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June 28, 2012

チッティ 踊るA.I シャンカール 『ロボット 完全版』

Robo1みなさん、覚えてますか? 98年の『ムトゥ 踊るマハラジャ』が巻き起こしたインド映画ブーム。あれから十ウン年、石立鉄男似のあのスーパースター、ラジニカーントが満を持して帰ってまいりました。『ロボット 完全版』、ご紹介いたします。

新進の科学者バシーガランは、長年の研究の末、ついに念願のスーパーロボット「チッティ」を発明する。瞬時にして膨大な情報を取り入れ、チンピラどもをなぎ倒すチッティはまさに完全無欠のヒーロー。バシーガランの恋人サナも、あっという間にその魅力の虜に。だがある事件をきっかけにバシーガランがチッティに「人の心」をインプットしたことから、事態は思わぬ方向に暴走し始める。

まず画面いっぱいにひろがる「スーパースター ラジニカーント」のロゴに度肝を抜かれます。もういい年だろうに、未だスーパースター現役かよ! にしきのあきら氏にもぜひがんばっていただきたいものです。
そんな壮大な?オープニングとは裏腹に、冒頭では博士とロボットのうっかりちゃっかりしたやりとりに爆笑させられます。ラジニの風貌も手伝って、『Dr.スランプ』を思い出さずにはいられません。あちらと違うのは作ったロボットがかわいらしい少女ではなく、博士そっくりのむさいおじさんであるということ。

以前インド映画についてこんな話を聞いたことがあります。「インドで作られる映画のほとんどは、低いカーストの人が実は高いカーストの出だったり、貧しい人が都会でサクセスするというものばかり。それはインドに生きる多くの人の願望を反映しているから」
で、この素っ頓狂な映画を観ていて「ああ、ようやくインドの人たちもカーストの呪縛から解放されつつあるのかな・・・」と思ったのです。ところが自我がめばえるにつれ、チッティは自分がロボットであるという現実をつきつけられ深く苦しむことになります。そんなチッティの心も知らず、彼を傷つける千兵衛博士とその恋人。そんなチッティがやっぱり低いカーストのゆえに、苦しめられる人の姿にしか見えなかったのでした。

話は変わりますが、これなぜ「完全版」と銘打ってるのかというと、当初日本で公開されたバージョンは本国のオリジナル版より約40分カットされたものだったから。そんなに削っていいものか?と思わないでもないですが、カットされたのはインド映画特有のPVのようなダンスシーンがほとんどなので、まあ一応話はわかるみたいです。
石立鉄男のようなラジニはともかく、女神のようなアイシュワリヤー・ラーイが大自然をバックに歌い踊る姿は確かに見ていてウキウキします。しかしそれも初めだけ。話が進んでいくとだんだんと身勝手な博士&ヒロインに憤りを覚えるようになっていきます。後半に入るマチュピチュで撮影されたミュージカルシーンも本当にすごいんだけど「お前らがそんなことをしている間にチッティはどんなことになってるのかわかってるのか!? もういいよ、お前ら、帰れよ!!」と、むなしい怒りを燃やしたりしていました。

いい加減ネタバレなんですけど、クライマックスで暴走してしまうチッティがまた悲しい。素直で純真だった教え子が不幸に負けて非行に走っていくのを、ただ見ていることしかできない・・・ そんな感覚と似ています。てっきり単なるバカ映画かとばかり思っていたのに、意外とキチンと悲劇系ロボットものの伝統を受け継いでるのですね。アシモフの『わたしはロボット』、手塚治虫の『メトロポリス』『鉄腕アトム』、石ノ森章太郎の『人造人間キカイダー』『ロボット刑事』・・・ そんな名作群が頭の中をよぎります。まあ途中蚊と普通に会話してたりするおバカなシーンもちゃんとありますが。

そんな風に理不尽な思いを感じたりもしますが、この『ロボット』、半端ないエネルギーをはらんだ作品ではあります。経済的にいろいろ行き詰ってる日本も、このつきぬけぶりを見習うべきではないでしょうか。

