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September 29, 2014

カエルのヒーロー、かえる ジェームズ・ボビン 『ザ・マペッツ2 ワールドツアー』

Img00915大傑作でありながら公開期間は約10日という実に不遇の扱いを受けた『ザ・マペッツ』。その続編が無事日本でも公開されると聞き、ほっとしたのもつかの間。上映館はたった二館であとはオンデマンドで観てくれという… なんじゃあそりゃーーーー!! 仕方がないので夢の国の近くのシネマイクスピアリまで行って観て参りました。『ザ・マペッツ2』、ご紹介します。

お話は前作のエンドマークから始まる(!)。映画の撮影は終わり、かえっていくエキストラの大観衆たち。あっというまに取り残されたマペッツたちは、せっかく集まったことだし、これからまた一緒に何かをやろうと話し合う。そんな彼らに近づく一人の男がいた。彼は自称敏腕マネージャーのドミニク。数々のスターと仕事をしてきたというドミニクはマペッツたちに世界ツアーの話を持ちかける。
一方そのころ厳寒のシベリア刑務所では一人の凶悪犯が脱獄に成功したところだった。その名をコンスタンティンという彼は、なんと恐るべきことにマペッツたちのリーダー、カーミットに瓜二つだった…

で、このコンスタンティンというのが悪巧みのためにカーミットになりかわろうとするのですね。誰にでも優しく天使のような癒し系のカーミットに対し、邪魔するやつらは容赦なく張り飛ばす悪魔のようなコンスタンティン。まさに究極の善と悪の対決であります。ただ子供向け映画では普通悪者は悪者らしい顔をしてるものですが、この映画の悪者は見かけが善玉とほくろの有無しか変りありません。なんて恐ろしい… そう、現実でも悪者はいかにもいい人そうな顔をしてすりよってくるものではないでしょうか。頭の足りなそうなマペッツの連中はたやすくコンスタンティンの計略にはまってしまいます。

よくわからないというかおかしいのは、この究極のヒーローであり究極の悪が「カエル」ということです。悪者とするなら迫力に欠けます。善玉にするにしても、カエルのキャラってそんなに子供ウケするものではないと思います。とりあえずぱっと思いつくのはケロッ子デメタンとド根性ガエルくらいのもの(ケロロ軍曹もいたか)。しかしまあこのカーミットがかつてセサミストリートでは大人気であったわけですから不思議なものです。一作目で最初に観た時は「こいつがヒーローか…」と唖然としたわたしも、彼のバッテンっぽい目を見ているうちにすっかりとりこになってしまいましたし。なんというか、それこそ天使にも悪党にも見える奥の深い顔をしてるんですよ。

カーミットの魅力ばかり語ってしまいましたがこの作品の魅力はほかにも山ほどあります。マペッツたちが訪れるヨーロッパの華やかな風景。うきうきするような楽しいナンバーの数々。あいかわらずにぎやかで我が強いマペッツたちのハチャメチャなショー。あっという間すぎてよくわからない豪華スターのカメオ出演。そして全編を覆うゆる~~~いギャグ。
マペッツたちももちろんがんばっている?んですが、今回はどちらかというと脇を固める人間たちがいい味を出しておりました。人間なのにカエルのNo.2であることに苦悩するドミニク。人間なのにカエルにぞっこんほれてしまうシベリアの女看守。人間なのにマペッツと張り合うインターポールの刑事。この刑事とマペッツのぶつかりあいが本筋とあまり関係のないところで涙と笑いを誘ってくれます。百聞は一見にしかず。とりあえず予告編をごらんください。

Img00916『ザ・マペッツ2 ワールドツアー』はまだシネマイクスピアリとイオンシネマむさし村山で限定上映中。観られる環境にある方はぜひ観ていただきたく。どうしても無理な人はオンデマンドで!


