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February 21, 2009

カンナさん、大盛況です! 堤幸彦 『20世紀少年 第二章 最後の希望』

20080222182420東京が火の海に包まれた「血のおおみそか」から15年。日本は怪人「ともだち」の支配する国となっていた。
ロボットに立ち向かい行方知れずとなったケンジは、希代のテロリストとして、人々に記憶されていた。そんな中、一人「ともだちは間違っている!」と叫ぶ少女がいた。彼女の名はカンナ。ケンジの成長した姪だった。
彼女の周囲には事件が絶えない。やがてカンナはともだちに関わる大きな陰謀に巻き込まれていく。
カンナとともだちとの間にいかなる関係があるのか。そしてかつてともだちと戦ったケンジと仲間たちは、今どうしているのか・・・・

浦沢直樹原作の人気コミックを、ほぼ完全に映画化。今日は全三部のうち第二部を紹介します。第一部の記事はコチラ

ちかごろ何かと「パート2」の多いこのごろ。その「パート2」にも本当に色々ありますが、大きく二つに分けられると思います。
一つはとりあえずその作品の中だけで決着をつけなきゃならないパート2。もう一つは既に三作目を作ることが決定していて、そちらへつなげなければいけないパート2。
さらに後者も、一作目が好評だったので後付け的に制作されたものと、最初からトリロジーでやることが決まってるものにわけられます。
『20世紀少年』はその点後者の後者にあてはまります。ただこういう形式って、今までそれこそ『ロード・オブ・ザ・リング』と『スター・ウォーズ』くらいしかなかったような(^^; もしかして日本では初めての試みでしょうか? 『ラ○ラ』や『エ○ゴン』のように三部の途中でぽしゃってしまった企画もあります・・・・

第二部というのは往々にして地味になりがちなんですよね。はっきし言ってしまえば「つなぎ」ですから。『スクリーム』では「二作目はよりスケールアップする」なんて言われてましたが、あれは個別に作られた続編の話。
しかしつなぎはつなぎで重要だったりします。野球でも中継ぎ投手がかなり重要であったりするように。
第一部での熱気を保たせたまま、完結編へ導いていかなければならない。これ、けっこう難しいことなんじゃないでしょうか。

んで、この度の『最後の希望』、この役割を十分に果たしていたと思います。第一部の「巨大ロボット大暴れ!」みたいな派手さはないですけど、ピンチにつぐピンチの展開で、観るものを飽きさせません。
ともだちの正体は誰なのか? ケンジと仲間たちはどうしているのか? 彼らの少年時代に何があったのか?
こういう1部からひっぱってきた謎も興味を掻き立てます。第1部と第2部で主役が異なる、という趣向も面白い。

まー原作を途中まで読んだ身としては、改めて「『20世紀少年』って、本ッッッッ当に強引な話だよなー」とも思いましたけどね(笑) マンガの時はあんまり考えないで読んでたからそんなに気にならなかったけど、映画でもう一度見てみると腑に落ちない箇所がいろいろ出てきました。ともだちランドのボーナスステージって、気が狂うほどのものか?とか、サダキヨは一体何の目的で小泉響子のクラスに赴任してきたんだ?とか、そもそもマンガ世界の住人たちは、あんな見るからに怪しいヤツ(ともだち)をどうして普通に信じられるのか?とか(笑)

しかしまあ、浦沢&堤氏のストーリーテーリングのおかげで、そういう疑問もなんとか乗り越えることができました。「細かいことが気になる」コロンボタイプの人には、この映画、むいていません。

特筆しておきたいのは、女優陣が特に元気だったということ。ボーイッシュな魅力で物語をひっぱるカンナ役の平愛梨さん。シリアス?なお話に一抹の笑いを添える響子役の木南晴夏さん。そして鬼コーチ高須役の小池栄子さん。かつてはそのバディで日本中の男子を悩殺しまくった小池さんですが、最近ではすっかり性格女優の地位を固めた感があります。『接吻』や『パコと魔法の絵本』でもそうでしたが、目がいっちゃってる女を演じさせたらいま日本一かもしれません。

090220_183842第1部が「少年たち」の話で第2部が「少女たち」の話であるなら、第3部は「大人たち」の話となるんでしょうか。
果たして日本の未来は?(ウォウォウォウォウ)、そして「あの男」は返ってくるのか?
完結編となる第三作は七月公開予定。このくらいのスパンがありがたいですね。あおるだけあおっといて「続きは1年後、2年後」というアレは本当勘弁してほしいですから。

