20世紀の『X-MEN』を振り返る③ 80年代編
すでにアメリカでは『X-MENゼロ・ウルヴァリン』が公開されているというのに・・・・
なぜ日本では九月にならないと観られないんだーっ!!
その鬱憤を晴らす、というわけでもありませんが、「20世紀の『X-MEN』を振り返る』第三回をお送りします。
一回目はコチラ。二回目はコチラ。
「ダークフェニックス・サーガ」のヒットにより、売り上げトップに躍り出た『X-MEN』。さらに続けてマスコット的新メンバー、キティ・プライド(あらゆるものをすり抜けることができる)が活躍する「デイズ・オブ・ザ・フュ-チャー・パスト」も好評を得ます。
これはミュータントが徹底的に弾圧されている未来社会で、キティが時間軸を元に戻すべく奮闘するエピソード。
こうして地位を確立した『X-MEN』は、次第にスピンオフ的作品を連発していきます。
まず1982年から始まった『ニュー・ミュータンツ』。
宇宙で消息を絶ったX-MEN。エグゼビア教授は彼らが死んだものと思い、X-MENの遺志をつぐべく新たな若きミュータントたちを集めます。これがニュー・ミュータンツの始まりでした。
結局X-MENは全員無事だったのですが、教授はせっかく招集したことだし、ニュー・ミュータンツをX-MENの候補生として訓練することに決めたのでした。メンバーには人間火の玉キャノン・ボールや、太陽光線をエネルギービームに変えるサンスポット、狼少女のウルフスベインなどがいました。
この『ニュー・ミュータンツ』、お話担当のクリス・クレアモントと絵担当のビル・シンケビッチの趣味が暴走し、かなり思弁的というか、難解なエピソードが頻発したという話です。
このあと、X-MENには重大なイベントが続けておきます。
まずジーンそっくりの女性と出くわしたサイクロプスは、「普通の家庭のぬくもりがほしいの」ということで長年在籍していたX-MENを離脱。ストームにリーダーの座を渡します。
さらにエグゼビア教授は半身不随を直すため、銀河帝国「シャイア」へと旅立ちます。X-MENやニュー・ミュータンツの指揮を託されたのは、なんと善玉に鞍替えしたマグニートー。
それでもマグニートーを受け入れたX-MENですが、世間はそうもいかず、彼らが悪者に転向したものと誤解します。この誤解を真に受けて作られたのが『X-FACTOR』(1986年創刊)。
X-MENがマグニートーに洗脳されたと思い込んだ初代メンバーは、エグゼビアの志を受け継ぐため、再び結集します。死んだと思われていたジーンも復活。・・・というか、あれは自分をジーンだと思い込んでいたエネルギー生命体だった・・・・ということでケリがつけられてしまいました。そして妻子を捨てて元カノのもとにやってくるサイク。ひどい男です。
かように誤解から発足当時、XファクターはX-MENと何度か一戦交えたりしていました。
そして1988年、X-MENがまたしても全滅。そしてすぐ復活(・・・・)。ケガで戦線を離れていたナイトクローラーとキティは、復活のことを知らなかったため、あらたにミュータントのチームを結成します。それが「エクスカリバー」。
このエクスカリバーは本拠地がイギリスであるため、他のXチームとの交流が少ないのが特徴。お話もコメディ色の強い独自の路線を進むことになります。
メンバーは先の二人のほかに魔術師マーリンから選ばれた愛国ヒーロー、キャプテン・ブリテンや、異次元の未来からやってきたフェニックス二世など。
ざっとまとめてみますと
X-MEN:本家
ニュー・ミュータンツ:二軍
Xファクター:OB
エクスカリバー:イギリス妖怪お笑いチーム
こんなポジションかと。ぜんぶ勘違いがきっかけで結成されたというのが笑えます。
ちなみにこの間に単独行動の多いウルヴァリンのため、『ウルヴァリン』(まんま)というシリーズも創刊されました。
で、大体この時期にポツポツと加入し始めたのが第三期メンバー。他人の能力をコピーできるローグ、テレパシストで異次元人のサイロック、光を操るダズラー、身のこなしの素早いロングショット、手に触れたものを爆発物に変えるガンビット、花火を発生させるジュビリーなど。
ニュー・ミュータンツ、エクスカリバーも順当に新メンバーを増やしていきます。
人は増えたものの、激戦につぐ激戦に、いつしかX-MENはちりぢりバラバラに。その再集結の道中で他のチームとも合流した結果、いつしかメンバーは入り乱れて大変な大所帯になってしまいました。
折りよく宇宙から帰ってきたエグゼビアは、政府の顧問官と相談してミュータント・チームの大々的なクラス替えを行うことにします。
以後のストーリーは、また次回(・・・がんばろう)
画像はエクスカリバーのリーダーを務めていたナイトクローラー。ほとんどデ○ルマンですね。
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