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September 23, 2014

あらしの中で輝いて スティーヴン・クォーレ 『イントゥ・ザ・ストーム』

Figkai3100「なんか『ツイスター』みたいな話だなあ」と、当初はま~ったく興味なかったんですが、「ごついメカが出てくる」「4DX効果がすごい」という噂を聞いて観てまいりました(4DXについては後ほど説明します)。『イントゥ・ザ・ストーム』、ご紹介しましょう。

舞台はアメリカの田舎町シルバートン。父親との間にわだかまりを抱えた高校生のドニーは、25年後の自分に向けたビデオメッセージを作っていた。折りしも町は急激な悪天候に見舞われる。竜巻の撮影を専門としているピートたちは、今までにない巨大竜巻がシルバートンに現れると予測。現地へ急行する。

以上のように「ドニーの一家」「ピートたちのチーム」そして「ジャッカスのように無茶な映像を作って喜んでいるおバカたち」の3チームが合流したりすれちがったりしてお話は進んでいきます。
このうちのおバカチームは本当に馬鹿でイライラさせられます。そういえばわが町でも台風の日に海でチャプチャプやってるバカどもをよく見かけるよな… まあ災害時の反面教師として役立てることができるかもしれません。

しかしまあ彼らはあくまで添え物。中心となるのは他の二組であります。
主人公といってもいいドニー君はビデオで「25年後の君はどうしてるかな?」と問いかけます。この出だしがなんとも皮肉であります。なにごともない日々を送っていると、いつしか10年後、20年後も人生は続いてるんだろうなあ…と考えがちですが、命というのは突然明日終わったとしてもなんら不思議ではないのです。『イントゥ・ザ・ストーム』は竜巻という大災害を通して、それをわたしたちに教えてくれます。日本でも3年前未曾有の大災害があったばかりですから、その点を痛感させられました。
一方でたとえ計り知れない天災に見舞われたとしても、人は最期まで生きる努力をしなければいけない… そのこともこの映画は教えてくれます。先日の『GOZILLA』でもそうでした。安西先生じゃありませんが、「諦めたらそこで人生終了」なのです。

まじめな話はこれくらいにして。
冒頭で述べたメカ描写、全体としてはちょっぴり浮いてましたが十分期待に応えてくれました。竜巻観測チームが使用する特殊車両「タイタス」がそれです。「どんな竜巻にも吹き飛ばされない」ということを想定してつくられたため、とにかくごつい。そしてどんな状況にも対応できるように様々なギミックが盛り込まれております。このマシンでもって馬鹿でかい風の渦につっこんでいくシーンは、男子ならばテンションが上がらないはずはありません。…と書くと自分も先のおバカさんチームとあまり変らないような(^_^;
そしてそのテンションをさらに上げてくれるのが、現在一部のコロナワールドやサンシャインシネマ平和島にて導入されている「4DX」形式です。
『イントゥ・ザ・ストーム』は立体映像ではないんですけど、そんなことはまったく気にならないくらいこの映画にマッチしてました。とにかく映像に合わせてイスがガクンガクン動く。稲妻が光る。突風は吹く。スモークは立つ。極めつけは(適量の)雨が降ってくるという(笑) 実は先に『パシフィック・リム』のリバイバルでも体感してたんですが、ちょっと前まで「子供だましだろ~」と馬鹿にしてたのとは裏腹に、すっかり4DXの虜になってしまいました。

そしてその効果で最も感動したのがクライマックスのシーン。以下ネタバレで

typhoon
typhoon
typhoon
typhoon

「吹き飛ばされない」というのがウリだったのに、想定外の風力で天高く飛ばされてしまうタイタス。ただ一人搭乗していたピートは、晴れ渡った竜巻の中心でえもいわれぬ美しい風景を見ます。しかし感動したのもつかの間。車は当然はるか下の地面に向かって真っ逆さまに落ちていきます。まさに天国から地獄。イスの絶妙な動きもあって「あああああああああ!!」と思わず叫んでしまいました。ちょっとちびったかもしれません。
このシーンだけでも、4DXで観て本当によかったです。

Itts2こんだけ誉めといてなんですが、この『イントゥ・ザ・ストーム』の4DX、どうも先週で終了してしまったようです。どうもすみません。どうしても味わいたくなった人はコロナワールドにリバイバル・リクエストをばんばん出してください。
まあこの映画は通常版でも十分面白いと思いますよ!(白々しいなあ)。それも恐らく今週いっぱいでしょうか。気になってる方はおはやめに!


