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February 28, 2012

ナンガが何だ ヨゼフ・フィルスマイヤー 『ヒマラヤ 運命の山』

Himaraya1春は名のみの明けの寒さや・・・ 相変わらず寒い日が続いてますね。そんなときにさらに寒そうな雪山の映画など観てどうしようというんでしょう。「超人メスナー」が若かりし頃に経験した悲劇の真相に迫るドイツ映画『ヒマラヤ 運命の山』紹介いたします。

ヒマラヤの難所のひとつ、ナンガ・パルバート。1970年、若き登山家ラインホルトとギュンターの兄弟は、世界最大の標高差を誇るルパール壁の登攀に成功する。だが弟のギュンターは下山中帰らぬ人となった。記者会見でチームリーダーのヘルリヒコッファー博士は、その場に来たラインホルトを「弟を死に追いやった」と糾弾する。それに対しラインホルトはまだ傷のいえぬ体で、弟の死の真相について語りだした・・・

ヒマラヤというと山に詳しくない身としてはすぐにエベレストを思い浮かべますが、他にもいろいろ馬鹿高い山があるようで。とりわけナンガ・パルバートはその超ど級の断崖絶壁のため多くの遭難者を出し、「人食い山」として登山家たちから恐れられていたようです。1937年 には ドイツ隊のキャンプ地を雪崩が直撃し、16名の死者を出すという惨事もありました(そんな山にどうして登りたがるかねえ・・・)
あと余談ですが『セブンイヤーズ・イン・チベット』でブラッド・ピット演じたハインリッヒ・ハラーも、この山を登っていたら戦時中だっためにイギリス軍の捕虜になってしまった、なんて話もあります。

しかしこの種のお話を見るたびに思うのは、どうしてそんなに大変なところへ命を削ってまで行こうとするのか、ということですね。そりゃわたしも高いところは好きです。無理ない範囲なら景色を楽しむためにえっちらおっちら上ることだってあります。しかし酸素の薄さに苦しんで約5キロの壁をよじ登って、凍傷で指がもげるような思いまでして行こうとは到底思いません。この映画を観たら少しはわかるかな、と思いましたがますますわからなくなりました。というか絶対に行きたくありません
あるいは実際にハゲるほどの苦労をして目標を達成して、初めて彼らが頂を目指す気持ちがわかるのかもしれません。そういえばわしゃあ昔から苦労とか努力からすぐ逃げ出すタイプだったなあ・・・

この映画は登山映画であると同時に兄弟映画でもあります。近年の兄弟映画というと『ダージリン急行』『ディファイアンス』『ザ・ファイター』などが思い浮かびますが、かように兄弟というのはいがみあったり衝突したるすることが多いもの。それと比べるとこちらの兄弟は実に仲がいい。絶妙なコンビで数々の天険を制してきたわけですから。
しかしお互い心から深く信頼しあっているかというとちょっと違うような。ラインホルトは弟のギュンターがいなくても、割と一人でホイホイ行ってしまうタイプ。それに対しギュンターは兄に遅れまいと意地でもついて行こうとするタイプ。この二人のすれ違いが1970年のこのトライでは悲劇を生むことになってしまいます。

わたしが特にすごいな、と思ったのは作品の最後に語られるラインホルトと、ライバルのコンビのその後。フィクションでは一つのヤマが終わればそのあとはめでたしめでたしですが、現実にはそのあとも様々な難関やらドラマやらがあるわけで。その辺のことが本当にさらさらっと語られてしまいます。
あと山の魅力がそんなにわからないわたしでも、スクリーンで観るヒマラヤの雄大な情景には息を呑むものがありました。

800pxp1430096さて、この作品都心では昨年の夏にとっくに公開されていて、半年後地元の映画館に流れてきてようやく観ました。もうやってるとこないだろうな~と思っていたら、大森とか豊洲とかでまだやってるんですね。3月末にはDVDも出るようですが、山の好きな方はぜひ劇場で。

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February 23, 2012

禁断のFB愛 クリント・イーストウッド 『J・エドガー』

Edogaいま最も精力的なジジイ監督でおられるクリント・イーストウッド。その最新作はFBI長官、J・エドガー・フーバーの内面に迫った異色のドラマ。『J・エドガー』、紹介いたします。

