素晴らしいWCKDWCKD若いうちはやりたいこと(略) ジェームズ・ダシュナー T・S・ノーリン 『メイズランナー2 砂漠の迷宮』
1作目の公開が本国より半年ほど遅れたので、数か月でもうその続きが観られることになりました。怪我の功名と言っていいのか… 試験の帰りに観てきました『メイズランナー2 砂漠の迷宮』、ご紹介します。一作目の記事はコチラ。
幾多の試練を潜り抜け、ついに仲間たちと巨大迷宮の外へ出たトーマス。そこで彼らを待ち受けていたのは「君たちを保護する」というジャンソンという男だった。ジャンソンとその部下たちに連れられて、巨大な施設へと運ばれる一行。十分な食事や清潔な環境に、少年たちはひと時の安らぎを得る。だが自分たちを監視するようなジャンソンたちの視線や、いずこかへと連れられていく少年たちを見ているうちに、トーマスの胸にぬぐいきれない疑いの念が宿るのだった…
えー、一作目はガンガン動く巨大迷路があって、その中で子供たちが知恵を振り絞ってサバイバルする姿が斬新だったんですよね。しかし今回の2作目は「なんかどっかで観たなあ」という場面・要素が多々見られました。はっきり言ってしまうと『バ○オハザード』とか『ハンガー○ーム』とか『マッドマ○クス』などでございます。特に『バイオハ○ード』。
多分作者さんは「でっかい動く迷路があったら面白えじゃん!」という思い付きからこの物語を書き始めたのだと思います。で、話がすすんでいくにつれ、「どうしてそんな迷路が作られたのか」「なぜ少年たちはその中に閉じ込められていたのか」理由を考えなければならなくなったと。
今回の『砂漠の迷宮』はわりとその「理由」の説明がメインだったような気がします。ただその「理由」がまた他の作品でもあったようなものだったり、「そのためにわざわざ巨大迷路作る必要なかったんじゃね?」と思えるものだったりしてね…(^_^; まあ後者の件に関してつっこむのはやや大人げない気もします。ガンダムで「宇宙兵器が人型である必要ねーじゃん!」と言ったり、ジョジョで「超能力がなんであんなスタイリッシュなフィギュアみたいな形してんだよ!」と文句つけたりするようなもんですからね。人はそれをなんと言うでしょう。そうです。「野暮天」と言います。
だからどんなに説得力がなくても、たとえ整合性が取れなくても、一作目の「巨大迷路」に匹敵するビックリドッキリでハッタリの効いたアイデアがほしかったところでした。それを思いつくのも大変なことなんでしょうけど。
ただそういうのも観終わってからポチポチと感じたことで、観てる間は息をつく暇もなかったのであまり気になりませんでした。本当にちょっとでも迷ったりとまったりしたら、すぐ死んじゃうような状況が次から次へと少年たちを襲います。ですから普通にハラハラドキドキできる程度の面白さはあります。主人公トーマスがよく「ろくに考えもせず突進する」と批判されますが、そうでもしないと死ぬか捕獲されるか、という世界なのも確か。あとトーマス君は暴走機関車みたいな名前もよくないんだと思います。
余談ですがトーマス君を演じるディラン・オブライエン君は、ロケ地の遺跡で「遺物を持って帰ってはいかん」と厳命されたにも関わらず、それをぱくってきたことをあっけらかんとSNSでつぶやいてたりします。このあまりの思考力のなさ… まさにトーマス役にうってつけだと思いました。
あとこれは最初からわかっていたことですが、これ、三部作の真ん中なんですよね。つまり続きから始まって「さらに続く!」となって終わるわけです。もう少しキリよく終わってくれたらモヤモヤすることもなかったのですが、はっきり言ってすごく『スターウォーズ 帝国の逆襲』みたいな幕切れだったのでモヤモヤを抑えきることができませんでした。しかも今度の続きは二年後だというし…
温厚なわたしには珍しく辛口評価となってしまいましたが、それでも完結編は観に行くつもりです。ここまでつきあったらキャラクターたちにどんな結末が待ち受けているのか気になりますしね。ただ最近流行りの「完結編は二部作」というのはぜひやめていただきたい。『メイズランナー2 砂漠の迷宮』は現在全国の映画館で公開中であります。
Comments
> 巨大迷路作る必要なかったんじゃね?
初期開発チームに山本 直純(♪大きいことはいいことだ)がいたな。
Posted by: ふじき78 | November 11, 2015 10:56 PM
>ふじき78さん
まあ「大は小を兼ねる」って言いますしね~
Posted by: SGA屋伍一 | November 13, 2015 07:02 PM