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September 17, 2014

京都は燃えているか 和月伸宏・大友啓史 『るろうに剣心 京都大火編』

Rkkt1大ヒットコミックを映画化し、これまた大ヒットを飛ばした『るろうに剣心』。その続編が「京都大火編」「伝説の最期編」の二部構成で現在公開中でございます。とりあえず本日は「京都大火編」の方をご紹介いたします。ついでながら第一作のレビューはコチラ

時は明治11年。西南戦争も終結し時代は平和に向かっているかに思われたが、それを脅かす「志々雄真実」という男がいた。志々雄は日本各地で私兵集団を増やし、維新の動乱の状態を復活させようともくろんでいた。かつて新政府で最強の剣士とうたわれた志々雄を倒せるのは、彼と並び称された緋村抜刀斎しかいない。政府のトップである大久保利通は、その協力をあおぐべく神谷道場で穏やかに暮らす抜刀斎=剣心の元に使いを送るが…

TVでは衰亡著しく、映画でもそんなに売れてないように見える時代劇。そんな中にあって例外的に大盛り上がりを見せているのがこの『るろうに剣心』シリーズです。ヒットの要因は有名原作・人気俳優に負うところが大きいと思いますが、もうひとつ、旧来の時代劇とはまた違ったスピーディなアクションを確立させたところも重要だと思います。それを実現させたのは香港仕込の谷垣健治氏の演出、そして主演・佐藤健君の驚異的な身体能力です。健君だけでなく、老いてなおこれだけ動けるのか…という田中泯氏や朝ドラとは打って変わって豪快なジャンプを見せる土屋太凰ちゃんにも目を見張りました。
ただ前作にもあったように脚本的には「あれ、それおかしいやろ~」というところがちらほら(^_^; わたくし原作は読んでないので原作がそういう話なのか、映画化の際そうなってしまったのかはわかりません。いちいち挙げるのは野暮なんでやめときますが、二点だけあげさせてもらいます(ねちっこいなあ)。まず大集団同士の対決になっちゃってるのに、剣心一人が動けば事態は丸く収まる…みたいな考え方が???であります。そしてその一番の難敵であるはずの剣心を倒す絶好のチャンスを、志々雄がのんびり見逃してしまったりする。…まあなんとか目をつぶれるくらいのアラではありますけど。
逆に今回ドラマ部分で特にぐっときたのは、剣心と志々雄村から逃げ出してきた少年のやりとり。こういうのわたし弱いんです。

個人的なお楽しみポイントは山田風太郎作品とのリンク。根拠はありませんが、和月先生は確実に山風の愛読者だと思います。主人公が薄幸の美青年というところに始まり、舞台は山風が後期愛した明治時代。そして『警視庁草紙』で活躍した大久保、川路、斉藤といった面々が顔を見せています。前回も書きましたが維新における負け組たちが戦わせられるところも山風っぽいです。あと今回奇妙な風体をした「十人衆」みたいのが出てくるんですが、この辺は「明治もの」というより「忍法帖」っぽいのりですね。そういえば元忍者たちも大活躍してましたし。
以前大河ドラマ『龍馬伝』を観てた人はそのキャストのかぶりっぷりも楽しめるかも。同じ一座がやってるのでは…という錯覚を起こすくらいかぶっております。佐藤健、青木崇高、蒼井優、伊勢谷友介、田中泯、F山M治…こんなとこか。あと平成ライダー出身の人たちが目立ってるのもファンには嬉しいことであります。

大河といえば志々雄を演じる藤原竜也君は『新選組!』において沖田総司をやってましたね。志々雄は沖田というより凶暴な西郷さん+中村半次郎という感じですが(作者先生によるとモデルは芹沢鴨だそうです)。あともろに沖田をモデルとした「瀬田宗次郎」というキャラも出てきて混乱いたします。

Rkkt2正直言うと第一作ほど乗れなかった…というのが本音ですが、これはまだ前後編の前編。後編にはきっとさらなるビッグウェイブが待っているだろうと期待しております。『るろうに剣心 京都大火編』はまだ全国で大ヒット公開中です。並行して『伝説の最期編』も公開中。2本ぶっつづけで観られるのは今だけ!


