あなたの罪を数えましょう 湊かなえ・中島哲也 『告白』
『下妻物語』『嫌われ松子の一生』の中島哲也監督が、ベストセラーを完全映画化。いま最も注目されている映画といっても過言ではない『告白』。ご紹介いたします。
それは三学期の終了式の出来事。担任の森口悠子は、生徒たちを前に淡々とHRを続ける。牛乳が体にいいこと。教師を辞めること。いままでの教師人生。最愛の娘への思い。娘の死。次第に異様な空気に包まれていく教室。そして森口は衝撃的な一言を放つ。「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」
中島監督といえばファンキーでC調な作風で知られている作家。あの「悲しくて悲しくてとてもやりきれない」『嫌われ松子』でさえ、あんなににぎやかな映画にしてしまわれる人。
ところが今回はおふざけはごくごく最小限にとどめられていて、全編にわたり神経が磨り減ってしまうような緊張感がみなぎっております。
ビジュアルもこれまでは極彩色の華やかなものとは違い、薄暗いどんよりとした、しかし透明感のあるバックが多様されています。個人的になんだかとても落ち着くというか、郷愁を誘うような映像でした。
わたしのように学校にいい思い出ばかりあるわけでない者にとっては、そのイメージは決して青空のようにさわやかなものではありません。それでもそこを思い出し、久しぶりに目にすると、どうにも懐かしくてたまらないのです。
わたしたちはエンターテイメントを楽しむときに、「この人はこういう性格で、こういう風に考えてるんだろうな」と想像します。そして大抵はその通りだったりします。
しかし現実はどうか。果たしてその人が自分の思うとおりの人で、何を考えているのか。それを確かめるのはとても難しい場合があります。
この映画の登場人物たちは、それぞれ、気にかかる人が「きっとこういう人に違いない」と信じます。我々観客もほぼ彼女たちと同じ見方をすることでしょう。
しかし少年A、少年B、そして森口は淡々とした告白でそうした想像を裏切ってくれます。その重苦しさは並大抵のものではありません。
ただ松たか子演じる「森口先生」に関しては・・・ とここから映画は愚か原作の結末までネタバレしてるのでお気をつけください。





最後に森口がああいう行動に出たのはなぜなのか? 単に復讐のためだったのか?
わたしは本当に教育のためであったのだと考えます。理由は美月と再会したあと、彼女が雨の中号泣するシーン。あそこで彼女は憎むべき存在だった修哉の別の面を知り、激しく動揺したのでは? 実はここは、原作にはない映画オリジナルのシーンです。
中島監督という方は、噂を聞く限りではいろいろ曲者なところもあるようですが、これまでの作品を見る限りでは、基本的に優しい人、愛情豊かな人だと思います。子供も決して嫌いではないはず。ただそれをストレートに出すのに、どうしても照れがあるというか。これまた原作にはないラストの「なーんてね」。これなどもそんな深い意味はなく、単に中島監督一流の「照れ隠し」なのでは、と考えます。
だから修哉の母親が建物ごとふっとぶのはあくまで彼のイメージであり、「あそこに爆弾を置いた」というのは森口先生のハッタリなのではないでしょうか。
・・・とまあ言ってるそばからまたしても勝手な思い込みをダラダラと述べてしまいました。説得力ゼロですね(笑)
映画ファンの評価する映画と、世間一般でバカ売れしてる映画というのは往々にしてズレがあるものです。しかしこの『告白』は映画ファンからも高く評価され、興行成績も並外れている。そういう映画はここ最近ほかに思い当たりません。自分としても、ここ数年見た邦画の中ではもっとも衝撃的な作品でした。
そういうわけで原作も昨日一気に読んでしまいました(←のせられやすい)。こちらのレビューも近々書きたいものですが、そういえば読書感想も三本ばかりたまってたなあ・・・ あはは・・・
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ほとんど原作通りに
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松たか子の森口先生は、
クールな冷酷さで怖かったです。
岡田将生のKY熱血教師は
滑稽なだけに、なんだか
可哀想だったかなぁ〜。
思った以上に生徒役の若者たちが
良かったです。
終業式後の雑然としたホームルームで、
教壇に立つ担任の森口悠子(松たか子)が静かに語り出す。
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娘は事故で死んだのではなくこのクラスの生徒に殺されたのです」
