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February 19, 2014

テディ・アンド・デッド 井口昇 大槻ケンヂ 『ヌイグルマーZ』

Ngm1美形主演・有名原作・感動!泣ける!な邦画が多い中、独自の道を歩み海外からも熱い視線を浴びている監督がいます。その男の名は井口昇。本日はその井口監督の最新作『ヌイグルマーZ』をご紹介します。

物語はごく平凡な誕生パーティーの場面から始まります。女の子がケーキのろうそくを吹き消そうとしたまさにそのとき、脈絡もなくゾンビの一団が少女の家の中へなだれ込んできます。あっという間に両親は食べられ、少女の命も風前の灯。しかし突如としてプレゼントにもらったテディベアが動き出し、それと呼応するように現れたゴスロリスタイルの女と合体。正義のヒーロー(ヒロインではないらしい)「ヌイグルマー」へと変身します。ヌイグルマーはゾンビを次々となぎたおしながら、少女にこれまでのいきさつを語り出します。

いきなりネタバレしちゃうとこの序章、本編とはつながりません。そんな風にかなり強引で行き当たりばったり的な映画であります。
原作・音楽は一時一世を風靡した(かな?)異色バンド「筋肉少女隊」の大槻ケンヂ氏。ただわたしがあまり熱心なオーケンファンでないせいか、この映画からはそれほどオーケンらしさは感じられませんでした。普通にいつもの井口昇映画でした。せっかくオーケン氏が関わっているのだったら、もっと猫とかキノコとかインドなどをからめて欲しかったような(猫ひろしは出てましたが)。あるいはもっと残酷で不条理なお話にするとか。ところがどっこい、普通にいい話だったので拍子抜けしました。オーケンさんも年を経て丸くなられたのでしょうか。サントラやゾンビが阿波踊りを踊るあたりなどに、辛うじてオーケンセンスが垣間見えました。

しかしまあ、この映画の見所は別にあります。それはスクリーンをキャピキャピと彩る女の子たち。
まず最近頭で瓦割りするCMで話題を呼んでいる武田梨奈さん。空手の下地があるだけあって、脚がきれいにあがっておりました。しかも早い。彼女の見事なキックさばきは一見の価値アリです。
ついでおなじみしょこたんこと中川翔子さん。アクション場面は武田さんほど多くはないものの、ある場面で実に見事なヌンチャク・アクションを見せてくれます。さすがブルース・リーに心酔しているだけのことはあります。恐らく今日本で最もヌンチャクがうまい女優さんでしょう。もう若い世代はヌンチャクとか知らないかもしれませんが…
そして「守られ役」という点では真のヒロインとも言える市道真央さん。こんなバカバカしいことこの上ないお話で、泣くべきところできちっと涙を流している。よっぽど撮影がきつかったということも考えられますが、泣いてる演技で涙流してない俳優もいっぱいいますからねえ。ちなみに今書いていて『海賊戦隊ゴーカイジャー』のゴーカイイエローだったことに気がつきました。
実を言うとわたしの一番好みの女の子は、悪の組織の幹部である高木古都さんでした。役名は「片腕ロリータ」。どの辺が好みかというと、あまりうまく説明できないんですけど。やっぱりハイヒールで踏まれたいあたりかなあ。

個人的には主人公とライバルの相棒となるクマのぬいぐるみが、三池崇史監督の『ケータイ捜査官7』に出てきたケータイ型ロボ・セブンとゼロワンを彷彿とさせたのがツボにはまりました。そういえばすべり気味のくどいギャグをこれでもかこれでもかと繰り出してくるあたり、井口監督と三池監督はけっこう似てると思います。

Ngm2『ヌイグルマーZ』はまだ全国のそこかしこの劇場で上映中…のはず。テディベアが好きな人と女の子に蹴られたいという人におすすめです。
昨年の『TED』もそうでしたが、テディベアブームがひっそりと再燃してるんでしょうかね。テディじゃありませんが今秋のマーベル映画『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー』でもロケットを背負ったアライグマが大活躍するそうなので期待大です!


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Comments

最初の絵がカワイイ!
テディ・アンド・デッドっていうコピーいいね。君のはいつもタイトルがいいよね!
えーオーケンらしさ感じなかった?高校生の時からオーケンのコラム読んでた私としては、オーケンらしさを台詞の端々から思いっきり感じたし、これが無かったら多分ここまで気に入ってなかったな〜。
私らの隣で見てたいかにも音楽好きそうなカップルが面白かたーネ。
特に男の子がイケてる男子でした。女の子は普通に可愛かた〜ネ!

Posted by: とらねこ | February 21, 2014 at 06:18 PM

>とらねこさん

先日はお誘いどうもありがとう…
上にも書いたけどわたしは通りいっぺんに曲を聴いたくらいなのでなかなかディープなところまではわからないのだ。というかオーケンは昔アニメオタクをさんざん馬鹿にしてくれていたので未だに恨みがあるのだよ(笑)。この話前にしたっけ?
ウラヤマさんとザボーガーを同じくバルトに観にいった時は自分含めていかにも「オタク!」って人たちがひしめいてたんだけど、ヌイグルマーの客層はなんというか、カオスだったね! 髪の毛ツンツンな男のが意外と物腰柔らかで面白かった!

Posted by: SGA屋伍一 | February 21, 2014 at 10:28 PM

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