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March 11, 2009

今度のウィルは戦いません ガブリエレ・ムッチーノ 『7つの贈り物』

090311_180549その球体を7つ集めると、どんな願いでもかなえることができる・・・というのはまた別の話。ウィル・スミスが『幸せのちから』のガブリエレ・ムッチーノと再び組んだ『7つの贈り物』を紹介いたします。

これもいわゆるネタバレ厳禁系の映画でして。ただネットの波を泳いでいると、どうしてもバレとぶつかってしまうものなんですよね。そういうわけでチョイバレくらいの状態で鑑賞いたしました。でもメインとなっているのは、意外な真相よりも、主人公の心の葛藤と、彼が選んだ「手段」。ちなみに宇宙人から職不足まで、いっつも何かと戦っているウィル・スミスですが、今回は特に何とも戦いません。ちょっとさびしい・・・・

すんごく気をつけて書くと、見ず知らずの人々にビッグなプレゼントを贈って回っている男がおりまして。一体彼はなんでそんなことをやってるのか、その最終目的はなんなのか・・・というお話。いわれなき善意+少しずつ謎が明らかになっていく構成は、ミミ・レダー監督の『ペイ・フォワード』などを思い起こさせます。

じゃあ早々とネタバレいきます。避難はいいですか? それじゃカウント・ダウン!

seven

six

five

four

three

two

one

たーいむぼかーん!impact

・・・・失礼しました。昨年は『つぐない』『ミスト』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』など「贖罪」をキーワードとした映画が目立ちましたが、これまた「罪とか罰とか」をテーマとした作品です。

主人公はあることで重大な罪を犯してしまいます。彼が人々に善行を施して回っているのは、そのつぐないのためだったのでした。
我々から見ると、彼の行動(特に最後のもの)は「筋違い」と感じられるかもしれません。もっとほかにやりようがあるんではないかと。よいか悪いかはひとまず置いといて、彼がそうした理由というのは、聖書をもとにして考えると、いろいろ納得できます。

この映画には、ちょこちょこキリスト教に関連した表現が出てきます。例えばタイトルの「7」という数字。聖書では神が設けた取り決めに関して、この数字がよく使われます。冒頭で「神は七日で世界を作った」というモノローグがありますし、「七つの大罪」なんて言葉もあります。
また登場人物の一人エズラは、ユダヤ人であることが察せられます。聖書にもエズラという名の模範的な人物が出てきますが・・・ ま、これは偶然の一致かも。

そして聖書には「目には目を、歯には歯を」という言葉があります。これはよく「やられたらやりかえせ」みたいな意味で使われてますが、実際は古代の刑法の一つで、ある人物が誰かの体の一部を傷つけたなら、加害者は等価のものをもってあがなわねばならい、というおきてです。
主人公が奪ってしまったものは七人の命でした。彼は自分一人の体で、どうやったら七人の命をあがなうことができるか懸命に考えます。

恐らく彼は強迫観念にも似た義務感で、これらの贖罪を行っていったんだと思います。序盤でエズラと話た後、取り乱していたことにそれがよく表れていました。その姿はあまりにも痛々しく、それだけだったら確かに歪んだつぐないのように見えます。

でも彼の最後の最後の行動だけは、自分の純粋な願い・・・・心から「そうしたい」と思ったゆえなんではないでしょうか。わたしは彼のそんな願いを、否定する気にはなれません。

090311_180609この映画で特にほめたいのは、「こんなに悲しいラブストーリーがあっただだろうか!?」とか「今年一番泣ける愛の物語!!」とかそういうコピーで売り出してないところですね。配給さんもやるじゃないですか。

ただそのせいか客足の方はいまひとつな模様・・・・ 難しいもんですね~wobbly


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Comments

伍一さん!

