大陸的笑撃動画大全 『美と芸術の上海アニメーション』 ユーモア・ほのぼの編
というわけで、新宿はケイズシネマで行われていた「美と芸術の上海アニメーション」特集上映。続きましてはユーモア・ほのぼの編です。てゆーか、これ見たのもう二十日も前だろ。どんだけグズなんだと。
えー、アクション・ドラマチック編はコチラ
☆おたまじゃくしが母さんを探す(1962)
実にタイトルどおりのお話。母さんカエルがちょいと目を離したすきに、孵化してしまったおたまじゃくしたち。周りの動物たちに尋ねてまわって、自分たちのお母さんを探します。
この作品のみ、以前にとある上映会で見たことがありました。Aプログラムの冒頭にもってこられているように、上海アニメの中でも代表的というか草分け的なポジションにあたる作品なのでしょう。
水墨画風に描かれた動物たちが愛らしくもリアルです。
お色気度:妙に艶っぽいナレーションのお姉さんの声に70点
☆鴫と鳥貝(1983)
川で船をこいでいた漁師は、シギとトリガイがケンカをしている場面に出くわす。
いわゆる「漁夫の利」の故事をアニメ化した作品(ただ、故事の方は鳥貝ではなくハマグリだと思ったが)
その気でやれば2分で済む話を10分かけてやってるので、間が長いように感じられるかもしれませんが、この作品の見所は、やはり水墨画で描かれた情緒豊かな風景。雄大な中国の山河に心癒されますた。
お色気度:肌をチラ見させてシギを誘惑する貝に75点
☆猿と満月(1981)
なにやらドラゴンボールを思い出させるタイトルですが、もちろん全然関係ありません。ある夜の森で、木の実を一生懸命集めていた猿たちは、天空に大きくおいしそうな食べ物を見つける。猿たちはなんとかそれを摘み取ろうと四苦八苦する。
お話的には、さとうわきこさんの童話「ちいさいねずみ」と少し似ているかも。背景や絵柄があんまり中国っぽくなく、むしろ南洋のジャングルがどこかを思わせるようなムードであります。
お色気度:特になし 0点
☆三人の和尚(1980)
ある山のてっぺんの寺に、なんとなく集まってきた三人のお坊さん。そこは下まで水を汲みにいくのが大変な場所で、坊さんたちはその係りを互いに押し付けあうようになる。いつしか寺は険悪なムードに・・・・
元気な赤い袈裟の坊さん、クールでひょろながい青い袈裟の坊さん、太っちょでのんびりやの黄色い袈裟の坊さん・・・ 並んでみるとまるで戦隊もののようです。
出だしは単調なように感じられましたが、お話は徐々に盛り上がりを見せ、クライマックスはなかなかエキサイティングですらありました。
「まんが日本昔話」でやったとしてもまったく違和感のない作品。ただひとつ違うのは、こちらには一切セリフがないということ。ちなみに今日挙げた『鴫と鳥貝』『猿と満月』もBGM以外はサイレントな作品です。
お色気度:着物をはだけて柔肌をみせつける太っちょの黄色坊さん(もちろん男)に70点
ちなみにCプログラムでは『不射の射』『牧笛』『胡蝶の泉』『琴と少年』といった作品が上映された模様。
日本の著名な人形劇作家・川本喜八郎氏が参加された『不射の射』は、日本の人形劇・上海アニメ・チェコアニメをつなぐ作品であると思うので、ぜひとも拝見したかったのですが・・・ またの機会を待ちましょう。
なんか今回あんましお客さん入ってない感じでしたが(爆)、ケイズシネマさん、また味のあるアニメ特集よろしくお願いします~
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