女にはむかないヒーロー稼業 『ジェシカ・ジョーンズ』シーズン1なんちゃって総解説
実はこれ、昨年秋に全話見終えてたんですが、ほかの記事を優先してたらだいぶ書くのが遅くなってしまいました(^_^; 『デアデビル』につづいてNetflixが送るMCUドラマ第二弾『ジェシカ・ジョーンズ』ご紹介します。
#1 「AKAレディース・ナイト」
NYヘルズキッチンで私立探偵を営むジェシカは、実は怪力のスーパーウーマン。行方不明の女子大生を探す依頼を受けた彼女は、やがて自身のトラウマと向き合うことに…
ジェシカについては邦訳の出てる『ニューアベンジャーズ/ブレイクアウト』などで見かけていました。パワーマンことルークを支えるさわやかヤングママといったキャラでしたが、こちらでは毒舌吐きまくりのメンヘラビッチ… しかし無実の少女を助けるために圧倒的な恐怖に立ち向かうその姿に、ヒーロー(ヒロイン)としての矜持を見るわけです
#2 「AKAクラッシュ症候群」
地獄に送ったはずの宿敵「キルグレイブ」が生きていることを知った彼女は、その復活のなぞについて調査する。
行く先々で怒られたりののしられたり冷たくされるジェシカたんが気の毒になる回。それもこれももとはといえば最凶最悪のサイコキラー・キルグレイブのせいであります。原作ではフェロモンをふりまいて主に女性を虜にする「パープルマン」というなかなかにしょぼいキャラなんですが、こちらでは異様な凄みと得体のしれない不気味さを感じさせるカリスマヴィランになっています。
#3 「AKA着付け薬」
自分の調査報告でルークがピンチに陥ったと知ったジェシカは、彼を助けに行くがそこでルークの驚くべき正体を知る。原作ではジェシカの旦那であるルーク・ケイジ。ニコラス・ケイジの芸名の元になったキャラでもあります。こちらでは少女漫画でヒロインに冷たくするクールなイケメンといったポジションですが、ジャニーズ系の細体系ではなくムキムキマッチョのスキンヘッドというところが納得いきません。
#4 「AKA99人の能力者」
ジェシカの親友の人気芸能人パッツィはラジオを通じてキルグレイブをバッシングするが、そのためにキルグレイブの恐ろしい報復を身に受ける。
本ドラマの重要人物の一人パッツィ。きらびやかな芸能アイドルとがらの悪い街のメンヘラ探偵が親友という設定が面白いですね。ただこのパッツィさん、けっこう考えなしで行動するところがあってヒヤヒヤいたします。原作では「ヘルキャット」というスーパーヒロインでもあるんですが、マイナーなキャラなんでよく知りません。通りすがりの犠牲者かと思われたシンプソンはこのあといろいろお話をかきみだしてくれます。
#5 「AKA着ぐるみが命の恩人」
キルグレイブのスパイを発見したジェシカは一発逆転とばかりに彼を拉致監禁する大作戦を実行しますが… まだ5話なんで当然失敗(笑) 並行してキルグレイブに会う前後のジェシカたんの様子も語られます。着ぐるみのまま女の子を事故から守ったり、クズワーカーを薬から一生懸命更生させるジェシカたんが、一層「根は本当にいい子なのよね!」と思える回。
#6 「AKA当選詐欺」
キルさん追撃はひとまずおやすみ。その間にルークが探偵としてのジェシカに仕事を依頼しにくる。それは彼の妻を殺した犯人を捜すためだった。…で、実はその犯人というのがキルたんに操られたジェシカたんだったから驚きです。そういう秘密は早めにしゃべっといたほうがいいよ~と思っていたらあっさりこの回のラストで告白しちゃいました。そんな傷ついたジェシカたんを責めるルーク。彼女の気持ちも考えてやれこのハゲダコ、と思わずにはいられません。
#7 「AKA一流の変態」
ひどいサブタイトル(^_^; ルークに傷つけられたジェシカたんにさらに追い打ちをかけるできごとが。彼女になれなれしかった隣人の童貞君がキルグレイブの怒りを買って惨殺されたのだ。これ以上犠牲者を出さないためになぜか童貞君の生首をもって警察に出頭するジェシカ。そこで彼女はひさびさにキルグレイブと正面から相対する。ひたすらおっかなかったキルさんですが、実は彼ジェシカにベタぼれなんですね。そんな悪役これまでのドラマでいたか!?(いたかもしれない)。とはいえクライマックスで周囲の人々に自ら銃口をつきつけさせる彼はやはり恐ろしい…
