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November 05, 2018

デンゼル・パディントン アントワン・フークア 『イコライザー』『イコライザー2』

デンゼル・ワシントンといえばかつてはトニー・スコットのお気に入り、というイメージでしたが、最近はすっかりアントワン・フークアのミューズという印象です。そんなフークア監督の初のシリーズ作品となった『イコライザー』『イコライザー2』をご紹介します。

ホームセンターで働く初老の男マッコールは気さくな人柄で周囲から慕われていた。深夜のダイナーで読書をしていた彼は、アリーナという少女と出会う(演:クロエ・モレッツ)。明るく振舞うアリーナだったが、彼女はマフィアに脅されて売春を強要されている身の上だった。アリーナを救うためマッコールは単身マフィアの顔役の元に乗り込み、あっというまにその場にいたギャングたちをうちのめしてしまう。果たしてマッコールの正体は…

…というのが1作目のあらすじ。USA人の好きなものちうとサメやゴリラなどがありますが、それらと同じくらい高い人気を誇るのが「なめてたおっさん・あんちゃんが実は凄腕の殺し屋だった」というパターン。昨年も『ザ・コンサルタント』や『ジョン・ウィック チャプター2』などが大ヒットを飛ばしました。
実はこのマッコールさんもゆえあって引退した殺人マシン。先のキアヌ・リーブスやベン・アフレックとの違いは、とにかくべらぼうに強いこと。1対多数でも決してピンチに陥ることなく、人質をとられた時だけ「まいったなー」という顔をするくらいです。おまけにCIAの実力者にコネがあって多少のことならお願いを聞いてもらえる。まさに完全無欠の「なめてた(略)殺し屋」です。
マッコールさんのもう一つの特色は自分なりの倫理観をきっちり持ってることですね。虐げられてる弱い人たちは力の限り守る。そして彼らを虐げている悪者たちは容赦なく殺す。この優しさと苛烈さが違和感なく同居しているあたりがマッコールという男の怖さでもあり、魅力でもあります。

さて、第二作では職場の商品で悪党どもを殺りまくったのがまずかったのか、マッコールさんはタクシードライバーの転職しております。生き馬の目を抜く大都会。そこでは当然困ってる人や悲惨な境遇の人もいっぱいいるわけで。前作ではクロエちゃん一人に掛りきりだったマッコールさんですが、今回は出会ったかわいそうな人々を片っ端から助けていきます。時には…というか大体暴力で。たまーに非暴力で。そんな風に街の人々とぽっかぽかにふれあっていくマッコールさんがまるでパディントンみたいでほっこりいたしました。まあ実は2作目の巨悪は街の事件とは全然関係ないところにいるんですけど。

実は自分フークア監督そんなに好きでもなくて1作目はDVDで観たのですね。でもそっからなんとなく親しみがわいてきたというか。この二作と間に挟まれた『マグニフィセント・セブン』では力を持たない人々に対する優しい視線が感じられます。以前のフークア監督にはあまり見られなかった要素ですね。そして悪に対しては一片の同情も見せない。たとえば2作目の悪役は普段はどこにでもいる家族思いの父親だったりします。そしてマッコールさんもその妻子にはとても優しい。でも悪い奴は悪い奴なのでその家族のためを思って手心を加えたりはしません。殺ると決めたら一瞬の迷いも見せずやっぱりびしっと殺ります。善良な親の前でも凶悪な殺人犯をためらいもなく殺したブラック・エンジェルズの雪藤さんを思い出したりしました。

いつも以上に「殺」の字が多い感想となってしまいましたが、心温まる描写もたくさんある殺し屋映画なので、ハートウォーミングな作品が好きな人にはおすすめです。
マッコールさん、おそらく次作があるとすればまた転職してると予想されますが、次は何がいいですかねえ。自分は小料理屋の板前さんとか似合うと思うんですが

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Comments

伍一くん☆
板前さん~~!確かに似合いそうです。
似合い過ぎて怖いです。
敵はもうまな板の鯉ですね。

Posted by: ノルウェーまだ~む | November 05, 2018 at 10:52 PM

>ノルウェーまだ~むさん

そりゃあもう華麗な包丁さばきでしゅっしゅっとね…
焼き肉屋さんも似合いそう…というかどんなお店もそれなりに器用にこなしそうですよね、彼

Posted by: SGA屋伍一 | November 07, 2018 at 09:43 PM

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