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November 29, 2013

ジュリアスに傷心 赤根和樹 『コードギアス 亡国のアキト 第2章 引き裂かれた翼竜』

Cgba2キャンドル! ライトが! ガラスのギアスには・じ・け・て に~じむ~
コードギアス再開の烽火になった一作目からはや一年(…)。待望の第二章がようやく公開されました。…が、さすがにもう全部終了しただろうな… とりあえずあらすじと感想書きます。一作目のレビューはコチラ

無謀な作戦がたたって人員のほとんどを失ってしまったW-ZERO部隊。それでもEU政府は主力部隊を温存する盾として次なる作戦への参加を要請する。隊長のレイラはレジスタンス上がりの三名を新たに部隊に加えるが、愛国心のかけらもない彼ら「イレブン」たちがやすやすと彼女に従うわけもなく、任務の遂行には多くの困難が予想された。それでも動じることなく不敵な笑みを浮かべるアキト。一方ユーロ・ブリタニアはEUとの雌雄を決すべく欧州にナイト・オブ・ラウンズの一人クルルギ・スザクを差し向ける。

副題に「引き裂かれた」とあるように第二章はW-ZERO部隊の内輪もめを中心にして話が進んでいきます。こういう場合それでも肩を並べて戦ってるうちに友情が芽生えたりするものなんですが、隊長以外の全メンバーが二言目には「死ね」とか「殺す」とか言ってるような連中なんで、ちょっとそれは無理っぽそうcoldsweats01
まあそれはともかくとして、特筆すべきはメカ戦でもあります。前作でもゴキブリのようにクニャクニャ素早いアクションを見せてくれた主役ロボ・アレクザンダですが、今回はさらにクニャクニャクニャクニャ動き回ります。『パシフィック・リム』が巨大さと重厚さで頂点を極めたとすれば、こちらは柔らかさとスピード感で勝負といったところでしょうか。
そうそう。一年経ってようやくアレクザンダがなぜはいつくばって動くのかわかりました。その方が砲弾にあたりにくいからなんですね。匍匐前進の大切さをしみじみと感じました。

今回もうひとつ出色だったのが敵メカ・ヴェルキンゲトリクス。このロボ、いわゆる人馬型というかケンタウルス型であります。あんまり例がないせいかわたしこのタイプのロボが好きでして。これまであったものというと『ヤットデタマン』の大魔神、『鋼鉄ジーグ』のパーンサロイド形態、『ガオレンジャー』のガオケンタウロスなどでしょうか。脚が四つになることに何の利点があるのかよくわからんのですが、ともかく単体というよりパワーアップ形態として出てくることが多いですね。『機甲界ガリアン』のプロマキスのように雑魚メカとして登場した例もありましたが。
あ、脚が4本の利点ひとつありました。山坂を駆け下りるのに安定感があるということです。ロボに駅伝があればきっと花形選手として活躍できることでしょう。

さて、もう少しサクサク進んでいくかと思われた『亡国のアキト』ですが、第一章から実に一年の歳月を要しました。一時間の映像を作るのに一年… これ、TVシリーズだったら二週間で消化してる分量ですよ!? まあTVと映画ではいろいろ環境に差があるんでしょうが… 聞いたところによると例のアレクザンダのクニャクニャアクションにやたら労力と時間がかかるんだとか。うーん、そういうことなら我慢して待つほかないか…
ただ、第3章の「輝くもの天より堕つ」はそんなに間を置かずに来年4月公開予定だそうです。アニメ映画の公開というものはよく延期になるものですが、とりあえず信じて待つことといたしましょうw

41djyymhy8l__sl500_aa300_『コードギアス 亡国のアキト 第2章 引き裂かれた翼竜』は調べたらまだ栃木と愛媛でこれからやるところがありました。でももう12月末にはDVDが出ますね…
あと最後にもうひとつ。もっとも印象に残ったセリフは「水をくれ…」でした。これからごらんになる方はチェックしといてください。

