ゼロの終点? 谷口悟朗 『コードギアス 反逆のルルーシュⅢ 皇道』
最近ちょくちょくあるテレビシリーズの総集編的映画。本日はその中でも特に目立っている『コードギアス』の最終作、『コードギアス 反逆のルルーシュⅢ 皇道』をご紹介します。第一部『興道』の記事はコチラ。第二部『叛道』の記事はコチラ。
一度は記憶を奪われたものの、なんとか自分を取り戻し再びブリタニアへの反旗を翻したルルーシュ=ゼロ。だが最愛の妹ナナリーは、敵である父シャルルの掌中に陥ってしまう。ルルーシュは多くのわだかまりを抱えた友・スザクにプライドを捨てて彼女を守ってくれるよう懇願するが…
『エヴァ』といい『ガルパン』といい、そしてこの『コードギアス』外伝の『亡国のアキト』といい、TV版終了後の激情展開はどんどんスケジュールがのびのびになっていくもの。ですから今回の総集編三部作は流用シーンも多かったとはいえちゃんと予定通り公開されて「たいへんよくがんばりましたね」と褒めてあげたいです。
オーソドックスな総集編だった第一部に対し、いろいろいじりすぎてよくわからなくなった第二部。そして第三部はちらかしまくったものをなんとか風呂敷におさめようと頑張る、そんな印象でした。おさめきれなくてぽろぽろこぼれたものもあった気がしますが、まあ一応許容範囲だったかな、と。
やっぱり多少とっちらかっていても、思い入れのあるエピソードが流れたりすると「そんなことは細かいことよね」と思えてきてしまうもので。今回の『皇道』で申しますと、ロロ君が必死でルルーシュを救おうとするシーン。あんなにひどいことを言われたのに(それも仕方ないっちゃ仕方ないんですが)、それでも命と引き換えに「兄」を守りきったロロ君。そしてそんな彼に初めて心からの笑顔を見せるルルーシュ…
なんだか書いててまた鼻水が垂れ流れて来ましたね… 『皇道』だけでなく『コードギアス』全体でここが一番泣かされたくだりかもしれません。ちなみに一番「ひでえ」と思ったのは『叛道』のユーフェミアの惨劇のあたりです。
あと今回の総集編三部作、わたしが苦手だったラブコメパートがほとんど削られてたのでその辺が大変みやすうございました。本編では悲劇的な最期をむかえたあの嬢ちゃんが普通に生き延びたのもよかった。ここまで改変しちゃってもよいものか?とも思いましたがあれじゃあの娘のおかあさんが可哀想すぎますし、まあいいんじゃないでしょうか。
そして本当にちらっとだけ変えられたラストシーン。いよいよ満を持して「彼」が復活するのでしょうか。アニオタを長いことやってるわたしもテレビシリーズ完結から十年を経て「生き返った」という例は聞いたことがありません。
完全新作『コードギアス 復活のルルーシュ』は来年2月に全国で劇場公開されることがつい先ほど発表されました。楽しみなような観るのが怖いような… 確実に観ますけどね!
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Comments
ラブコメパートなんてものがあったのか?(学園部分だろうな。ほぼほぼ制服着てるシーンとかなかったからな)
Posted by: ふじき78 | September 04, 2018 09:40 PM
>ふじき78さん
そういうことです。50話近くあると時々そういう息抜き回がありまして。惨殺とか陰謀とかの合間にそういうのがあると大変調子狂うんですけど
Posted by: SGA屋伍一 | September 05, 2018 09:59 PM