愛という字のもとに ~大河ドラマ『天地人』より⑪ 「会津狸合戦ぽんぽこ」の巻
兼続 「直江兼続です」
景勝 「上杉景勝じゃ!」
兼続 「『天地人』もぼちぼちクライマックスです・・・」
景勝 「兼続・・・ わしゃいま猛烈に感動している・・・ 愛だの恋だのにうつつをぬかしていたへにゃへにゃ侍のお前に、よもや天下の覇王、徳川家康に啖呵を切るほどの度胸があったとは! まこと武士の誉れよ!」
兼続 「ああ~ あれね~」
景勝 「おい! なんだよ! その冷めたリアクション!」
兼続 「実はね~ あれ、自分でもあんましよく覚えてないんですよ」
景勝 「覚えてないって・・・ お前あんなに怒ってたじゃねえか!」
兼続 「正直に言うとあの日はけっこう酒が入ってまして・・・・ なんかヤツの顔を思い浮かべたら、わけもなくムラムラしてきちゃったんですね。ほんで気がついたら一括送信した後でして。いやー、酒の勢いっておっかないですねえ」
景勝 「『おっかねえ』じゃねえよ! そんな適当なことで上杉家が存亡の危機にさらされていたとは・・・」
兼続 「よくあることですよ。酔った勢いで告白メール送ったものの、あとで見たらとんでもない文章だったとか。愛人に送るはずのメールを間違えて本妻に送っちゃったりとか」
景勝 「それはお主自身の体験か?」
兼続 「ピュ~ ピュ~ピュピュピュ~(口笛)」
景勝 「まったく・・・・・経験から何も学ばんやつめ!」
兼続 「そっ それはともかくそれがし前から疑問に思ってることがあるのですよ!」
景勝 「なんじゃい!」
兼続 「家康殿の頭についているあのこぶ・・・ あれはいったいなんなのでしょう?」
景勝 「普通にたんこぶなんじゃないか?」
兼続 「だって20年も30年も同じところにたんこぶがあるんですよっ! おかしいと思いませんか!?」
景勝 「きっとあれだ。家康殿は毎日おなじところに額をうちつけて、頭を鍛えておるんじゃないか?」
兼続 「そんなことしたら鍛えるどころか頭がパーになりますよ!」
景勝 「だな。パーになったのはむしろ太閤の方だったし・・・」
兼続 「あそこに非常時のための栄養を蓄えているという説もあるそうです」
景勝 「・・・・ラクダじゃねーんだから」
兼続 「あとサクランボを種ごと食べてしまったために、もうじき桜の芽が飛び出てくるのかもしれません」
景勝 「タマタマ山だっけ」
兼続 「『アタマ山』です!」
景勝 「しかしタヌキのあれはけっこうでかいと聞くぜ?」
兼続 「んっとにもー この人はどうしても話をそっちに持ってきたがるんだから・・・」
景勝 「あるいは何かのスイッチなのかもしれん」
兼続 「リロ! スイッチいい子にする!」
景勝 「そりゃスティッチだ!」
兼続 「すいっち~ おん!」
景勝 「ワン! ツー! スリー!」
兼続 「文福茶釜がビートを刻む~」
景勝 「ヒローキ~ チェインジ~ ポコイダんあ~」
兼続 「石田三成ぶっとばせ~ 東照権現・ポコイダ~」
景勝 「ちぇいんじ~ ちぇいんじ~ ・・・って、いつまでやらせんだ!」
兼続 「ま、それはともかくこれではっきりしました。ヤツは悪の組織に作られたタヌキ型怪人だということが!」
景勝 「えー。キ○イダーは正義の味方だぜ~?」
兼続 「キカ○ダーじゃありません! ポコイダーです!」
景勝 「うーん 確かにそっちの方はヒーローと呼べるかどうか、微妙なところだな・・・(そもそも知ってる人がどれほどいるか・・・)」
兼続 「との・・・ わかりました! それが今回のテーマです。すなわち『歴史上の人物の行動が正義か否かは、見るものの視点によってどうとでもなる』 ・・・・そういうことではありますまいか」
景勝 「兼続・・・ お主なかなか鋭いことを言うではないか!」
兼続 「えへへ。それほどでも」
景勝 「だがそれではオチはつかん!」
兼続 「あら?」
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