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Comments

原作未読で一部を見たときは「なんか詰め込んでるなー」って印象でした。
そこから興味を持って全巻読破して、さて二部を見たら「めっちゃ端折ってるー!」という印象を持ちました。
ちょっと期待とは違ったかな?
まぁ、あの大河マンガを丁寧に描写していたら、2時間半では収まらないか。
カンナ役の平愛梨さんは可愛かったですね。マンガ読んでたらカンナに情が湧いちゃって湧いちゃって。可愛くて仕方がない。
小泉響子の木南晴夏さんはめっちゃクリソツでいい感じ。
一部のときも思いましたけど、よくもまあこんなに似ている役者を揃えられたもんだ。
おかげで芸能界総出演みたいな感じの映画になっちゃいましたね。
三部はどうオチに辿りつくか?ですね。
原作でも賛否両論(というか、読んだ人全員の最初の感想は「?」)だったあれを映画でやっちまうのか?

なにはともあれ、次作も期待して待ちます。

Posted by: 大吉 | February 24, 2009 at 02:19 AM

>大吉さま

おはようございます

原作は19巻までしか読んでないんですよね。だから評判の悪い例の「結末」とやらもまだ知らないんです。とりあえずあまり期待しない方が良さそうだ(笑)

今回も駆け足でしたね。でも強引ながらも、よく二時間半であのシーンまでたどり着いたと思います。エピソードを前後させたりしてよく工夫してました。あと「ともだちランド」のくだりはぜんぶカットされるかと思ってました

木南晴夏さんはこの映画で初めて名前を知りました。将来が楽しみなコですねー
原作では風呂場での盗撮シーンがあったけど、免れられて良かったねと。新人さんにあれは酷ですから・・・
そういやカンナが下パンツで暴れるシーンもなかったなー

Posted by: SGA屋伍一 | February 24, 2009 at 07:53 AM

こんにちは~♪
『「ラ○ラ」や「エ○ゴン」のように三部の途中でぽしゃってしまった企画もあります・・・・』
ぽ・・ぽしゃったんですか?!
エ○ゴンはどうでもいいけど(汗)、ラ○ラの続きは気になっているんだけど、、、赤字が激しかったのかしら?


『あんな見るからに怪しいヤツ(ともだち)をどうして普通に信じられるのか?』
これこれ(笑)、、、今回は、この疑問がピークに達しました(笑)
別にコロンボタイプではないつもりですが(笑)、「絶対に変!!あのマスクの人間が法王と握手だなんて、、、」と思っちゃった~
漫画の世界だから素直に見れることも実写だと引いたりしますよね~
でも、デスノートは死神が出てきても引かなかったなぁ~何でだろう?・・・・・・Lのことを気に入ったからかも?!(笑)

原作をご存じの方も、映画の結末は楽しみでしょうねぇ~
頼むからスッキリ面白く締めくくって欲しいですね!(笑)

Posted by: 由香 | February 24, 2009 at 05:11 PM

>由香さま

こんばんは! 本当にいろいろお疲れ様でした。ゆっくり疲れをいやされてください

ラ○ラは制作のニューラインシネマがワーナーに吸収されたり、世界的な金融危機の影響で、いまのとこ「無期限制作延長」ということになってます。再開は・・・厳しいでしょうなー
そういえば『GOAL!』とかいうサッカーの映画は最後までやったのかな?

>『あんな見るからに怪しいヤツ(ともだち)をどうして普通に信じられるのか?』

ほら、日本人って周りとかブームとかに流されやすいから・・・・ に、しても無理ありますよね(笑)
せめてマスクがも少しヒーロー然としていれば・・・ 同じことか

『デスノート』は完全に現実に不可能な話でしたけど、コチラは一応現実に可能な範囲の話ですからねー

本は『オーデュポン』を借りたけどまだ読んでません。先に『仮面ライダー 1971-1973』という小説を読んでました。これはあえておすすめしません(笑) わしさえ好きならそれでええのんじゃあ!・・・というくらい好きな作品です