1960年代アメリカ。晩年のFBI長官、フーバーは自分の歩みを振り返るべく、一人の部下に回顧録を書かせる。時はさかのぼって1919年。共産主義者によるテロ行為でパーマー司法長官の家で爆発事件が起きる。事件を知った若き日のフーバーは、アメリカの治安を守るため連邦捜査局の設立を決意する。二つの時代を行き来しながら、作品はフーバーの業績と副長官クライド・トルソンとの関係を赤裸々に物語っていく・・・・

「FBI」はともかく、フーバーというと日本人にはどうもなじみが薄い人物。なんとなく「手段を選ばないやり手」みたいな、「悪名高い」イメージが流布しているような気がします。

作品からまず感じたのは、フーバーがものすごく熱意に満ちた「管理オタク」であるということ。図書館の本をすべて組織的に整理したことを誇らしげに語り、「国民すべてに番号をふる事ができたらどんなに素晴らしいだろう」と夢見る。はっきり言ってうざい(笑)  しかしまあ、彼が私利私欲ではなく、純粋に理想を追う青年だったことは認めざるを得ません。少なくともこの映画の中では。そしてその理想を妨げる共産主義者やギャングたちを、容赦なく締め上げていきます。
もう一点インパクトがあったのは彼がある意味とても女性的であったということ。生涯副長官のクライドただ一人を愛し、母のドレスに憧れを感じるその姿は、彼がえげつない陰謀家であることを忘れさせ、同情の念を抱かせます。思えば彼が最初に長年の同僚となるヘレン・ギャンディに求婚したのも、彼女の「仕事第一」という男性的な面に惹かれたのやもしれません。

しかしまあ、ほんまもんのJ・エドガーはもっとネガティブな人間であったろう事は想像に難くなく。本国でこのイメージについていけなかった観客が多数いたこともなんとなく頷けます。わが国だって小沢一郎や石原慎太郎、渡辺恒雄の半生記をこんな風に映画化したら、「ふざけんな!!」の大合唱になりそうですしcoldsweats02

それはともかく特に面白く感じたのは・・・・ と。ここからは深刻なネタバレになるのでご了承ください。

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彼がたどってきた若き日の記憶、それが自分に都合よく脚色、美化されてたというとこでした。実際は安全な場所から指揮してただけだったのに、記憶では悪党のところに乗り込んでいって自ら逮捕したことになってたり・・・とか。あれこれ陰謀を企んでいるうちに、自分でも虚構と現実がわからなくなってしまったのだ、みたいなことを最愛のクライドに言われてしまったりします。
この記憶の中の銃にもひるまず悪党を追い詰めていくフーバー、なんつーかダーティー・ハリーとほとんど一緒じゃないですかw もしかしたらかつてイーストウッドも映像の中のタフガイと本当の自分と、どっちがどっちなんだかわからなくなってしまったことがあるのかもしれません。「自分は銀幕の英雄などではなく、皆と同じ弱さを持つ一個の老人にすぎない」 そのことを改めて確認するために、この作品を撮ったんじゃないかな・・・なんて憶測したりしてcoldsweats01

そんなことを思うのはイーさんはこれまでず~っと「人の強さ」を軸に作品を作ってきたのに、前作『ヒアアフター』から急に「人の弱さ」の方に興味がいっちゃったような気がするからです。この映画、感動するべきところで笑ってしまったたところが幾つかあったのですが、老いてなおこのように変容を続けていく作家というのは本当に興味がつきないですね。

Edogawaそんな『J・エドガー』は現在全国で上映中・・・なはずなんですが、ご近所では来週からもうレイトで1回だけになってるよ!? イーストウッド&ディカプリオでこの仕打ちか・・・ アメリカの近代史の勉強にもなりますので、ご興味おありの方はお早めに~


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February 20, 2012

ポールのトラブル大作戦 グレッグ・モットーラ 『宇宙人ポール』

Poru1『ショーン・オブ・ザ・デッド』でゾンビ映画を、『ホット・ファズ』で刑事ドラマを茶化してくれた英国の異能コンビ、サイモン・ペッグとニック・フロスト。彼らが次に挑んだのは『未知との遭遇』に始まる宇宙人コンタクトもの。『宇宙人ポール』、ご紹介します。

