メガネと魔法の十年 デビッド・イェーツ 『ハリー・ポッターと死の秘宝 part2』ほか
むかしむかし・・・ じゃないか。一応現在、イギリスの地方にハリーというメガネの魔法使いっ子がいました。ハリーくんは子供のころからダースベイダーみたいなヴォルデモードという大魔王に因縁をつけられていました。魔法学校に通いながらヴォルデモードのちょっかいをかわしてきたハリーくんでしたが、とうとう最終決戦の火蓋が切って落とされました。
というわけでいまさら説明するのもむなしい大人気シリーズ『ハリー・ポッター』。このたびとうとう完結編『死の秘宝part2』をもって、約十年にわたる劇場版も幕となりました。わたくし『死の秘宝part1』をかっとばした状態で観たのですが、とっても楽しみました。ただ「スネイプ先生に泣けた」とか、「グズのネビルがいいかっこ見せてくれて気持ちよかった」とか、「立てひざで着地する巨人像がかっこよかった」とか普通の感想しか出てきません。ので、今回は勝手にシリーズの印象を自分の思い出とからめて語っていきます。あと怪獣度も。
まず一作目『賢者の石』は2001年の暮れに公開。いまと比べるととってもかわいらしくて、のんきな映画でした。一作目の新鮮さということもあるけれど、私はいまだにこの『賢者の石』が一番好きかもしれません。これが公開された時は朝刊の配達をはじめたばっかりで、眠い目をこすりこすり姉と観にいった記憶があります。怪獣度9。
二作目『秘密の部屋』は翌2002年の暮れに公開。印象としては「一作目とだいたい同じ話だったなあ」と(笑)。この二作目まではいまはなき小田原のオリオン座という劇場で観たのでした。その後シネコンにおされてなくなってしまいましたが、ひなびた感じのいい劇場だったのになあ。神奈川県民ニュースとか、また観てみたいものです。怪獣度8。
この辺までが第一期? 監督はクリス・コロンバス。
三作目『アズカバンの囚人』は少し間をおいて2004年の夏に公開・・・ だったのですが、先に原作も読んでいたせいかなんとなくスルー あとで地上波で観て「テレビサイズで十分だな」と思いました。犯人?の意外さはシリーズ中ピカイチだと思うのですが。このくらいかなあ・・・ ネットにはまり始めたのは。それまでは携帯も持たないアナログ人間だったのに。怪獣度4。
四作目『炎のゴブレット』は2005年の暮れに公開。ブログを始めた関係で前より鑑賞本数が増えたため、劇場で観ました。でもこれはスクリーンで観てよかった。やっぱり少年漫画的なスポーツ大会は手に汗に握ります。おまけにドラゴンまで出てくるし。怪獣度8。原作はこの辺から上下に分かれだしたために脱落。
この辺までが第二期でしょうか。監督はそれぞれアルフォンソ・キュアロンとマイク・ニューウェル。
そして以降はデビッド・イェーツがすべてメガホンを取っています。氏の趣味ゆえか、ラドクリフ君がおやじっぽくなったせいか、シリーズはどんどん暗い方向へ突っ走ります。
五作目『不死鳥の騎士団』は2007年の夏に公開。この時期ちょうど原作もめでたく完結を迎えました。これも劇場で鑑賞しましたが、個人的にはイマイチだったかな~ ピンクの電話みたいなおばさんが生徒をネチネチいたぶる描写がくどかったので。怪獣度も微妙で6くらい。このころが一番ブログに熱を入れてましたかね・・・・ あちこちに積極的にお邪魔したりして。去年の暮れからお休みしてる由香さん、元気かしら。
六作目『謎のプリンス』は2009年の夏に公開。これさえ観ればあとひとつ!と意気込んでいましたが、「完結編は二部作」と聞いてなんかサーっと冷めてしまいました(笑) というわけでこちらは先月末のアナログ終了間際にようやっと地上波で観ました。最終章に向けて盛り上がるのかと思ったら、ロンの恋バナとドラの悪バナがメインでハリーの影がえらい薄かったような。怪獣度もシリーズたぶん最低の1か2。でかいクモが死んでたくらい?
