トラック大将 龍と呼ばれた残侠 マイケル・ベイ 『トランスフォーマー ロスト・エイジ』
2007年公開の一作目からすっかり全ベイを代表するドル箱シリーズとなった映画版『トランスフォーマー』。本日はその最新作『ロストエイジ』を紹介します。ついでながらこれまでの紹介記事は以下のリンクをどうぞ。
『トランスフォーマー』(1作目)
『トランスフォーマー・リベンジ』
『トランスフォーマー:ダークサイド・ムーン』
シカゴでの災厄から5年。人々はそのパワーを目の当たりにし、トランスフォーマーたちをこれまで以上に恐れるようになる。その流れを汲んでか、政府はディセプティコンの残党狩りを目的とした「墓場の風」という組織を設立。だが彼らはディセプティコンだけでなく、人類の味方であるオートボットまでも容赦なく駆り立てる。彼らの狙いは何なのか…
そのころ、テキサスのさえない発明家ケイドは、ある古い劇場からポンコツのトラックを安い値で買い取る。娘の学資の足しになれば…と考えていたケイドだったが、調べていくうちにそれがオートボットの司令官オプティマス・プライムであることを発見する。
今回から前作まで主演をつとめたシャイア・ラブーフが降板し、かわりにマーク・ウォルバーグが人間側の主役となった「トランスフォーマー」。そんな経緯から前までの3作とは設定を一新した「リブート」では…なんてことがささやかれてましたが、ところがどすこい、普通に『ダークサイド・ムーン』の影響が残る世界であることが明らかにされてます。映画秘宝のインタビューでも監督が「ぼくは一生懸命つなげるように努力した」と語ってましたし。
しかしそうなるとシャイア演じるサムはいったいどうなってるのかとても気になりますね_(^_^; 本作品では人間たちのトランスフォーマーへの迫害が最も厳しくなっているので、親TF派のサム君はさぞかし肩身の狭い思いをしてるのでは。下手すると消されてるかもしれません。だのにサムのことを申し合わせたように一言も口にしないオートボットたち。つめてえやつらだ…
あと前作までいたキャラが理由もなく消えてて、代わりにはじめて見るキャラが「前からいたよ」みたいな顔をしていばりくさってたりします。この辺はトイストーリーにも近いものがあります。まあこれは今回に限らずシリーズ通じてのお約束ということで見過ごすことにしましょう。
毎回言ってることで恐縮なのですが、わたくし映画版トランスフォーマーは中身の何にもないエンターテイメントではなく、「不法入国者の悲しみ」を描いた作品だと思ってます。今回なんかもろはっきり言われてましたからね。「しょせんやつらは不法入国者だし」と。2作目では「きみたちがいると迷惑なんだよね」程度でしたが、3作目では「宇宙に帰ってくれ」とエスカレート。さらに『ロストエイジ』では見つけ次第殺されるか、捕獲されて人体?実験の材料にされるか。第二次大戦時のユダヤ人もかくや…というほどの虐げられぶりに同情せずにはいられません。ただ、そういう深刻なテーマもベイ監督のかやく盛り盛りのせいでかなりわかりにくくなってるのもまた否めないことであります(^_^;
まじめな話はこれくらいにして。この『ロストエイジ』の一番のウリは、なんといっても「恐竜ロボ」が出てくることです。これまでハリウッドの映画で恐竜ロボが出てきたものがあったでしょうか? もしかしたらあったかもしれませんが、これだけメジャーな映画でどーんと出てきたのは初めてではないでしょうか。車や飛行機が人型ロボットに変形するのはわかる気もしますが、恐竜がロボに変形するのってなんか意味があるんでしょうか? あまりない気がします。でもかっこいいからいいんです。そのあまりのかっこよさにつられて、わたしも久しぶりにちょっと大きめの玩具をかってしまいました。親に「お前はいくつになってもそんなものを…」と泣かれましたが、忘れることにします。
折りよく先月観た直後に横浜で「トランスフォーマー博」なるイベントが催されていました。ので、簡単にレポートいたします。
まず目をひいたのは等身大のオプティマス・プライムとバンブルビー。
さすがにお台場のガンダムほどではないものの、真下から仁王立ちの巨人をぐっと見上げるのはなかなかに迫力満点でした。
オプティマスさんの横には頭部を間近でみるためのリフト台も設置されてましたが、一時間くらい待たねばならなかったので潔く諦めました(笑)
画像にはありませんがモデルになった高級車などもたくさん展示してありました。
あと感服したのはこれまでに発売されたトランスフォーマーのおもちゃの数々。画像にあるのはごくごく一部で、会場では気の遠くなるほどズラーッとおもちゃが並べられていました。玩具大好きなわたしでさえ軽く酔いそうになったくらいです。継続は力なりと申しますが、30年も続けてると本当に膨大な数になりますね…
さらに日本で唯一?かもしれない「トランスフォーマー芸人」の「すっぽん大学」さんたちのトランスフォーム実演にも目を見張りました。ご興味おありの方はこちらの動画をご覧ください。
またしても全世界で大ヒットを記録し、いかにも続きがありそうな終わり方だったので、今回も継続は免れそうにない『トランスフォーマー』。次は『ビーストウォーズ』か惑星ロボ・ユニクロンあたりがネタになるんでしょうか。ともかくこれからも日本が誇る文化?として、ひきつづき発展していってほしいものです。
Comments
こんばんは、この映画のブログの記事あまりみんな書いてないですよねwやっとトラックバックできる~!
