愛という字のもとに ~大河ドラマ『天地人』より⑦ 「ユーキーズ劇場版」の巻
景勝 「上杉景勝じゃ!」
兼続 「直江兼続です」
景勝 「兼続、今回は学園ドラマでいくぞ」
兼続 「はあ。そりゃまた唐突な」
景勝 「まあわしが校長、お前が新任の熱血教師といったところか」
兼続 「それも面白そうですね。いやあ、『ブタがいた教室』以来だな~」
景勝 「で、さっそくなんだがここに一人の問題児がいてな。お前の力でなんとか更生させてやってくれ」
兼続 「・・・・・ま、なんとかやってみましょう」
景勝 「おお! 頼もしいな! それでは真田君、入りなさい」
真田 「うっせーなー。何の用だコラ」
兼続 「これはまた・・・絵に描いたようにわかりやすい、いまどきのヤンキーですな」
景勝 「真田くんはたぐい稀なピッチャーとしての才能があったんだがな。親父と一緒に幽閉の身にあって以来、すっかりぐれてしまってな。今じゃわが春日山学園一の不良生徒だ」
兼続 「なんですって! 真田、やっぱ『一球さん』ってお前の子孫なのか?」
真田 「知るかよ! 大体おれらが幽閉されたって、まだまだ後の話じゃねえかよ!」
兼続 「真田! 男が小さなことをいつまでも気にするんじゃない!」
景勝 「そうそう、その調子」
兼続 「先生にはわかるぞ・・・ お前、本当は野球がやりたいんだろ? 先生と一緒に甲子園をめざそう!」
真田 「ぷぷぷ バッカじゃね~の~ いまさらタマ打ち遊びなんてやりてえわけねーだろ? 大体あんた古臭えんだよ。一体何時代から来たわけ?」
兼続 「そりゃ戦国時代に決まって・・・、ということはひとまず置いといて。真田ア!! 歯ァ食いしばれエ!!」
真田 「へ?」
バキッ!!
真田 「ぷげはっ」
兼続 「愛している! 愛しているからお前たちを殴るんだ!」
真田 「せ、せんせい・・・」
兼続 「おう!」
真田 「バスケがしたいです・・・」
兼続 「野球だっつーとんだろうが!!」
景勝 「しかしお前のやり方も『スクール☆ウォーズ』だと思うぞ」
真田 「そうでした。野球でした。しかし一つ問題が・・・」
兼続 「何だ! 言ってみろ!」
真田 「今のパンチで骨、折れちゃったみたいです・・・」
兼続 「大丈夫だ、真田! お前だけが痛いんだ! 俺たちは痛くない!」
真田 「せんせえええ!!!」
景勝 「ひでえ教師・・・」
兼続 「それじゃ締めにあの言葉をいうぞ!」
一同 「夢にときめけ! 明日にきらめけ! めざせ甲子園!」
兼続 「さらば・・・ 『クローズZERO』・・・・」
石田 「呼んだかア!!」
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