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January 16, 2009

ピクサーの13年間を振り返る ピクサー作品総括

090116_183005CGアニメの先駆者にして第一人者でもあるピクサー・アニメーション・スタジオ。今日はそのこれまでの歩みを振り返ってみます。といっても、もっぱらウィキぺディアで得た情報をもとに憶測を巡らしたものなんで、その辺ご了承ください

まずはピクサーがこれまでに作り上げた長編アニメのリストを。

1995年 - トイ・ストーリー (ジョン・ラセター)
1998年 - バグズ・ライフ (ジョン・ラセター)
1999年 - トイ・ストーリー2 (ジョン・ラセター)
2001年 - モンスターズ・インク (ピート・ドクター)
2003年 - ファインディング・ニモ (アンドリュー・スタントン)
2004年 - Mr.インクレディブル (ブラッド・バード)
2006年 - カーズ Cars (ジョン・ラセター)
2007年 - レミーのおいしいレストラン(ブラッド・バード)
2008年 - WALL・E/ウォーリー (アンドリュー・スタントン)

こうして見ると、ジョン・ラセター、アンドリュー・スタントン、そしてブラッド・バードがどうやらピクサーの三本柱であることがうかがえます。ただバード氏の『レミー』への参加はイレギュラー的なものであり、次回作もワーナーと共同の実写ものであることを考えると、ピクサーの中ではサブ的な存在なのかな、という気がします。

それに対してスタントン氏は初期五作全てに脚本、もしくは監督でからんでいますし、新作『WALL・E』でも監督を務めていますから、ピクサーにおける中心人物とみて間違いないでしょう。
ですがこのスタントン氏、いくら検索してもなかなか人となりの見えない謎の人物でもあります(笑) なんせグーグル二ページ目でここの記事が出てくるほどに、情報が少ない。わかるのはせいぜい「SFオタクである」ということくらい。関連本や英語サイト見ればもっと色々わかるんでしょうか。何かご存知の方、情報お待ちしてます。

さてリストに戻りまして、最初の三本・・・・『トイ・ストーリー』『バグズ・ライフ』『トイ・ストーリー2』、この三本までがピクサーの「第一期」であると、わたしは考えております。
どれも監督ジョン・ラセター、脚本アンドリュー・スタントンで作られていますし、後の作品に続くおおまかな枠組みも、この三本で確立されております。またこれらの作品の成功により、「CGアニメは商売になる」ということが実証されました。

第4作『モンスターズ・インク』以降、ラセター氏は「製作総指揮」に回ることが多くなり、監督は複数の人物が入れ替わり立ち代り努めるようになります。これにより、ピクサーのラインナップはよりヴァラエティ豊かなものになっていきました。
このころから他社やディズニーご本家も積極的にCGアニメを作るようになり、ピクサーもあぐらをかいてはいられなくなるわけですが、現在までのところ、独創性、質の高さ、業績・・・・ どれをとってもやはりピクサーが一歩抜きん出ていることに異論はないでしょう。
さらに目に付く変化として、『モンスターズ・インク』までは脚本家が三人も四人もいたのですが、『Mr.インクレディブル』以降はほぼ監督が脚本を兼任するようになりました。より作家の個性が出しやすくなったのでは、と考えます。

さて、第一作からディズニー共同で作品を作り続けていたピクサーですが、2006年の『カーズ』を持っていったん契約が終了。ラセター氏は久々に自ら監督を努め、「ディズニー時代」の総決算とするつもりでいたのでしょう。
ところが両者はすっぱりお別れということにはなりませんでした。未だにどういう経緯かよくわからないのですが┐(´д`)┌ヤレヤレ ともかく2006年5月を持ってピクサーはディズニーの完全子会社となることが決定。ラセター氏がディズニー・アニメーション・スタジオのチーフ・クリエイティブ・オフィサーに就任したことを考えると、一方的に言いなりになったわけではないとは思うんですが。

第8作『レミーのおいしいレストラン』(原題は『ラタトゥイユ』)は、こうしたごたごたの直後に作られました。おまけにこの作品は「監督が途中で降板する」というアクシデントにも見舞われたのですが、そいつをいったん仕切りなおしてあれだけのものを作り上げ、アカデミー賞まで持ってってしまうブラッド・バードの力量には、ほとほと感服するほかありません。

そしてようやく落ち着いた環境のもとで作られた最新作『WALL・E』。わたしはこれをもってピクサーの「第三期」が始まったと考えています。実写ともみまがうほどの背景には、「これまでとは違うよ~ん」という再出発への意気込みが感じられました。