そういえば、トランスフォーマー展って今まで出た玩具は全部展示されてたんでしょうか?私が小さい頃に持っていたダイナボット軍団のおもちゃ(?)がネットで検索しても出てこないんですよ・・・もしかしてトランスフォーマーじゃないのかなあ・・・
なんか普通の恐竜の中にちっちゃいロボットが入っているやつなんですけど(^_^;)
SGA屋さんは、そこらへん網羅してそうだから・・・w
Posted by: ゴーダイ | September 09, 2014 10:06 PM
伍一くん☆
恐竜ロボット買ったのね。お母さん、泣くわ。
うちの息子は息子で、4万円もするモデルガンを買ってサバゲーに出かけていくので、泣いております。
やっぱり途中から出てきて昔からいたような顔しているトランスフォーマーいるよね?だから余計分かんなくなるのだわ、私。
取りあえず寝ないで(多分)観れたので、良かったです♪
Posted by: ノルウェーまだ~む | September 10, 2014 06:01 PM
SGAさんこんばんわ♪
新シリーズとしてのスタートですから一新したい気持ちも理解は出来るのですが、それでも地続きな要素がどうも『シカゴの一件』だけのような感じもして、前主人公のサムの存在などがまるで無かった事のようにされてるのが、残念と言えば残念だったかもしれませんね^^;プライムやビーのセリフのどこかで匂わせても欲しかったんですけどねぇ・・。
ただダイナボットや残党ディセプティコンのロックダウンなどの暴れっぷりはやっぱり派手でカッコ良かったですし、人間側のケイドもロックダウンに臆せず果敢に挑んでいた姿もまたカッコ良かったですね。あのワイルドさみたいなのがサムと違うとこなのかもしれませんw
Posted by: メビウス | September 10, 2014 08:59 PM
>ゴーダイさん
こんばんはー あまり見かけないですか(^_^; 感想がこれといって浮かび辛い映画なのかもしれません
玩具は全部展示されてたと思います。さすがにその恐竜の中にロボットが内臓されてたというのは知らないなあ… カセットに変形するロボを内蔵するラジカセ型のサウンドウェーブというのならありましたが
マグネモ系のマシンザウラーでもなさそうだし… 気になるw
Posted by: SGA屋伍一 | September 11, 2014 10:06 PM
>ノルウェーまだ~むさん
4万円!? そりゃ高い!!
わたしのグリムロックなんてセール中だったから2千円ちょいですよ! 親孝行だと思いませんか?(そういう問題ではない)
原語では渡辺謙さんが声をあててるサムライっぽいロボは明らかに新顔でしたねー わたしもいちいち全メンバー把握してないんですが
ただ前作で死んだと思われたちっこいロボが生きてたのは嬉しかったです
Posted by: SGA屋伍一 | September 11, 2014 10:11 PM
>メビウスさん
前作とのつながりといえば一作目からの古参であるラチェットが出てましたが「あんまりだ~」ってな扱いでキャラの格差を感じました… あと前三作のジョン・タトゥーロのキャラもできれば出してほしかったなー
そうそう、マーク演じるケイドは戦う姿が様になってましたね。凄腕のエージェントとも十分渡り合っててとても一介の発明家とはおもませんでしたw
Posted by: SGA屋伍一 | September 11, 2014 10:16 PM
かなり遅れて参上....いたしました^^;
その節はお世話になりました。
やはり等身大のオプティマス・プライムとバンブルビーはいいですよね。
映画と同じように見上げられたのは感動です。
すっぽん大学さんのトランスフォームはお見事でした!!
Posted by: yukarin | September 19, 2014 11:48 AM
>yukarinさん
こちらこそ大変お世話になりましたー
早いもんでもう一月経ちましたが、おかげさまでとっても楽しかったです
今度はぜひ等身大のガンダム観に行きましょう。こっちもすごいですよー
すっぽん大学さんのコーナーは自信ありげなゲーマーたちが早々とゲームオーバーしてたのも忘れがたいです(笑)
Posted by: SGA屋伍一 | September 20, 2014 09:24 PM
> わたくし映画版トランスフォーマーは中身の何にもないエンターテイメントではなく、「不法入国者の悲しみ」を描いた作品だと思ってます。
オスのトランスフォーマーとメスのトランスフォーマーが屋根裏に二体で隠れているうちに、いけない関係に、という展開が見たいです。
Posted by: ふじき78 | September 23, 2014 02:30 AM
>ふじき78さん
マニアック…としかいいようがありません
さすがふじきさん!
Posted by: SGA屋伍一 | September 24, 2014 11:25 PM