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November 26, 2013

魔女っ子失楽園 新房昭之 『魔法少女まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語』

Mms1華やかな繁栄を誇る地方都市・美滝原市。その街には人の欲望から生まれる魔物「ナイトメア」と、それを退治する可憐な「魔法少女」たちがいた。暁美ほむらは、4人の仲間たちと人々の平和を守るために夜の街を駆ける日々を送っていた。決して楽ではないが、頼もしい親友たちと肩を並べて戦う充実した毎日。だがやがてほむらはそんな日々に違和感を感じ始める。映画を観ている我々観客たちも…

というわけで世界中のアニメファンが待っていたと言っても過言ではない『魔法少女 まどか☆マギカ』の新作劇場版『叛逆の物語』の感想です。どんどんネタバレしていきますので未見の方はご注意ください。ちなみに総集編の前編『始まりの物語』の感想はコチラ。後編『永遠の物語』の感想はコチラ

『まどか☆マギカ』ってTVシリーズで十分きれいに終わってるんですよね。そいつをどうやって蒸し返すのか? 無理やり蒸し返した意味はあったか? その辺に注目しながら観てました。
冒頭のオーソドックスな「魔法少女」のエピソードは正直ちょっと置いていかれましたw 自称ハードボイルダーとしては。ほむらちゃんが街の異変に気がついてようやく「おお、本来のまどマギだ!」と、お話に入っていけた気がします。余談ですがこの辺名作SFアニメ『ゼーガペイン』にもよく似たくだりがありました。

徐々に核心にせまっていくほむら。そしてついに暴かれる新たなる「世界」の真相。めでたしめでたしかと思いきや、そうは問屋がおろさないのが虚淵節。もう一回どんでん返しを用意してわたしたちを困惑させてくれます。で、このどんでん返しというかほむらちゃんの意外な行動こそがわざわざ蒸し返した意味というか、今作のキモだと思うのです。

世の中には自分を犠牲にしてでも、他の誰かが恵まれることに幸福感を感じる人がいます。で、やっかいなのはその「他の誰か」も同じ体質だった場合ですね。相手が幸せになることが自分の幸せなんだけど、相手にはそれが自分を犠牲にしているように見えて納得がいかない。そうなるとお互い「あの人を幸せにしなきゃ」と果てしない堂々巡りが繰り返されることになります。
大抵はどちらかが相手の犠牲を受け入れて、「あの人の思いを無駄にしないためにもがんばるわ!」と納得してケリがつくんですけどね。『まどマギ』TVシリーズもそういう決着だったと思います。しかし我らが(笑)ほむらちゃんはそう簡単に吹っ切れられるタイプではなく… こういった複雑な愛情の交錯がアニメで描かれるのはそうないことではないでしょうか。

あと、アニメで滅多に描かれない… というか、アニメで描くのが難しいものに揺れ動く感情のヒダヒダがあります。この点でも『叛逆の物語』は出色の出来だと思いました。エンターテイメントにおいて人の葛藤というものは、1対1の割合で正反対の思いが拮抗しているように描かれることが多いです。しかし実際はそうシンプルなものではなく、さらに他の思いも交じり合ったり、自分でも気がつかないような深層の中に本当の気持ちが潜んでいることもあります。名匠の作った実写映画ならともかく、アニメーションでそこまで踏み込むことはなかなか難しい。けれどスタッフはそのことに挑戦し、暁美ほむらという少女の入り組んだ内面を描くことに成功したのではないでしょうか。

というわけで新作が作られたばっかりに収まりの悪い状態になってしまった『まどか☆マギカ』。まあわたしは似たような経緯をたどった石川賢先生の『ゲッターロボサーガ』も大好きなんで、それもアリだと思います。あとコテコテなジャンルのアニメと見せかけて独特の宇宙論を展開させるところも石川ワールドをほうふつとさせます。

個人的には今回特に泣けたのは、ほむらちゃんの「弱虫でごめんなさい!」も相当でしたが、美樹さやかちゃん関連の「胸糞悪くなる夢を見たんだ…」とか「また恭介と仁美におはようが言えるなんて」のあたりで鼻水がめっちゃビシュバシュ散乱いたしました。ぼくの隣に座ってた小学生とおぼしき君、オヤジの見苦しい姿を見せちゃってごめんね! さぞかしキモかったろうね! でも君がもしオタクなら、将来はきっとわたしみたいになると思うよ! 