イギリス人のSF作家クライヴとイラストレイターのグレアムは仲の良いオタク友達。彼らはいたってノーマルだが、その仲むつまじさは傍からはゲイにしか見えない。そんな二人はコミコンを皮切りに、エリア51、ロズウェルなどアメリカのオタク聖地を巡る旅に出る。旅は順調に進んでいたが、ハイウェイで車の事故に遭遇したことから彼らはリアルにSFを体験することに。なんとその車にはモノホンのいかにもな宇宙人「ポール」が乗っていたのだ。
なりゆきでポールの脱出行につきあうことになるクライブとグレアム。そんな彼らを政府のエージェントや、ポールを悪魔と思い込んだ田舎のオヤジが追いかけていく。

こうやって書いてみると実に都合のいいお話だな(笑) でも楽しいので良しといたしましょう。昨年は本当にたくさんの宇宙人さんが地球に侵略に来ました(映画の中の話です)が、やっぱり世の中にはけっこういるものなのですね。SFや宇宙人が大好きというキトクな方たちが。この映画にはそんなSFオタクの喜びそうなネタがギュウギュウ押し込められています。

が、わたしはちょっと映画を観ながらややこしいことを考えておりました。ポールたちは旅の途中で信心深い・・・というか極めて自省的なクリスチャン女性と出会います。宇宙人の存在を認めた彼女は「キリストの教えはウソだった!」と、突然発情したりドラッグをキメたりし始めるのですね。この女性がまるで近代アメリカの象徴のように思えたりして。

アメリカだってかつては多くの人々が信心深く、性モラルに厳しく、慎ましやかだったわけです。ところがある時を境に無神論が勢力を増し、ドラッグもセックスもやりたい放題な社会になってしまった。その原因はどこにあるのでしょう。もしかしたらロズウェル事件→宇宙人の存在が証明される→神の存在が否定される→じゃあ、なにやたったっていいじゃん! ・・・・という流れなのかもしれませんが(ないない)

皮肉なことにポール、ひいてはETはキリストと色々共通点が多かったりします。天からやってきて、数々の奇跡を起こし、地上の人々と心を通わせ、いっぺん死んだ後、また天へと帰っていく・・・という具合に(あ、ネタバレしちゃったcoldsweats01)。評論家の町山智浩氏は名前からポール=使徒パウロ説を取っていますが、わたしは普通にキリストをモデルにしてるんだと思ってます。
ただ、キリストは確かに多くの戒律からユダヤ人を解放しましたが(割礼や安息日、定期的に犠牲を捧げることなど)、「なんでもやっていいよ」とは言ってません。戒律でガンジメガラメになるのも不健全ですけど、モラルを破壊しまくるのも明らかにまずいです。大事なのはその間で自分なりのバランスを保つことではないかな~と。

バランスといえばこの映画もいささかアンバランスなところがあります。全体的に低予算的な印象が強いのに、ポールだけがやけによくできている。実際この映画の予算の多くはポールの造形に注ぎ込まれてしまったとか・・・ 映画人としてはどうかと思いますが、SFオタクとしては正しいと言わざるを得ません。『仮面ライダークウガ』冒頭の二話で教会を燃やしてしまい、年間の予算の半分以上をふっとばしたという話を思い出します。

Poru2_2とまあ小理屈をコネコネこねてしまいましたが、基本的には頭をからっぽにして楽しめる映画です。『宇宙人ポール』はまだ銀座や渋谷でしぶとく公開中。全国の劇場でこれからかかるところもあるようです。長寿と繁栄を・・・

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February 14, 2012

歯は命 トロイ・ニクシー 『ダーク・フェアリー』

Photo_6ここのところ精力的にプロデュースを行っているギレルモ・デル・トロ(そろそろ自分でも撮ろうな!)。そのデルトロ印の最新作は、「歯の妖精」に材を取ったゴシック系のモダンホラー。『ダーク・フェアリー』、ご紹介します。

