« 維新は遠くなりにけり 和月伸宏・大友啓史 『るろうに剣心 伝説の最期編』 | Main | 新劇場版エテモンゴリオン マット・リーブス 『猿の惑星 新世紀』 »

October 28, 2014

最も危険な飛行遊戯 『フライト・ゲーム』 ジャウマ・コレット=セラ

Ftg1試験終了してたまっていた○○○を吐き出すかのように連日更新です。が、これはもうかなり公開おわっちゃってるかな(^_^; 泣かせるバイオレンス親父を演じさせたら右に出るものはいないリーアム・ニーソン最新作『フライト・ゲーム』ご紹介します。

疲れを隠せない顔で、NY発ロンドン便に乗る一人の男がいた。男の名はビル・マークス。彼は旅客機の警備を務める「航空保安官」だったが、乗り込んでまもなく不審なメールを受け取る。指定の講座に1億5000万ドル送金しなければ、20分ごとに機内の誰かを殺すというのだ。怪しい行動を取ればすぐわかってしまう機内で一体どうやって犯行に及ぶというのか。一方保安局では犯人の指定した講座がビルの名義だったため、彼に疑いの目が向けられる。いたずらであれば…とビルが願う中、20分のタイムリミットが刻々と近づいていく。

『シンドラーのリスト』などで注目を浴びて「演技派」の印象が強かったリーアム・ニーソン。しかし『96時間』の大ヒット以降はむしろアクション作品に出ることが多くなってきました。逆に最近ではアクションをしてくれないとなんか物足りない、みたいな。アマチュアながらもボクサーをしていたこともあったそうなので、身体能力はもともと高かったんでしょうね。
ただリーアムさんの風貌のせいか、アクション作品であっても「いかにも強そう」という役柄よりも、「一見普通そうだけどすごく強かった」という役であることが多い気がします。そんで家族のために必死になったりとか、家族を失って立ち直れないでいるとか、「家族がらみの悲しみ」を漂わせております。
そのリーアムさんの強さは、作品ごとに多少のばらつきがあります。全盛時のスタローン・シュワルツェネッガーの強さを10、一般人の強さを1としましょう。そうしますと『96時間』でのリーアムさんは9.5、『GREY 凍える太陽』では7.8くらいでしょうか。今回の『フライトゲーム』ではおおよそ6.5くらい…という若干弱めの強さ(変な日本語)。保安官なんで格闘術には長けていても、殺し専門の人よりはやや劣るんですね。それでも大の男数人を苦労しながらもノックアウトしてるくらいなんで、一般人にくらべれば普通に強いです。

映画のムードについて。これまた普通のアクションよりはややおとなしめで、みんなあまり動かずに音も少ない緊迫した場面が多いです。その緊迫感を高めるのが犯人から届くメール。主人公が着信すると同時にスクリーンの端に字幕となって表示されます。いわゆる『シャーロック』的手法とでも申しましょうか。どうでもいいことですがそれに対してメールを返すリーアムさんの動作が、おじさんの割にはやけに素早くて感心いたしました。
そして犯人は機内のどこかに必ずいるわけですが、話が進むにつれ作り手のミスリードもあって、誰も彼も怪しく見えてきます。最も飛行機の客から見れば一番怪しいのはリーアムさんなので、狭い飛行機の中は次第に険悪な空気でパンパンになっていきます。「20分ごとに人が死ぬ」という恐ろしさも手伝って、「DVDだったら早送りできるのに」思わずにはいられませんでした。

ところがどすこい(以下中バレ気味で)

中盤を過ぎたあたりで、それまで伏せられてきた主人公の「家族絡みの悲しみ」が明らかになると、お話は一気に感動ムードへと傾いていきます。問題児だらけだった客たちもみんなそれなりに「いいやつ」に思えてきて(犯人以外)、なんだかかつての出来の良かった三谷幸喜作品を彷彿とさせます。ダメ押しに小さな女の子にかわいらしいことまで言わせて、「それはあざといぞ!」と思いながらも涙腺大決壊&鼻水大噴出でした。バカ!!

Ftg2そんな『フライト・ゲーム』、冒頭で「だいたい終わっちゃった」と書きましたが、公式サイトを見ますとまだちょぼちょぼと残ってるところありますね。興味の沸いた方はチェックしてみてください。DVDも来年2月には出るようです。
リーアムさんは今後も『A Walk Among the Tombstones(邦訳小説のタイトルは『獣たちの墓』)』や『96時間/レクイエム』といったアクション映画に出られるようです。どうぞ怪我のないようにがんばってください!


|

« 維新は遠くなりにけり 和月伸宏・大友啓史 『るろうに剣心 伝説の最期編』 | Main | 新劇場版エテモンゴリオン マット・リーブス 『猿の惑星 新世紀』 »

Comments

伍一くん☆
わお、そんなに泣いちゃいましたか?
むむむ…感動ものだったかしら・・・・?
狭い空間であまりアクションもできず、リーアム兄さん、やや窮屈そうではありましたね。

Posted by: ノルウェーまだ~む | November 01, 2014 at 12:29 PM

>ノルウェーまだ~むさん

寄る年波のせいか子供がらみの悲しいエピソードが出てくるともう鼻水が反射的にぶわっと噴出しますね
感動ものだとは思ってなかったのでティッシュをあまり用紙してなくて往生しました。もう!

Posted by: SGA屋伍一 | November 02, 2014 at 08:47 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/70832/60556592

Listed below are links to weblogs that reference 最も危険な飛行遊戯 『フライト・ゲーム』 ジャウマ・コレット=セラ:

» 「フライト・ゲーム」何もかも怪しげ [ノルウェー暮らし・イン・原宿]
すべてが怪しげで最後まで突き進む。 驚きの犯人が判明しても、なぜかすっきりしないのは、とにかく乗客乗員主人公全員が怪しいってことに命を懸けすぎた脚本だから・・・・? [Read More]

Tracked on November 01, 2014 at 12:25 PM

» フライト・ゲーム [いやいやえん]
【概略】 航空保安官のビルは、警備のために乗り込んだ旅客機の中で匿名の脅迫メールを受け取る。やがてひとりの乗客が殺害され…。 サスペンス リーアム・ニーソン主演。 高度一万メートルの飛行機の中で誰が犯人かわからないまま一人一人と乗客が死んでいき、航空保安官の主人公ビルは次第にハイジャック犯人に仕立てあげられていく…。果たして彼は搭乗客の中から真犯人を見つけることが出来るのか? ハラハラ出来てやっぱり航空ものはあんまりはずれがないなー。 でも失笑したのが、後半、ハイジャック犯の... [Read More]

Tracked on January 11, 2015 at 09:53 AM

« 維新は遠くなりにけり 和月伸宏・大友啓史 『るろうに剣心 伝説の最期編』 | Main | 新劇場版エテモンゴリオン マット・リーブス 『猿の惑星 新世紀』 »