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明日も仕事があるので、このレビューは短信でごめんなさい。
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◇
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» 【映画】告白 [新!やさぐれ日記]
▼動機
バカにしに
▼感想
驚くほど良く出来た映画化
▼満足度
★★★★★★☆ いいかも
▼あらすじ
とある中学校の1年B組、終業式後の雑然としたホームルームで、教壇に立つ担任の森口悠子(松たか子)が静かに語り出す。「わたしの娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではなくこのクラスの生徒に殺されたのです」教室内は一瞬にして静まりかえり、この衝撃的な告白から物語は始まっていく……。
▼コメント
恐ろしく、良く出来た実写映画化だった。
この原作小説に... [Read More]
Tracked on July 05, 2010 10:33 PM
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久しぶりに、映画を観て息詰まるような感覚を覚えました。
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主演の松たか子の演技も、凄まじいの一言。
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» 告白 [映画的・絵画的・音楽的]
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Tracked on July 18, 2010 06:51 AM
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映画「告白」公式サイト
映画「告白」映画情報(eiga.com)
○作品情報(eiga.comより)
監督・脚本:中島哲也
プロデューサー:石田雄治、鈴木ゆたか、窪田義弘
原作:湊かなえ
撮影:阿藤正一、尾澤篤史
照明:高倉進
美術:桑島十和子
製作国:2010年日本映画
上映時間:106分
映倫指定:R15+
配給:東宝
キャスト:松たか子、岡田将生、木村佳乃
○ストーリー(eiga.comより)
2009年本屋大賞を受賞した湊かなえのミステリー小説を、「下妻物語」「嫌われ松子の一生」の中島... [Read More]
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Comments
こんばんは!(*◕‿◕*)
私は、原作を先に読んだせいか、映画の衝撃はそれほど感じませんでしたが
割とよくできていたなぁ〜と思いました。
特に、生徒役の子たちが良かったです。
原作のときも思ったのですが、ラストの爆弾のシーンは
森口先生のハッタリであってほしいですよね〜。
あれが、実行されているとすればホントに救われないなぁ〜と
思ってしまいます・・・・(~_~;)
すごい作品だと思いますが、好きかと言われるとなんとも・・・(笑)
Posted by: ルナ | June 19, 2010 11:58 PM
原作を先に読んでいると明らかに変わった感想になりそうですね。むしろ文字情報だけの原作にたいして、中島監督の演出と松たか子さんの演技が上乗せされた、つまりプラスアルファがあるのが映画の方かなと思いました。
もし悠子先生のハッタリだったとしても、これはこれで相当に激しい
復讐なのは変わらないですけど。^^;
Posted by: KLY | June 20, 2010 12:16 AM
うぇ、うぇるてる(笑)
ビューティーな悠子先生に比べ、なんてシンプルな(笑)
SGAさんのような解釈、わたし微塵も思い至らなかったんですよね・・・
原作にはない号泣のシーンも、ここで彼女は激しく動揺したものの
いっそう復讐をやり遂げる決心をしたんだ、と思ってました。
爆破シーンそのものは少年Aの想像だとしても、きっちり爆発したものと。
なーんてね!も、復讐のダメ押しくらいに思ってて。
でも原作とは微妙に違う、映画の細かい演出を思い返すと
SGAさんの解釈がしっくりきます。
優しい中島監督は映画ではほんの少しでも希望を汲み取れるような余地を
残してくれたのかもしれません。
SGAさんが『告白』を一気読みしたと思われる日、

私は湊かなえさんの新作『夜行観覧車』を一気読みしてました
なかなかおもしろかったです