事情で離れて住んでいた父の元に引き取られた少女サリー。しかし屋敷の修復に忙しい父はどこかよそよそしく、「母に捨てられた」という思いも手伝って、サリーはその心を閉ざしてしまう。父の恋人キムはそんなサリーに優しく接するが、少女はうちとけようとはしない。そんな折、サリーは地下につながっている通気口から怪しげな声を聞く。それは屋敷に昔から住む邪悪な妖精「トゥース・フェアリー」の声だった・・・

トゥース・フェアリーとはなんぞや。これは欧州のおとぎ話に出てくる空想上の生き物で、子供が抜けた歯を枕の下に置いておくと、お金と引き換えにその歯を食べてしまうという習性があるそうです。かわいいじゃん。確かデルトロ監督の『ヘルボーイ:ゴールデンアーミー』にも出てきたのですが、そっちでは目につくものすべてを片っ端からバクバク食い尽くしてしまうという、かわいげの欠片もないような連中でした

で、映画の感想なんですが、観ている間はそれなりにハラハラするものの、振り返ってみるといろいろ微妙というか笑えるというか。
少し前久々に「プロレスに筋書きはあるか」ということが話題になってましたが、これはそう、まさにそんな筋書きのあるプロレスのような映画(笑)
モンスターどもが本気を出せば、それこそ上映開始一時間以内でサリーをパクパク食べちゃえると思うんですよね。でもなんでかその襲い方が微妙にまどろっこしいんですw まるで「お客さんを楽しませるために二時間もたせないと!」と力の出し方をセーブしているかのようです。ま、古きよきプロレスもたまには悪くはないです。でもそれだったらもう少しわざとらしくないようにやらないと~

でもまあ作りこまれたお屋敷の内装や調度品なんかは観ていてそれなりに楽しい。デル・トロさんは本当に「古い屋敷」「子供」「お化け」の三題話がお好きなようで。彼が作った&関わった『パンズ・ラビリンス』や『永遠のこどもたち』と観比べてみたら、それぞれの監督の微妙な違いなどわかって面白いかもしれません。

で、ちょびっと結末をばらしてしまうと(未見の方は避難してください)

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この結末がまた微妙というかちょっとポカーンとしてしまいました。実はこの作品、1973年の『地下室の魔物』というテレビ映画のリメイクなんだそうです。で、この結末も元の作品を忠実に踏襲したもののようで。なにもこんな微妙なところをリスペクトしなくても・・・と思ったりしてcoldsweats01 まあ忘れがたいというか個性的というか、変に心に残る不条理な幕引きではありましたが。

Photo_5『ダーク・フェアリー』はそろそろ首都圏では公開が終わりそうです。その後は日本各地をぼちぼちとまよっていく予定。

ところでキム役の女優さん、どっかで観たような・・・と思って調べたらトム・クルーズの現かみさんのケイティ・ホームズでした。ダンナが『MI:ゴーストプロトコル』でこれまでの最高収益をはじき出そうとしてるというのに、かみさんは久しぶりに出たと思ったらこんなB級ホラーって、それは少し悲しくないか!? でもまあとりあえず復帰おめでとう! 

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February 10, 2012

東京五輪のその年に 山崎貴 『ALWAYS 三丁目の夕日’64』

Tyagawa1♪三丁目の夕日くらい多めにみてよ~ 前作で完結したと思われた『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ。ところがどすこい忘れたころになって帰ってまいりました。『ALWAYS 三丁目の夕日’64』ご紹介いたします。一作目の記事はコチラ。二作目の記事はコチラ

東京五輪の開催が予定されていた1964年(昭和39年)。鈴木さんちの一平くんも茶川さんちの淳之介くんも大きくなり、大学受験を控えていた。田舎から出てきたロクちゃんはすっかり一人前の整備士になったが、最近近所を通る男前の医師が気になる模様。一方茶川さんは連載してる児童氏で人気が急上昇している「緑沼ミノル」という作家に脅威を感じていた。そんな折茶川さんの元に喧嘩別れした郷里の父が危篤という報せが入る。

