青春デンディケディケディケ 『劇場版 超仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦』
「さらば」と言ったその舌の根も乾かぬうちに、あの『電王』が帰ってきた!(笑)
そんなわけでいささか遅れ気味のレビューではありますが、最新作『超電王&ディケイド』紹介いたします。
母親を亡くし、事情で田舎に越してきた少年ユウは、慣れない環境に苛立つ日々を送っていた。ある日彼の前に、村の伝説に伝わる「鬼」たちが時空を越えて姿を現す。鬼たちに襲われたユウを助けたのは、時を管理する仮面ライダー「電王」とその仲間たちだった。鬼たちの狙いが自分が母から譲り受けた宝玉であることを知ったユウは、彼らとともに時を遡って鬼退治に同行することを申し出る。
ここのとこ、毎回義理でつきあってる(あっ)劇場版仮面ライダー。今回もほとんど期待しないで観にいったのですが・・・・ あれ? これは最近の中では一番いいんでないかい?
まあ一見さんお断りなスタイルは変わっておらず、ここ三年のライダーを見ていないとちんぷんかんぷんな要素はたくさんあるんですが、それでもそうしたファンサービスだけに終らない魅力が、本作からは感じられました。
その魅力は恐らく主人公であるユウ少年にあると思います。最初は無愛想で可愛げのない少年に思えるユウ。そんな彼がイマジン・デネブと出会い、ともに旅をしていくうちに、だんだん心をときほぐしていく。そんなところが見ていてまことにほほえましい。
またこのユウ少年を演じるのが沢木ルカちゃんという女の子なんですが、言われなければわからないくらい、自然にキリリとした美少年を演じていました。恐らく二重の意味で、今の彼女にしかできない役といえます。
そういや白倉Pは『Sh15uya』でも男装した女の子に主役をやらせていたっけなあ。
そして今回の映画でやけに目だっているのが、上にも書いたイマジン・デネブさん。本シリーズでは二号ライダー・ゼロノスと契約している、いわば脇の脇といったキャラクターなのですが、そのあまりのかいがいしい世話焼きっぷりにファンからは「オカン」と呼ばれて強い支持を得ています。わたしも一番泣かされたのは最終回の「しいたけ食べてね」だったしな(笑)。彼をメインにもってくるというのはかなり冒険だったと思いますが、それも『電王』という作品の人気を見越してのチャレンジだったのかもしれません。
さて、もう公開から一ヶ月も経ってますので、以下は完全ネタバレで思ったことをダラダラ書きます、これから、あるいはDVDで見るという方は避難されてください。
冒頭のユウくんのモノローグ。「田舎なんて嫌いだ。・・・・どこもかしこも茶色っぽい」 世間一般では田舎といえば郷愁を感じるものと相場が決まっていますが、それを「茶色っぽい」と表現するところが面白い(笑)
昭和十年のパートに『キバ』の妖怪トリオが登場。こいつら・・・ いったいなんで出てきたのだろう。でも何かと扱いの不憫な『キバ』のキャラが、こうした形でも出てきてくれるのは嬉しい。あとディエンドも結局なにがしたかったのだろう
NEW電王の幸太郎くん。前回以上に今回はいいとこなしだったな・・・ 本人がめげてなさそうなのが唯一の救いか
ゲストヒロインを演じるは今をときめく南アッキーナ嬢。でも彼女は別にいなくてもよかったような・・・ 『電王』のお母さんはデネブさんお一人で十分です。
一応タイトルにも入っているディケイド。例によって出番はちょっとだけでしだが、『電キバ』におけるキバよりはスムーズな絡み方だったと思います。
鬼の親玉である敵ライダーを演じるは、篠井英介さんと柳沢慎吾さん。「いつの世も負けた方が鬼なのだ!」 何気にドキッとするこというよな・・・
彼らが悪事を働く様子があまりに楽しそうで、お亡くなりになるシーンにはついホロリと来てしまいました。特に「兄ちゃんならきっとできるぜ! 頭いいからよ!」には泣いた
ジ-クも加わったウィングクライマックスフォーム(でいいのか?)。彼の羽がようやっと役立っていました
キングライナー・・・・・そういやこんなものもあったな・・・ ラストはすごい! 電車対戦艦! いまだかつてない戦い! つか、おもいついても普通やらん
