マジカル・樽ルート・ツアー J・R・R・トールキン ピーター・ジャクソン 『ホビット 竜に奪われた王国』
んんんー んーんんんんんー(「はなれ山の歌」だと思ってください)
ロード・オブ・ザ・リングの世界を再び銀幕に持ってきた『ホビット 思いがけない冒険』から早一年と二ヶ月。新三部作の第二作が本国からちょい遅れて公開となりました。『ホビット 竜に奪われた王国』、ご紹介します。ちなみに当初は『スマウグの荒らし場』というサブタイで予告されていました。
ドワーフたちの久々の帰省に成り行きで付き合うことになったホビットのビルボ・バギンズ。頭目のトーリンを仇とつけねらうオークたちの追撃をなんとかかわしたものの、行く手にはまだまだたくさんの難所や怪物たちが待ち受けていた。そして旅の目的地では最強の怪獣「スマウグ」を倒さなければならない。ますます困難を極める冒険の途中で、しかし引率の魔術師ガンダルフは「悪ィ、ちょっと用事思い出した」と姿をくらませてしまう。果たして知能指数があんまり多くなさそうな残りの連中だけで、ミッションはコンプリートできるのか? んんん- んーんんんんんー♪
すんません。今回はだいたいお話ばらしちゃってます。観た人だけ以下にお進みください。
二作目『竜に奪われた王国』を観て改めて思いましたのは、ドワーフさんたちがとにかく「すぐ捕まる」ということ。なんとかピンチを脱してもちょっと目を離すとまたすぐ別の何かに捕らえられてます。一作目から通算何回捕まっているのか数えてみましたが、わたしの記憶が確かならば少なくと5回はしばられるか閉じ込められたりしておりました。もしかしてドワーフって重度の「捕まりフェチ」なんでは…と疑いたくもなります。まあその度になんとか上手に逃走に成功しているのは大したものですけどね。LOTRではすでに『旅の仲間』の時点でポチポチ死人が出てましたが、まだ一人も犠牲者が出てないのも立派でございました。
前作『思いがけない冒険』との大きな違いは、主人公ビルボ・バギンズが立派に主人公として機能しているところでしょうか。旅のはじめこそドワーフたちのお荷物というか足手まといだったビルボですが、「スマウグの荒らし場」に近づくにつれどんどん頼もしくなっていきます。ビルボ演じるマーティン・フリーマン氏は別作品ではシャーロック・ホームズに「このニブチン!」とこきおろされてますが、こちらではうってかわって見事な機転や推理を働かせておりました。
一方ドワーフたちの方はビルボにおんぶに抱っこで、まるきり主体性がありませんでした(^_^; すぐあきらめたり、危険な作業をまかせたり、きれいなおねーさんにポーっとなったり… 「お前らやる気あんのか」と言いたくもなります。特にぶれまくりだったのがリーダーのトーリン・オーケンシールド氏。おまけに何か腹黒なことをたくらんでいるようでもあり… この辺は次回への伏線でしょうかね。
もうあと二つばかり不満点をあげておきます。一点は仕方がないとはいえゴラムが出てこなかったこと。代わりに旧レギュラーからレゴラスが出張してきていろいろがんばってましたが、わたしかっこいいイケメンとかあんまし興味ないしー 存在感やインパクトの点においてもゴラムと比べるとちょっと見劣りします。
もう一点は終盤ドワーフたちの対ドラゴン用秘密兵器としてとんでもないもんが出てくるんですよね。見た方はわかると思うんですけど、当然期待するじゃないですか。『パシフィック・リム』的な展開を。
ところがこれが原型をとどめていたのはわずか数秒ほど。イェーガーかと思ったら巨○兵だったのかよ!と。
まあ~わたしの期待するようなことをやったらさすがにやりすぎというか、おしまいという気がしますけど。それでもやってほしかったんですよ! もう!
…不満点というか完全に言いがかりですね。いや、この映画すっごく楽しかったんですよ。特に痛快だったのが樽やトロッコを利用したTVゲームのようなアクションシーン。ピージャクは前に『キングコング』も撮ってますし、絶対に『ドンキーコング』のファンに違いありません。
あとちっこい連中がちょこまか走り回って怪物に立ち向かうあたりは『ガンバの冒険』みたいでよかったです。わたし『ガンバの冒険』ものすごい好きなもので大変興奮いたしました。
すごくいいところで「バサッ」と終わってしまうのは完全に想定内だったので腹は立ちませんでした。これはまあ『スターウォーズ』旧三部作からの伝統ですよね。
完結編となる『行きて帰りし物語』は来年のこのくらいの時期の公開となるようです。もっと早く見たいですけど、暮れのシーズンはライバルも多いので、少しずらした時期でトップを取ろうという配給さんの計画なんでしょうね。実際今回は初登場4位だった『思いがけない冒険』に対して、堂々の第1位を飾りましたし。
最後にレゴ版の予告のリンクを貼っておきます。これこそが本当の意味でのレゴラ(自粛)
Comments
SGAさんこんばんわ♪
言われてみれば確かにトーリンらドワーフ一行はちょっと捕まり過ぎな気がしますねwエルフにも捕まり、クモにも捕まり、港町でも見つかって捕まってたりと、こう見ればちゃんと旅をしてるようで実はノープランなのでは・・?と疑ってしまいそうです^^;
あと個人的にゴラムの不在は今回スマウグで補ってくれてたような気がしますね。声を担当していたベネディクト・カンバーバッチは、スマウグの仕草も自分でやっていたと聞き及んでいますので、どこかゴラムを演じてるアンディ・サーキスさながらに見えちゃいましたw
Posted by: メビウス | March 21, 2014 08:25 PM
伍一くん☆
あ!そうなんでー?
どうしてオークがしつこく追いかけてくるのかすら知らずに見ていたので・・・・仇討ちだった
いえね、全作見てますけど、忘れていたというか・・・
そもそもどの作品も必ずどこかで寝てしまうので、いまだに登場人物の名前が覚えられなかったり~~
やっぱりゲームっぽいですよね?(笑)
今回、最後の絵は似てるね~グッジョブ!
Posted by: ノルウェーまだ~む | March 23, 2014 10:53 AM
>メビウスさん
最近はアクション映画で「強敵がわざとつかまって主人公たちを罠にはめる」というパターンが多いですが、彼らは何か計略があるわけでもなく単純に捕まってますよね… こうなったら第三部でも捕まりまくって記録をさらに更新してほしいです。
スマウグの存在感は確かにゴラムに匹敵しますね。洞穴みたいなところでビルボにすごんでたところも一緒でしたし!
Posted by: SGA屋伍一 | March 24, 2014 11:17 PM
>ノルウェーまだ~むさん
このオークの親玉、原作ではとっくに死んでてあだ討ち云々というのは映画オリジナルのエピソードだそうですよ。
登場人物多すぎというのはわかります。わたしも一年の間にドワーフたちの名前全員忘れたし… 大体似たような名前ばっかりでまぎらわしいですよ、彼ら
久々にお褒めの言葉にあずかり嬉しい伍一でやんした
Posted by: SGA屋伍一 | March 24, 2014 11:24 PM