« 元祖モンスター・ホテルへの帰還 『ドクタースリープ』 | Main | 年末アニメ祭り②白と黒の衝撃 『ひつじのショーン UFOパニック!』『羅小黒戦記』 »

January 28, 2020

年末アニメまつり①さよならは別れの言葉じゃなくて 『アナと雪の女王2』『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』

Olaf_getty まだ年末の話をします。昨年の暮れはそっち方面の注目作がいっぱいあったのでアニメ映画ばかり観ておりました。本日はその中の3本をほぼネタバレ大全開で語ってみます。

ひとつは今もなお大ヒット公開中の『アナと雪の女王2』。世界的、とりわけ日本で記録的興行を打ち立てた新時代のディズニープリンセス映画の続編。絆の力で試練を乗り越えた姉妹の前に、新たな危機が訪れます。

Sakuhin017589_1 ふたつめは『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』。たれぱんだ、リラッくまなどで知られるサンエックスがまたしてもど派手にあてたかわいらしいキャラクターたちの劇場版。わたくし全然知らなかったのですが、ツイッターで「なんか映画版はすごいらしい」「まどか☆マギカを彷彿とさせる」という評判を読みつられて観にいっちゃいました。

5549_item01 みっつめは『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』。2010年に日本公開され、大人の事情で2作目が劇場スルーされたシリーズが奇跡的にスクリーンに帰ってきました。わたしの知る限りこんな例は他には『トリプルX』くらいしかありません。多くの冒険を繰り広げてきた少年と竜のコンビが、竜のハンターたちや移住問題と戦います。

この3本どれも楽しく鑑賞させてもらいました。で、気づいたのはどれも最後に「お別れ」が待ってるということでした。夏にやってた『トイ・ストーリー4』、昨年の『シュガーラッシュ・オンライン』もそうでした。そういえばわたしが子供のころなじんでた名作アニメにはそういう切ない話が多かったなあ。『銀河鉄道999』『ルパン三世 カリオストロの城』『ドラえもん のび太の恐竜』『ドラえもん のび太の宇宙開拓史』などなど。ただ昔の作品の場合は「もう二度と会えない」的な胸にツーンとくるものが多かったのですが、最近のものは「会おうと思えばたまには会える」的なものが多いですね。

あとそれぞれのお別れも似てるところもあれば違うところもあり。『アナ雪2』の場合は「え!? そんなにあっさりでいいの!?」というくらい淡白でしたが、この作品と『ヒックとドラゴン』は「お互いの種族のために最善の道を選ぼう。離れていてもこころはひとつ」という感じでした。クリエイターとしては「いつまでも一緒にべったりだと共依存になってしまう。絆を保ちつつそれぞれ自立しなければいけない」ということを訴えたいのかなあ。ただ『ヒクドラ』1作目の結末が好きだった者としては「ずっとずっと隣にいたっていいじゃねえかよ!」と思ってしまうのでした。いいとしこいて独りもんだからでしょうか。

対して『すみっコぐらし』は「一緒にいたいのに生まれもった性質ゆえにそうできない」というハートがキリキリするようなものでした。小さなお子様も観るだろうになんと容赦ない… それはともかくメインキャラである「すみっコ」たちがほとんどしゃべらず、ナレーター二人の語りだけで進行していくスタイルはなかなか独特でした。

やっぱりなにもかもがハッピーエンドの作品よりは、切ないお別れ的な結末の方が心に残るものです。 だからといってそちらの方が優れているというわけでもなく… 結局おれは何が言いたいんだ! ふんがーー!!(飲酒中)

次は年末アニメ祭り後編として『ひつじのショーン UFOフィーバー!』『羅小黒戦記』について書きます。

 

|

« 元祖モンスター・ホテルへの帰還 『ドクタースリープ』 | Main | 年末アニメ祭り②白と黒の衝撃 『ひつじのショーン UFOパニック!』『羅小黒戦記』 »

Comments

こんばんは。ご来訪ありがとうございました。

アナ雪2見ました。時代が中世というか、魔法の国で、メルヘンチックでしたが、氷で閉ざされた国に、一縷の光が差すような展開で愉しめました。

一族の責と言いますか、先代の王も完璧では無く、功罪があって、そのけじめを付けるのは、一族の遺された子らの手によるべきなのでしょう。魔法使いのエルサは、善政によってようやく市民権を得た感がありますが、王族とは裁きづらいものなのでしょう。

それが、一見、名君とされた人物であり、その一族の名誉を厳しく問う事は、エルサが自分の名誉をも傷付ける事になりかねないと思います。アニメの中にそうした筋とか政があったように思います。

Posted by: | January 30, 2020 05:30 PM

まいどです。
「すみっコぐらし」だいぶ話題になってる感じですね。
この手のキャラの長編は前例無い訳ではないので
全然驚いていないけど・・・・・・・(笑)。

行きつけの鉄道模型店店主もこの話題をして
かなり驚いていましたけどね。
これストーリーになるんかいな?と・・・・・・

そうそう・・・・・・・・・・・・
「このセカ」ですけど
奈良県でやっと上映開始したんで
2枚目使って見に行ってきた。
ただ・・・・・・・・・・・
早くも終了な劇場も出てきているので
(と言っても年末からだから仕方ないか・・・・・)
見る地域によってはお早めに~。

Posted by: まさとし | February 02, 2020 09:09 AM

>隆さん

お返事大変遅くなって申し訳ございません…
たしかにエルザはプリンセスというより、いかに立派な「王」になるか…というキャラクターでありました。2作目は一層そのことが強調されていたと思います
いまひとりのヒロインであるアナも今回はもう一人の王となる結末でした。最近のディズニーはどれも女性の社会進出が反映された内容となっていますね

Posted by: SGA屋伍一 | March 03, 2020 09:57 PM

>まさとしさん

返事が大変遅くなってしまって申し訳ありません…
すみっこぐらし、すごい人気ですね。姪っ子にグッズをプレゼントしたら大層喜ばれました。そして今は劇場版「ねこねこ日本史」にちょっと興味があります…

『この世界の』長尺版は先月無事に観てまいりました! やっぱりよいですね。リンさんとすずさんの絆にほろほろさせられました

Posted by: SGA屋伍一 | March 03, 2020 10:00 PM

「アナと雪の女王2」、うーむ、お別れではあるけど、埼玉と群馬くらいの距離感でない?

Posted by: ふじき78 | May 26, 2020 12:08 PM

「ヒックとドラゴン聖地への冒険」

「お互いの種族のために最善の道を選ぼう。離れていてもこころはひとつ」
じゃあ、伍一どんもお互いの種族の為に猫と別れてもらいましょうか。

Posted by: ふじき78 | May 26, 2020 02:17 PM

すみっこくらし。

3本の中ではやはり、これが一番せつなかったです。
誰でも「すみっこ」的な側面を持ってるから、やられてしまうわあ。

Posted by: ふじき78 | May 26, 2020 02:21 PM

>ふじき78さん

>アナ雪2
埼玉と群馬… 直通電車とかありましたっけ

>ヒクドラ3
ふたりを引き裂く声がしたのよ♪ あなたペッパー警部ね!

>すみっこぐらし
あらかわいい。わたしもすみっこがおちつきます

Posted by: SGA屋伍一 | June 14, 2020 09:12 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« 元祖モンスター・ホテルへの帰還 『ドクタースリープ』 | Main | 年末アニメ祭り②白と黒の衝撃 『ひつじのショーン UFOパニック!』『羅小黒戦記』 »