せっかくデネブさんメインなんだから、ここはお得意の「しいたけ攻撃」を繰り出してほしいところでしたが、そしたら早々とオチがばれてしまうか・・・
「契約じゃなくて、約束だったな」 改変された過去をしっかりと記憶している侑人。靖子さん、もしかしたらここの記事の最後の方、読んでてくれたのかしら・・・ ドキドキ(妄想乙)
東Aさんも開き直ったのか、今回は「完結」どころか「新シリーズ第一弾」と銘打たれてました。恐らく秋か冬ごろに新ライダー『?』と絡む第二弾
が公開されることでしょう。
電王はいったいどこまで続くのでしょう・・・ それはぶっちゃけ、客入り次第 ちなみに今回の『鬼が島の戦艦』も、なかなかの売り上げだったようです。
Comments
お久しぶりです。劇場版シリーズは観てませんが、そのヒロイン?の話はNiftyだかYahooだかのニューストピックスで知って気になってました。
この娘、学校でも男女からモテるんだローなーとか「お姉様と呼ばせてください」みたいなノリもあるのかなーとか、ひとり“かなこさん妄想モード@まりあほりっく”状態でした。
デネブの大塚さん、大好きです。昔から独特の色気がありますよねー。
今も『シャングリ・ラ』であのギロロ伍長の中田譲治さんと“おねえマン”やってるんですよ。これがもお、似合いすぎてコワイくらいで。
Posted by: よろづ屋TOM | June 02, 2009 04:12 PM
SGAさんこんばんわ♪TB有難うございました♪
期待してなかった作品が凄い面白いとちょっと得した気分になりますよね。自分も今回の電王に限ってはあんまり期待を込めていなかったのですが、笑いの要素だけじゃなくバトルシーンも意外なほどカッコ良かった部分が多かったので、結果的には面白く観れちゃいましたw
でもディエンドと幸太郎の2人は取り敢えず付け足してみた感が強くて、凄いうっすーい存在感でしたねぇ・・。佐藤健くんのように売れっ子になるためには一瞬の役すらも大事にしないといけないのかもしれませんが・・(汗
せめてディエンド本編で、そして続くシリーズ第2弾で2人の大活躍を期待したいところですね。
Posted by: メビウス | June 02, 2009 09:02 PM
>よろづ屋TOMさま
おはようございます! ご来訪ありがとうございまする
そうですねー ルカちゃんはいまのところ男子より女子にもてそうな感じがします(笑)
「男子のかっこうをした女子」ではラッセ・ハルストレム監督の『マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ』にそんなコが出てきまして、なんか「ポッ(*´Д`*)」となってしまった甘酸っぱい思い出がありますね・・・・
金子修介監督も昔そんな感じで『トーマの心臓』のオマージュみたいな作品をとってましたっけ
大塚さんはわたしにとっては『蒼き流星SPTレイズナー』(こらまた古い・・・)で印象深い声優さんです。ご本人も「本格的に芝居をやらせてもらった」ということで思い入れが深いようです。その後洋画の吹替えでよくお声を聞いてましたが、デネブさんのような「お母さんキャラ」まで演じられるとは、ただただ感服するばかりです
中田さんも激渋なお声の割にはけっこう弾けた作品によく出られますよね・・・・ 個人的に思い出深いのは『巌窟王』でしょうか。これはマジメな作品でしたが(笑)
Posted by: SGA屋伍一 | June 03, 2009 07:23 AM
>メビウスさま
おはようございます! お返しありがとう&試験勉強お疲れ様でした
わたしも今回どうしようかと思ってたんですが、キバ三人衆は出るわテレビと連動してるわと聞くと、見にいかないわけにはいかず(笑)
でもなかなかいい出来でよかったです。これまでの三本はどうにも「急ごしらえ」な印象をぬぐえなかったのですが、今回は割りとお話がよく練られているような気がしました
>佐藤健くんのように売れっ子になるためには一瞬の役すらも大事にしないといけないのかもしれませんが・・(汗
それは『GOEMON』のことを言っているんですかあっ!!