Robo2それにしてもあんなふうに絶世の美女とくっつけるラジニはやっぱり羨ましいなあ。今度生まれてくるときはラジニみたいな顔になろう!と心に固く誓うのでした。おやすみなさい。


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June 21, 2012

近頃ハダのツヤがいい感じ これが ペドロ・アルモドバル 『私が、生きる肌』

Photo悪いわね やばいよね スキンケア 大事よね♪ スペインが誇る鬼才映画監督、ペドロ・アルモドバル。ま、わたし彼の作品はTVで『オール・アバウト・マイ・マザー』を観たくらいで、あんましよく知らないのですが、「最新作はビックリするよ!」という噂を聞いてはりきって観てまいりました。『私が、生きる肌』、ご紹介します。

高名な医師として知られるロベルト・レガル。彼の自宅の地下には、ある謎めいた女が監禁されていた。全身をタイツで覆われたその女は、その暮らしに慣れているようでありつつも、時折自らを傷つけたりもする。ロベルトは憎まれ口を叩きながらも彼女を甲斐甲斐しく世話するのであった。
果たして二人はどのような関係なのか。ロベルトの留守中に起きたある事件をきっかけに、物語は数年前へとさかのぼる…

いやあ、今回はあらすじを書くのが難しい。「衝撃の結末!」という惹句はよく聞きますが、こちらは「衝撃の中盤!」という感じの作品。肝心の部分は書きませんけど、カンのいい方は避難されたほうがよろしいかも。

いってみれば風変わりな復讐譚でもあります。ただそんな復讐の仕方があるものか? そもそもそれは復讐なのか? その点でまず度肝を抜かれます。
それと重なりますが、中心の男女二人の行動・心理が観ている間はさっぱり理解できません。いや・・・ あなたのしたかったのはこういうことじゃなかったの? 結局何がしたかったの?と幾たびもつっこみたくなります。ただそのわけのわからんところがこの映画のキモだと思うのです。

ときどき「登場人物の行動がまったく理解できない」とか「こんな人現実にまずありえない」という感想を目にすることがあります。エンターテイメントはそれじゃまずいかもしれませんが、わたしなどは「そういうのはわからないから面白いんじゃないかな」と思ったりするわけです。
劇中でビデオのヨガの先生がこんなことをおっしゃいます。「あなたの中にある心。それはあなただけの隠れ家であり、誰もそこに攻めてくることはできない」・・・だったかな。うろ覚えですが。
もしかしたら時折その人のことを理解できた、わかりあえた、と思うことがあるかもしれませんが、やっぱり何を考えているか、何をしたいかということは本人にしかわからないよね・・・という事実をつきつけられた気がしました。

さて、冒頭でも述べたようにわたしペドロ監督の作品はこれを含めてふたつっきゃ観てないのですが、強引に印象など語らせてもらうと(なんて恐れ多い)、どうもこの方は
1・変態性欲 2・おカマさん 3.親の愛情
を題材とされることが多いようですね。最近でこそ大人の女性の愛を語る人・・・みたいなイメージがありますが、初期のころのタイトルを見るとけっこうエロエロなものが多くてニタリとさせられます。エッチ!
そんな倒錯した世界と純粋な子供への愛が、普通に同時進行で語られてるのが(無茶ですけど)これまた印象ふかい。ただ父親の愛はいささか独善的に、母親の愛はひたむきに物悲しく描かれているように感じられました。

アート指向の作家さんにはゲイが多いと聞きましたが、この方もまたゲイなんだそうで。こんなにねっとりと女性の裸体を映しておいて、それでゲイなんすか… やはり人間というやつはよくわかりません。それとも普通に両刀使いなんでしょうか。

595121937『わたしが、生きる肌』は現在シネマライズほかで上映中。それにしてもヨーロッパの名匠ってどうしてこうややこしい名字の人が多いんでしょうね。アルモドバルとかアンゲロプロスとかハルストレムとかカウリスマキとか・・・ 芸名?くらいシンプルでいこうや! 山田太郎とか鈴木一郎とかでいいよ!


