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December 02, 2009

スクルーじいさんの空飛ぶ夢 ロバート・ゼメキス 『Disney's クリスマス・キャロル』

091201_182820♪くーりーすーますきゃろるがー なーがーれーるーころにはー

稲垣潤一の名曲とともにご紹介します。ディズニー&ロバート・ゼメキスの最新作、『クリスマス・キャロル』です。

19世紀ロンドン。高利貸しのスクルージ老人は、名うてのひねくれ者として知られていました。人が幸せにしているだけでムカムカする。だけならまだしも、人に親切にされただけでも切れそうになる。
そんな彼にとって、クリスマスは一年のうちで最悪の日と言えました。
その最悪の日がせまったある夜、彼の前に以前友人だった男が亡霊となって現れます。彼は言います。これからスクルージの前に三人の精霊が現れて、彼を試すと。
この唐突で理不尽な展開に、果たして心のひろーいスクルーじいさんはどこまで耐え切れるのか。かつてないチャレンジが、老人を待ち受けます。

原作はC・ディケンズのあまりにも有名な小説(と言いながら、読んだことありませんでしたけど)。最近でディケンズの映画化された作品というと『大いなる遺産』『オリバー・ツイスト』などが思い浮かびます。この『クリスマス・キャロル』も何度も映画化されてるようで。舞台を現代に移し変えた『三人のゴースト』というのもあったような。あとひねくれ者のジム・キャリー×クリスマスストーリーというと、ロン・ハワードの『グリンチ』なども思い出されます。

監督はつねにCGの限界に挑んでいる男、ロバート・ゼメキス。彼の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『永遠に美しく』『フォレスト・ガンプ』『キャスト・アウェイ』といった仕事を振り返ってみると、「歳月」というものに深い関心を抱いているのかな、という気がします。だとすれば、俳優を自在に若返らせたり老けさせたりできるこのモーション・キャプチャーという手法は、彼にとってうってつけのものといえるでしょう。また怪異を通じて過去・現在・未来と向き合うという原作のストーリーも、ゼメキスの創作意欲を大いに刺激したことでしょう。

息を呑むほど見事なのは、そのCGで細部まで再現された当時のロンドンの町並み。そしてその上を精霊に誘われて、じいさんがかっ飛んでいく映像がこれまたすごい。わたしは通常版で観ましたが、それでも軽く酔いました。もし3Dで観ていたら、ゲロッていたかもしれません。
これに匹敵するジェットコースター映像というと、『ハッピーフィート』のワンシーンと、上野科学博物館の360度スクリーンくらいのものではないでしょうか。

このように胸ワクワクする部分がある一方で、怪奇趣味も満載。冒頭でスクルージを尋ねるマーレイのボーレイなどは、「何もそこまで」というくらいグログロで不気味に描かれています。前作『ベオウルフ』でも思いましたが、子供のことなんざなんにも考えちゃいません。わたしが見た劇場ではチビちゃんがギャアギャア泣き出してお母様がとても困っておられました。
まあ、ファミリーに媚を売らず、まず自分の作りたいものを作る。そういう姿勢も、またあっぱれかもしれません。

そんな風におっかないところもありますが、最後にはさわやかな感動が待っています。そうです。人間大事なのはお金じゃありません。愛です。ア○ラックの言うこと何ざ真に受けてはいけません。
格差社会が問題視されている現在、実にタイムリーな作品と言うことができるでしょう。

091201_182841ただ・・・ ただ個人的な意見を言わせてもらえるなら

クリスマスなんかこの世からなくなっちゃえばいいと思います。

あんなものは、あなた、若いヤツラがいちゃつくための口実にすぎんのですよ! 決してひがんで言ってるわけではありませんよ? そもそも12月25日ってキリストの誕生日じゃないらしいし。

みんなー! 商業主義に惑わされるなー!! わたしは断固クリスマスを・・・ よせ! やめろ! 何をする!
オレはただ、本当のことを・・・ フガフガッ

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Comments

おはようございます~♪

クリスマスなんてなくなった方がいいですか?(笑)
私はクリスマスが大~好きミーハーなもので。

映画は2Dで観ました?私は3Dで観ましたが、良かったですよ~
奥行きのある映像に感動でした!
どんどん進化しますね~映像が。

あの亡霊は怖かったですね~小さい子どもは泣いちゃうかもなぁ~

Posted by: 由香 | December 03, 2009 07:27 AM

>由香さま

おはようございます。一日遅れですいません

そりゃあ由香さまはいいですよ・・・ 暖かいご家族に囲まれてハッピーにクリスマスを祝えるんですから・・・・
この時期独り者は孤独にひしひしとさいなまれるのです(笑)

わたしはいっつも「3Dなんて、ケッ」と思ってるのですが、正直この映画だけは3Dで観ればよかったと後悔しました。もう一回観たいところですが余裕がなさそう・・・

ちなみにお子さんが泣いてた劇場はコロタンです(笑)

