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December 21, 2014

西部における百万の下ネタ セス・マクファーレン 『荒野はつらいよ ~アリゾナより愛をこめて~』

286pxmap_of_usa_az_svg今年観た映画の感想は今年のうちに… ということでがんばって更新しております。今日ご紹介するのは首都から二ヶ月遅れてやってきた西部劇の異色作(ていうか最近の西部劇って異色作ばっかしよね…)『荒野はつらいよ ~アリゾナより愛をこめて~』、ご紹介します。

時代は1882年。アメリカ西部はちょっとしたことですぐ人が死に、ごついおばさんがミスコンで優勝するようなひどい社会だった。
そんな西部で羊飼いとして暮らしていたアルバートは、決闘を挑まれても必死で命乞いをするような気弱な青年。ついにはそのへなちょこぶりが原因で恋人のルイーズにふられてしまう。意気消沈するアルバートだったが、偶然知り合った謎の美女アンナから「ルイーズを見返してやりなさい」と発破をかけられる。

原題は『A Million Ways to Die in the West』。「西部における百万の死に様」といったところでしょうか。日本公開に際し上のようなゆる~いタイトルに変更されました(^_^;
冒頭で登場したアルバート君を見て、「濱田岳をちょっと二枚目にしたようなあんちゃんだなあ」と思いました。その気弱ぶりとかずっこけぶりがますます濱田君を連想させました(ごめんなさい)。
あとで調べたらこの青年を演じているのが今全米で大人気のコメディアンであり、本作や『テッド』の監督であるセス・マクファーレン氏だったのですね。『テッド』ではずっと熊だったのでまったくわかりませんでした。
そのネームバリューゆえか、こんなくだらない(笑)映画にも多くのビッグネームが参加しております。リーアム・ニーソンにシャーリーズ・セロン。アマンダ・セイフライドにカメオのあの人にあの人。いやはや大した人脈です。
特に最近ハードで渋めの演技が光るリーアムさんが、こちらでは「あっ」と驚くようなギャグをかましてくれてます。あれは本人のだったのだろうか… 本編上映前にリーアムさんが完全無敵のヒーローを演じる『96時間/レクイエム』の予告が流れていたので、さらにギャグのパワーが増した気がします。

さて、この映画コメディではありますが、この前に紹介した『フューリー』と同じくらい、バンバン人が死にます。しかもストーリーとまったく関わりの無いところで。まあそれくらい当時の西部では死因がゴロゴロしていたわけで。ケンカ、決闘、無法者、疫病、労働災害、毒蛇、狼、オナラetc…
そうした西部に関するウンチクは勉強になりましたが、頻繁に血しぶきが飛び散ったり腕や脚がポンポン飛んだりするので、ゴア描写が苦手な人にはおすすめできません。えげつない下ネタもひっきりなしに出てくるので、ウンコやチンコが苦手な人も観ないほうがいいです。ただ、雄大なアメリカ大陸の自然の風景は見事でなかなか心癒されるので、そういうのが好きな人は観てください。

映画は下ネタとゴア描写で三角関係を彩りながら、ゆるくゆーるく進んでいきます。『テッド』の時はもう少しサクサク進んだ気がするんだけど… しかしリーアムさん演じる悪の親玉が村を訪れたあたりから、ようやくエンジンがかかってきます(残り40分くらいか?)。ヘナチョコ青年だったアルバートが機転を利かせて次から次へとピンチを乗り切るくだりはそれまでのゆるゆるぶりを補ってあまりある痛快さでした。
あとアルバート君は西部劇なのになぜか牛ではなく羊を飼ってるんですが、この画面を横切るたくさんの羊たちが笑わせてくれたりなごませてくれたりします。これだけ羊が目立つ映画といったら他は『ウォレスとグルミット 危機一髪!』くらいではないかと思います。

Img00048『荒野はつらいよ ~アリゾナより愛をこめて~』は静岡東部ではかっきり二週間で上映が終わりました(^_^; これから上映するところも青森と長野くらいしかなさそうです。「観たくなった!」という方はDVDの発売をお待ちください。

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Comments

伍一くん☆こちらにも
これは下コメ映画祭で観てきました~
ゆるーいかんじがなかなか好きだったわ。
それにしても冷静に考えると、草があまり生えていない荒野で羊をあんなに飼うって無理なのでは・・・・?(笑)

Posted by: ノルウェーまだ~む | December 24, 2014 at 10:52 AM

>ノルウェーまだ~むさん

おお、そういえばこれは下コメにふさわしき作品ですね。下ネタコメディ映画でもあるし…
あまりいい評判を聞きませんでしたが、わたしも好きです。
羊というのはあまり過酷な環境にむかなそうですもんね~ でもまあ西部劇の羊飼いというのはなかなか斬新でしたw

Posted by: SGA屋伍一 | December 24, 2014 at 11:19 PM

> あれは本人のだったのだろうか…

だけど、あのシーンが本人でないとしたら、あまり醜い臀部をスクリーンに映されても、リーアム・ニーソンの沽券に係わるでしょうから、その為のオーディションとかあったら更に凄いな、とか思ったんですが、ハリウッド女優の臀部のオーディションとかあったら是非、審査して見たいものです。


> ウンコやチンコが苦手な人も観ないほうがいいです。

ウンコやチンコが得意な映画ファンとはあまり近づきたくはないですなあ。

Posted by: ふじき78 | January 02, 2015 at 08:51 PM

>ふじき78さん

さっそくざくざくありがとうございます。

ここだけの話、あのお尻中年親父のものにしてはやけにきれいだったような気がするんですよね。それともハリウッドスターともなれば中年でもお尻がきれいなのか

ウンコもチンコも深入りしてはならない反面、人が生きる上で関わらねばならないもの。大事なのはバランスですよね

Posted by: SGA屋伍一 | January 02, 2015 at 10:25 PM

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