一作目と二作目が作中では半年しか経っていなかったのに対し、今回は6年もの年月が経っています。そりゃあ子供たちも成長するわけだ。最初はほっぺがまっかっかだったロクちゃん=堀北真希も、すっかり大人の女性になってしまいました。
そんな中、全く成長してないように見えるのが我らが茶川先生(笑)。いや・・・ むしろ退化している? 同じダメ人間としてはなんだか嬉しくなってしまいますね!
それはともかく、今回も前二作と同様、「血のつながらない家族」の不器用な絆がメインとなっております。鈴木さんは従業員のロクちゃんがろくでもない男にたぶらかされてるのでは、とやきもきし、茶川さんは養子である淳之介君に同じ苦労を味わわせまいと小説を書くことを禁じます。
縁もゆかりもなくても、同じ釜の飯を食って共に生活していると、情が芽生えて家族のようになっていく。人間ってのは基本的にそういうもんですよね。かえって血がつながっている方が下手にこじれるととりかえしのつかないことになったりして・・・ この映画でいうと茶川さんとお父さんがそんな感じですよね。
まあ赤の他人が一つ屋根の下で暮らすというのこともこの時代はよくあったのかもしれませんが、現代ではそういう状況・絆も生まれにくいのかもしれません。「だから昔はよかった」ってわけではありませんが。

以下はかなりネタバレしてますのでご了承のほど。
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今回かなり感心したのがさっき書いたことと矛盾するようですが、茶川さんの成長がきっちり描かれていることです。何もそこまでしなくても・・・という感じで淳之介君を追い出す茶川さん。そして彼が去った後でダーッと駆け出していく。そこでまたひし、と抱き合ったら一作目とまったく同じです。
しかし今回は厳しい目で淳之介君を見つめ、不器用な形でエールを送っていく。そして彼の前から姿を消したあとで「ありがとうって言いたいのはこっちだよ。お前がオレをどん底から救ってくれたんだ」とつぶやきます。
一作目の時はあれでよかったのです。二人はお互い傷を癒さなければならなかったのですから。しかし傷がもうすっかり癒えたのなら、それぞれ次のステージに進むために、「依存」から脱しなければいけない。これを成長と言わずしてなんと言いましょう。茶川さんの専門って児童文学じゃなくって純文じゃなかったっけ、という疑問はひとまずおいといて。

さて、これは個人的な話ですが、わたくし一作目と二作目は友人とそのお母さんと観にいったのですね。二人ともこのシリーズが大層好きで。しかし前作から四年の間にそのお母さんは亡くなられてしまいまして。一緒に観に行けたのはいい思い出だな・・・と物寂しく思ったりしたのでした。

Tyagawa2_2『ALWAYS 三丁目の夕日’64』は現在大ヒット公開中。奇しくも東京タワーもぼちぼちスカイツリーに跡目をゆずるようですが、このシリーズ、そこまで続いたりして・・・

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February 03, 2012

決定! 第一回人間以外アカデミー賞!(2011年度)

こないだ車を運転しててふと思ったのですが、どうしてアカデミー賞って人間にしか与えられないのでしょう。ジェンダーフリーのこの時代に、これってすごく不公平なことだと思うんですよね。でもアカデミーがあげないならわたしがあげればいいじゃない! ということで開催することにしました。「第一回人間以外アカデミー賞」。面倒くさいので記事へのリンクははってません(やる気ねー)。それではぐっと下等なやつらから参りましょう。

Photo☆昆虫・無脊椎動物部門 該当者なし いきなりかよ! すいません。思いつきませんでした。先が思いやられます・・・

☆魚介系部門 『ピラニア3D』よりピラニアさん ワタクシこの映画観てないのですけど、映画ファンの皆さんに大評判だったので。次点に『ブンミおじさんの森』のスケベナマズ、『ランゴ』の水槽のオモチャ、『メアリー&マックス』の歴代のヘンリー。今年はお魚さんの当たり年でした

☆爬虫類・両生類部門 『ランゴ』よりランゴ トカゲなのに主人公。しかも天下のジョニー・デップが演じてるということで。次点はやはりランゴのガラガラヘビさんやヴォルデモードさんのペットなど。

☆小動物部門 『ナルニア国物語 第三章』よりリーピチープ
☆ペット・畜産系部門 『イリュージョニスト』よりウサギちゃん
はやくも飛ばし気味になってきました・・・ ちっこいくせに私の涙腺をいたく刺激してくれた二匹。『イリュージョニスト』の真のヒロインはこのウサギちゃんですよ!