Posted by: SGA屋伍一 | December 04, 2009 07:20 AM

伍一さんこんばんはー☆

コメTBありがとー

そうかぁ、わたしがあれだけでかでかと3Dで!
って書いたのに伍一さんは、、、(なーんてね

クリスマスそんなにキライ?
街がイルミネーションで華やかになってワクワクする、
好きな季節
反対に、お正月がキライ、、、、なーんか冷めちゃって。

ここで挙げてるゼメキスの映画、全部好きだな〜♪
あとはクリスマス映画の「ポーラーエクスプレス」とか。
というか考えたらわたしゼメキスでだめだったのは「ベオウルフ」くらいであと全部好きかも☆

3Dでの映像はとにかく最高〜
そのおかげで☆1つupだもん
ジムキャリーの最後のかわりようには笑えたけど
クリスソングかかって雰囲気も全体的にステキ

Posted by: mig | December 05, 2009 12:38 AM

>migさま

お返しどうもありがとうございます
ごめんなさい。最近はなるたけ観る前は他の人のレビュー読まないようにしてるもんで でもたまーにうっかりネタバレ読んじゃって、痛い思いをすることもあります

まー、わたし、ちょっとひがみっぽいところがあるのかもしれません
クリスマスは正月と違って休みにならないしね。まあ、なったらなったでまた辛いかもしれませんが(笑)

わたしはmigさんほどゼメキス作品観てないと思います。好きなのはやっぱり『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、あと『キャストアウェイ』
『ベオウルフ』はまあまあ楽しんで見ましたが、いまとなっては王様がよく脱いでたってことと、アンジーのお色気くらいしか覚えているものがない・・・・

この映画ではちょっと悔しい思いをしたので、『アバター』は3Dで見てみようかな

Posted by: SGA屋伍一 | December 05, 2009 07:34 PM

こんばんは!
ちっちゃい子は、怖かったんですね〜。
お子様におすすめな作品じゃなかったんですねぇー。

クリスマス嫌いですか!(笑)
そういえば、クリスマスは外食しずらいから嫌いだと
会社の男性も言ってました!
どこもアベックだらけだし、クリスマス特別メニューとかで
高くなるしで、普通に1人で外食できないらしいです。
同じ独り者でも、女性でクリスマス嫌いな人は
あんまりいない気がしますけど・・・(笑)

Posted by: ルナ | December 10, 2009 01:18 AM

>ルナさま

おかえしありがとうございます

ええ、わたしが子供のころに見てたら、たぶんひきつけ起こしてたと思います(笑)
なんせ怖がりだったので・・・ ホラー映画のポスター見るだけでびびってましたから
ポケモンやワンピースなら大丈夫だけど、「映画館は暗いから怖い」というお子さんもわりといるようですよ

>同じ独り者でも、女性でクリスマス嫌いな人は
あんまりいない気がしますけど・・・(笑)

そうなんだ(笑) そういえば都内ではクリスマスの日に「お一人様スペシャルコース」を用意してるホテルも幾つかあるとか
楽しんでるお一人様もけっこういるみたいですね

わたしはたぶん普通に仕事して終わりです。ごはんは自炊ですね

Posted by: SGA屋伍一 | December 10, 2009 07:14 AM

こんにちは、SGAさん。
私のところでちょっとお話していた『レ・ミゼラブル』なんですが、これってみなもと太郎さんという方が漫画にしているんですね。もしかしてSGAさんは、こっちの漫画の方をよくご存知なのかな?なんて。
ちなみに、この『クリスマス・キャロル』はないのでしょうか?

でも確かに映画は、これ怖いと思ってしまう子供も居るかなあ?と思います。
ただ、ここで描かれているキリスト教的世界観て、あんまり日本の考え方に馴染み深いものではないですよね。
そういった意味でも、少し構えて見てしまうかなあ、とは思います。
自分は、キリスト教ではないですけれど、この本を読んでいたから、キリスト教的教えをそれほど遠いものに感じないのかなあ、なんて思います。

Posted by: とらねこ | December 12, 2009 03:00 PM

>とらねこさま

こんばんは。お返しありがとうございます
親しんだのは児童版の方が先ですけど、みなもと先生のコミック版もよく知ってる・・・というか、もってます(笑) こちらはかなりドタバタ調
『クリスマス・キャロル』はないですけど、みなもと先生は他に『ハムレット』『シラノ・ド・ベルジュラック』『モンテ・クリスト伯』などを漫画家されてます

映画版は、子供には怖かったと思います。特にマーレイの亡霊はグロかった・・・ 最後の精霊もかなりおっかなかったです

欧米の映画を見てると、やはり向こうはキリスト教的なものの見方が深く浸透してるんだな・・・ということを強く感じますよね
大抵の登場人物は、みな神が存在していることを信じて疑わないし
無神論者の多い日本人には、その辺ピンとこない人も多いでしょうね
向こうの映画をたくさん見てると、だんだん気にならなくなってはきますが

Posted by: SGA屋伍一 | December 12, 2009 09:01 PM

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