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June 16, 2012

パーツ・アバウト・マイ・マザー 井上靖 原田眞人 『わが母の記』

Whk1これまた二週間前のことですが、珍しいことにオカンが「映画を観にいきたい」と言うのでつれってやりました(親孝行だなあ)。その映画とは文豪・井上靖原作の『わが母の記』。それではご紹介します。

高度経済成長期半ばの1964年。人気作家の伊上洪作は天城で隠棲していた父を亡くす。一人残された母は次第に痴呆が進み、洪作の一家はその世話に振り回される。母のためにあれこれ手を尽くす一方で、洪作には未だ消えないわだかまりがあった。彼は幼いころ、天城に里子に出されたことがあった。それを洪作はずっと「自分は捨てられた」と思い続けていたのだが…

そういやむかし国語の教科書に出てましたねえ。井上靖の『しろばんば』。まさに井上先生が天城に預けられてたころに、同年代の少女にほのかな思いを抱いたとか、そんな内容ではなかったかな。
そんな風に井上先生はわが静岡県にゆかりの深い方であり、近隣には「井上靖記念館」まであるのですが、最近まですっかり忘れてました。ごめんなさいcoldsweats01

もちろんお話の中心にいるのは井上先生とそのお母さんなんですが、わたしはなんというか「一昔前の金持ち一家」の生活を覗き見させてもらったようで楽しゅうございました。たぶん先生が『氷壁』で一発あてて名作家としての地位を確立をころの話なんでしょうね。そんな豪勢で上品な井上家を、三人の可憐なお嬢さんが彩ります。
わたしが一番萌えたのは菊池亜希子さん演じる病弱な次女。ず~っとおどおどびくびくしてるんですが突然「『処女の泉』が最後まで観たかったのにい!」と切れて泣いたりするところがまたかわいい。
最近大変だった宮崎あおいちゃんも相変わらずかわいいですね。なんせ未だにセーラー服を着ていて何の違和感もないというのが本当にすごい。そんなあおいちゃんともはや日本を代表する母親女優となってしまった樹木希林さんがなごやかに談笑している図を見ていると、いやされすぎてでろでろに溶けてしまいそうになるのでした。

もっともこの映画はほのぼのしてるだけでなく、老人介護の大変な面も見せてくれます。世話に手がかかる、目が離せない、というのも大変でしょうけど、なにより血を分けた親子であるのに、子供の自分のこともわからないというのは辛いでしょうね。
うちのオカンもグループホームに預けられている自分の母(わたしにとっては祖母)のことを思い出しては色々胸をつかれるところがあったようです。祖母もだいぶ痴呆が進んでいるようなので・・・ そして遠からぬ未来、わたしも同様の悩みを抱えることになるんでしょうね。
ただ井上先生はお母さんがぼけたことによって、ようやく彼女の本心を理解することができたようで。皮肉といえば皮肉ですが、わかりあえぬまま死に別れてしまう親子もいることを考えればそれは幸福なことなのでしょうね。

Whk2『わが母の記』はすでに大体公開終了してしまったようですが、まだ一部の劇場でかかっているようです。『東京タワー』『悪人』と並べて「樹木オカン三部作」としたいのですがどうでしょう。
ちょっとまったりしたテンポの映画だったので、うちのオカンは絶対途中で寝てしまうと思ったのですが、無事最後まで起きてました。やればできるじゃねえか!

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June 11, 2012

歌えマナマナ ジェームズ・ボビン 『ザ・マペッツ』

586591924♪ほーにゃーりー ほにゃらー あの『ザ・マペットショー』や『セサミストリート』の操り人形たちが、映画になって帰ってきた! 本日はアメリカ初め世界で大ヒットを飛ばしたのに日本ではあんまりなcrying『ザ・マペッツ』紹介いたします。

人間のゲイリーとマペット人形のウォルターは小さいときから大の仲良し。いつでも一緒どこでも一緒。ゲイリーが大人になってもその友情(というか兄弟なのか?)は変わらず続いていた。ウォルターのお気に入りはテレビの「ザ・マペットショー」。カエルのカーミットを初めとするマペットのスターたちに直に会ってみたいというのが、ウォルターの長年の夢だった。
その夢がある日かなうことに。ゲイリーが恋人とマペットスタジオのある西海岸に旅行に行くことになり、ウォルターも共に誘ったのだ。期待に胸を膨らませるウォルター。だが着いた先のマペットスタジオは荒れ果てていて、スターたちはもうそこにはいなかった。果たしてカーミットたちはどこに行ったのか?

