続・新宇宙スパイ大作戦 J・J・エイブラムス 『スタートレック:イントゥ・ダークネス』
うちゅう… それはさいごのふろんてぃあ… たーららー たーらーらーたーららー
夏休み大作シリーズ第4弾。本日は4年ぶりに(けっこう時間かかりましたね…)帰って来た人気SFシリーズ『スタートレック』の最新作、『スタートレック:イントゥ・ダークネス』ご紹介します。
銀河を又にかけた大事件から数年。銀河連邦は5年に渡る外宇宙への探査計画を立案。「任務を任せられるのは俺っきゃないでしょ!」とウハウハのカーク艦長であったが、直前にやらかしていたオイタが融通の利かないスポック副長のせいで上にばれて左遷。親父代わりのパイク提督の副艦長に降格されてしまう。
そんな折、ロンドンの資料館を狙った爆破テロが勃発。犯人はかつて特殊部隊に所属していたハリソンという男だった。連邦のブレーンを集めて行われた会議の席上で、カークは嫌な予感を覚える…
長寿シリーズ『スタートレック』がなぜ仕切りなおしになったのかという理由については、前作のレビューに書きました。そして今作を観てあらためて確信しましたが、かつてのスタトレにあったのんびりしてオッサンくさいムードは、ほとんどなくなっちゃいましたね。
代わりに一分一秒たりとも油断できないぴりぴりした空気が、ずっと漂っております。これはスリルとサスペンスを得意とするヒットメーカー・J・J・エイブラムスが監督してるからなんでしょうけど。
あとこの一本の映画の中に無茶な潜入任務が三回くらい繰り返されていて、『宇宙大作戦』というより『スパイ大作戦』みたいでした。
そういえばこの映画には他にも『スパイ大作戦』と共通しているところが幾つかあります。挙げてみますと
・二つとも60年代に製作されたTVシリーズが元になっている
・監督が『ミッション・インポッシブル』3作目を手がけているJJA
・旧作でスポックを演じていたレナード・ニモイは、一時期『スパイ大作戦』にもレギュラー出演していた
・『ミッション~』3・4でコメディリリーフを演じていたサイモン・ペッグが、こちらにも同じポジションで出演
他にはチームプレイが多いとか、爆弾解体シーンでハラハラするところなどもそうですね。「だからなんなの」と言われたら「別に…」としか言いようがないんですが。
そんな風に次から次へと与えられていく不可能ミッションも楽しかったですが、わかりやすい濃いいメインキャラたちがまた楽しませてくれます。
まず艦長のカー君ことジェイムズ・カークですが、前作と全く変わっていません。思ったら…というより思う前にまず行動し、可愛い子には片っ端から声をかける、今時珍しいくらいのバカ一直線野郎です。部下を大事に思う気持ちもちゃんと持ってるんですが、正直この人の下で働くのは苦労が半端なさそうなのでちょっとごめんこうむりたいですねw
対照的にだいぶかわったのが副長のスコップ君、じゃなくてスポック君。論理と規則を重んじるガチガチの堅物であるのは一緒なんですが、前作であれほど毛嫌いしてたカークにかなりほれこんでいる模様。それこそ冒頭のくだりなんか「カークの命令なら死んでもかまわない」ってくらいの勢いです。…ていうか、言っちゃったもんね… 「(恋人の)ウフーラを置いて死ぬのは感情を抑えられた」のに、カークが死にそうな場面では「感情を抑えきれない!」って。恐らく彼の心の中では カーク>>>>>>ウフーラ くらいの位置づけなんだと思います。いやー、わたしもあんまし腐女子めいたことは言いたくないんですけど、新スポックを演じているザカリー・クイント氏がゲイなせいか、カークと二人のシーンはやけに真に迫っていた気がしてなりませんw
そして今回二人に負けないくらいキャラ立ちしてたのが、最近ドラマ『シャーロック』などで人気沸騰のベネディクト・カンバーバッチ演じるハリソン。このカンパチさんとやらも『つぐない』ではロリコン変態野郎だったんだがな… それはともかくハリソンさん、血も涙もないテロリストかと思いきや突然降伏したり、手助けしてくれたりいちいち行動が謎です。彼の真の動機がなんなのか探りながら見ていくと、さらに面白さが増していきます。
ちなみにこのハリソンさん、驚きの正体を隠しているんですが、これが日本の一般社会にはなかなか浸透してない名前だったりして。彼が正体を明らかにするシーンの反応ですが、恐らくこんな風になるかと思います。
トレッキー・・・・・「なんだってえ~!!」
年食った映画ファン・・・・・「うーん、聞いたこと、あるかな?」
その他・・・・・「ふーん。で?」
気になる方は旧シリーズの劇場版第二作あたりをチェックしてみてください。わたしも観てないんですけどね(^^;
二三、ひっかかる点もありましたが、クライマックス直前のミッションがあまりにもバカすぎたんで許します。実におかずにすればご飯が4,5杯はいけそうなシーンでした。ご馳走様です。
『スタートレック・イントゥ・ダークネス』はバッチさん効果が聞いたのかそれなりにヒット上映中。あともう1、2週は公開しているでしょう。監督JJ氏は3作目も『スターウォーズ』の新作も任せられているそうですが… 無茶するなあ。死ななきゃいいんですけど。
となりのイラストはバッチさんのつもり。ファンの人、どうか見逃してくだされ。
Comments
ご無沙汰です。
スタートレックといえば・・・・・・・・・・
最近の「KURE 5-56」のCMは見ましたか?
