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July 25, 2012

クモ男VSハゲゴジラ マーク・ウェブ 『アメイジング・スパイダーマン』

Photo_2ダークナイトが終結し、アヴェンジャーズが集結するかつてないアメコミ映画盛り上がりまくりの夏。その先陣を切るのは新鋭マーク・ウェブの手により生まれ変わった「あなたの親愛なる隣人」。『アメイジング・スパイダーマン』ご紹介します。

大企業オズ・コープに勤める科学者リチャード・パーカーは息子ピーターの成長を愛でながら平穏な生活を送っていた。だが自身のプロジェクトに関わる陰謀に巻き込まれ、妻ともども不遇の死を迎える。それから約十年後成長したピーターは父の遺品から謎めいたメモを見つける。父を慕う気持ちも手伝って、ピーターはリチャードの研究仲間だったコナーズ博士を尋ねる。二人はいつしか意気投合し、遺伝子工学について熱心に語り合うようになる。そんな中、ピーターは実験用に遺伝子を操作された特殊なクモにさされてしまうのだが・・・

あとはもうおわかりですね。クモにかまれてクモ人間になってしまったピーターは、育ての親であるおじさんとの哀しい経験を経て、弱きものの味方スパイダーマンへと変貌を遂げます。
日本でも大ヒットとなったサム・ライミの三部作からもう五年・・・ 時の経つのは早いものです。当初は前作と同じスタッフで「『4』を作ろう」という予定だったそうですが、ライミ監督と映画会社が決裂してしまったため全てを一新して新たに作り直そう!ということになったようです。区別をつけるために頭に「アメイジング」とつきましたが、実はこれ原作第1シリーズのタイトルです。こういうの、最近はリブートというそうですが。

ただ、ちいさなお子様ならともかく、一作目からスクリーンで観てる身としてはどうしてもライミ版と比較してしまいます。ウェブ監督は青春ドラマ『500日のサマー』で好評を得た人。そのせいかライミ版よりも恋や反抗期といった思春期の葛藤に熱が入っている印象でした。たぶんウェブ監督はライミ版ピーターみたいなオタク君ではなく、青春時代普通に恋愛してリア充な学生生活を送っていたんだろうなあ・・・ あれ? どうしてだろう? 目から汁が・・・
あと旧作ではスパダマを叩くのは我らが(笑)J・ジョナ・ジェイムスン編集長でしたが、今回は「オレたちのシマを荒らしやがって!」ということかわかりませんが、警察組織から犯罪者として追いかけられます。この辺は『ウォッチメン』か『ダークナイト』の影響でしょうか。

で、そんなやや地味よりなアレンジになってしまったせいか、スパイディの相手となる怪人まで地味になってしまったのはちょっと残念でした。その怪人の名は「リザード」。まんま「トカゲ」という意味です。ルックスも明らかにグリーンゴブリンやベノムよりも見劣りがします。はっきりいって少し立派なショッカー怪人といった趣き。どうせなら頭もトカゲになっちゃえばよかったのに、そこだけ妙に人間っぽいのもなんだかなあ、という感じでした。


まあそんな風に怪人に関しては大変残念でしたが、実はわたくしこの映画で四回も泣いてしまいました(笑)。なんかウェブ監督の演出ってわたしの泣きツボをいちいち刺激するようで・・・
以下はネタバレになりますがどの辺で泣いてしまったのか思い出してみます。

1・ベンおじさんとの別れのシーン。これはもうお約束というかね・・・ もしかしたら今回おじさん死なないんじゃないか、なんつー淡い期待もあったのですが

2・新米スパイディが「怖い」といって車を這い上がれない少年にマスクを渡し、「それをかぶるんだ・・・ そしたら強くなれる」というシーン。『ダークナイト』でも子供がらみのシーンでハラハラと泣いておりましたが、こういう「必死なヒーローと子ども」という構図にどうにも弱いようで

3.タイムリミットが迫っているのに負傷して思うように動けないスパイディ。「遠いな・・・」とため息をついたとき工事用のクレーンが一斉に動き出して・・・ 「出来すぎだよな~」というひとは帰ってください!

4・ステーシー警部との和解の場面。ひたむきにがんばればいつか誤解も解けるのですね・・・ ただわかりあえた途端に・・・というのがなんとも辛うございます。

120720_120431『アメイジング・スパイダーマン』は現在全国の劇場で上映中。ただ、それぞれ約70億をたたき出した前3作と比べると勢いが弱いようで・・・ まあライミ版がすごすぎただけで今回だって十分にヒットしてるんですがね。というか、いまとなってはどうして『スパイダーマン』第1作がそんなにヒットしたのかナゾです。
米国でも一応合格水準には達したようで、はやくも2014年には『2』が予定されてるそうです。もしかしたら『アベンジャーズ』とも共闘するかも、という噂も。ライミ版を超えるにはそれしかない?