その売れっ子になってしまった佐藤くんはとうとう出てきませんでしたね・・・ 『ROOKIES』との兼ね合いがむずかしかったんでしょうか
まあディエンドもNEW電王も出番があっただけ良かったかも。某誌で「映画ぜひみてください! ぼくは出てませんけど!」を繰り返すクウガ村井良大くんには、涙を誘われました・・・・
Posted by: SGA屋伍一 | June 03, 2009 07:31 AM
もっかい失礼します。こういう話には燃えてしまいますわ。
レイズナー、古くないですよ〜〜。あれこそは“大人の都合で今めっちゃオモロいとこやのに途中降板”させられた最初の作品ではありますまいか?
ボトムズのキリコといい、無口で渋い主人公でしたよね。同じ高橋監督作品でしたかねえ?
最近はヒロインだらけなんで、ああいうヒーローは新鮮でいいと思うんですけど。
大塚さんを初めて知ったのはさらに古いです。エルガイムでしたよ。
うまい新人さんが出たなーなんて、まさかあんなベテランだったとは知らないから…いや、最近まで知らなかった。
なんつーか、若い(私より少し上位)人だと思ってたのが、私が子供の頃にも同じ声で出演してて、まるで“吸血鬼の一族”が何世紀も同じ姿で記録に残ってたのを見つけたような衝撃でしたもの。
Posted by: よろづ屋TOM | June 03, 2009 11:55 PM
>よろづ屋TOMさま
何度でもいらっしゃいませ

レイズナーはね~ いったんアニメから卒業しかけた自分を、またアニメに引き戻してくれた思い出深いというか、憎たらしい作品です。その唐突な終幕も含めて
そうですそうです。高橋良輔作品です。そんで当時は主人公のルックスがキリコにそっくりとか、よく言われたもんでした
大塚さんはその主人公(エイジ)になかなかうちとけなかったイヤなヤツの役でした(笑)。まあ1クールが終了するころにはとっくに和解してましたけどね
wikiで見てみましたが、今年で55歳となると、やはり相当なベテランですね。でもお声は二十年前とほとんど変わっていないように思えます。優れた声優さんというのは、みんなそうなのかもしれませんが
Posted by: SGA屋伍一 | June 04, 2009 09:40 PM
今日書く!と宣言したくせに日付けがかわってしまいました。案の定。
びっくり!!ユウ役の子役さんて女の子だったの~
ぐらいにしか思ってませんでした
最近の子はキレイな顔した子ばっかりじゃのう・・・将来有望じゃーん
そういえば関係ありそうであんまりないんですが、「GOEMON」に出てた子で、箱をゴエモンから偶然受け取った子って、「ディケイド」でキバのとき渡の役してた子でしたよね。
あの子なんか上手い!
すごく繊細な演技をするんだなぁーって感心しました~。
柳沢慎吾さんの決めゼリフにはちょっとズッコケました
Posted by: kenko | June 09, 2009 01:25 AM
>kenkoさま
日付をまたがってまで記事書いてくださり、まことにありがとうございます。感動っす
>ユウ役の子役さんて女の子だったの~
あはは。やっぱり言われないとわかんないですよね
彼、じゃなくて彼女が少年役をやれるのも、あと四五年というところかなあ。女の子なのにドロだらけになってがんばってましたよね
>「ディケイド」でキバのとき渡の役してた子でしたよね。
そうそう。『GOEMON』には他にも過去ライダーをやった人が二名ばかり出演してますが・・・ kenkoさんなら誰だかおわかりですよね?
>柳沢慎吾さんの決めゼリフにはちょっとズッコケました
それでもいつもと比べればシリアスな役でしたよね
柳沢さんは現場でもいつものあの調子でしゃべりまくっていて、撮影中は笑い声が絶えなかったそうです
Posted by: SGA屋伍一 | June 09, 2009 07:09 PM