかけてPTSD気味になってるリスくらいでしょうか。あと水槽の中だけで事件解決に貢献してたタコもよかった。
☆『ソニック・ザ・ムービー』
SEGAの名物キャラクター「ソニック」を『E.T.』風味で映画化した作品。トレイラーのCGの評判があまりにもひどくて急遽作り直されたという曰くつきの映画だったのですが、これが意外とツボにはまりました。まあどう見てもソニックが漫画で縫いぐるみなんですけど、「今まで寂しかったんだ」みたいないじらしい事を言ったり、仲間のために傷だらけになったりしてると中年の涙腺はそれだけでズキューンと刺激されてしまうんですね(ちょろい)。ジム・キャリー演じる悪の博士(名前忘れた)もモラルのかけらもないトニー・スタークみたいで愉快でした。
ちなみにこの翌月に観た『2分の1の魔法』でも青い顔のキャラが「やりたいことリスト」をチェックしてたんですが、流行りなんでしょうか。
☆『WAVES/ウエイブス』
意欲作を次々と送り出しているA24スタジオ製作。フロリダを舞台に若い兄妹の青春と苦しみを描いた作品。ポスターを見ますといかにも純愛ストーリーみたいな感じですけど、これが中々の詐欺案件でした。前半は部活や恋人との関係がうまくいかない兄のストーリーが描かれるのですが、「こうなってほしくないなあ」という方向に面白いように進んでいきます。後半はその兄の犯した罪のために自分を責める妹がメインとなって語られていきます。この主人公が途中でスイッチする構成が独特ではありますね。
予告では「新たな音楽映画の傑作誕生!」とかうたわれてたんですが、お話があまりに重苦しくてスコアが全然頭にはいってきませんでした。ともあれ「犯罪者の家族」というものについて色々考えさせられる1本。
☆劇場版『メイド・イン・アビス ー深き魂の黎明ー』
つくしあきひと氏のコミックを原作としたアニメ映画。これに先立つ全13話のTVシリーズがあります。巨大な縦穴「アビス」が中心となっている世界で、アビスの底へ母を追い求め秘境に挑む少女リコと、その相棒のロボットレグの冒険が描かれます。
これが滅法面白くて感動するんですけど、同時に恐ろしく残酷で、とても作り手に人の血が通ってるとはとても思えません(すいません)。まずアビスの設定がどうしたって生きて帰れない地獄そのものであり、今回リコたちが相対する敵?ボンドルドは子供たちを研究素材としか考えてない筋金入りの人非人であります。その毒牙にかかった子供たちは数知れず。唯一の長所はすごい褒め上手で、自分の目的を妨げるリコたちでさえ「素晴らしい素晴らしい」と語彙の限りを尽くして褒めまくることくらい。
今大ヒット中の『鬼滅』映画が子供に見せるべきか、ということが議論されてますが本当に見せていけないのはこっち。というかPG15指定なので小さなお子様は見られません。
ちなみに原作がまだ絶賛連載中なので劇場版も普通に途中で終わります。この先またしんどい描写が待ってるんだろうけど続きが気になって仕方ないのでした。
この月は先月に引き続いて『機動戦士ガンダム』の劇場版ⅡとⅢも観ました。映画館では初鑑賞。子供のころから何度も観てるアニメではありますが、観るたびに新しい発見があり、同時にノスタルジックな気分にも浸らせてくれます。
今回改めて感じたのは、この「ファーストガンダム」は偶然居合わせた若者たちが衝突したり協力したりを繰り返して「家族」になっていく話だったんだな、ということ。実は最終決戦においてほとんどのメンバーは無理してついていくことないんですけど、苦労を共にした仲間を見捨てられず激戦地まで付き合うのですよね。ご存じのようにこの後もキャラクターたちの苦労は続いていくのですが、ここで世界が平和になってアムロたちが幸せに暮らす平行世界があってもいいよな~~~と思いました。ていうか、あれ。
二日連続更新に成功したのでなんとか年末までにまとめ切れるかな? 次は8月に観た映画について書きます。
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