なかなか評価よくてなぜか嬉しいナ♪
わたしもこれキライじゃないんだけどあのラブストーリーが個人的にはいやで(笑)

ソレ言ったら伍一さん言ってることとに賛同してないことになっちゃうかc(>ω<)ゞ

残念ながらなぜかネタバレの部分うちのpcから見れないわ、、、、、(泣)

でもなにもクラゲで死ななくたってねぇ、、、、
随分ナルシストなような。

昨日はパパラッチmig頑張ってきましたので、みてね〜
あ、でも伍一さんトムちんに興味ないかぁ(*´v゚*)ゞ

Posted by: mig | March 12, 2009 at 11:24 AM

SGAさんこんばんわ♪TB&コメント有難うございました♪

客足や評判がイマイチなのは、自分のように表面上の鑑賞者が多かったのか、はたまたベンのした事が日本人にとってあまり受け入れ難い行為なのかとか、何かしら肌に合わない部分があったのかもしれませんね~。それに自己犠牲って結構切なくなっちゃいますからね~・・。『ブレイド』の剣崎みたいにw

>コピーで売り出してない

予告編とか観た限りだと確かにそのような謳い文句はありませんでしたけど、本作の別verのチラシには著名人の聞き飽きたようなコメントが羅列してあって『またこのパターンですか?』と苦笑いしてしまいますたっ(^^;)

Posted by: メビウス | March 12, 2009 at 01:25 PM

>migさま

こんばんは! イベントお疲れさまでした!

>あのラブストーリーが個人的にはいやで(笑)

んー。やはり恋愛の達人としては、その辺のストーリーの脆さが気になっちゃうわけですね
まあわたしもヒロインがベンのこと簡単に信じすぎ、とは思いました。彼のアプローチ、かなり怪しかったですからね~ 1歩間違えればストーカーだよ(笑)

男の80%は基本的にナルシスト、というか、自分に酔いやすいタイプです! 
「ああ、オレってなんてかっこいいんだ!」OR「オレってこんなにかわいそう!」と思いながら毎日生きてます! あ、migさん逃げないで!

>トムちん

トムとジェリーのトムじゃなくて、クルーズの方だよね?
それほど興味ないけど、migさんのためならえーんやこ~ら~

Posted by: SGA屋伍一 | March 12, 2009 at 11:12 PM

>メビウスさま

こんばんは! おかえしありがとうございます!

やっぱし大方の観客さんは映画にハッピーエンドとか、癒しをもとめてるものなんでしょうかね~ 日本人ってもともと「可哀想な話」が好きな国民だったと思うんだけど

完全にあて推量ですが、こういう話、むしろ今なら韓国の方が受けそうな気がします

そしてそこで『ブレイド』を持ち出してくるメビウスさんはさすがだ(笑)
あのラストは平成ライダーの中でもっとも意外だったな~ 来週のディケイドで久々に登場っすね。「剣崎」じゃなくて「剣立」だけど

「著名人からのコメント」とやらで映画観にいく人って、どの程度いるんでしょうかね。名前も知らない海外の雑誌なんかより、身近な芸能人の意見の方が参考になるのかな?

「あなたは受け取れますか?」ってシンプルでいいコピーですよね。でもいかんせん、やはりシンプルすぎたかな~

Posted by: SGA屋伍一 | March 12, 2009 at 11:23 PM

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☆「7つの贈り物」 (原題:SEVEN POUNDS) 監督:ガブリエレ・ムッチーノ 出演:ウィル・スミス、ロザリオ・ドーソン、マイケル・イーリー、バリー・ペッパー、ウディ・ハレルソン、エルピディア・カリーロ、ロビン・リー、ジョー・ヌネズ、ビル・スミトロヴィッチ、ティム・ケルハー、ジーナ・ヘクト、アンディ・ミルダー、サラ・ジェーン・モリス、マディソン・ペティス 過去のある事件によって心に傷を抱えながら生きる男ベン・トーマス。 彼は7人の名前が記されたリストをもとに、ある計画を実行しようとしてい... [Read More]

Tracked on March 12, 2009 at 09:29 PM

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