爆笑三勇士 ベン・スティラー 『トロピック・サンダー 史上最低の作戦』
お茶の間のみなさま、こんばんは。映画のホットな情報をお届けするSGAシネマインフォメーションの時間です。今晩は現在東南アジアで撮影中の『トロピック・サンダー』についてご紹介しましょう。
ベトナム戦争最大の奇跡と言われた、「フォーリーフ救出作戦」。その当事者であるジョン・テイバック氏自ら書き上げたノンフィクションが、このたび待望の映画化となりました。
主人公である「フォーリーフ」ことテイバック氏を演じるのは、あのダグ・スピードマン。毎回滅亡の危機にさらされた地球を、たった一人で救うヒーロー『スコーチャー』シリーズで一世を風靡しました。代表作はほかに『リッキー』『コマンダー』『沈黙の軍艦』など。
たださすがに近年は「いつも話が同じ」「飽きた」という声が多いのもたしか。スピードマンもそのことを意識したのか、昨年の『シンプル・ジャック』で知的障害者を演じ、演技派への転向を図りました。ところが「きもい」「うざい」「素にしか見えない」とブーイングの嵐に見舞われることに。
「やはりオレにはアクションしかない」と思い直したスピードマンは、今年12年ぶりに『スコーチャー』の最新作を世に送り出しましたが、これまた評判はよろしくなく。
ラストシーンで爆炎とともに消えていったスコーチャー。生還を果たすか死にっぱなしなのかは、ぶっちゃけ『トロピック・サンダー』の成功いかんに関わっている、とのことです。
救出作戦の指揮を取るオサイラス軍曹役には、五度のオスカーに輝いたカーク・ラザラスがキャスティングされています。修道士たちの同性愛を描いた『悪魔の小路』はまだ記憶に新しいところ。そのほか『アポロ14』『チャップリン』『グッドファーザー』『タクシードランカー』などで、輝かしい出演歴を誇っています。
演技に対して異常なこだわりをもっていることはつとに有名。『ID4に生まれて』では車椅子の青年を演じるために両脚を切断しようとして、さすがに周囲から止められたとか。また感動的な抱擁シーンでリアリティを追求するあまり、ヨダレと鼻水をこすりつけてくるとのことで、共演者たちからは多数苦情が寄せられています。
このようなアート性の薄い作品のオファーを受けたことには疑問の声が上がっていましたが、本人は「これまで黒人を演じたことがなかったので」と答えています。なぜ白人の彼に黒人役が依頼されたのか、ということもこれまたよくわからないことですが、この点に関しては「プロデューサーが原作をろくに読んでいなかった」というのが真相のようです。
救出チームのメンバーの一人「ファッツ」役はジェフ・ポートノイ。二時間の間におならが二百発響き渡るという『ファッティーズ』で、良識派からは絶大なる非難を、オタクからはまあまあの賞賛を浴びました。出演作はほかに『デブ・レース』『脂肪遊戯』『屁スプレー』など。
この作品ではこれといって必要な役ではないのですが、「デブが一人いたほうがアクセントになる」ということで呼ばれた模様。野球で言えばキャッチャー、バンドで言えばドラム、ゴレンジャーで言えばキレンジャーといったところでしょうか。
さきごろポートノイは深刻なドラッグ中毒に陥っていることが明らかとなりました。現在交友のあるロバート・ダウニーJRに、どうやったら中毒を克服できるのか、アドバイスを受けているということです。
そんなわけで完成が待たれる『トロピック・サンダー』ですが、予想したとおり三人の歯車がまるでかみ合わず、撮影所は大混乱に陥っているとのこと。特にスピードマンは監督をさしおいてすぐに「カットしてくれ!」というので、スタッフからはかなり迷惑がられているそうです。彼は駆け出しのころ『太陽の帝国』でもこれをやり、「お前なんぞにフィルムをカットする権利はなーい!!」とスピルバーグから激怒されたとか。
先日も数百万ドルがかかった爆破シーンで肝心のカメラが回っていなかったという事故があり、プロデューサはカンカン。これ以上予算を要求できない監督は、作品をフェイク・ドキュメンタリー風に方向転換することを決定。ごくわずかなスタッフとキャストを引き連れてジャングルの奥地に踏み入っていったそうですが、ここ数日連絡が途絶えているとか。なんでも現地の人々によると、周辺ではゲリラじみた麻薬製造者たちがうようよしていて、とても危険な地域であるということです。
このままだとお蔵入りになる可能性も十分にある『トロピック・サンダー』。無事作品が完成することを祈りましょう。
SGAシネマインフォメーションでした。


