猿と魔法使い:創世記 サム・ライミ 『オズ はじまりの戦い』
『オズ』といえば世界的に有名な名作童話シリーズ。まあわたしはあんまり知らなくて『ガンダムW』の敵組織が思い浮かんだりするのですが(←こんなキャラ出てました)、その前日談を『死霊のはらわた』『スパイダーマン』のサム・ライミが監督。『オズ はじまりの戦い』、ご紹介します。
エジソンが名を馳せていた時代、カンザスで奇術師として活動していた青年「オズ」は、色恋の問題で働いていたサーカスから気球で逃げ出す。しかし気球は乱気流に巻き込まれ、オズを遥か彼方の不思議な国「オズ」へと運んでいく(ややこしいので以降は青年の方を小津とします)。そこで小津は純情な西の魔女と遭遇。彼女と姉の東の魔女は、国と同じ名前の魔法使いがオズを救う・・・という預言を小津に語って聞かせる。財宝に目がくらんだ小津は深く考えもせず、国に荒廃をもたらしているという南の魔女の退治を引き受けるのだが・・・
西、東、南ときて北だけがありません。ならばオズが「北の魔法使い」に当たるのか?と思いましたが、その辺の設定にはこんな変遷があったようです。まあこの称号にはあまり深い意味はなさそうですね・・・
この映画、わたしが豪快に寝てしまった「『アリス・イン・ワンダーランド』のスタッフが送る!」という触れ込みで宣伝してました。が、かぶってるのは製作の一人(ジョー・ロス)と音楽(ダニー・エルフマン)くらい。いくら『アリス』がヒットしたからって、あこぎな商売しますな~ ただ先日ハナクソをほじりながらその寝てた『アリス』を観ていたら、驚くほどストーリー展開がいっしょだったのでちょっとビックリしました。
結婚という問題に突き当たった主人公が、ヘンテコな生き物が住む魔法の国に迷い込み、女王たちの争いにまきこまれる。で、周囲から救世主として期待されるものの、「わたしはそんな大した者じゃない」とそれを否定します。しかしヘンテコな生き物たちと触れ合っていくうちに自分の使命に目覚め、本気でその国を救いたいと願うようになる・・・・そこまで一緒です。 脚本家よ、パ○るならもっとわかりにくいようにやらないと!
でもそんな兄弟のように似た二つの作品をいろいろ比較してみるのもまた面白いものです。まずバートンのアリスは凛とした少女が主人公でしたが、こちらはかなりいい加減そうなニヤけた青年です。スパイダーマンのころから思ってましたが、どうしてこうジェームズ・フランコって笑顔がやらしいんでしょうね。
あとバートンのセンスがかなりシュールで人を選ぶのに対し、ライミの方は子供たちにも親しみやすいような世界観を築いていておりました。この辺は原作のカラーの違いもあるかもしれません。
それと『アリス』がなんだかんだ言って最後はジャバウォックを斬殺していたのに対し、こちらは徹底して不殺を貫きます。「戦争はするけど殺しはいけない」 世の中そんな戦争ばかりだったらいいんですがね・・・ こういうのあんまりライミらしくない作風ではありますが。
そしてもう一つ大きな違いに・・・ あ、これは結末に関してなんで未見の方は読まないでください。
こういう異世界に迷い込んじゃった系のファンタジーというのは、大抵主人公が現実世界に戻ってきて大団円となります。『アリス』もそうでしたし。てっきり小津もそうするのだとばかり思っていたら、帰りそうなフリして結局こいつ帰らないんですよ! おいおい、現実世界の恋人はほっぽらかしか?
まあわたし知らなかったんですけど小津さんというのはオリジナル?の『オズの魔法使い』でもかなり重要なキャラとして出てくるそうですね。じゃあ帰らせるわけにもいかないか・・・と思いつつも、ちょっと釈然としないものを感じました。
しかし全体的にはヘンテコな生き物とキュートな美女と小津君のハッタリが非常に楽しい映画でした。個人的な萌え具合としては
陶器の少女>>飛び猿=ミラ・クニス>ミッシェル・ウィリアムズ>レイチェル・ワイズというところ。特にこの陶器の女の子はもう本当にかわゆうてかわゆうて。ああもう、俺もアロンアルファで修理してやりてえ!と思わずにはいられません。
そんな『オズ はじまりの戦い』は日本ではそんなでもないんですが、本国では大ヒットを記録。はやくも続編が決定したそうです。ただライミは「続編ものには興味がない」ということで関わらないそうです。そんなライミの次回作は『死霊のはらわた』の続編だそうです。だからどうしてそうすぐばれるウソをつく!!!!
Comments
>←こんなキャラ出てました
明らかにゼクス・マーキス!
しかし困ったもんで、せっかくMGトールギス
出ても私「プラモスランプ」になっちゃってます・・・・・・
下読まずに「~ワンダーランド」と同じ連中の
作品?と思ってたらそのまんまか!
ところで「語る会」は行くのかね?
うちはチャットで参加するZE。
Posted by: まさとし@ | March 26, 2013 10:50 PM
伍一くん☆
えー、続編作るんだ?「死霊のはらわた」(爆)
陶器のお人形は本当にかわいかったですねぇ。
オズは「オズの魔法使い」でも、結局の所、ドロシーに重大な助言をするのだから、帰ってしまったらダメなのでしょうね。
きっとオズの世界で「幸せに暮らしましたとさ」なのだと思います。
Posted by: ノルウェーまだ~む | March 26, 2013 11:53 PM
>まさとし@さん
ども。いわゆるひとつのミリアルド・ピースクラフトですね。シャアに比べるといろいろとアマちゃんのキャラでした
トールギスは放映当時1/144のヤツを組み立てたけどいい出来でしたなあ。そしていまはもうMGとか・・・無理・・・
ちなみにオズ映画は映画ファンからはアリスよりも評判いいんですが、売り上げはアリスよりも芳しくないみたい
語る会はわたしも残念ながら行けそうになく・・・ ライブ配信で楽しみます
Posted by: SGA屋伍一 | March 29, 2013 10:24 AM
>ノルウェーまだ~むさん
すいません。弟一家が遊びに来てるので返事が遅れました。陶器のお人形もかわいかったですが、姪っ子もかわいすぎて辛い・・・
原点の『オズの魔法使い』を知ってる人はきっと「あいつがあとでああなるんだよなあ」と色々楽しめたんでしょうね。わたしも観てみたくなりました
『死霊のはらわた』もちょっと興味あるんですがやっぱりホラーは及び腰(^^; 『キャビン』はがんばって観ます!
Posted by: SGA屋伍一 | March 29, 2013 10:29 AM