あのバカッぷりCMに吹いた(爆)。
Posted by: まさとし@ | September 11, 2013 11:25 PM
>まさとし@さん
こちらも毎度ご無沙汰です…
先ほど「スタートレック CM」でぐぐって見てみました。泉谷しげるさんもずいぶん丸くなったものですねw
本編はもう少しマジメなお話です~
Posted by: SGA屋伍一 | September 12, 2013 10:16 PM
こんばんは。勧められて旧映画シリーズ全て見ましたw
カーンは旧作ではもっと情熱的な人で、けっこう人間臭かったです。結構計画も大雑把でドジでしたし(^_^;)
個人的には面白かったのはスポックの兄が出てくる5なんですが、5は駄作認定されているみたいで、なんか感性が人とずれてんのかなあって落ち込みましたorz
PS.現スポック役って実際にゲイの人だったんですね。勉強になりました。
Posted by: 田代剛大 | September 12, 2013 11:08 PM
伍一くん☆見逃せません!!
だめだろーこれは・・・
私も「ふーん。で?」の口でしたが、やっぱり前シリーズを見ていないと、?でしたね。
基本十分面白かったのですが、1つ前すら見てなくて・・・
っていうか、どれを見たら良いのか判らなくなってしまっています。
スポックさんの人ゲイなの?!今頃ハマっている「プリズンブレイク」のスコフィールドもゲイだし・・・
Posted by: ノルウェーまだ~む | September 13, 2013 02:54 PM
>田代剛大さん
こんばんは。実はオリジナルのカークが出てくる映画は一本も観てなかったりして(^^;
代替わりしたネクストジェネレーションのツルピカ艦長が出てくる8作目と10作目を見ました
調べたところによるとオリジナルのカーンはインド系だそうで。ラジニカーントとかシャー・ルク・カーンとかそんなノリのネーミングだったのかしら
5はたしかカーク役の方が自ら監督したんでしたっけ。自分の感性を信じましょう!
Posted by: SGA屋伍一 | September 13, 2013 10:55 PM
>ノルウェーまだ~むさん
こんばんは☆
お願い見逃して! ていうかまだーむいつの間にバッチファンに…
たぶん仕切りなおしの直前作だけ観ればかなりわかるようにできてると思います。なんでスポックがこんなにカークにメロメ…心酔するようになったのかとか
スポック役の人はヒーローズというドラマで人の脳みそをかきだすサイコキラーを演じていたのが印象的でした。だからどこかあぶなそうな人に見えます
Posted by: SGA屋伍一 | September 13, 2013 10:59 PM
こんばんは!(^_^)
そういえば、スポック役の人はヒーローズで、サイラーだった人ですよね〜。
サイラーって、最初はホントに悪役だったのに、意外と人気が出ちゃって
最後の方は、なんだかわかんない役割になってましたよね〜。
彼は、ゲイだったんですねーーーなるほどねーーー。
今回も悪役?のバッチさんの人気がなかなか高いですよね〜。
彼は、シャーロックですけどゲイではないですよねーーー(~_~;)
Posted by: ルナ | September 23, 2013 12:10 AM
>ルナさん
こんばんは!
ルナさんも『HEROES』ご覧になってましたか。実はわたしはシーズン1しか見てなくて(^^; 決してつまらなくなったわけではないんですが、海外ドラマはとにかく長いので大抵途中で挫折してしまいます。だからサイラーもその後どうなったのか知りません。やっぱり脳みそかき回しまくってたんでしょうか
バッチさんのシャーロックはRDJのそれほどゲイっぽくはなかったですよw というか男女とも性に興味がなさそう…
Posted by: SGA屋伍一 | September 24, 2013 09:22 PM