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December 29, 2013

第十回SGA屋漫画文化大賞

お休みに入ったんで早くも飲みすぎてしまいました… ぷしゅー
でも記念すべき第十回ですし、時間もだいぶなくなってきたんでがんばって書きます! 第10回SGA屋漫画文化賞!
例によって賞金も賞品も表彰式もありません! むしろわたしにください!
それでは各部門の発表です。

☆少年漫画部門 原泰久 『キングダム』(集英社)
2013cb1はいまたコレ!
しかも今年は少年誌でめぼしいものが思いつかなかったんで青年漫画部門からひっぱってきました(笑)
しかしこの根底を流れる「友情・努力・勝利」の精神は、まさしく少年漫画のそれでないかい?
今年はアニメの二期も放映されてますますメジャー化しつつある『キング゙ダム』。単行本30巻越してもこんだけ盛り上がっているのは見事というほかありません。
次点に馬場康志先生の『空手小公子物語』。あ、これも青年誌か…


☆少女マンガ部門 ヒガアロハ 『しろくまカフェ』(小学館)
Treweu2d動物が人間に混じって普通に社会生活を営んでいる、不思議なシチュエーションの動物ギャグマンガ。
ヒガ先生は本当にリアルなタッチで動物をかわいらしく描くのがお上手。まるで「ほらほら! かわいいでしょ? かわいいんでしょ!?」と迫られているようで若干うざいんですけど、「ああそうだよ! かわいいよ!!」と逆ギレ?せざるをえない力強さに満ちています。
ちなみにわたしが特に好きなキャラクターはアイドル・ヤマアラシに夢中なパンダママ

☆青年漫画部門 青野春秋 『俺はまだ本気出してないだけ』
2013cb3_2齢40にして脱サラし漫画家を志す大黒シズオ(娘あり)。根拠のない自信で挑戦を続けるが、デビューまでの道のりは遠く…
今回あげた作品の中で唯一人から借りて読んだ作品(笑)
わたしももうあと二年でシズオさんの年齢に追いついちゃうんで、本当にしゃれになりません。でもきっとこんなオヤジになっちゃうんだろうなあ… 大変だなあ… どうしようかなあ…
ま、いいか。
今年は堤真一主演で映画版も公開され、話題を呼びました。男子たるもの、いつでもどこでも100%本気で。

☆中年漫画部門 旅井とり 『めしばな刑事タチバナ』
2013cb2一見どこにでもあるごく普通の警察署・城西署。だがそこには食い物の話で犯人をおとす伝説の刑事タチバナがいた…
オヤジ二連発(笑) グルメ漫画を読んでいて時々感じるやるせない思い。そんな高級食材でそんなこった料理紹介されても、おれたち貧乏人はまず食えないよ…と。
そんなところへ流星のように現れたこの作品。そうだ! おれたちにとってのグルメとはワンコインで食える牛丼であり、袋入りラーメンであり、カップ焼きそばなんだ!
ただわたしまだ廉価版で出された二冊しか読んでないんで、もっと廉価版出してくれるとありがたいっす

☆ギャグマンガ部門 まずりん 『独身OLのすべて』(講談社)
急に思いついたんで画像はなし(笑) 紙媒体ではなく、ネットで連載されている作品です。HPはコチラ
現代社会に生きる労働女性の姿をえぐぐゲスく赤裸々に描く! …でもいやされる(笑)
あと合間合間にはさまれるマニアックな漫画ネタがたのしいです。男だけど非モテもいいとこなわたしも笑っていられる立場ではないんですが…

☆翻訳部門 DCコミックス バットマン「梟三部作」
080815_184859今年もドサドサ出まくりましたアメリカンコミックス邦訳本。
その中からこの三部作をチョイス。「NEW52」と称し、DC世界が再編された中でのバットマンの活躍を描きます。
「梟の法廷」「梟の街」で本筋であるバットマンの戦いを追い、「梟の夜」でいわゆる「バットマンファミリー」の個々の戦いが語られます。ゴッサムシティを牛耳る謎の組織との戦いもスリリングですが、同じ時期の出来事を同時進行で扱っていく「クロスオーバー」の形式がまた面白い。
邦訳アメコミで今年読んだものの中では、他に『アヴェンジャーズ』の別ヴァージョンとも言える『アルティメッツ』、マーベル世界きっての変わり者ヒーローの冒険譚『デッドプール:マーク・ウィズ・マウス』が印象に残りました。