Posted by: SGA屋伍一 | February 25, 2009 at 09:19 PM

「カンナさん、大盛況です」ってウマイですね〜smile

ラ◯ラもエラ◯ンもいつのまにかポシャってたんだ。。。
まぁまぁ楽しみにしてたのに。

最初から3部作って決まってて、次回予告時期を裏切ることなく
半年おきにきっちりやってくれるって嬉しいことです。
4部作のあのアニメとは違って。。。

第1章では、漫画のキャラがそっくりそのまま実写化されてるだけで楽しくて満足だったんだけど、
今回のはじゃっかん早足すぎるのが気になりました。
いたしかたないことではありますが。
でも終盤のちょっと怖いくらいの盛り上がりはすごく良かったです♪

高須は原作のイメージとはまた違ったキャラ作りで
小池栄子さん頑張ってましたね。

Posted by: kenko | February 27, 2009 at 01:59 AM

>kenkoさま

こんばんはhappy01

>「カンナさん、大盛況です」ってウマイですね

どもども。でもこのタイトル、『少年メリケンサック』の方がふさわしかったかも・・・(先日見てきました)

>4部作のあのアニメとは違って。。。

「制作は順調に遅れています」というコピーを思い出すなあ(笑)
マジメな話、当初の予定なら今頃はもう終ってるはずなんですよね・・・

第一部も飛ばしてたけど、今回はさらに早回しのスピードが上がってましたね・・・・ 次回で完結ということを考えると、いたしかたなきことでありますけど
それでも一応起承転結ができているところは評価しております

小池さんは初めはもっとクールな抑えた演技をしていたそうなんですが、監督から「そうじゃないだろ! もっとふっきれろ!」みたいなダメだしが来たそうです(笑)
ま、それで正解でしたねgood

Posted by: SGA屋伍一 | February 27, 2009 at 10:43 PM

こんにちは!
エラゴンは最初からどうでも良いけど、ライラの続きは見たかったなぁ。本を読みたくないので(笑)

ほんと、日本で最初から3部作って初めてかもしれませんね。
最初、「20世紀少年」の映画化を聞いたときは、2時間だって出来っこないジャン!だったけれど、3部作と聞いたときは、偉い!って思いました。
私も今回の繋ぎの2部はちゃんと役目を果たしていると思いました。次がどう転ぶか分らなくしているところも良いですよね。しかも、原作者が脚本に参加しているのだから、結果的に「ベツモノです」みたいな言いわけがないのも良いし・・・、とにかく良く出来ていると高評価です。
「うぉ~」ってラストを決めてほしいですね(^^)

Posted by: たいむ | February 28, 2009 at 04:30 PM

>たいむさま

こんばんは。お返しありがとうございまするhappy01

わたしはどちらかといえば『エラ○ン』の方が見たいのですが・・・ ラストシーンで「次はドラゴンVSドラゴンだな!」と張り切って期待していたのでcrying
『ラ○ラ』は一応「無期限停止」なので、ほんのちょこっとは可能性があるかも(笑)

長編マンガにとって「映画化」って鬼門ですよね。だのにそれに挑んで失敗した映画は数すれず・・・ 
自分的に一番成功したのは『デスノート』だと思ってます。『寄生獣』なども前々から噂をよく聞きますけど、到底一本だけでは不可能ですよね

今回成功している理由は、やはりスタッフが原作をよくわかっているからでしょうね。そりゃ、そうだ。脚本が作者なんだから(笑)
幸い第二部も大ヒットしてますから、第三部公開もほぼまちがいないでしょう。スタッフも胸をなでおろしているとこでしょうねー
少々あこぎに感じるときもないでもないですが、「最初から三部作の予定でやる」というのは、やはり作り手にとって相当な冒険だと思います

Posted by: SGA屋伍一 | February 28, 2009 at 08:38 PM

日本映画史においての三部作。
何かあったかなと思い出してみたところ、
もっと多いやつを思い出しました!

『宮本武蔵』全六部?
『人間の条件』全五部?
『次郎長三国志』全九部(これは第九部の前半で打ち切り、そこまでやったなら最後まで作らせりゃいいのに…)
ほかにも探せばありそうですな。

Posted by: かに | March 03, 2009 at 12:44 AM

>かにさま

こんばんは
実はこの記事を書いたあと、昔の邦画にはいくらでもそんな企画があったことに気づいてはいたのですが・・・
あえて気づいていないフリをしておりました。はははははcoldsweats01
『大菩薩峠』や『柳生武芸帳』もそうした例に含まれるでしょうか。映画がテレビより身近な時代だったからこそ成立した企画なんでしょうね・・・

あと『ガンダム』劇場版も忘れてた・・・

Posted by: SGA屋伍一 | March 03, 2009 at 06:40 PM

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