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September 15, 2014

49日後… 大林宣彦 『野のなななのか』

Asibetumap03大ベテランの大林宣彦監督が新境地に挑んだ『この空の花 長岡花火物語』。その姉妹編とも言える作品が例によって数ヶ月遅れで沼津でも上映されたので行って参りました(3週間前ですが…)。『野のなななのか』、ご紹介します。

人口の減少著しい北海道の芦別市。その芦別で長年開業医を営んでいた鈴木光男という老人が、雪の降る日に倒れる。もう永くないという知らせを聞いて、芦別に集う親族たち。そして光男と共に長年働いていた女性・信子もやってきた。やがて静かに息をひきとる光男。彼の「なななのか(四十九日)」までの間、残された人々は光男との思い出を振り返り、これからどう生きるか思いをはせる。

『この空の花』と共通しているのは
・戦争の悲しい体験がモチーフとなっている
・生死の境界があいまいになっている世界観
・演劇調の会話・演出
・パスカルズの音楽
・時折語られる反原発への思い
…というあたりでしょうか。

お話は大きく三つの部分に別れます。
1.光男の秘められた終戦前後の体験
2.戦後の光男と孫たち、信子との暮らし
3.光男の葬儀から49日までの出来事

というところからもわかるように、作品の中心にいるのは光男さんであります。登場人物が多く、語りが現在にいったり過去にいったりするのですが、彼を要としてストーリーがすすんでいくので不思議ととっちらかった印象がありません。その点『この空の花』と好対照で、ついていきやすかったです(『この空の花』も好きですがcoldsweats01)。あと声高にはっきりと「戦争はいけません!」と叫ぶ前作に比べると、こちらは「戦争はこんなに悲惨なんだよ…」と切々と静かに訴えるような作りになっていました。

で、この光男さん、80近いおじいさん(品川徹)が演じてるにも関わらずめちゃくちゃダンディでかっこいいんですよ。そのダンディズムのゆえかはるか齢の離れた常盤貴子にまで惚れられてしまうのですね。いや、そりゃたしかにわからないでもないけど… ちょっずるくないかい? ともかく、このおじいさんの凛々しさというか、諦観というか、浮世離れした姿勢がいくつかの悲しい思いを生み出すことになってしまいます。「罪作りなじじいだ」と思わずにはいられませんでした。
わたしがこの映画で特に印象に残ったのはやはりこの光男と信子の交情に近い交流のあたり。陳腐な言い方ですが「悲しくも美しい」 …そんな表現がぴったりあてはまります。彼女を母と慕う二人の子供とのエピソードも、暖かくもなんとも切ないものでした。
そして信子演じる常盤貴子がまた美しい。かつてトレンディドラマで活躍されてたころはなんとも思わなかったのに… もういい年だろうに女学生を演じていてもほとんど違和感がありません。さらに恐ろしいのはもう一人のヒロインである安達祐美。32歳なのに十代の役をやってもまったく違和感がない! まさに魔女と呼ぶのがふさわしいお二方です。

現実的な話のようで時折はっとするような非現実性が折り込まれるのも印象的でした。パスカルズの音楽と中原中也の詩がその幻想味を独特なものとしています。
Nnnk2現代パートのヒロインである寺島咲さんも落ち着いたたたずまいでようございました。もし彼女が芦別で記念館を営んでいるのなら、ふらっと訪れてみたいな…なんて思えてきます。いや、別にいなくても行ってみたくなりますね、芦別。北海道自体子供のころに一度行ったきりだし…
『野のなななのか』は大体上映終了しちゃってますが、まだ細々と残ってるところもありますね。詳しくは公式サイトをごらんください。


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September 09, 2014

トラック大将 龍と呼ばれた残侠 マイケル・ベイ 『トランスフォーマー ロスト・エイジ』

Img00877Img00878♪きんいろのー ねむりからーさめてー

2007年公開の一作目からすっかり全ベイを代表するドル箱シリーズとなった映画版『トランスフォーマー』。本日はその最新作『ロストエイジ』を紹介します。ついでながらこれまでの紹介記事は以下のリンクをどうぞ。
『トランスフォーマー』(1作目)
『トランスフォーマー・リベンジ』
『トランスフォーマー:ダークサイド・ムーン』


