ゼロから始めりゃいいじゃない 谷口悟朗 『コードギアス 反逆のルルーシュⅠ 興道』
少し前「外伝」の『亡国のアキト』が完結し、『コードギアス』もこれで収束かな…と思っていたら間を置かずに本編が帰ってまいりました。旧TVシリーズを劇場版に再編集した三部作の第一部『コードギアス 反逆のルルーシュⅠ 興道』、ご紹介します。
大国ブリタニアが世界を牛耳っているもうひとつの「現代」。まだ幼いブリタニアの王子ルルーシュは目と足が不自由な妹と共に政治取引の材料として日本へ送られ、そこで首相の息子枢木スザクと友情を育む。
しかし穏やかな日々は長くは続かず、ブリタニアは日本に侵攻し力ずくで自国の領土としてしまう。自分の存在をないがしろにされたルルーシュは父とブリタニアへの復讐を誓う。
それから数年後、一介の学生として身分を隠しながら暮らしていたルルーシュは、偶然軍が極秘に護送していた謎の少女C.C.に出会う。そして成り行きから彼女と「契約」を交わしてたルルーシュは、悪魔の力「ギアス」を手に入れたのだった…
『コードギアス』第1期放映開始からはや11年と少し(もうそんなに経つのかよ…)。ここでもちょくちょく感想書いてましたけど、当時はそりゃあ夢中になって毎週観てたものでした。
今回は総集編ということで観ようかどうか迷っていたのですが、映画館の予告で主題歌の『COLORS』が鳴り響いたら懐かしさがどーっつ押し寄せてきて、結局鑑賞することにしました。
で、改めて思いましたけど、やっぱ面白いですわ、このアニメ。伝奇物語として、架空歴史ものとして、超能力SFとしてよく出来てる。そしておまけにオシャレなロボットまで大活躍するんですけど、実はこれ、ロボット出なくてもストーリーにほとんど支障ない気が… でもやっぱりロボがいた方が画面が華やかになりますしね! 出すことに決めた製作陣に大いに賛同いたします。
あともうひとつ感心したのは見事な編集ぶり。この込み入った全50話の物語を3作の映画にまとめるのってすごく大変なことじゃ…と思っていたのですが、非常に自然に「はしょった」感もなく、約1/3にあたる17話くらいまで一気にまとめあげておりました。同じくギアス保持者であるマオとの戦いのくだりはばっさりカットされましたが、あそこはどちらかといえば脇筋で、なくても特に問題ありませんし。あと総集編でありながら、これをいきなり観た人でもちゃんと話が、面白さがわかるようになっていたのも偉かったです。
話は変わりますが、ちょうどいまネットフリックスで『デビルマン』の新作『crybaby』が配信中。これの脚本が『コードギアス』と同じ大河内一楼氏なのですね。大河内氏は『革命機ヴァルヴレイヴ』でも人情家タイプと冷徹な天才タイプの友情とぶつかり合いを描いておりましたが、もしかしたらその源流は『デビルマン』にあったのかなあ…と憶測しております。
はやくも来月には第2部『叛道』が、5月には第3部『皇道』が予定されている劇場版『反逆のルルーシュ』(うちの方は少々遅れて公開される可能性が大ですが)。次はストーリー中最大の悲劇が訪れるあのくだりをやるのだろうなあ…と思うとちょっと気が重いです。観ますけどね。
そして全3作が完結したそのあとは、TVシリーズのその後が作られるという… いったいどうやって?と首をひねらずにはいられませんが、しばらくはこれまでのルルーシュ君の歩みをもう一度見守っていこうと思います。
« チェコっとだけストレンジャー カレル・ゼマン 『ほら男爵の冒険』 | Main | 学者・医師・僧侶・神・教師・風来坊 『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』 »
Comments
ロボは例えば戦車でも代用できそうだけど、やはり人型の機械が戦うのは分かりやすくていいっす。
Posted by: ふじき78 | January 15, 2018 05:07 PM
>ふじき78さん
ガンダムに「脚なんてかざりですよ!」というセリフがありましたが、ブリタニアの人たちって装飾にこだわりそうですしね
Posted by: SGA屋伍一 | January 15, 2018 09:51 PM