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December 06, 2011

幾つになっても34 ポール・W・S・アンダーソン 『三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』

Photo余裕こいてたらまたまた未消化レビューをためこんでしまいましたよ! もうじき毎年恒例の年間ベストも決めにゃいかんというのに! (決めなくても誰が困るわけでもないけど)。・・・というわけで今日からちょっと気合入れなおしてまいります。強化週間の第一弾は『バイオハザード』のポール・W・S・アンダーソンが、古典的チャンバラ劇に挑んだ『三銃士 王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』いってみましょうか!

時は17世紀フランス。宮廷ではリシュリュー枢機卿と王妃アンヌ・ドートリッシュが覇権をめぐってしのぎを削っていた。ガスコーニュ育ちの銃士志望の若者・ダルタニヤンは、花の都パリでリシュリューと対立している国王直属の「三銃士」とめぐり合ったことにより、王宮とそして英仏を巡る政争に巻き込まれていくことになる。

いや~、私こう見えて三銃士にはうるさいんですよ。子供のころ児童版を読んで以来、ワンワン三銃士、アニメ三銃士、1993年の劇場版、仮面の男、人形劇・新三銃士といろいろ観てきましたから。ポール・W・S・アンダーソンが監督すると聞いたときは、きっとトラップの張り巡らされたベルサイユ宮殿で、二時間えんえんと人体がバラバラにされるような映画になるのでは・・・と危惧しましたが、まあ前と同じことをやってもしょうがない! この際わが道をつきすすめ! と開き直って鑑賞に臨みました。まあ予想は・・・20%くらい当たったかな(笑) おなじみのトラップ描写はちょこちょこありましたが、同じとこにずっと閉じこもってたわけではないし、お子様でもそれなりに観られる映画になってたし。PWSAもこういうファミリー層にもアピールできるような冒険ものが作れるようになったんだなーと。

しかし自分のスタイルを捨ててまでキッズにアピールしたというのに、興行はアメリカでも日本でもイマイチのようで・・・ たぶんこの企画、『パイレーツ・オブ・カリビアン』がヒットしたもんだから、似たような時代チャンバラを・・・ということで出てきたんじゃないでしょうかね。しかしそれだけじゃヒットに結びつかないというのは、『プリンス・オブ・ペルシャ』が証明したばかりじゃないですか。一方で『タイタンの戦い』なんかは本国ではそこそこヒットしている。
果たして『パイカリ』『タイタン』にあって『プリンス』『三銃士』にないものとは・・・ それはぶっちゃけ小汚さ・あるいはグロさじゃないかと思いますw
子供たちっていうのはやっぱりキンキラキンの貴族や宮殿より、不気味らしいアウトローや怪物に惹かれるものなのではないでしょうかね~

ま、世間の評価はともかく、個人的にはなかなか楽しませていただきました。飛行船のバトルはド派手だったし、キャストも『三銃士』おなじみの面々にそれぞれはまってたし。
ちなみにわたしが『三銃士』ものを観るときに特に注目しているところは二つ。ひとつは悪者のロシュフォールがどれくらいかっこいいかとということ。いや~、わたしが『三銃士』で一番好きなのはこのキャラクターかも。原作でも最初こそえらい憎たらしいキャラなんですけど、終盤ではなかなか男気を見せてくれます。少年ジャンプとかでよくあるパターンですね。まあこの映画での再現度は・・・60点くらいだったかな・・・

もうひとつはヒロインのコンスタンスが原作どおり「人妻」なのか、その辺はスルーしてるか、という点。青少年が主人公の冒険ものとしてはヒロインが人妻ってのはかなりやりづらいと思うんですよね(笑) だからこそアレンジャーの皆さんもどうしようかと悩むところだと思います。今回はまあ「未婚のピチピチ娘」ということにしたようですが、結局目立ってるのはコンスタンスよりもやっぱり人妻(ミレディー)だったりして・・・・

Photo_2PWSAらしく観終わったあとにはな~んも残りませんが、観ている間はワクワクスカッとする一本。ちなみに隣のイラストはミラ・ジョボビッチ演じるミレディーのつもりです。例によって全然似てませんが、そう思い込んで気合をいれればミラ様に見えるはず。ふんっ(気合い)


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Comments

ポール・W・S・アンダーソンにしては割りとオーソドックスだったよね。ストーリーも飛空船が出てきてからはともかく、前半は割りとオーソドックスだったし。
私は本編もさることながら、もうとにかくTOHOシネマズの吉田君が「オーリーもさんじゅうしー!」ってのか忘れられなくて。w

Posted by: KLY | December 07, 2011 12:17 AM

>KLYさん

毎度ありがとうございます

>ポール・W・S・アンダーソンにしては割りとオーソドックスだったよね

そうですね。「どこのルパン三世だ!?」というようなオープニングはいかにもポールWSでしたが

考えてみればTOHOでかかる映画というのはロペや鷹の爪団のマナームービーよりも面白くなくてはいけないわけで。いまタイアップしてる『Friends』もがんばってほしいものです

Posted by: SGA屋伍一 | December 07, 2011 11:26 AM

こんばんは!
ストーリーの本筋は、わりとまともでしたよね〜。
どうせなら、もっとはじけた方が面白かったかもしれませんけど。
まあ、一番目立っていたのは、ミラでしたね。
ルイ13世のおとぼけ顔が結構楽しめました。

Posted by: ルナ | December 18, 2011 12:16 AM

>ルナさん

こんばんは! お返しありがとうございます
ポール・W・Sらしいハチャメチャさもありましたが、本筋は意外と原作に忠実で驚きました(笑) 
ミレディーがコンスタンスよりも目立っていたのは、やっぱり監督の奥さんびいきだと思います
ルイ閣下は最初の方はいらつく子でしたが、だんだんかわいく思えてくるキャラでしたね

Posted by: SGA屋伍一 | December 18, 2011 08:14 PM

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