☆アニメ部門 『革命期ヴァルヴレイヴ』(サンライズ)
51uxllhne6l__sl500_aa300_近未来、宇宙衛星に建てられた咲森学園の生徒たちは、突如として軍事国家ドルシアの襲撃を受ける。時縞ハルトは衛星内に隠されていた人型兵器ヴァルヴレイヴを駆ってドルシアに立ち向かうが、その機体に乗ることは彼が人間でなくなることを意味していた…
おしゃれな『漂流教室』にロボットアニメを融合させたような趣きでしょうか。実は昨日最終回を観たばかり。正直いろいろポンコツなところもある作品ですが、この1年もっとも続きが気になったTVアニメでした。
アニメではほかに『翠星のガルガンティア』『キルラキル』がよかったです。

☆大賞 奥浩哉 『GANTZ』(集英社)
110216_174435というわけで大賞は今年13年に渡る連載を終えたこの作品。
最終回がまんま『ザンボット3』だったのはさておき、長年楽しませてくれたことと一応ちゃんと終わってくれたことに感謝と敬意をこめまして。
奥先生ははやくも新春1月から新連載を『イブニング』誌で始められるそうです。期待しております。

では十回記念にこれまでの大賞作品をあげていきますか。

2004年 『リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン』 アラン・ムーア&ケビン・オニール JIVE
 『レ・ミゼラブル』 みなもと太郎 ブッキング
 『毎日かあさん』 西原理恵子 毎日新聞社
 『トライガン・マキシマム』 内藤康弘 少年画報社
 『メカ沢くん』 ダイナミック太郎&野中英次 講談社 
2005年 なし
2006年 『バガボンド』 井上雄彦 講談社
2007年 『トライガン・マキシマム』 内藤泰弘 秋田書店
2008年 『海街diary』 吉田秋生 小学館
2009年 『青春少年マガジン』 小林まこと 講談社
2010年 『キングダム』 原泰久 集英社
2011年 『ワンピース』 尾田栄一郎 集英社
2012年 『猫なんかよんでもこない』 杉作 コンペイトウ書房

明日と明後日は映画ベストをまとめる予定であります。またギリギリだ…


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Comments

SGAさんこんばんわ♪こちらにもお邪魔します。

今回もなかなか面白いラインナップになりましたね^^
キングダム推しは変わらずですが(笑)、キングダムは自分もハマってるので気持ちは分かります。・・ただ最近『テラフォーマーズ』に浮気してるんですよねぇこれがまた^^;(汗

書店を営んでいる高校の同級生が少年・青年漫画よりももっぱら少女漫画をお勧めしてくるようになったせいか、自分も年々少女漫画に興味が傾き始めてるこの頃w昨年はブロガー様のオススメで『俺物語』という作品にハマりましたし、最近だと『パレス・メイヂ』という作品も面白かったですね。『しろくまカフェ』という作品は知らなかったので、これもチェックしたいところっ。なんだかんだで少女漫画は帯買いとか、こういう人から聞いたオススメでしか選んでないトコもあるので・・^^;

Posted by: メビウス | January 02, 2014 08:12 PM

>メビウスさん

こちらにもありがとうございます!
もうずっとヤングジャンプはキングダムとガンツを楽しみにしてて「誌名キングガンツでいいよ」と思ってたんですが、ガンツが終わってしまってさびしい限り。メビウスさんそういえば前も『テラフォーマーズ』推してましたっけ。むむむ… 読んでみるべきか。
あとわたしまだ話題沸騰中の『進撃の巨人』に手を出してないんですよね。今年こそはチャレンジしたいです

「俺物語」と「パレス・メイヂ」、記憶にとどめておきます。あと最近少女系の短編集で「式の前日」というのがやけに評判いいんですよね。これも近々読んでみるつもり

Posted by: SGA屋伍一 | January 02, 2014 11:05 PM

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