最初に人間とマペットが普通に一緒に生活してて、マペットが自由意志を持ってしゃべったり動いたりしてることにとまどいを覚える方もおられるやもしれません。しかしまあここはそういう世界なんだということで納得していただきたい。アンパンの顔を持った何かが人間と暮らしている世界に比べればよほど現実的かと(そうか?)

最近あんまし映像で見かけなくなったものに人形劇があります。わたしが子供のころはプリンプリン物語にドリフの西遊記に種々の教育番組、あと忘れちゃいけないサンダーバード・・・とそれなりにあったように思うのですが。
ある意味、人形劇はストップモーションアニメとして生き残っているかもしれません。でもやっぱり人形劇と実写アニメは微妙に違うもんじゃないかな~と。純の人形劇にはやはり純の人形劇にしかない強みがあります。それはあのパペットの温かみややわらかみであったり。あと人間と人形が一緒に演技していてもなんか自然に見えたりします!(我ながら強引だなあ)

そう、この『マペッツ』でがんばってるのは人形だけではありません。人間もバキバキフレキシブルに動き回っております。その楽しさはミュージカルが苦手なわたしでさえ我を忘れるほど。そりゃあジャック・ブラックやウーピー・ゴールドバーグも実名で出たくなるわけです。
ギャグのテンポもキレがよく、何度も腹筋をよじらせられました。さらに笑わせるだけではなく失われたものへの寂寥感や、新たなステージに進むための不安、そうした喜怒哀楽が渾然一体となって感動のクライマックスへと突き進んでいくわけです。まさに全てのエンターテイメントのお手本と言えるような作品。

ただ・・・ こんなにもいい映画なのに、なんでかほとんどのシネコンでは一週間から10日しか上映してくれなかったという・・・ なんじゃあ、そりゃあーっつ!! 普通いくら客入りが悪くても新作は二~三週はやるものなのに、この扱いの悪さは一体なんなのでしょう!?
まあ、わからないでもないんですよね・・・ 日本にはすでにドラえもんがありコナンがありポケモンがありしんちゃんがありアンパンマンがありワンピースがありナルトがありライダーがあり戦隊がありガンダムがありウルトラマンがありetcetc・・・ すでに十分すぎるほどのキッズムービーが隙間なくひしめきあっているわけですよ。そんな中になじみのうすい洋物の子供映画が入り込むのは相当の難関であります。ピクサーが長年の実績と実力でなんとか食らいこんでいるくらいではないでしょうか。各国で評判の高い『ブルー 初めての空へ』も結局DVDスルーだし・・・ 
いっぺんだけでも観てもらえばその良さがわかるのに! ああ、もう!

586206683そんな『ザ・マペッツ』では都心の一部の劇場ではまだやっているようです。行ける範囲の方はどうぞぜひ! 行けない人はどうかDVDで!


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June 06, 2012

魔女っ子エヴァリン ティム・バートン 『ダーク・シャドウ』

Ds1スコセッシとディカプリオ、リドリー・スコットとラッセル・クロウ、トニー・スコットとデンゼル・ワシントン… あまりにタッグが頻繁なので「おまえらデキてんじゃね?」と言いたくなる監督&俳優っていますよね。その中でも最も頻繁なのがティム・バートンとジョニー・デップ。そんな「もう結婚しちゃえよ!」コンビの最新作をご紹介いたします。『ダーク・シャドウ』参ります。