Mms2_2また話がそれたような… 『魔法少女 まどか☆マギカ 新編 叛逆の物語』は「特典だけゲットして映画を観ない客がいる」という社会問題を起こしながら、現在も全国の映画館で大ヒット上映中であります。興味を持たれた方は、くれぐれもこれをいきなり観ない様に。まずは総集編をチェックすることであります。


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November 21, 2013

腱鞘炎にご注意を レジス・ロワンサル 『タイピスト!』

Tpt1二ヶ月ほど前有楽町に『スーサイド・ショップ』を観にいったら、もう始まって二三週経つのに二回続けて満席になっている映画がありました。それが今日ご紹介するこの『タイピスト!』。わたしはそれから一ヶ月ほど遅れて静岡東部の劇場で見て来ました。こちらではまあ、ほどよいくらいの入りでしたけどね。

1950年代、自立した女性を目指す少女ローズ・パンフィルは、その類まれなタイプの腕を見込まれて、ルイという男の保険会社の秘書の職を得る。もって生まれたコーチ体質なのか?ルイはローズにさらにタイプの腕を磨くことを要求し、タイプの早打ち大会に出場させる。手取り足取り教え、教えられるうちに、ふたりの間にはいつしか淡い思いが芽生えはじめ…

クキエエエエエエーーーーッ!! 背中がこそばゆくてたまらねえぜ!
まあそんな風にかなり少女マンガチックなお話であります。そんなに派手ではないけれど、元気で明るい女の子が恋にスポーツにがんばってるうちに、いつの間にかスターの階段を駆け上がっていっちゃうというね… 音楽や調度品や衣装なんかも女子が見たら「いやーん! かわいいーん!」と言いそうなものがとりそろえられています。
いっぽうでこれ、オヤジの夢がつまった作品でもありましたね。いい年こいて嫁もなく、人生にちょっと疲れたおっさんが若い娘に個人教授を施しているうちに、いつの間にかメタメタにほれられてしまうという… でもそういうの、ちょっとみっともなくない? それに若い娘は普通は若い男が好きで、おっさんなんかにはめったに振り向かないもの。熟男は高望みはあきらめて、潔く熟女に的をしぼりましょう。

…話がそれました。この映画が面白いのはやはり主人公がピアニストでもテニスプレイヤーでもなく、「タイピスト!」であるところですね。これが音楽家の話だったらもっとしんみりした悲壮な話になりそうだし、スポーツものだったらギスギスした激しいものになりそう。けれど争われるのタイプの早打ちなので、白熱していてもどこかユーモラスというか軽妙なムードが漂っています。
それにしてもこんなにタイプライターがもてはやされた時代もあったとですねえ。わたしが子供のころはまだ辛うじてあったかな。それがいつの間にかワープロになり、それもあっという間にすたれてマイクロソフトが幅を利かせるようになり…

そういえば今年はなんかタイプライターが印象的な映画が幾つかありました。『ルビー・スパークス』『オン・ザ・ロード』『華麗なるギャッビー』、つい先日見たばかりの『42』でも記者さんが観客席で一生懸命カチャカチャ打ってたっけ。ちなみに今でも探せば普通に売ってるようですね。きっと根強い愛好家がいるんだろうなあ。

Tpt2『タイピスト!』はまだこれから東北、関東、北陸、九州などで上映が残っているところがあります。乙女の魂を持った人におすすめします。硬派な一匹狼にはおすすめしません。


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November 20, 2013

安らかに眠らせて ロベルト・シュヴェンケ 『R.I.P.D./ゴーストエージェント』

Ripd119日ぶりの更新の後に連続更新。年末までに書いてない映画の感想を消化しようと必死なんです… というわけで今回は少し風変わりなアメコミ原作映画『R.I.P.D. ゴーストエージェント』をご紹介いたします。

