笑う犬との生活 チャールズ・M・シュルツ スティーブ・マーティノ 『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』
世界中で有名な子供たちと犬の漫画を、『アイス・エイジ』『ブルー』などで知られるブルースカイスタジオが映画化。『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』ご紹介します。
チャーリー・ブラウンは何をやらせてもダメな男の子。特に凧揚げに関しては何百回と挑戦してるのに一度も成功したことがない。そんなチャーリーだが不思議と友達は多い。なかでも一番の親友は飼い犬のスヌーピーだ。
ある時、チャーリーのクラスに赤毛のとびっきりかわいい女の子が転校してくる。チャーリーはその子にいいところを見せようと、ダンスにかくし芸大会に果敢にエントリーするが…
「時間が空いたら観ようかなー」と思っていこの作品(^_^; そんなすごく消極的な鑑賞動機だったのですが、観ているうちにだんだんと思い出してきました。わたし子供のころ教育テレビかどこかでやっていたスヌーピーのアニメが、けっこう好きだったことを。忘れかけていた昔馴染みにひょっこり出会った時のように、芋づる式によみがえる記憶。意地悪なルーシー、毛布が手放せないライナス、ピアノに打ち込んでいるシュローダー、姉御肌のペパーミント・パティ、その舎弟のマーシー、いつも埃っぽいビッグ・ベンなどなど… そしてなぜか大人は登場せず。壊れた管楽器のようなサウンドでフガフガとしゃべるんですよね。
意外だったのは邦題になってるスヌーピーがまったく物語のメインではないこと(笑)。チャーリー・ブラウンがいろんなことにがんばってる横で、おちょくってるか足をひっぱってるか。あるいはまったく関係ないところで空想にふけってるか。言ってみればこいつがいなくてもストーリーには全く支障がありません。でもそんな意味なさそうなやつがでかい顔してスクリーンの中を駆け回ってるところが、この映画の面白さというか特色のような気もします。
そんなわけで『ドラえもん』ののび太とは違い、全く動物の助けをあてにできないチャーリー・ブラウン君。何度も何度も何度も何度も何度も失敗しても、努力を重ねるその姿には感嘆せざるをえません。たとえそれがどんなに無駄な努力であったとしてもです。
チャーリーのほかにいいなあ~と思ったキャラは、ペパーミント・パティとライナス。パティさんはおそらく小学生でありながら戦国大名にでもなりそうな豪快さと運動神経を持ち合わせています。そんな中ちらっとみせる女の子っぽさが強烈に萌えます。
ライナス君は付属の毛布ゆえに「自立してない」というイメージが強いですが、周りのチャーリーを見る目がどんなに変わろうと、彼はいつも親友の本質や美点を見極め、的確なアドバイスをくれます。こんなに出来た友達というのはそうそう得られるものではありません。あんな問題児の姉がいるのにどうしてこんな出来た子に育ったのか謎です。
あと連載開始からどれだけ年月が経ってるのかわかりませんが、2016年の今観てもほとんど古さを感じさせないのが『スヌーピー』あるいは『ピーナッツ』のすごいところだと思いました。チャーリーの悩みはいまのおっさんにも十分わかるものだし、いまもこんな子供たちが世界中にきっといることでしょう。
と、いろいろほめちぎりましたが『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』、わたしのなじみの映画館では5館中4館で終了してました(^_^; やはり『妖怪ウォッチ』とぶつかったのがまずかったか… これにめげずブルースカイスタジオがまたよいアニメを作ってくれることを祈ります!
Comments
まいど。
ようやく2週間前「EP7」見にいきましたが
色々複雑な感想の整理が
未だについてません・・・・・・・
どーしてくれよ
それはさておき・・・・・・・
北海道犬にスヌーピーの
コスプレはやめましょう(笑)。
そういえば昔見てたアニメでは
スヌーピーはいつも自分の小屋の上で
横になってると言う
犬としてはある意味、摩訶不思議な光景が
印象に残ってますね(笑)。
確かにこの犬は絡むけどチャーリーを助けると
言うわけでなく何となく彼らに成り行きで
関わってる気がしなくも無いです。
でも考えたら・・・・・・・ドラえもん的感覚が
一種の独特な世界とも取れてしまえるとも
いえるぐらいこの関係のほうが
自然なんでしょうね。
Posted by: まさとし | February 03, 2016 12:18 AM
>まさとしさん
ごらんになられましたか、フォースの覚醒
まー昔のファンには「ショックだった」という方も多いようですね
ただ謎のなのはお亡くなりになったあの方がEP8のキャスト一覧にも名を連ねているということです… 回想シーン?
スヌーピーが犬小屋の上にねっころがってるシーンはたしかに印象的でしたね。なんか寝づらそうなんだけど。あとあの小さな小屋からいろんなものがドサドサ出てくるのも謎です
ドラえもん的パターンというのはアジアならでは…というのはあると思います。こないだ輸出されたとも聞きましたがアメリカの反応はどうだったんだろう?
Posted by: SGA屋伍一 | February 05, 2016 05:46 PM