Posted by: kenko | June 20, 2010 10:30 AM
>ルナさん
こんばんはー わたしは映画のあとに原作を読みましたが、ストーリーはわかっているはずなのに、章の終りごとにけっこうビクッときてしまいました・・・
子供たちもみな印象的でしたね。特に修哉くんとミズホちゃんの子は将来が楽しみです
これはまた原作のレビューの時にも書くかもしれませんが、原作の森口先生はまちがいなくドカンとやってると思います・・・
映画も相当シビアな話でしたけど、原作と比べると、あれでもまだ「救い」のある作品だなーと思いました。ほんの少しですけどね
Posted by: SGA屋伍一 | June 20, 2010 07:17 PM
>KLYさん
こんばんは! 一昨日はお世話になりました
やはりまず原作ありきの作品なんですよね。映画は中島監督による一解釈であるととらえております。いや、すごいよくできた「一解釈」ですけどね
特にあの薄暗いビジュアルで独特の世界を作り出していくあたりは、映画の強みかな~と思いました。松たか子の存在感や、微妙な人間臭さもそう
難病の治療には時として劇薬を用いる場合もありますよね。映画における森口先生の教育はそういうもんだったのでは、と考えてます。副作用で廃人になっちゃう可能性もありますけど
Posted by: SGA屋伍一 | June 20, 2010 07:24 PM
>kenkoさん
こんばんは
うぇるてる、久しぶりの自信作です
教育もイラストもシンプルが一番!(なんて恐れ多い・・・)
うん、kenkoさんの考え方の方が自然だと思いますよ。そのほうが原作に近いし
でもわたしは甘ちゃんなんで、どうしてもどこかに「救い」を求めてしまうんですよね
原作では電話で一方的に話すだけだったのに、映画ではわざわざ本人の目の前に現れるところにも、なんか単なる「復讐」とは違うものを感じたのでした。確たる論拠はないんですけど(おーい)
文庫本巻末の中島監督のインタビューにも、子供たちに対する暖かい眼差しが感じられました
湊かなえさんはほかには『贖罪』というのが評判いいんでしたっけ。これはまだ文庫にはなってないのかな?
『夜行観覧車』はオビにバッチリ松さんの推薦文がのってるところが「うまい・・・」と思いました(笑)
Posted by: SGA屋伍一 | June 20, 2010 07:36 PM
こんばんは~♪
4年に一度サッカー好きになるもので、毎日毎日サッカー中継を見まくっております(笑)今はイタリアとニュージーランドが戦ってるゾ~♪
映画ですが、凄い作品でした~
原作は未読ですし、あまり観る気がなかったのですが、観て良かった!!ここ最近感じたことのない衝撃でしたよ。
で、、、SGA屋伍一さんのネタばれ後の感想ですが、、、
>教育のためであったのだと考えます。理由は美月と再会したあと、彼女が雨の中号泣するシーン
ここなのですが、私は、少し違った見方をしてしまいました。
上手く言えないのですが、、、
まず、少年Bとその母親は、告白が身勝手だったとしても、まだ真実の一端があったと思うんです。
だけど、少年Aと先生は、イマイチ告白に実がないように思いました。
そもそも少年Aは、たとえ心に傷があろうがなかろうが、本物のモンスターで、ぶっちゃけて言っちゃうと一種の人格障害者のように思えたんです。
で、、、森口先生としては、その少年Aにまともに復讐しても上手くいかないことを見抜いて、自分も同じレベルで対峙したのでは?と思いました。だから、あの時に泣いたのも、そんな自分の行為の愚かしさに泣いたもので、バカバカしいって気持ちがあったからでは?なんて思いました。
普通に反省したり出来ない少年Aをうちのめすために爆弾を利用しただけで、本当は仕掛けていないとも思います。
ああ~~!!一生懸命書いたけど、言いたいことが伝わらない気がする・・・悲しい・・・訳分からないこと書いてゴメンネ♪
では、サッカーの後半戦を応援します(笑)
Posted by: 由香 | June 21, 2010 12:02 AM
>由香さん
こんばんはー ワールドカップ、それなりに楽しんでます
デンマーク戦まで落ち着かない日が続きますね
てゆうかワールドカップとかオリンピックとかあると、4年って早いな・・・と想いますよ・・・
上に書いてあることはまあぶっちゃけて言ってしまうとわたしの願望ですね(笑) たしかに少年Aはとんでもないヤツですし、相応の罰を受けるべきとも思いますが、わたしはつい同情を覚えてしまったのでした
あと森口先生の号泣シーン、「お母さんが恋しい」みたいなことを聞かされて、自身母親でもあった先生はズキーンと来るものがあったんじゃないかな、と