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Comments

SGAさんこんばんわ♪

10年とか経過しているならまだしも、サム・ライミ版の3が終了してまだ5年弱ですもんね。ロードショーでも適度に放映されている分、曖昧になるどころか逆に鮮明に覚えている人の方が多いんじゃないかと思っちゃいます^^;
ただ鮮明でも地味でも、自分は割と好印象でしたね♪ウェブシューターは結構カッコ良かったですし、ピーターの両親の存在も謎めいた所が多かっただけに、後々の期待感で言えばライミ版以上かもしれません。
・・ただ今度のヴィランはホント、もうちょっとカッコ良くして欲しいですけどね^^;自分もリザードの姿は昔見た恐竜人の姿に似てて、たぎるものが無かったです(汗

Posted by: メビウス | July 28, 2012 11:44 PM

伍一くん☆
いやー、感想全く一緒だわー
私もその4箇所で泣き、リザードがしょぼくて笑いましたわ。
クレーンのシーンは、まさに感動!

前作のライミ版ではスタイルがいまいちのスパイディも、スリムでタイツ姿のクモ男とちゃんと同一人物に見えたね。
私は反対に、富士登山より長い距離を歩く屋久島縄文杉トレッキングをしたにもかかわらず、体型がライミ版になってしまうという悲劇に見舞われているところです。

Posted by: ノルウェーまだ~む | July 29, 2012 12:21 AM

>メビウスさん

こんばんは! さすがメビウスさん、しっかりこちらチェックされてましたね
そう・・・ もう前作から五年半も経つんですよね。テレビ放映といえば公開直前に「3」と「1」を流してました。やめときゃいいのに
ウェブシューターといえば自分は東映版のごっつい腕輪みたいなヤツが好きでね~ 幼いころアレに憧れたものでした

ライミがシリーズから降りた原因のひとつは、彼が「ヴァルチャー」というハゲタカの怪人を押したら会社側が「そんな地味なおっさんじゃダメだ」と難色を示したからと聞きました。で、代わりに選ばれた怪人がコレかと 次回作ではせめてグリーンゴブリンの復活を祈ります

Posted by: SGA屋伍一 | July 29, 2012 09:00 PM

>ノルウェーまだ~むさん

こんばんは&おかえりなさい~
屋久島旅行楽しまれてきたようですね。屋久島といえば確か仮面ライダー響鬼第1話! そんででかいクモの怪物が出てきたような・・・ おお、スパイダーマンとなんとなくつながりました!

あんましこの映画「すごい良かった!」という人いないので、感動したとこがいちいち一緒というのは嬉しいです
すでに皆さんの注目は完全に『ダークナイト・ライジング』の方にいっちゃってますが、こちらも忘れないでほしいです・・・

Posted by: SGA屋伍一 | July 29, 2012 09:09 PM

・・・伍一さんが泣けたっていう所、2度繰り返して読みました。
スパイダーマンの前作を知ってるとと比較しちゃうけど、私は内容よりも3Dを楽しみました。・・・・・・なんか貢献しちゃうもんなんですね。

Posted by: まみっし | August 02, 2012 05:28 PM

>まみっしさん

貢献お疲れ様です(笑)
すでに「『ダークナイト・ライジス』に比べてインパクトが足りない」みたいなことがあちこちで言われてます。それは非常にごもっともなんですが、弱いものの味方のわたしとしてはついこっちを応援したくなってしまいます
まあDKRでもホロホロ泣いてたんですけどね(笑) どこで泣いたかというと・・・ ま、それはレビューの際にお教えします

Posted by: SGA屋伍一 | August 02, 2012 09:32 PM

こんばんは!(*^^*)
私はサム・ライミ版とは、また違う面白さがあるなぁ〜って
思いました。
なんか爽やかな青春ものぽい感じでしたね。
(ただ、私は泣けませんでしたけど・・・笑)
まあ怪人に関しては、ちょっと物足りないというか
インパクトなかったけど・・・・。
謎もいっぱい残ってるし、その辺は次回作に期待!って
ことでしょうかね〜。

Posted by: ルナ | August 14, 2012 11:11 PM

>ルナさん

スタッフもライミ版といろいろ差別化を図ろうと大変だったと思います。メインのストーリー(ピーターがクモ能力を得る・ベンおじさんが死んじゃう)は変えようがないですからねえ
ルナさんは泣けませんでしたか。ま、この映画で泣けたという人はあんましいないと思います。わたしと上でコメントくれた方くらいかな(^^;
とりあえずノーマン・オズボーン氏が「2」のカギを握ってるのはまちがいないようです。そうすると次は緑色のアレが来るのかな・・・?

Posted by: SGA屋伍一 | August 15, 2012 05:20 PM

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