七作目『死の秘宝part1』(2010年冬公開)は前述の通りスルー。せめて復習上映のときに観とけばよかった・・・ そして八作目『死の秘宝part2』にいたるわけですね。怪獣もかなり大暴れで10くらいいってるのではないかと。
ちなみにどうでもいいことですが、この完結編の公開の少し前に長年務めていた新聞屋さんを辞めました。ハリポの十年はわたしにとっては朝刊をくばっていた十年だったのです。
この場を借りて謝罪いたします。1,2作目公開時、わたくし「絶対最後まで映画化できねえだろw」とか思ってました。ところがシリーズ七作すべて網羅しての映像化、脱帽というほかありません。007とかゴジラとか無限に後付けできる一作完結ものはともかく、大長編としての八部作というのは今後少なくとも二十年くらいはでてこないのではないでしょうか? 『ナルニア』が早くも息切れしてるのを見るとなおさらそう思います。
この十年で、ハリーくんもラドクリフくんも実にたくましく成長いたしました。そして自分はまったく成長していないな・・・・ しゃれになりませんね。ではまた。
Comments
吾一君の10年との重なり具合が面白いです。
でもそうだよね、我々世代の10年て社会人になってからだから
いろいろあったなぁと。
そういう意味では『トイ・ストーリー』的な時代の流れも加味された
価値観があったんでしょうね。
Posted by: KLY | August 25, 2011 11:56 PM
この作品も10年か。
当時は、いろんなアニメや漫画で原作者がこの作品で一山当てた事をネタにされていたのが懐かしい。
強気の完結編二部制はエヴァを思い出した。
気がつけば、我々の関係も高山彦九郎と林子平みたいになったがまだ七年やね(笑)。
10年と言えばゾイドのアニメも10年前に始まったな。
ガンダムが一休み状態なので(ユニコーンはアナハイムの傍若無人ぶりが嫌になるので……)アニメ見たけど、面白いな。
ライガーゼロをフル換装で手に入れたのはいいけど、換装が面倒〜。やはりブレードライガーがいいな〜と思ってたり。
そろそろ、新しいトコでブログを再開したいと思ってます。専門コミュは雑音が五月蝿いからな。
Posted by: まさとし@葛城 | August 26, 2011 06:44 PM
>KLYさん
まさにそうですね。原作第一巻が発売されたのが、わたしが大学卒業してまもなくですから。そしてそうそうにまともな社会からドロップアウトしていまにいたるわけです。あはははは・・・
しかし本当に月日の経つのは早いですね。七年かかった『SW』新三部作からも、もう6年近く経ってしまいました・・・・
Posted by: SGA屋伍一 | August 27, 2011 05:34 PM
>まさとしさん
どもー
当時というとどんなネタマンガがはやっていただろう。それすら記憶が怪しいです。『勝手に改蔵』あたりでしょうか?
>我々の関係も高山彦九郎と林子平みたいになったがまだ七年やね(笑)。
そうですなー まさとしさんと夜更けの空き地で決闘したことはないけれど(笑)
ガンダムはぼちぼち新しいのが始動しそうですが、まさとしさんが気に入るかどうかは・・・ 確か一時期『SEED』で盛り上がった「土6」という枠でやってたんですよね、ゾイド
わたしも当時ライガーゼロ買いましたけど、オプションパーツはスルーしましたよ・・・ 個人的にゾイドはモーター系よりゼンマイ系のほうが好きでした。前に言ったかもですが、また再販してくれんかしら
新ブログ開設したらまた教えてください。では
Posted by: SGA屋伍一 | August 27, 2011 05:42 PM
こんばんは☆ごいちゃんはそっか、新聞を10年配ってたんだね〜
それはまさに同じ期間だね、
blogも10年頑張ってよ!
>いまと比べるととってもかわいらしくて、のんきな映画でした。
確かに〜。
私1だけはDVDで当時出た時に観たんだけど、
なーんだ面白い!って。
私はどれが面白いかなぁやっぱり純粋に魔法がいっぱい出て来た頃が面白かったかもね〜★
ところで最初の絵は誰だろ。
最後は、スネイプ???