Comments
SGA屋伍一様
今日はおすがさんじゃないんですね(笑)
よりにもよって、この映画に限って最初を観られなかったなんて
かさねがさね残念すぎます。
こんな失敗、まずしないのにぃ〜
それでも充分おもしろかったですが・・・やっぱり悔しいなぁー
もう一回観に行きたい!
とにかく、あの人の変貌ぶりに驚きまくりでした。
大好きなJBの存在がかすんでしまうくらい。
麻薬組織のボス君と、JBのカンフー対決がもっとあったら嬉しかった。
ベン・スティラーの人望、人脈には脱帽です!
Posted by: kenko | December 02, 2008 10:49 PM
>kenkoさま
お返しありがとうございます
>今日はおすがさんじゃないんですね(笑)
いい加減自分でも気色悪くなってきたので(笑)
あのキャラは4ヶ月に一回くらいにしときたいです
予告編はねー。他の本当に上映する作品と並べて普通にやってたので、マジで驚きました。というか、感心した(笑)
JBは今年大活躍でしたよね。っていうかぼくらJB二連発で見てませんか? 少しゲップが出そうです
>ベン・スティラーの人望、人脈には脱帽です!
まったくです。出演者たちはみんな、彼の「遊び心」にひかれて集まったんじゃないでしょうか。きっと本人はダグと違って、ちゃんと空気が読めて、人の話をちゃんと聞く人なんでしょうね(笑)
Posted by: SGA屋伍一 | December 03, 2008 07:29 AM
こんにちは~♪
ホットな情報ありがとうございました!
私は、ラザラスが好きで、『悪魔の小路』は何度も観ていますが、『タクシードランカー』は正直言って意味がよく分からない映画でした。『グッドファーザー』は、まだラザラスが若くて初々しいので気に入っている作品です♪
『トロピック~』は楽しみです~
戦争映画は苦手ですが、あの3人なら特別なものにしてくれそうですし。
でも、制作プロデューサーは評判悪いハゲですよね~
映画関係者なのに、テロとの戦いに燃えているという噂も聞きます。
さて、私ごとで恐縮ですが、『星占い女人バラバラパズル』(嘘)の感想をアップしました~
例によってダラダラと書いてしまいましたが、、、遊びに来て頂けると嬉しいですぅ~お歳暮あげちゃう(冗談・笑)
Posted by: 由香 | December 03, 2008 06:55 PM
>由香さま
こんばんは~ お忙しいところお出でくださりまことにありがとうございます~
そういえば由香さんはラザラスのファンでしたよね。わたしも『タクシードランカー』はよくわかりません。あれ、要するに乗り物酔いの話でしょ?
でも「ベトナム戦争後の退廃がよく表れてる」とかで、評価高いんですよね・・・
『グッドファーザー』はわたしも好きです。最後お父さんがマフィアに撃たれちゃうシーンなんて、何度涙したことか・・・
>制作プロデューサーは評判悪いハゲですよね~
あのプロデューサー、あんましいい話聞きませんよね(笑) 実力はある人なんでしょうけど、何人もの映画監督がこき使われてはポイ捨てされてるという話です。そういう話や『トロピック』関連の噂を聞いてると、映画監督になんかなるもんじゃないなって、思っちゃいますよね
>『星占い女人バラバラパズル』(嘘)の感想をアップしました~
待ってました! 速攻でうかがいます! お歳暮はもらった!
Posted by: SGA屋伍一 | December 03, 2008 08:56 PM
>ダグ・スピードマン