敏腕警官ニックは捜査中「不幸な事故」がもとであえなくこの世を去る。だが彼が逝った先は天国でも地獄でもなく、「R.I.P.D.」という現世に迷い出た悪霊を捕獲するあの世の警察署だった。R.I.P.D.の捜査官としてスカウトされたニックは,開拓時代に生きていたロイという偏屈な男とコンビを組ませられるが…

いろんな点で既視感を禁じえない作品です…
まず幽霊退治が仕事というところは『ゴーストバスターズ』みたいですし、主人公がこの世に残してきた恋人を心配してるところは『ゴースト ニューヨークの幻』のようであります。この二つを両立させてるってある意味すごいですけどね。
さらにR.I.P.D.本部の景色が『M.I.B.』と非常によく似てます。血気盛んな若者がひねた老人とコンビを組まされるあたりもそっくしですしね…

しかしこれはこれで光るところがないでもありません。
まずニックが死んだ直後の映像が、弾丸や人間はおろか爆炎まで見事に静止してて美しい。さらに悪霊たちはこの世の法則が通用しないもので重力をまるで無視したようなアクションを見せてくれます。まるでビルの壁面を地面のように駆け出したりとかね。まあ問題はそういった凝ったビジュアルがもっぱら前半に偏っちゃってるところでしょうか。

際立ってるところのもうひとつはニックの相棒、ロイのキャラ立ちっぷりであります。このロイさん、ジェフ・ブリッジスが前に演じていた『トゥルー・グリット』の名ガンマン・コグバーンそのまんまのイメージで登場します。ところが動き出すとコグバーンの三割くらい落ち着きがありません。その上傍若無人だわ意地悪だわつまらないことでいじけるわ、まことに面倒くさい。そして普通の人にはお色気ムンムンの美女に見えるというわけわからん設定。キャラが立ちすぎているというか暴走してるといった方がいいかもしれません。そうそう、主演男優賞を受賞した『クレイジーハート』よろしくカントリーを披露してくれる場面もあります。このめんどくせージジイキャラに萌えられればけっこう楽しい約一時間半だと思います。

さて、今年は爆死映画のあたり年と言われております。制作費の二倍を売り上げないと赤字になると言われる映画産業ですが、中でも『ジャックと天空の巨人』とこの『R.I..P.D.』は約5分の1しか儲けてません。またこの似作品はふんだんにCGを使ってるがゆえに注がれたお金も半端ではなく… 両方とも(特に「ジャック」の方)それなりに面白く観たわたしとしては、ちょいと同情せざるをえないのでした。

0901_r1『R.I.P.D. ゴーストエージェント』は現在全国の劇場で上映中…と書きたかったのですが、もう終了してました(^^; はえ~ 見逃した方たちはDVDをお待ちください。
左の画像は原作コミックより。なんか映画よりまじめそうな絵柄だなあw


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November 19, 2013

郵便屋さんと雪女 「Best of チェコアニメ映画祭 ポエム編」ほか

A実に19日ぶりの更新です… ここのところ資格試験のための勉強などありまして。
そんな私事はさておき、先日吉祥寺にて行われた「Best of チェコアニメ映画祭」という特集上映に行ってまいりました。これもまあ、かれこれ一ヶ月以上前のことなんですけどね(^^; わたしが見たのは「ポエム編」とレイト上映の特別プログラム。まずは「ポエム編」6作品を紹介します。

☆「動物たちと山賊」
夜の山に迷い込んだ山賊たちと、ブレーメンの音楽隊のような動物たちのドタバタを描いた一本。きのこがにょきにょき歩いているところがキモかわいい、くらいの印象しか残らなかったのですが、チェコアニメ史の中では重要とされている作品だそうで。ディズニーが席巻していたアニメ界において、「チェコアニメここにあり」を世界に知らしめたそうです。

☆「飲みすぎた一杯」
今回特に印象に残った作品のひとつ。さわやかなツーリングの途中、心無い車の追い越しにいらだつ一人のライダー。それが後に悲劇につながるとは…
中盤の至極のんびりしたムードが、クライマックスにさしかかるやいなや、アクション映画顔負けのカーチェイスへと急転します。
70年代のアメリカンニューシネマにも似た刹那的というかニヒリズムをかもし出す一本。チェコアニメの巨匠、ブジェチスラフ・ポヤル氏の出世作でもあります。