シカゴでの災厄から5年。人々はそのパワーを目の当たりにし、トランスフォーマーたちをこれまで以上に恐れるようになる。その流れを汲んでか、政府はディセプティコンの残党狩りを目的とした「墓場の風」という組織を設立。だが彼らはディセプティコンだけでなく、人類の味方であるオートボットまでも容赦なく駆り立てる。彼らの狙いは何なのか…
そのころ、テキサスのさえない発明家ケイドは、ある古い劇場からポンコツのトラックを安い値で買い取る。娘の学資の足しになれば…と考えていたケイドだったが、調べていくうちにそれがオートボットの司令官オプティマス・プライムであることを発見する。

今回から前作まで主演をつとめたシャイア・ラブーフが降板し、かわりにマーク・ウォルバーグが人間側の主役となった「トランスフォーマー」。そんな経緯から前までの3作とは設定を一新した「リブート」では…なんてことがささやかれてましたが、ところがどすこい、普通に『ダークサイド・ムーン』の影響が残る世界であることが明らかにされてます。映画秘宝のインタビューでも監督が「ぼくは一生懸命つなげるように努力した」と語ってましたし。
しかしそうなるとシャイア演じるサムはいったいどうなってるのかとても気になりますね_(^_^; 本作品では人間たちのトランスフォーマーへの迫害が最も厳しくなっているので、親TF派のサム君はさぞかし肩身の狭い思いをしてるのでは。下手すると消されてるかもしれません。だのにサムのことを申し合わせたように一言も口にしないオートボットたち。つめてえやつらだ…
あと前作までいたキャラが理由もなく消えてて、代わりにはじめて見るキャラが「前からいたよ」みたいな顔をしていばりくさってたりします。この辺はトイストーリーにも近いものがあります。まあこれは今回に限らずシリーズ通じてのお約束ということで見過ごすことにしましょう。

毎回言ってることで恐縮なのですが、わたくし映画版トランスフォーマーは中身の何にもないエンターテイメントではなく、「不法入国者の悲しみ」を描いた作品だと思ってます。今回なんかもろはっきり言われてましたからね。「しょせんやつらは不法入国者だし」と。2作目では「きみたちがいると迷惑なんだよね」程度でしたが、3作目では「宇宙に帰ってくれ」とエスカレート。さらに『ロストエイジ』では見つけ次第殺されるか、捕獲されて人体?実験の材料にされるか。第二次大戦時のユダヤ人もかくや…というほどの虐げられぶりに同情せずにはいられません。ただ、そういう深刻なテーマもベイ監督のかやく盛り盛りのせいでかなりわかりにくくなってるのもまた否めないことであります(^_^;

まじめな話はこれくらいにして。この『ロストエイジ』の一番のウリは、なんといっても「恐竜ロボ」が出てくることです。これまでハリウッドの映画で恐竜ロボが出てきたものがあったでしょうか? もしかしたらあったかもしれませんが、これだけメジャーな映画でどーんと出てきたのは初めてではないでしょうか。車や飛行機が人型ロボットに変形するのはわかる気もしますが、恐竜がロボに変形するのってなんか意味があるんでしょうか? あまりない気がします。でもかっこいいからいいんです。そのあまりのかっこよさにつられて、わたしも久しぶりにちょっと大きめの玩具をかってしまいました。親に「お前はいくつになってもそんなものを…」と泣かれましたが、忘れることにします。

折りよく先月観た直後に横浜で「トランスフォーマー博」なるイベントが催されていました。ので、簡単にレポートいたします。
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まず目をひいたのは等身大のオプティマス・プライムとバンブルビー。
さすがにお台場のガンダムほどではないものの、真下から仁王立ちの巨人をぐっと見上げるのはなかなかに迫力満点でした。
オプティマスさんの横には頭部を間近でみるためのリフト台も設置されてましたが、一時間くらい待たねばならなかったので潔く諦めました(笑)
画像にはありませんがモデルになった高級車などもたくさん展示してありました。