18世紀半ば。イギリスからアメリカにわたってきたコリンズ一家は、コリンズポートの街で商売に成功し財を築く。だがアンジェリークというメイドを雇ってから、一家は連続して不幸に見舞われることに。実はアンジェリークは魔女だったのだ。そうとは知らずコリンズ家の跡取りバーナバスは、アンジェリークに手を出した挙句「本命は他にいる」と彼女をふってしまう。魔女は怒りのあまりバーナバスをヴァンパイアにし、死ねないまま棺おけに入れて地中深くに埋めてしまう。
それから約200年後のラブ&ピースの風が吹き荒れていた時代。バーナバスは埋められた場所で建設工事が始まったために掘り出される。工夫たちを血祭りにあげた後、バーナバスは暗い道をとぼとぼと歩き続ける。すると前から車が… そう、これこそ本当の「ダーク車道」!

・・・失礼しました。ともかくバニーはこのあと没落した子孫たちと、自分にのろいをかけた魔女に対して敢然と?戦いを挑みます。

映画作家の中にも観客のためというより自分の趣味のために映画撮ってる人いますよねー その代表格がティム・バートンではなかろうかと。彼がまず第一としてるのは、自分の脳内にある世界をいかに理想的に再現するか、ということなんだと思います。まあそれでも共感できる人が数多くいて、ちゃんと商売になってるところがバートンのすごいとこですね。ついでに言うと観客サービスを第一にしてるつもりで、やりすぎてちょっと違う方向に行っちゃってるのが三池崇史(笑)
あと映像作家にはまず作りたい絵がある、という人と、まず訴えたいテーマがある、という人に分かれると思います。言うまでもなくバートンは映像先行派かと。いい絵さえ作っておきゃ、お話はあとからついて来るんじゃね?みたいな。それが成功する時もあれば、空中分解してる時もあり…

で、結論から言うと今回はかなりてんでバラバラになっていたようなcoldsweats01 吸血鬼と商売繁盛と70年代とファミリードラマ・・・ なにひとつ必然性が感じられない。実際ツイッターでもなかなか評判悪かったです。
しかし~どういうわけか~個人的にはけっこう楽しめてしまったんですね~ 
特にうけたのは復活したバーナビーが70年代に慣れずにえんえんとゆるいボケを繰り返すあたり。その背後に流れるビリー・ボーンやカーペンターズがいっそう観るものを弛緩させます。そんだけボケまくってるくせにたまにすごいひどいことやらかしたりするんですよね。そんなヘンテコな組み合わせが滅多に食べられないような珍味的なハーモニーを奏でておりました。

Des2他に注目すべき点としてはさながらハリウッドの魔女っ子大全集みたいになってるところでしょうか。ヘレナ・ボナム・カーターは『ハリポタ』シリーズで、ミシェル・ファイファーは『スターダスト』で魔女役を演じてましたし、クロエ・モレッツちゃんは魔女ではありませんが『モールス』で吸血鬼役を演じておりました。そして今回女優陣で一番輝いているエヴァ・グリーンも『ライラの冒険』で魔女を演じておりました。これまで彼女の作品はほかに『キングダム・オブ・ヘブン』『007/カジノ・ロワイヤル』と観て来ましたが、生命力の薄そうな、はかなげな役が多かったような。それが今回はお色気ムンムンのバリバリの肉食系。いや~ こういう役もできるんじゃないですか! 少なくともこの点に関してはバートンのキャスティングの勝利と言うことができるでしょう。

Scan2せっかくだからジョニデのことも書いておきましょう。この映画の宣伝が流れ始めた時、わたくしネットで「今度のジョニデは魔太郎に似てる」という噂を目にしまして。「んなわけないでしょー」とたかをくくっていたのですが、見てみたら本当にそっくりでした! 「ウラミハラサデオクベキカ!」というキメ台詞まで一緒!「魔太郎とはなんぞや?」という方は「藤子不二夫 魔太郎が来る」で検索してみてください。

『ダーク・シャドウ』は全国の映画館で現在公開中。第一週は約二ヶ月ぶりに興行1位を飾った洋画作品となりました。米国では『アヴェンジャーズ』に敗退してたんですが・・・ やっぱジョニデ&バートンって日本では根強い人気があるんですねえ。バートン監督の次回作はストップモーションアニメ『フランケン・ウィニー』。いまのとこジョニデの名前はないようですが… あれ? 破局?