話は変わりまして。
わたしのピクサーBEST5は

①Mr.オクレ ②トイ・ストーリー2 ③ニモ&ウォーリー ⑤チュウ公の多い料理店

といったところなのですが、『WALL・E』の記事でコメントいただいた方々の「一番好きな作品」を勝手に集計いたしましたら、次のような結果となりました。

3票:モンスターズ・インク
   ファインディング・ニモ

1票:トイ・ストーリー
   トイ・ストーリー2
   カーズ
   WALL・E

映画ファンの皆さんの間では、『モン・イン』と『ニモ』の評価が高いと見ていいのでしょうか。そういや『モン・イン』は松本人志も絶賛していたそうで。
その『モン・イン』監督のピート・ドクター、これ一本撮ったきりどこへ消えたのかと思っていたら(実際は短編とか製作とかやってたらしいです)、次回作『カールじいさんの空飛ぶ家』(原題は『UP』)では久々に監督を務めるそうです。
その予告編↓
http://jp.youtube.com/watch?v=I789Pr5wLUc
うしゃー これまたすんごい面白そう。ああ! もうアタシ我慢できない!ヽ(;´Д`ヽ)(ノ;´Д`)ノ
でも全米では5月公開なのに、こちらでは年末公開・・・・ このタイムラグを何とかしてください。

090116_183023さらにそのあとには唯一のシリーズ作品である『トイ・ストーリー3』も控えております。暗い時代だからこそ、ピクサーにはこれからもすばらしい夢を描き続けていってほしいものですね!

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Comments

SGA屋伍一さん、こんにちは。

SGA屋伍一さんはアニメ映画も数多くご覧になっているのですね☆
私はアニメ映画は何年か前の『リロ&スティッチ』以来見ていないなぁ~。
長編アニメのリスト参考にしますね♪

Posted by: BC | January 17, 2009 02:13 PM

伍一さnこんにちは!

外から飛んできました~★
すごいですねー、この記事。

Mrオクレ??
そんな作品ありましたかー??
って思ったらインクレディブルのことかな??
そういえば前に一緒に仕事してたホイチョイ馬場さんも
その年のベス1にしてたなぁ~
この間テレビでやってたのに逃しちゃったの!
インクレだけ観てないんですよねいまだに。
そうそう、わたし前にレミーのこと、レニーとか書いてて
コメントレスで伍一さんにそんなのいたかなー?
私としたことがって言われてたんですよ、ゴメンナサイ!
打ち間違いでした
レニーも面白かったです。

トイストーリー3が楽しみだなぁ

Posted by: mig | January 17, 2009 04:47 PM

あ!!といいながらまた間違えてレ二ーって書いちゃってるわたし
馬鹿だぁ、、、

Posted by: | January 17, 2009 04:49 PM

>BCさま

こんばんは

>SGA屋伍一さんはアニメ映画も数多くご覧になっているのですね☆

そうですね。見てるほうだと思います
昨年はCGものを二本、普通のアニメを二本、コマ撮りアニメを一本・・・
あ、こんなもんか(笑)

アニメはお家で見ることのほうが圧倒的に多いですね。その・・・ガン○ムとか

ピクサーの作品は本当に粒ぞろいですので、機会がありましたらどうぞご覧ください。とりあえず最初は『ファインディング・ニモ』あたりがいいんじゃないかな

Posted by: SGA屋伍一 | January 17, 2009 09:01 PM

>migさま

こんばんは

>Mrオクレ??
そんな作品ありましたかー??

さぶいボケですいません
オクレ・・・じゃなくてインクレはですね。アメコミ好きにはたまらないネタがそれこそギッシリつまってるんですよ~
子供目線というより、会社で冷や飯を食わされてるお父さん目線で作られてるところが問題です(笑) でもやっぱ好きだな~ migさんもぜひ一度ご覧ください!

>あ!!といいながらまた間違えてレ二ーって書いちゃってるわたし

レニー・・・・

ゼルウィガー?(笑)

まあ男は女子のこういうたわいもないウッカリに萌えたりするものです

なんにせよ横棒一本多いか少ないかの違い。大したことじゃござりません(問題発言?

トイ・ストーリー3は本国では来年中ごろに公開されるみたいです。監督はラセター氏ではなく、『ニモ』で共同監督を務めたリー・アンクリッチ。早く見たいですね!

Posted by: SGA屋伍一 | January 17, 2009 09:12 PM

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Tracked on February 14, 2009 02:07 PM

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