110607_184122☆植物部門 『緑子』より緑子ちゃん
☆鳥部門 『ブラック・スワン』よりニナちゃん
『ブラック・スワン』の人はかなりの割合で人間ですが、クライマックスではほぼ鳥になってたと思うので。時点に『メアリー&マックス』のニワトリ

☆野生動物部門 『ファンタスティック Mr.フォックス』より父さんギツネさん 「野生」というにはだいぶ文明化してましたが・・・ 『フォックス』では他にも目玉を回してたアナグマ?さんやアル中のドブネズミさんも忘れがたいです。

☆類人猿部門  ここは当然『猿の惑星 創世記』のシーザーさんで。次点に『ブンミおじさん』のせがれ

☆恐竜その他絶滅した動物部門 『ツリー・オブ・ライフ』の首長竜 ピー助ええ!!(ぴゅーい)

110808_180312続きまして人間だけど人でなしな二部門
☆マッドサイエンティスト部門 『ムカデ人間』の博士 次点に『緑子』の東方の三博士みたいな人たち。五人いたけど

☆殺人鬼部門 『冷たい熱帯魚』のでんでんさん これまた観てないんすけど

☆ミュータント部門 『X-MEN ファースト・ジェネレーション』よりマグニートー氏 ミュータントを「人間以外」って差別だ! とか言われそうですが、まあミュータントなんて現実にはいないし

☆スーパーヒーロー部門 『キャプテン・アメリカ』よりキャプテン・アメリカさん 日本では不遇だったので・・・ あんなにがんばってたのに!crying

ここからさらに現実離れしていきます・・・

Photo_2☆幽霊部門 『パラノーマル・アクティビティ3』のなんか
☆ゾンビ部門 『コリン』よりコリン君
この二本も観てません

☆モンスター部門 『ピラニア3D』よりピラニアさんたち ピラニア二冠です。『トワイライト』の吸血鬼とか『赤ずきん』の狼男もいるんですけど、なんか連中草食系っぽいんですよね。モンスターはもっとガツガツしてほしいです

☆妖精・妖怪部門 『テンペスト』よりエアリアル ベン・ウィショーが素っ裸でがんばってました。

☆ドラゴンほか伝説の生き物系部門 『ナルニア国 第三章』よりユースティスが変身したドラゴン ちょっと弱いかな・・・ 次点に『エンジェル・ウォーズ』のママドラゴン

110723_211018☆神様部門 『マイティ・ソー』よりソーさん
☆悪魔部門 『マイティ・ソー』よりロキくん
兄弟は仲良く。

さて、ここでまたちょっと現実的?になりまして
☆友好的宇宙人部門 『宇宙人ポール』よりポールさん 明日観てきます。

☆侵略系宇宙人部門 『GANTZ』より星人の皆さん 特に第一部の加藤星人さんとおこりんぼう星人さん。今年は他にもたくさん宇宙人が侵略してきましたが、彼らと比べると個性が弱かったですね。

☆微妙系宇宙人部門  なにしに来たんだかよくわからない連中です。『モンスターズ/地球外生命体』の巨大クラゲさんたち

☆ロボット部門 『電人ザボーガー』よりザボーガー君 赤いシグナル非常のサイ~ン~ 次点に『リアル・スティール』のアトムくんと他のみなさん

それではいよいよオーラスです。

20070818181134☆大賞 『ハリー・ポッターと死の秘宝PART2』よりヴォルデモードさん 『トランスフォーマー ダークサイドムーン』のメガトロンさん 大賞ってかぶっちゃけ功労賞ですね。ヴォルデモードさんは十年八作品にわたってようもまあお話をひっぱり続けてくれました。このじらし上手!
メガトロンさんは三作品に渡ってさんざんやられ続け、今回なんか主人公の窮地を助けてやったのにちっとも感謝されず一刀両断の憂き目に。あまりに気の毒だったのでせめてここで栄誉を讃えます。と言いながら画像がコンボイだし・・・