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June 01, 2012

ヒーローみな兄弟? 『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』

120530_1926032009年の『オールライダー対大ショッカー』、2011年の『スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』。東映のヒーロー大集合もここに極まれりと思いましたが、それを上回る人口過密映画が出来てしまいました。その名も 『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』。ご紹介いたします。

海賊戦隊ゴーカイジャーが地球を去って少し後。突如として彼らが滅ぼしたザンギャックが復活する。驚くべきことにその首領はゴーカイジャーのリーダー・ゴーカイレッドことキャプテン・マーベラスだった。そしてそれに対抗するように、仮面ライダーたちが何度も倒してきたショッカーもまた「グランドショッカー」として復活する。歴代の怪人達を率いて現れたその男は次元を超えて世界を旅するライダー、仮面ライダーディケイドだった。激突するザンギャックとショッカー。混乱はそれだけにとどまらず、ディケイドは戦隊のメンバーを、マーベラスはライダーたちを次々と消し去っていく。世界に平穏は戻るのか。そして二人の真意は…

仮面ライダーとスーパー戦隊。長い歴史を誇り、日本を代表するヒーローといっても過言ではないでしょう。共に正義の味方なのだから一目あった瞬間にガッチリ手を組むのかと思えばさにあらず。この辺子供たちは戸惑ったかもね… あとお話をひっぱっていくのがフォーゼやゴーバスターズといった現行のヒーローではなく、ゴーカイジャーの青と緑、『ディケイド』のサブキャラのディエンド、『オーズ』のヒロインのヒナちゃん・・・といった脇キャラ混成チームcoldsweats01 ひねくれ者としてはそういった意表をついたコンセプトや、「なぜ二つのチームは戦わねばならないのか?」という謎を追う展開が面白かったです。

まあその「謎」に関しては大体想像つくんですが(笑)、それに関して途中であるキャラが「それ言っちゃまずいだろうcoldsweats01」みたいな発言をします。「ライダーの枠がなくならければ、戦隊の枠が生まれることはなかったのですからねえ・・・」
当時はまだよかったのです。ヒーロー番組が幾らあってもそれを支える子供たちもたくさんいたわけですから。しかし1970年代からはや40年。日本国において子供はどんどん減り続けております。特撮がオモチャの売り上げによって支えられている以上、これ以上財源が減ったら東Aさんもいつかはどちらかを切らなければならないかもしれません。ならば子供をバンバン作ればいいじゃない!? ・・・・話が変な方向に行きました。

最近思うんですけど、以前は戦隊・・・児童主体・ユーモア大目 ライダー・・・十代の子も観られるように・ややシリアス みたいな住み分けができてたんですよね。ところが『電王』がヒットして以降、ライダーのムードがだいぶ戦隊よりになってきてしまったような。確かにオモチャがいらない層に幾ら受けても、予算は潤いませんからねえ。商売としては正しいのかもしれませんが、いつか「どっちかひとつでいいじゃん」ということにならないといいなあと。

映画に話を戻しますと、途中まではなかなか筋道だった作りになってましたが、過去に戻ったあたりからどんどん八方破れになっていきます(笑) 毎年ライダー映画につきあってるとその辺にも慣れてきます。
個人的に嬉しかったのはディケイドがけっこう目立ってたことです。全てのライダーをまとめる役割にありながら続編もスピンオフも作られず、去年の『レッツゴー仮面ライダー』においては早くも「その他大勢」みたくなってました。それがあまりにも不憫だったのでね~ 今後も活躍の機会があるといいなあ(厳しいかも…)

120530_193248観るのが遅れた上に書くのも遅れたので上映だいたい終わっちゃいました。ごめんなさい。まあすぐDVDが出るでしょう。
それより次のコラボ企画はいったいどうするのでしょう。ウルトラ、プリキュア、ガンダム… いろいろ考えられますが、その前に「全石ノ森正太郎VS全八手三郎」をやるべきだと思いますよ、わたしは。


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