Img00843Img00845Img00846あと感服したのはこれまでに発売されたトランスフォーマーのおもちゃの数々。画像にあるのはごくごく一部で、会場では気の遠くなるほどズラーッとおもちゃが並べられていました。玩具大好きなわたしでさえ軽く酔いそうになったくらいです。継続は力なりと申しますが、30年も続けてると本当に膨大な数になりますね…
さらに日本で唯一?かもしれない「トランスフォーマー芸人」の「すっぽん大学」さんたちのトランスフォーム実演にも目を見張りました。ご興味おありの方はこちらの動画をご覧ください。

またしても全世界で大ヒットを記録し、いかにも続きがありそうな終わり方だったので、今回も継続は免れそうにない『トランスフォーマー』。次は『ビーストウォーズ』か惑星ロボ・ユニクロンあたりがネタになるんでしょうか。ともかくこれからも日本が誇る文化?として、ひきつづき発展していってほしいものです。

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September 02, 2014

バイオリン・ハザード バーナード・ローズ 『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』

Pgnn1一時芸術家関連の映画が好きで、そういうのをよくチェックしてたころがありました。『レンブラントの夜警』『宮廷画家ゴヤは見た』『カラバッジョ 天才画家の光と影』などなど。そういえばここんとこ観てないな…と思ったところへこんな映画がジョイランド沼津で上映。久しぶりに… ということで観てきました。『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』、ご紹介します。

19世紀イタリア。才能あるバイオリニスト・パガニーニは、その腕を正当に評価されず、自堕落な日々を送っていた。そんな彼のもとへウルバーニと名乗る男が訪ねて来る。パガニーニの才能にほれ込んだウルバーニは、彼の演奏のすばらしさを世に知らしめるべく、自分に世話をさせてくれと頼み込む。金につられて承諾したパガニーニだったが、ウルバーニのマネジメント能力のゆえか彼の名声は急激に高まっていく。そしてついに海を越えたロンドンからも招待の声が届く…

パガニーニの名を初めて知ったのは『仮面ライダーキバ』の前説で(^ _^; そのあまりに恐るべき超絶技巧から、当時のひとたちは「悪魔と契約してその技術を手に入れたのでは」と噂してたそうです。彼が生きた時代はちょうど産業革命直前。まだまだ迷信深い人が多かったということでしょうか。そしてまだ蓄音機やレコードも普及してなかったので、現代のわたしたちはその演奏を想像することしかできません。イングヴェイ・マルムスティーンばりの音速のような早弾きだったのか… いずれにせよ「悪魔と取引」なんて噂が流れるくらいですから、相当すごいものだったということは間違いないでしょう。

さて、あらすじにも書きましたが、冒頭でいかにもあやしげなウルバーニという男が出てきます。検索してもこの映画関連の記事しか出てこないので、おそらく架空の人物かと思われます。で、このウルバーニさん、言うこともやることも風貌も悪魔っぽいんですよね。もしかしてパガニーニの悪魔伝説を直球でやるのか!?とドキドキしました。実際どう扱ってたのかはご自分で観てたしかめてくださいw

この映画の一番の見せ所は、やはりパガニーニが見せる変幻自在のバイオリン演奏。音楽に疎いわたしでも、観ていて(聴いていて)「すげー」と単純に楽しめるシーンでした。ま、そこにいたるまでが若干長いんですけどね(^_^; パガさんも芸術家にありがちなムラッ気のあるタイプで、きっかけがあるまでなかなかやる気を出そうとしないのです。ロンドンに彼を招致した興行師さんに感情移入すると、胃が痛くなること請け合いです。
で、この見事な演奏はスタントでもCGでもなく、主演のデイビッド・ギャレットさん自らが奏でておられます。全然知らなかったんですけど、このデビッドさんモノホンの凄腕バイオリニストで、モデルもやってるというイケメン。「天は二物を与えず」という… あのことわざは嘘だったのか!? ただ、これは映画なんで最も肝心なのは演技力です。その演技の方はどうだったかというと… まあ普通にこなされておられました。
実を言うとわたし周りに外人さんがいないせいか、外国の俳優さんの演技が自然か下手かとか、いまだによくわからないんです。その程度の映画ファンなんです。すいません。

Pgnn2『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』はまだちょぼちょぼと公開するところがあるようです。詳しくは公式サイトをご覧ください。
昔も今もイケメンミュージシャンはもてるんだなあ… ということもよくわかる映画でした。わたしも今から楽器の一つも習おうかしら。


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