次回があるかは・・・わたしの根性と気分次第ですね。それではみなさんまた来年~

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February 01, 2012

宇宙からの名刑事 『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』

090502_18352535周年記念ということで、過去のレンジャー系の世界をすべて融合してしまった恐るべき『海賊戦隊ゴーカイジャー』。しかし彼らが融合してしまったのは戦隊系だけではなかったのでした。驚くべきことに、宇宙からあの名ヒーローまで呼び寄せてしまったのです。というわけで『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』、紹介いたしましょう。

宇宙支配を目論む悪の軍団、ザンギャックと戦い続けるゴーカイジャー。そのゴーカイジャーの旗艦が、突如として謎の円盤に襲撃される。やむなく地上に不時着した彼らの前に現れたのは、伝説の宇宙刑事「ギャバン」だった。

ここでいうギャバンとはもちろんフランスの名優、ジャン・ギャバンのことではなく、1982年に放映されて好評を博した特撮ヒーローのことです。
当時ウルトラやライダーが一段落し、「これまでにないヒーローを」ということで東映が社運をかけて送り出したキャラクターでした。宇宙なのに刑事・・・ってとこがなんかすごいですよね。ということは宇宙には警部や巡査もいるのか?ということはさておき、そのメタリックなボディや独特な世界観がガキんちょたちのハートをとらえ、番組はけっこうなヒットを飛ばしたのでした。
確かにこのギャバンのデザイン、今見てもまったく古さを感じさせないかっこよさに満ち溢れています。しかし『シャリバン』『シャイダー』といった続編が作られたものの、以後ギャバンの雄姿は30年近くにわたって表に出ることはなかったのでした(フランスで大人気になったり、アトラクションショーでデカレンジャーと共演したことはあったようですが)。

で、ここでどういうわけか突然の復活となったギャバン。実はわたし放映当時それほどのファンでもなかったのですが、予告編で久しぶりにその姿をスクリーンで見て、あまりのテカりっぷりに思わず胸がズキュウウウンンとしてしまったのでした。実は昔のギャバンのスーツというのは、スタッフの姿を反射してしまったりメンテナンスが大変だったりということで、本当のメタリックではなくつや消しシルバーだったのだそうです。子供の頃はそれでもけっこうピカピカしてるように見えたんですがねえ。しかし現在は映像処理の技術により、理想通りのギャバンが実現できたとのこと。技術の進歩万々歳であります。

今回特に印象深かったのは、ゴーカイジャーのリーダー、キャプテン・マーベラスが少年時代にギャバンと会っていたというくだり。一度聞いたら忘れられない『ギャバン』のあのテーマソング・・・ とりあえず引用いたしましょう。

男なんだろ グズグズするなよ
胸のエンジンに火をつけろ
オレはここだぜ一足お先 光の速さで明日へダッシュさ
若さ 若さってなんだ 振り向かないことさ
愛ってなんだ ためらわないことさ
ギャバン あばよ涙 ギャバン よろしく勇気
宇宙刑事ギャバン

三分程度のエピソードの中に、見事にこの歌詞そのまんまのドラマが再現されている。この世にお歌は数あれど、こんなに十二分にドラマ化してもらえる歌はそうないでしょう。
ギャバンを三十年前演じた大葉健二さんがそのまんま演じているというのもすごいですね。「50代の女性がセーラー服を着る恥ずかしさ」とおっしゃってましたが、長いことスキンヘッドだった頭をちゃんとフサフサに戻して気合十分で臨んでおられます。ちなみにこのスキンヘッド、『キル・ビル』で起用したタランティーノが「『影の軍団』で見てセクシーだと思った」と語ってます(笑)

さらには大葉さんが演じた戦隊ヒーローのバトルケニア、デンジブルーも同時に登場するという大盤振る舞い。まさに大葉ファンによる大葉ファンのための大葉ファンの映画といっても過言ではないでしょう(笑)

Photoそんな『ゴーカイジャーVSギャバン』、初登場第二位というこれまた見事な成績。世の中には思った以上に大場さんの需要があるのかもしれません。これを機にまた「宇宙刑事シリーズ」も復活するといいですね。ついでに言うなら東映さんは『全戦隊VS全ライダー』を作る前に『八手三郎大集合』映画を作るべきだと思いますよ!

 


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