ニューヨークの王様 神山健治 『劇場版 東のエデンⅠ The King of Eden』
それでは劇場版『東のエデン』パート1参ります。今回はテレビシリーズともどもネタを完バレしてますので、どうぞご了承ください。
身を挺してミサイル攻撃から日本を救った滝沢は、咲の前から忽然と姿を消した。カメラにとらえられていた彼の姿は、若者たちの間で「キング」と名づけられ、噂を呼ぶ。数ヵ月後、咲は滝沢の残した言葉を頼りにニューヨークへ赴く。彼を見つけ出し、その支えとなるために・・・・
アメリカを舞台に、めぐりあう少年と少女。しかし少年は記憶を失っていて・・・・ テレビシリーズ第一話を思い出させる始まりです。違うのは、場所がNYであることと、滝沢が服を着ていること。
今回未登場のセレソン4人がどんな風に出てくるのか楽しみにしていたのですが、出てきたのは一名のみ。その上思わせぶりな割りには、なかなかにしょぼい野郎でした。
わたくし「もしや・・・」と思ってついネタバレを調べてしまいました。そしたら残り三名はどうやらちゃんとした形では出てこないようで。なんじゃそら・・・ だったら最初から数減らしておけばよかったのに。まあそうするとサッカーチームの数にはならなくなってしまうわけですが。
一番印象に残った場面は、やはり夜の遊園地で滝沢が自分の子供のころを思い出すくだり。「子供のころ、母親は忙しかったから、俺は一人で映画ばかり見させられてたんだ・・・」 確かオダギリジョーもインタビューでそんなこと言ってたなあ。もしかしたらタッ君のモデルってオダギリだったりして(笑)
タッ君と咲っぺがときめいている間に、「東のエデン」チームは二人を全力でサポートします。そしてしのぎを削るセレソンNo.1とNo.2。いったい日本をどういう風にもっていけばいいのか。どう変えればいいのか。彼らは思い思いに自分の信じる道を語ります。
「エデン」というタイトルから思ったのですが、いまの日本ってキリストの時代のイスラエルと色々似ているなあと。
そこそこの資力と平安さえ得ているものの、常に強国の言いなりで、指導者たちは腐敗し、格差は広がる一方。人々はそんな袋小路から連れ出してくれるような、救世主がいればいいのに・・・と願います(あきらめの方が強いかもしれませんが)。
その線でいきますと、滝沢君はそんな現代日本のキリストのようなキャラとして考えられたのでしょう。この劇場版1は、キリストの復活のくだりを描いたエピソード。死から甦った救世主は、果たして日本をどう導くのか。
できたらもう少し劇場版らしい派手なアクションなど欲しかったところですが、まあ今回はつなぎということで我慢しましょう。
そして話は劇場版パート2で真の完結を迎えるわけですが、これ近場でやってくれるのかなあ。わたしが『Ⅰ』を見にいったら平日の昼とはいえ客が二人しかいなかったので、なんだかイヤな予感がします。
ジョ○ランド沼○さん、おたくの誠意、信じてますよ!
もちろん主要都市部では(『Ⅱ』も含めて)もう公開終了。最悪の場合はDVDか・・・
Comments
東のエデンは、神山監督だから観なきゃいけないのに
完全に乗り遅れ
いますぐイッキミして、映画館に駆け込むべきかしら。
てゆーかもう終わってるか・・・
「アイアンマン2」観てきました!
とっても楽しかったですー
それと「告白」2回目に行ってしまいました。
Posted by: kenko | June 16, 2010 08:36 PM
>kenkoさん
こちらにもども!
神山監督はまったく名前を存じてなかったのですが、テレビ版攻殻機動隊の方だったんですね! わたしはこっちの方は全然未見だったりします
全部で13話しかないので、一気見しやすいと思いますよ。たぶん「攻殻」よりもっとほのぼのしたお話です
わたしも既に『告白』と『アイアンマン2』見ました。『告白』はここ数年の邦画の中では、インパクトナンバー1ですよ・・・
Posted by: SGA屋伍一 | June 17, 2010 10:49 PM