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December 07, 2018

ミッション・インテリジェンス シドニー・シビリア 『いつだってやめられる 闘う名誉教授たち』

半年ほど前好評を博したイタリアン・コメディの続編が早くも公開。前作は少々都会と時間差がありましたが、今回は時差なしで観られました。『いつだってやめられる 闘う名誉教授たち』、ご紹介いたします。前作の感想はこちら

麻薬組織の摘発の途中、ある人物のテロ計画に気づいてしまったピエトロたち。だが彼らは協力者の女警部に裏切られてまたしても刑務所に入れられてしまった(ここが前作のファーストシーンでもありました)。ピエトロは各地の刑務所に散らばってる仲間を集め、脱獄してテロを未然に防ぐ作戦を立てる。かくして不良教授たちの最後のミッション・インポッシブルが始まる。

先の記事にも書きましたが、これ実はシリーズの3作目にあたります。2作目『10人の危ない教授たち』はそれなりに全国公開されたので鑑賞できましたが、1作目『7人の危ない教授たち』は限定公開の上ソフトも未発売だったので結局いまにいたるまで観ておりません。今回どうも1作目で主人公たちとやりあったらしいキャラが重要なポジションで出てくるのですが、この度もなんとか想像で補いました。そしてなんとかなりました。

で、『闘う名誉教授たち』のひとつのウリは「脱獄モノ」であることですね。厳重にハイテクで警護された監獄から、目立つむさくるしい10人もの男どもがどうやって脱獄するのか。とても不可能に思えるこの命題を、頭脳とお笑いでなんとか実行していきます。IMFのようにスマートにかっこよくではなく、思ったようにうまくいかないながらも強引にずっこけながらクリアしていくところが面白かったです。
そんな素っ頓狂なメンバーは2作目の公式サイトでチェックすることができます。うむ、それぞれちょっとくどめで個性があり見分けやすい。

ここで意外だったのがピエトロのメタボな女房役アルベルトの堂々たる歌唱力。ラリッてる分析官としてのイメージしかありませんでしたが、中の人は歌手としてもそれなりのキャリアがあるようで。歌唱力がどうして脱獄に必要なのか?ということは本編を観てご確認ください。

今回はそういったドタバタの他に、イタリアの教育に対する政府への批判も込められています。なんかいま彼の国では大学や研究施設への予算がどんどん削られているみたいで。ピエトロが大学をお払い箱になったのもその影響ですし、さらに陰謀の首謀者がテロを企てた理由もそこに起因しております。この映画は本国で大ヒットしたようなので、そうした問題も改善されるとよいのですが…

以下は結末までネタバレしておりますのでご了承ください。

協力と奮闘の末になんとか目的を果たした教授たち。夕焼けをバックにさわやかにム所へと戻っていきますが、彼らかなりの確率で懲役は免れないものと思われます。事情があったにせよ、刑務所の壁ぶち壊して脱獄してるわけですからw まあメンタル面でしぶとそうな彼らのこと、これからもタフに愉快に生きていくのでしょうけど、せっかくあれだけがんばったのになんとも気の毒です。それとも女警部が力添えしてくれてなんとか赦免してもらえるのか。その辺のことは想像するしかありません。

あとこの映画に限らず最近の洋画の傾向として、「事件を無事解決しても元奥さん、元恋人とよりが戻るところまではいかない」というのがあると思います。険悪なムードではなくなるものの、これからは良い友達としてお互いの道を行きましょう、みたいな。以前は主人公のかっこよさにほれなおして元のさやにおさまる、というパターンがほとんどだったと思うのですが。まあこれに関しては今の流れの方が好みなんでべつにいいです。

『いつだってやめられる』3部作は12月の14日から20日まで全作がアンコール上映されるようで、近場の方はその間にコンプリートすることが可能になりました。地方の私はちょっと行けそうにないので年明け早々に出るというDVDか配信を待ちます。


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