・・・つくづくあまっちょろい人間だなあ、わたしは
あのシーンに関してはkenkoさんも別の見方をされていて面白いですね。ずっとクールだった森口先生がわずかに取り乱したシーンだったので、とりわけ印象に残っております
由香さんとこはコメント返しも大変なのに熱いコメントよせてくださってありがとうございました
さて・・・ 日本は勝てますかね~
Posted by: SGA屋伍一 | June 21, 2010 07:46 PM
原作本は、どっかーんとなるといけないので、いまだに読んでないのですが。(明日から読みます。)
爆発は、はったり、という説。私は全然そう思いませんでした。素直なので(?)。でも、ありえますね。じつに。
爆発はポルトガルの7点だけで結構です。
Posted by: ボー | June 21, 2010 10:39 PM
>ボーさん
こんばんは。ご来訪ありがとうございます
原作は・・・さらにおっかないですよ~ 心してお読みください
わたしも爆発シーンの時は「やっちまったか!」と思ったのですが、例の逆回しのCGとか見て、「ああ、彼のイメージ映像だったんだな」と。あとあんな大それた犯罪をした人が、告白しながら公の場に出てくるかなあ、とか
北朝鮮の監督は「懲罰・炭鉱送りはない」とコメントされてたそうです。こちらは真実だと思いたいですね・・・
Posted by: SGA屋伍一 | June 22, 2010 08:48 PM
こんばんは
なるほど,いろいろな解釈ができるところが
この作品の魅力というかすごさでもありますね。
私は森口先生が号泣したのは
やはり少年Aに感情移入したせいだと思いましたが
そのあと我に返って
「ばかばかしい・・」とつぶやいて歩き出した彼女の姿に
やっぱり復讐心が勝ったのだと思いました。
爆破シーンはハッタリかもしれませんが
私は人が悪いので
現実だったほうが好きだなぁ~~
復讐はとことんやるべきです(きっぱり)
と思うわたしも病んでるのかな~~ストレス?
Posted by: なな | June 24, 2010 08:19 PM
>ななさん
こんばんは
おかえしありがとうございます
わたし原作このあとに読んだのですが、そっちの森口先生はもっと怖いんですよ
泣いたりしないし、ブレがないし、Aくんのおかあさんもまちがいなく吹っ飛ばしてると思います
ただそれではあまりに救いがないので、映画のほうは中島監督がほんの少し「望み」の入る余地を作ってくれた・・・というとこかなあ
それにしてもななさんはときどきおっかないことをおっしゃられますね
ふんわかした外見にその残酷性。ほんにあなたは猫のよう♪
復讐はなにも生み出さないわ! 聞こえて? ななさん?
Posted by: SGA屋伍一 | June 24, 2010 11:45 PM
伍一くん、こんばんわ☆
クロアチアへ家族旅行していたので、コメお返し遅くなりました~
「魔女の宅急便」の街で出会ったジジの写真だけが取れなかったのが残念でした。
この映画は、伍一くんがねえねに絶賛してくれた通り、私達も大絶賛でしたよ。(ご心配なく)
近年にない大作と思いますよ。
ちなみに森口先生の号泣は、私もちょっと伍一くんと違った見方で、彼女が少しでも教育的に(?)復讐するつもりだった少年Aが、実は母恋しさに曲がった感情から娘の命を奪ったという事を知って、より悔しく、また素直に泣けたんじゃないかと。
最後のどっかーんも、原作で受けた印象通り、ハッタリじゃないかな。
そうでなければ、パトカーは先生を捕まえに来たことになっちゃうし。
Posted by: ノルウェーまだ~む | August 12, 2010 06:04 AM
>ノルウェーまだ~むさん
おはようございます。全然遅くないですよ! むしろ早いです!
わたしなんかよく二三日放置してしまうこともあるし
クロアチアというとわたしは「内戦やってた」というのと、「サッカーで日本とよくあたる」というイメージかなあ
それはともかく、お二人とも満足されたようで一安心です
今年に入って「泣かせ系」の邦画がイマイチ客足が伸びず、この映画が大ヒットしたことがわたしにはなんだかしょーちょーてきに思えるのですよねえ
みんなこういうズキュウウウン!と来る映画を待っていたのかな、と
実際にお母様である方の意見は重みがありますね・・・
そうそう、あんな堂々と「告白」しながらみんなの前に出ちゃったら、それこそ「捕まえてくれ」って言ってるようなもんですよね
もう保身も何も考えてない、という線も考えられますが
ともかく、この「直接面と向って裁きをくだす」というところも、原作との大きな変更ポイントであります
Posted by: SGA屋伍一 | August 12, 2010 07:46 AM