愛という字のもとに~大河ドラマ『天地人』より⑭ 「まだ、終らんよ」の巻
景勝 「上杉景勝じゃ!」
兼続 「直江兼続です・・・・」
景勝 「皆様のおかげをもちまして、『天地人』、無事全話終了することができました。まことに、まことにありがたい限り。うううう・・・・」
兼続 「実は殿、その件に関して、それがしお詫びせねばならないことが・・・・」
景勝 「なんじゃ? 今日は無礼講じゃ。なんでも言うてみい!」
兼続 「あのですね、その・・・・ 最終回見逃しちゃいました。てへ♪」
景勝 「・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・
か~ね~つ~ぐ~!!!!!」
兼続 「えっとですね。日曜の夜にちょっと用事がありまして・・・ そんで再放送の時に見ればいいかな~なんて思ってたんですけど、その再放送の時にころっと忘れてまして。いや~、よくあることですよ。てへ♪」
景勝 「てへ♪じゃね~~~~!! 大河レビュー五年目にして、初の大失態じゃわい!!」
兼続 「大失態だなんてそんなおおげさな。ちゃんと直前の回までは見てたんですよ。幸村が千姫さまに『お逃げください』といって、そしたらあの冷酷無情のタヌキ親父が『幸村が救うてくれたか・・・』と涙まで流して。いや~、感動だったな~」
景勝 「何を言っても白々しいな。いいか、兼続。『王様のレストラン』で松本幸四郎氏はこう言われた。『お客様の舌に残るのは、一番最後に食べたものの味です』と。つまりお前はその一番大事な部分を見逃したのだ! 大仏を作って目んタマを書いていないようなものだ! この不始末をどう責任を取る!」
兼続 「あ、あの、ひとついいわけしてもいいでしょうか。今年なんか終るの早くありません? 例年は12月の中旬ごろでしょ? 」
景勝 「おのれの不始末を棚にあげてお上を批判するつもりか~!!」
兼続 「ひえ~」
景勝 「・・・だがお主の言うことにも一理ある。それはぶっちゃけすぺしゃるどらま『坂○上の雲』のせいだ。お上も迷惑な編成をしてくれるものよのう・・・」
兼続 「あの『日露戦争物語』を小説化したという・・・」
景勝 「逆だ、バカ!」
兼続 「そっちなら観ましたよ」
景勝 「なめてんのか、てめえは!!」
兼続 「そんで観てたら久々に大殿を見かけましてね。懐かしかったもんでつい連れてきちゃいました。大殿どうぞ~」
景勝 「げっ」
? 「シン! 物事は単純明快にせい!」
兼続 「あの・・・ シンってどなたですか?」
? 「同じ女を愛した男だ・・・・」
兼続 「うーん。どうやらタイムスリップの影響で記憶が混濁されておられるようです」
景勝 「・・・・そうそうにお引取り願え」
兼続 「は。大殿、お疲れさまでした」
? 「(運ばれながら)どんと来い! バルチック艦隊!」
景勝 「もうなにがなにやら・・・ で、兼続、武士が責任を取るとしたらもうアレしかあるまい」
兼続 「アレというと・・・ やはりこのドラマのテーマである『愛』ですか。いやん、はずかしい!」
景勝 「ばかもん! 切腹じゃ切腹! いさぎよく腹を切れ!」
兼続 「まあまあ殿、まだラストシーンを見る機会はあります。みなさん! 『天地人』総集編は12月21日より四夜連続放送です! これが最後のチャンスです!」
景勝 「・・・まあいい。今度こそしっかりチェックするのだぞ!」
兼続 「はい! みなさんどうぞお見逃しなきよう!」
景勝 「おまえがいうなああああああ!!!!!」
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