Posted by: mig | August 27, 2011 10:48 PM
伍一君☆ハリポタ完結スコ~
大学卒業して朝刊配って10年って、若っ!
うちは娘がハリーと一緒で、11歳から始まって、いまや21歳ですわ。
そういう意味でも私にとっては、ハリーが無精ひげになっちゃって、少なからず残念な気持ちと、娘が朝帰りをして浮かれ気分で昼間寝ている姿が重なって・・・・(汗)
しかし、かたやヴォルディモートを倒して世界を救っていると言うのに~
私もようやくパート1から続けて観たので、まもなくUPします。帰ってきてから~
Posted by: ノルウェーまだ~む | August 28, 2011 06:00 PM
>migちゃん
一日遅れでごめんなさい。昨日はいろいろあって十時くらいで死んでた・・・
ブログ十年まではあと3、4年? お互いがんばろう(笑)
誰かが解説で書いてたんだけど、このシリーズって最初のうちは楽しそうな食事のシーンがいっぱいあったんだよね。それが後半になるにつれどんどんなくなっていって、今回なんか一回もなかったような? その辺からもシリーズの変遷が伺えるよね
最初の絵は藤子不二夫先生の『魔太郎がくる』。なんかハリーくんに似てたので・・・ で、最後は一応ハリーくんのつもり。本当に絵の腕は進歩しないなー
Posted by: SGA屋伍一 | August 29, 2011 08:33 AM
>ノルウェーまだ~むさん
ども。これが最後んすこー
正確に言うと卒業したすぐあとに、夕刊だけ配ってた時期が4年ほどあるのです。ということは・・・いま何歳でしょう(笑)
>かたやヴォルディモートを倒して世界を救っていると言うのに~
いやいや、若さは無限の可能性ですからね! お嬢さんもいいものいろいろ持ってるようだし、今後どのように花開くかわかりませんよ
それにしてもラドクリフくんもすごいですよね。いまや世界で有数のお金持ちですから。あやかりたい・・・・
帰ってきて(笑)記事書かれるのをお待ちしております~
Posted by: SGA屋伍一 | August 29, 2011 08:55 AM
SGAさんこんにちは♪遅ればせながら自分もようやく鑑賞いたしました。
ハリポタの10年がSGAさんにとって新聞配りの10年なら、自分は職場勤めの10年ってとこでしょうか?今思えばこの頃にちょーど今の職場に入ったのでした。まあ10年も経ってしまいますと立ち位置も変わるもので、ブログの更新頻度も年々ひどくなっちゃってますし、自分もハリポタ年代で見ると「炎のゴブレット」辺りが一番ブログ活動が活発だった気がします^^;文章力とか全然変わってないんですけどね。SGAさんも絵が全然変わってない?そこに痺れる憧れる!
・・でもこういうシリーズ作品は興収如何によって簡単に頓挫しちゃうのがあれですけども、その点ハリポタは頑張ったと思いますよねぇ。シリーズ全作の映画化と聞いた時は遠いなぁと感じたものの、気が付いたらコンプリートw
後釜だと思ってるナルニアももうちょっと頑張ってほしいですよね(汗
Posted by: メビウス | December 06, 2011 01:42 PM
>メビウスさん
おはよっす。おお、出張からお帰りになられましたか! お疲れ様でした。
メビウスさんにとってもこの十年はいろいろ意義深い十年だったようですね。部下ももたされ、責任も増え、いよいよ会社にとってなくてはならない人材になってきたというとこでしょうか? それにつれて忙しさも増すのでしょうけど、折を見てブログの更新の方もぜひお願いします(笑)
ハリポタ完全映画化は、やっぱり今の子供たちに人気があった、というのが大きいかと思います。そういう意味ではハリポタの八作には及びませんが、『トワイライト』シリーズなんかもけっこうがんばってますよね。わたし一本も観た事ないんですけど
Posted by: SGA屋伍一 | December 07, 2011 10:48 AM