#8 「AKAジェシカならどうする」
キルさんの狂気を止めるため彼と同棲する道を選んだジェシカ。キルキルは彼女のご機嫌をとるため立てこもり事件から被害者を助けようとまでする。実はこの回がもっとも印象に残ってたりして… このままジェシカに感化されてキルさんが正義のヒーローになったら面白いのにな~と思いましたがもちろんそんなことは全然なく。ジェシカたんの家族に関する悲しい真実が語られたのもこの回だったか。
#9 「AKAシンビン」
とうとうキルグレイブの拉致監禁に成功したジェシカは、女子大生無実の証言を吐かせるべくキルさんをねちねちといたぶり続ける。今度はキルさんの幼少時のエピソードが明かされます。いかれちゃったのも毒親の臨床実験のせいだったのね…とキルさんに同情しかけますが、その直後に「やっぱり根っからの問題児だった」ことが明かされ不思議な心境に。
#10 「AKA1000回切りつけろ」
まんまと脱出することに成功したキルグレイブ。彼の怒りは暴走した童貞姉をも巻き込んでジェシカを地獄絵図に叩き込む。この作品で一番イライラさせられるのがこの童貞姉。弟への愛情はわかりますが、なまじ周りにいそうなキャラだけに「さっさと消えてくんねえかな~」という思いがつのります。最終回まで生き残りましたが… 対照的にあわれな最期を遂げた女子大生(名前忘れました)。このあまりに非情な結末にディスプレイの前でおもわず突っ伏してしまいましたよ…
#11 「AKA耐性をつけてから」
パッツィの恋人シンプソン大暴れの巻。軍が開発した超筋肉増強剤で精神をやんだ彼はトチ狂ってジェシカを殺そうとする。シンプソン、途中まではいいやつだったのに… 実は彼やはり邦訳の出てる『デアデビル:ボーン・アゲイン』に登場するヴィラン。一言でいうとキャプテン・アメリカのなりそこないです。死んだわけではないようなのでシーズン2での再登場に期待しましょう。お互いを思いあうジェシカとパッツィの友情に素直に感動。あとジェシカが怪力を身に着けた原因がチラリとほのめかされましたが、これ結局最後まで明らかになりませんでしたね。
#12 「AKA殺しの順番待ち」
裁判に引きずり出す必要もなくなったのでキルグレイブをキルする決意を固めたジェシカ。そこへ冷静になったルークが現れ共闘を申し込む…が、彼はすでにキルさんに操られていたのでした。ほんとこのハゲ役にたたねえ… しかしまあ終盤のジェシカVSルークの大一番は平成ライダーによくあるヒーローバトルみたいで燃えました。
#13「AKA笑顔で」
パワーを最大限にまで高めたキルグレイブ。その能力への耐性を身に着けたジェシカ。どちらの能力が果たして上なのか。二人の対決は港での命をかけた「だるまさんが転んだ」へと発展する。
もっとがっつり『デアデビル』とからむかと思われた本作品でしたが、実際はこの最終話にロザリオ・ドーソン演じるクレアが出てくるくらいでした。そこはちょっと残念。そして宿敵キルグレイブをとうとう演技力と首ゴキで葬ったジェシカ・ジョーンズ。13話通してなぜかけっこうキルさんに愛着がわいてしまったのでここもちょっと切なかった。100回殺されても仕方ない最低のクズなんですけどね(^_^;
大事件を解決したものの浮かない顔をしたジェシカ。彼女の人生というヤマはまだまだ続きます。
…というわけでシーズン2も決定した『ジェシカ・ジョーンズ』。キルグレイブ亡き後どうやって話をもりあげていくのでしょう… まあスタッフの手腕に期待です。
NetfkixのMCUドラマで次にスタンバイしているのは『デアデビル』のシーズン2。あのパニッシャーとデアデビルが真っ向から激突ということで配信が本当に待ち遠しい!
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