私が彼の映画で知ってるのは「どっちのボール?」と
「夜の博物館はどっきどき☆」ですかね?
なんか彼「スコーチャーシリーズのような作品にはもう出ない!!」
とか言ってませんでしたか?
この度またアクションに出ることになったんですね
そういえばSGA様、4作目の「4,0」を40作目と書いてギャグに
していましたね
なんといいますか濃い人ですが意外とイケメンなんですよね
なんで、あんなクドイ演技ばかりしたがるのでしょうかね
はい、意外と空気よめる人かもしれませんよね、
「ケーブル・ガイ」で組んだジム・キャリーとは
クドイ者同士気が合ったんでしょうね
Posted by: 犬塚志乃 | December 03, 2008 10:30 PM
>犬塚志乃さま
おはようございます
>私が彼の映画で知ってるのは「どっちのボール?」と
「夜の博物館はどっきどき☆」ですかね?
ああ、それ芸風に迷ってた時「コメディにも挑戦しよう」ということで出た映画ですよね
後者は一応好評だったので続編が予定されてますけど、肝心のダグがジャングルから戻ってこないことには・・・
最近肉体的な限界を感じてアクションからの撤退を考えてたようですが、スタローンやブルース・ウィリス、ハリソン・フォードのがんばりをみて「オレもまだまだやれる」と思い直したみたいです
「くどすぎる」「脂っこい」という声もよく聞きますけど、わたしは好きですよ。パンダ好きに悪い人はいないと思います
Posted by: SGA屋伍一 | December 04, 2008 07:56 AM
伍一さんこんにちは、
コメTBありがとうです、もうupされてたのね〜
わたし実は昨日また見て来ちゃいまして
この映画が好きだと再確認してきたところです(笑)
キャストがもう最高!だし、
細かいギャグも。パロディも。
伍一さんすごいですね、それぞれの俳優(映画の中での)の過去作品もちゃんと網羅してる(笑)
ジャックブラックはもともとベンと共演してたこともあって仲良しなんですよね〜。

トムやマコ様もそうだけど、監督業って人脈や信頼性もものいいますよね
次回のベン監督作も期待しちゃうなー
Posted by: mig | December 05, 2008 11:58 AM
>migさま
すばやいお返しありがとうございます
二回も観にいくとは・・・ migさん、本当にこの映画が好きなんですね~
実はわたしがこの映画で一番気に入ってるのは、冒頭のフェイク・トレーラーだったりします(笑)
あとダグがラザラスと感動的に別れたあと「やっぱり×××!」と戻ってくるところも爆笑しました~
わたしがベンを最初に意識したのは『メリーに首ったけ』で、ジャック・ブラックを最初に覚えたのは『愛しのローズマリー』だったりします。両方ともファレリー兄弟の監督作品。
二人ともバカばっかりやってるようで、大事なところはびしっと決めていたところが印象的でした。もっとも『トロピック』ではあんましかっこいいところなかったなあ(笑)
ベン・スティラーのこれからの活躍に、ますます期待しちゃいますです
Posted by: SGA屋伍一 | December 05, 2008 09:02 PM
そっ

TB&コメントありがとうございます。
冒頭のフェイク・トレーラーは最高でしたね。ヽ(´▽`)/
『悪魔の小路』は、本当に作っちゃってくださいって感じです。
見たい、見たい。
>『脂肪遊戯』
凄いです。どんな事になっちゃってるのやら。

もともと楽しみにしていたけれど、まさかこんなに気に入るとは思ってもみませんでした。
11月に見た中ではベスト1です。
今年を振り返って下半期で締めても、ベスト10入りすると思います。
と、もう年末なんですねー
今年も総括記事を考えなくちゃ。
Posted by: となひょう | December 13, 2008 08:40 PM
>となひょうさま
お返しありがとうございます
『悪魔の小路』のトレーラーはよくできてましたね~ 一見普通の感動大作のように見えるんだけど、微妙に笑えてしまう(笑)
ただこれが実現したら、全世界のちびっ子たちが衝撃を受けるんじゃないかな。「スパイダーマンとアイアンマンがそんな仲だったなんて!」と
>>『脂肪遊戯』
普通に『燃えよデブゴン』みたいな作品になるかと思われます・・・
となひょうさんは笑える中にもほのかな優しさが感じられる作品が好きですよね。そちらの2008ベスト、なんとなく予想はつきますが、とりあえず正式発表を待つことにしましょう(笑) 楽しみにしてま~す!
Posted by: SGA屋伍一 | December 14, 2008 11:29 PM