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May 13, 2012

超能力大作戦 堤幸彦 『SPEC 天』

Spec2本日は映画『SPEC 天』というよりドラマ版を含めた『SPEC』全体の紹介&感想を書かせていただきます。

2010年秋から年末にかけて『SPEC』というドラマが放映されておりました。実に『タイガー&ドラゴン』以来五年ぶりにわたしがはまったワンクールドラマでした。
ざっとあらすじを説明しますと、捜査一課が手に負えない特殊な事件を捜査するために警視庁公安部が設立した未詳事件特別対策係、通称“未詳(ミショウ)に配属された刑事達の戦いを描いたストーリー。
主人公はIQ201を誇りながら変人で常にニンニク臭い当麻紗綾(戸田恵梨香)と、特殊部隊のエースでありながらある疑惑のために未詳に飛ばされた瀬文焚流(加瀬亮)。この二人とあの『ケイゾク』の野々村係長(竜雷太)が毎回起きる難事件に挑むわけですが、その事件というのが決まって「SPEC」と言われる超能力がからんだものなのでシャレになりません。少年ジャ○プではよく能力者同士で派手なバトルが行われたりしますが、『SPEC』の主人公達はあくまで普通の?人間。そんな三人が時間を止めたりとか、心を読んだりとか、念道力を操ったりする化け物みたいな連中に知恵と根性で立ち向かっていくわけです。また敵は超能力者たちだけではなく、警視庁公安部を牛耳っている謎の組織も彼らを翻弄します。ぼそっと「わたしら、消されるかもしれませんなー」とつぶやく当麻。そんな明日の命さえわからぬ状況でありながら、己の信念のために戦い続ける当麻と瀬分。これが燃えずにいられましょうか。

ただそれが『SPEC』の全てというわけではありません(笑) 全編を彩る非常にしょうもないギャグもこのシリーズの特色です。これは特にTVSP『翔』と映画『天』に顕著でしたが、普通なら深刻になりそうな場面で「さとりんさといもにっこにこ」とか、全身の力が抜けそうなセリフ・アクションが連打されます。これはポン・ジュノやパク・チャヌクからの悪影響かな、とも思いましたが、そういえば堤幸彦氏は『ケイゾク』の時からそういう人でありました…
ちなみに劇場版で個人的に受けたネタは

・デカレッド!
・アイスラッガー!
・わざとらしくテーブルに積まれている『ジョジョの奇妙な冒険』
・楽しそうな元「たま」の石川浩司さん

でした。

あともうひとつの魅力はなんといっても竜雷太!(笑) 明らかに『ケイゾク』の時よりも目だっております。はるか年下の恋人にメロメロになったり、警視庁のお偉方にヘコへコしながらも、ここぞという時は別人のような気迫でびしっと決めます。劇場版『天』で一番スクリーンのどアップが様になっていたのは戸田恵梨香でも加瀬亮でもなく、もちろん我らが雷太様でございました(笑)

さて、最初は一風変わった刑事ドラマで始まった本作ですが、お話が進むにつれスケールはどんどん大きくなっていき、劇場版『天』では世界の破滅を予感させる「ファティマ第三の預言」まで引用されています。
例によっていろいろ謎をはらんだ形で『天』も終了するのですが、この絶望と希望がないまぜになったムードが非常に気に入ってしまったので、個人的にはここで終わっていいんじゃないかなあと。最近はなにもかもきっぱり決着をつけてしまう結末より、若干観客に創造の余地を残しておく終り方の方が好き・・・と言うか、そのほうが心に残りますよね。

Spec1ただスタッフもやる気まんまんで今回大ヒットしてしまったところをみると、「結」というか「欠」というか「尻」ができるのも時間の問題でしょうかね… 『SPEC 天』は現在全国の劇場で上映中。観たらギョウザが食べたくなること請け合い?


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Comments

こんばんは♪
流し餃子?が美味しそうでした。
そうそう宇都宮にはいろいろなお店がありますんでぜひ食べにきてくださいませ。

私も「ケイゾク」から見てましたけど、確かに竜雷太さんは「スペック」のほうが目立ってますね。
さて、「欠」はいつ頃になるのでしょうか~。

Posted by: yukarin | May 22, 2012 at 10:34 PM

>yukarinさん

こんばんはhappy01 おかえしありがとうございます
やはりそうですか… ギョウザ好きとしては一度行っておかなくてはなりませんね、聖地に

雷太さんが目立ってるのは『ケイゾク』の時よりメンバーが減ってるせいもあるかな。経費削減の影響でしょうか(笑)
戸田さんは「欠はほぼ『決』」といってたのでまた二年後くらい? ミショウの皆さん、無事生き延びてくれるといいですけど…

Posted by: SGA屋伍一 | May 23, 2012 at 09:12 PM

こんばんは!(*^^*)
ギャグが満載すぎて、本質がよくわかんない不思議なドラマですが
私も結構気に入ってます!
ここまで、なんでもありだと、次の展開もまったく読めないので
それはそれで、魅力の一つなのかもしれません。
竜雷太は、なかなか面白いキャラですよねー。
弁護士の奥さんと若い愛人?のどちらが本命なのでしょうねぇー。

Posted by: ルナ | June 01, 2012 at 02:43 AM

>ルナさん

おかえしありがとうございますhappy01
わたしは全然観たことないんですけど、やはり堤さんが手がけた『トリック』というシリーズもこんな感じなんでしょうかね?
アメリカでリメイクが作られると聞きましたが、このとぼけたギャグがどれほど再現できるかは正直むずかしいと思います(笑) 

>弁護士の奥さんと若い愛人?のどちらが本命なのでしょうねぇー。

出番からして愛人の方では・・・ とりあえずジジイのくせになんてうらやま・・・けしからん!

Posted by: SGA屋伍一 | June 01, 2012 at 11:42 PM

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