☆「もぐらくんとズボン」
純粋にこどもたちのために作られた「おやすみアニメ」の名キャラ「もぐらくん」が活躍する第一作。人間のこどものズボンを見て「あんなの欲しいなー」と泣きじゃくるもぐらくんに、自然界のみんなが総出でズボンをプレゼントしてくれる話。
このもぐらくん、他力本願もまことにいいとこで「もうちょっとてめえでなんとかしろよ」と言いたくもなるのですが、小動物も草花も仏のような優しさでもぐらくんを包み込みます。どこか悪魔的な人形アニメとくらべると、絵アニメは無限なまでの包容力に満ち溢れているのがチェコ作品の特色ですね。

☆「ベツレヘムの星」
毛糸やモールでかたどられた人や羊で、イエス・キリストの降誕のエピソードを描いた作品。今プログラム中もっとも「ポエム」の名にふさわしい一本。それだけにインパクトはやや乏しく… ただ、この作品、日本初公開だったそうで。そう言われると貴重な作品が見られてよかったなー、なんて思うのでした(^^;

☆「郵便屋さんの話」
怠け者の郵便屋さんがさぼり居眠りを決め込んでいると、どこからか現れた郵便の妖精さんたちが表れて、葉書を使って奇妙なゲームに興じ始める…
これまた「どこまで優しいのやら…」と思わせられるお話。粗忽や怠惰が責められるべきものではなく、「助けてあげなくてはいけない性質」として描かれています。観ていると本当に効率とか競争とかむなしくなってきちゃいますねw
そんなほのぼのした話でありながら、実は第二次大戦たけなわのころに作られたという背景が涙を誘います。

☆「手」
シュバンクマイエル、ポヤルと並ぶチェコアニメの巨匠イジー・トルンカ氏の遺作。これは以前とある特集上映で観たことがありました。二回目もべらぼうに面白かった。最初に観た時はただただ恐ろしい存在だった巨大な「手」ですが、今回はなんだか手は手なりに陶芸家を愛していたのかな…なんてことを思ったりして。


以上までが「ポエム編」。ついでレイトの特別プログラム3本です。
☆「雪女」
そう… 小泉八雲のあの「雪女」です。日本の怪談とチェコアニメの驚愕のコラボレーションです! 作ったのはファンタジー人形アニメの傑作『屋根裏のポムネンカ』のイジー・バルタ。そして『ポムネンカ』とは全然作風が違います…
この手法、なんといったら言いのでしょう。紙芝居的というかコラージュ風というか。静止画像をぎこちなく動かして独特の空気をかもし出しております。雪女の怖さと明治のノスタルジーがほどよく溶け合った一本でした。

☆「HIROSHI」「ぼくのともだち」
ポヤル監督の最新作。前者は自然が苦手だった少年が、孤独な画家と触れ合いながら成長していく…というお話(なぜか舞台は日本)。後者は転校したばかりで友達がいなかった少年が、犬を飼うことに夢を膨らませて…というお話。いずれも「子供と友情」が重要なモチーフとなっております。
出世作「飲みすぎた一杯」では悪魔的だったポヤルさんですが、こちらでは子供を暖かく見守る好々爺的なまなざしに満ち溢れています。こどもたちの目が微妙に魚のようであんまりかわいくないのですが、それもまたチェコアニメの味というものでしょう。

Photoまあわたしがこんな記事書かずともここにちゃんとした解説が書かれたブログがあるんですけどね…
Best of チェコアニメ映画際は吉祥寺ではもちろん終わってしまいましたが、春に大阪の心斎橋でも行われるそうなのでそちらのファンはぜひ足を運ばれてみてください。
あとチェコとは少しずれますが、やはり東欧の人形アニメの巨匠ロマン・カチャーノフの作品群が今冬渋谷の二つの映画館でかかるようです。わたしも行きたいけど行けるかどうか…

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